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常行三昧・法華三昧

2016年1月20日

 今回は常行三昧と法華三昧に付いて書かせて頂きました。

 常行三昧(じょうぎょうざんまい)と法華三昧(ほっけざんまい)とは 天台大師 智顗が説いた四種の行法の内の二種で、般舟三昧経(はんじゅざんまいきょう)によって 九十日間 阿弥陀仏を唱念しながら その像の周囲を不断に回り歩き 極楽往生を願う 行法を常行三昧といい、法華経によって 二十一日間 座禅と行道(仏座の周囲を回り歩く)を繰り返す半行半座で 罪障の消滅を願う 行法を法華三昧といいます。いずれも 天台宗の宗祖最澄により日本に紹介されました。

 天台宗で重んじられた行法として常行三昧があります。阿弥陀仏の名を唱えながら修行をし、念仏によって極楽往生を願う常行三昧は 減罪を願う法華三昧と対になり信仰をあつめました。又 常行三昧は後に浄土宗の道を開くものでもありました。常行三昧の修行をおこなう所を 常行三昧堂 あるいは阿弥陀堂とも呼ばれ、藤原家三代を祀った 奥州平泉の金色堂は 常行三昧堂の様式にならったものと言われます。

 天台宗宗祖 最澄は812年 比叡山に法華三昧堂を建立し、法華三昧を日本に初めて紹介しました。法華三昧は 法華懺法(ほっけせんぽう)とも言われ、法華経を読経することによって この身はこのまま清められ、罪障(極楽往生の妨げとなるもの)が消滅するということから行われました。法華三昧は本来 ”朝題目、夕念仏”と言われる比叡山の日常修行の一つでしたが、三昧聖に法華経を唱えさせると死者の霊が清められ 減罪し 地獄に堕ちない という信仰が強まると、葬儀のなかで重んじられるようになり、死者供養や菩提のために用いられました。法華三昧堂は 法華堂とも呼ばれます。

 常行三昧、法華三昧の流行により、天皇家や貴族は 三昧堂や法華堂に納骨する事が多くなり始め、更には 死後の納骨の為に三昧堂を建立する様にもなります。寺院に納骨する習慣はこのあたりを起源にするものと考えられます。又 後々には 三昧堂は 墓所や葬場を意味する言葉として使われる様にもなります。

   今回は以上です。