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十王信仰

2019年3月22日

今回は十王信仰に付いて書かせて頂きました。

 十王信仰とは 中国の道教や仏教の教えで、十仏事を何故 営むのかの 前提となる信仰です。人間を始めとする衆生は 没後には中陰と言われる存在となり 節毎に十回 異なる王の審判を受けて六道の何れかに置かれ、最終的には 供養と徳を積んだ者は 極楽浄土へ、供養と徳の至らぬ者は地獄へ 行かねばならないと言う 冥界思想(他界思想)です。

 初七日には 秦広王(本地 不動明王)の審判を受け、行方の定まらない者は三途の川を渡ります。ふた七日には 初江王(本地 釈迦如来)の審判を受け ここでも定まらなければ、み七日には 宋帝王(本地 文殊菩薩)、よ七日には 五官王(本地 普賢菩薩)、いつ七日には 閻魔王(本地 地蔵菩薩)、む七日には 変成王(本地 弥勒菩薩)、なな七日(四十九日)には 泰山王(本地 薬師如来)の審判を受け この王の下で 六道(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上)の何れかが決まるので 四十九日の追善供養は 特別懇ろに営まなければならないと説かれて居ります。これでも定まらない場合は 百ヶ日に 平等王(本地 観音菩薩)、ここでも定まらなければ 一周忌に 都市王(本地 勢至菩薩)、そして最後の審判は 三回忌の 五道輪転王(本地 阿弥陀如来)が行い 十分な供養がされて居れば 成仏出来るとされて居ります。

 以上の審判は 故人様の修功徳と、ご遺族様が執り行う 回向の功徳を判断して行うとされて居り、その比率は全体を七等分して 亡者に一分、生者に六分が割り振られると説かれて居ります。始めの七回で審理は決まりますが、その七回で決まらない場合は 追加の三回で決める事となります。俗には 閻魔王に対する信仰と 考えられる方が多く御座いますが、これは 閻魔王以外の各王の知名度が低かったせいでしょうか。

 この十王信仰は 中国より渡来し 平安末期に 仏教本来の末法思想や冥界思想と共に広く浸透しました。又 日本に於いて 三途の川、賽の河原、奪衣婆(だつえば)、懸衣翁(けんえおう)等が付け加えられ、江戸時代には 七回忌、十三回忌、三十三回忌が加えられ 十三王と成りました。

   今回は以上です。