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葬祭の民衆化

2014年11月18日

 今回は葬祭の民衆化に付いて書かせて頂きました。

 鎌倉時代中期 それまでの荘園公領制は変質し始め、弱小農民層は 水利配分や水路・道路の修築、境界紛争、戦乱や盗賊からの自衛などの為に地縁的な結合を深め、耕地から住居を分離して 住居を集合させた村落が出来始めます、これを惣村と呼びました。惣村は畿内を中心に始まり全国へと広がって行きます。この惣村に葬祭を中心とした仏教が布教され 受入れられて行きました。

 惣村は地域共同体の自治組織であり、連帯を守る為の罰則・検察・裁判機能を有し、領主の増税に対する闘争組織であり、そして 余剰生産物の保管組織でも有りました。惣村の成立により 自立した農民達は寺院を支える事も可能となり、仏教各宗派は広く地方へも進出し、各地で寺院・道場が作られ、仏教の民衆化が広く進みます。庶民に広く葬祭を推し進めたのは浄土宗でしたが、禅宗(特に曹洞宗)・真言宗(密教)・日蓮宗・天台宗・浄土真宗(一向宗)なども 布教に当っては 葬祭を中心とする事が多く、葬祭仏教化が一段と進みました。

又 この時代 仏教界は その布教の為に その土地の民俗とも融合して行きます。現在 同じ宗派でも 地域により葬儀の次第が相違するのは 仏教と民俗との融合によるものです。

 日本に於ける 仏教寺院と信徒の関係は 壇那寺(旦那寺)-檀家(信徒)として結ばれて居り、これを 寺壇関係とも言います。中世までの寺院は 貴族や武士により支えられて居りましたが、惣村の出現により 農民も寺院の支え手に加わる事と成ります。農民は葬祭・仏事を寺院に委託する代わりに、寺院の維持費を負担する様に成りました。尚 檀家とは 古代インド語のダーナパティの音写である 壇越 が変化した言葉で、寺や僧侶を供養する施主を意味します。

   今回は以上です。