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仏教を信仰する方の葬送儀礼(葬儀)
死者のお見送りの儀礼の多くは信仰する宗教に従って営まれるのが一般的です。
現代日本に於けるお見送りの儀礼のほとんどは仏教で営まれて居り、仏教によるお見送り儀礼は葬送儀礼(略して葬儀)と呼ばれ、
葬儀と呼ばれれる仏教の固有名詞は宗教に拘わらずお見送り儀礼の普通名詞として使われる事となりました。
仏教に於ける葬送儀礼の目的は、故人様を仏(釈迦)の弟子に加え、故人様の魂を西方浄土へお送りする事に有ります。
1 仏教の葬送儀礼(葬儀)の始まり
-仏教と葬送儀礼(葬儀)
現代の日本に於きましては九割を超える方々は旅立ちの儀式は仏式を選択されております。
仏式に於ける旅立ちの儀式は“葬送儀礼”と呼ばれますが、一般的にはそれを略して葬儀と呼ばれます。
本来の仏教では葬送儀礼は重視される儀式では有りませんでした。
釈尊(釈迦の敬称)は弟子に死後の遺骸の処置を問われた時に “僧侶は遺骸の供養などは考えず、真理の追求に専念すべき、供養は在家の信者がしてくれる。”と答えたと伝えられます。
この考えの一部は現在でも継承されて居り、僧侶はご遺体、ご遺骨、墓石には触れないものとされます。
-仏教儀式としての葬送儀礼
しかしながら仏教がインドから中国へ伝播すると、中国漢民族が信奉してきた道教や儒教の先祖供養の民間信仰と習合し、葬送儀礼も仏教に於ける儀式の一つとなって行きました。
その中国仏教が飛鳥時代に日本に伝来し、皇室や豪族の信仰の対象となって日本国内に浸透して行きます。
更に、鎌倉時代には庶民の間にも広がりを見せ、庶民の間でも葬送儀礼が行われ始めます。
そして、江戸時代に寺檀制度を基とした檀家制度が全国に定着すると、葬送儀礼は仏教に於ける重要な儀式となりました。

2 葬送儀礼とお経
仏教に於ける葬送儀礼の主要な部分が”読経”と呼ばれる経典の読誦です。
キリスト教の“聖書”、イスラム教の“コーラン”に当る、仏教の経典に当るものが“お経”です。
お経は;
教(釈迦の教え、本来のお経)、
律(僧が守るべき社会生活上の掟)、
論(後世の仏教学者によるお経の内容の注釈)
の三部(三蔵経という)により構成されます。
お経はインドではバーリ語(小乗仏教)サンスクリット語(大乗仏教)で書かれて居りましたが、中国に伝わった後に中国語(漢字)に翻訳され、日本へは漢字で伝えられました。

-お経の種類
お経の種類は俗に八万四千あると言われますが、正確には不明です。
主なお経としては以下のお経が有ります;
〇 般若心経(はんやしんきょう)
大般若経(全600巻)のエッセンスを簡潔にまとめたもの。智慧で彼岸(悟りの世界)へ渡る事を説いた経典。
〇 法華経(ほけきょう)
最澄の天台宗、日蓮の日蓮宗の教えで
①一条妙法;万人を平等に成仏させる教え、
②久遠本仏;釈迦の永遠の生命について説く、
③菩薩行道;現実社会での実践について説く、
の三部から成ります。
〇 観音経(かんのんきょう)
法華経の第25章で何時でも、何処でも救いを与える観世音菩薩の功徳に付いて述べたものです。
〇 阿弥陀経(あみだきょう)
浄土教の最も重要な教典で極楽浄土がどんな所か、どうすれば極楽浄土に往生出来るかを説いております。
〇 この他のも維摩経(ゆいまきょう)、経集(きょうしゅう)、法句経(ほうくきょう)、涅槃経、開経偈(かいきょうげ)、四弘誓願文、正信偈等があります。
3 お経の読誦(読経)
仏式の葬送儀礼では僧侶によるお経の読誦が主体となりますが、これは”お経の読誦や念仏を唱えることは浄土へ往生する為の正行の一つである”との教えに基きます。
葬送儀礼の中で読経は、ご逝去の直前、通夜式、葬儀式、火葬炉前、納骨式(埋葬式)、各種の法要などで行われます。

-枕経
ご逝去直前の読経は枕経と言われ、本来は死にゆく方が不安にならぬ様、浄土への案内として枕元で死を看取りながらお経をあげる儀式でした。
しかしながら現在では死後すぐに行う儀式に変化して居ります。
特に現代では病院で息をひきとるケースが多くなり、病院での読経は困難な事から、
ご遺体がご自宅に帰宅した後に、ご遺体を安置し、ご遺体の枕元に小机を備え、その上に三具足(香炉、花立て、燭台)と鈴を整えて枕飾りとし、僧侶の読経を頂きます。
この儀式は死者に初めて経を聞かせると言う意味も御座います。
又、宗派によりましては枕飾りの他に所定の掛け軸や絵像を掲げで儀式を行う事が御座います。
尚、宗派、地域によりましては枕経を行わない場合も御座います。

-通夜式
通夜式は故人様を仏門に帰依させる為の授戒と御仏を揺るぎ無く信仰する事を誓い、
それに対する功徳が故人様にも振り向けられて彼岸に往生する事を願う為に行います。
従いまして読まれるお経は授戒式の為と、御仏に帰依する事を誓う為の、ものとから成ります。
尚、宗派によりましては故人様の死と同時に仏門への入門が許されるとの解釈から、授戒を行わない事も御座います。
-葬儀式
葬儀式は御仏への帰依を誓うと共に、仏弟子となった故人様の成仏を祈念する儀式です。
御仏への帰依、故人様の成仏を祈念する読経は宗派によりそれぞれ決められた形に従います。
-火葬炉前・納骨式
火葬炉前、納骨式での読経は故人様の成仏を祈るお経が宗派の決まりに従って読経されます。

-法要
法要とは本来は釈迦の教え(仏法)を知る事、仏法の要点・肝要を知る事を言いましたが、
日本では次第に追善供養のことを指す様に成り、現在では死者を弔う儀式を指す様に成りました。
追善供養は故人様の命日に故人様の冥福を祈って行われる儀式ですので、死者の冥福を祈るお経が読まれる事と成ります。
今回は以上です。
生活保護受給者の方のご葬儀の費用
今回は生活保護を受給されておられる方がご逝去された場合のお見送りに付いて書かせて頂きました。
1 生活保護とは
生活保護制度は、生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、
健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的として創設された制度です。
そして、横浜市内で生活保護を受給されて居られる方が亡くなられた場合、その方のご葬儀を営むにあたっては葬祭補助金が支給されます。
1)補助対象の費用は葬祭費用(ご遺体火葬の費用のみ、定額)、ご遺体搬送費用、ご遺体保全費用、死亡診断書発行費用の4項目です。
2)”ひかりの杜生活保護葬”では前記の費用の範囲内でご遺体をお預かりし、ご遺体を荼毘に付す形の”直葬”を営む事が可能です。
お見送り(直葬、ご火葬のみ)に必要とされる費用は全て横浜市より支給される葬祭補助金の範囲で営む事が出来、
ご遺族様、関係の方、もしくは医療法人様が費用を負担する必要は御座いません。
3)その手続きは故人様の死亡診断書をお預かりし、該当区役所に同行して頂き担当ケースワーカーに紹介して頂けば、以降の全てをひかりの杜で対応させて頂きます。
4)又、身寄りの方が居られない、ご遺骨を納める設備を持たない、等のケースでは横浜市内居住する区役所に相談する事により
一定期間ご遺骨を保管したり、横浜市営の共同墓地に埋葬してもらう事も可能となっております。
以上”ひかりの杜”にご相談頂ければ全てを執り行わさせて頂きます。

2 生活保護、葬祭補助金での葬儀の流れ
直葬と呼ばれる葬儀形式は、通夜式・葬儀式は行わずに”ご火葬”のみを執り行う形でのお見送りです。
その内訳は;
1)ご連絡を受けてご遺体をひかりの杜遺体安置所内に移送し、ご遺体に保全処置を施して安置させて頂きます。
特別な場合を除き死亡後24時間は法律により荼毘に付す事が出来ませんので、ご遺体は1日以上ひかりの杜遺体安置所内に安置される事となります。
2)ご遺族様とひかりの杜担当者は帯同して該当区役所を訪問し
担当ケースワーカーに面談して故人様死亡診断書を提示してご逝去を報告し、指定された手続きを行います。
以降は死亡届の提出、火葬場の予約、ご遺体の納棺等、全てひかりの杜での作業と成ります
3)ご火葬の予定に合わせてご遺体を柩に納め、火葬場に向け出棺します。
4)火葬場到着後、ご遺族様と合流してお柩は火葬炉前に移され、最後のお別れをされた後、荼毘に付されます。
5)ご火葬終了後、ご遺族様の手で拾骨を行いお骨壺に焼骨を全て納めます。
6)お骨壺をご自宅に持ち帰り、然るべき所に安置して終了となります。
尚、ご遺骨のお持ち帰りが困難な場合 には、お申し出頂ければひかりの杜でお預かりして
担当ケースワーカーと相談の上、横浜市役所で一定時間お預かりし、必要な時期に横浜市民の共同墓地へ埋葬させて頂く事も可能です。
ご火葬のみのシンプルな儀式ですが、故人様とのお別れの時間を十分にお取り頂く事は可能です。
今回は以上です。
横浜市港北区、ご家族のご不幸へのお手当
ご家族がご不幸にみまわれた際、各種のお手当が支給されます。
手当の支給は請求が原則となって居りますので確実にご請求することをお勧めします。
又、項目によりましては期限を持つものも御座いますので注意が必要となります。
1 国民健康保険 加入者の方
故人様が国民健康保険に加入、もしくはその扶養家族であった場合は葬祭費が自治体より支払われます。
その金額は自治体により異なりますが、横浜市の場合は5万円です。
同じく申告制ですので、申請しないと支給は受けられません。申請期限は葬儀の日より2年以内となります。
2 健康保険証の返却
勤務していた企業に健康保険証を返却する際には埋葬料の支給申請をします。
請求者は故人様によって生計を維持していたご家族の中の喪主と成られた方で、その金額は5万円です。
支給は申告制で死亡日より2年以内の申請が必要となります、申請を怠ると支給はされません。

3 労災保険が適用される方
業務上の事故や通勤途上の事故が原因で亡くなられた場合は労災保険(労働者災害補償保険)から葬祭給付金と補償給付金が支給されます。
請求先は勤務先を所轄する労働基準監督署で、葬祭給付金は葬儀を行った日より2年以内、補償給付金は死亡日より5年以内の申請が必要と成ります。
尚、勤務先でのお悩みから残念ながら自殺されたケースの多くが労災保険求償の対象となって居りますので、労働基準監督署へのご相談をお勧めします。

4 高額医療費 補助
故人様が入院加療中であった場合は、高額医療費補助と呼ばれる制度が有り、
故人様が国民健康保険、後期高齢者医療制度、又は健康保険を利用して、同じ医療機関に支払った医療費の自己負担額が(1ヶ月単位)一定限度を超えると、
その超えた分が払い戻される制度です。
該当する場合は医療費を支払った2~3ヶ月後に高額医療費の払い戻し通知が送られて来ます。
この通知を基に国民健康保険・後期高齢者医療制度であれば居住地の市区町村役所に、健康保険であれば健康保険組合に申請して、払い戻しを受けます。
健康保険組合によっては申請をしなくても自動的に払い戻されるところも有ります。

5 賃貸契約の名義変更
故人様が住居の賃貸契約をしていて、その契約をご遺族が引き継ぐ場合は名義変更をします。
家主に連絡をして契約者を変更します。
承諾されない場合は契約者が変更される旨、内容照明書留で家主に送付し、従来からの条件で継続使用する事が可能です。
変更を理由に賃料を変更される事はありません。
借地の場合も同様です。
尚、借地には借地権が存在して居り、ご遺族様が借地を返却される場合はその代償を地主に請求する事が出来ますので、地主との交渉をお勧めします。

6 生命保険の求償
生命保険の手続きに付きましては指定された受取人が申請をしなければ支払いは実行されません。
生命保険には生命保険会社の“生命保険”、かんぽ生命の“簡易保険”、勤務先で掛ける“団体生命保険”などが有ります。
ご遺族は故人様がどの様な生命保険に加入されていたか、受取人が誰かをご確認下さい。
受取人が故人様本人を指定している場合や、指定されて居ない場合は保険金は相続財産と成りますので、相続が正式に決まるまでは請求出来ません。
又、勤務先で掛ける団体生命保険の場合は受取人は勤務先とするのが一般的ですので、勤務先に確認する必要が有ります。
死亡保険の受取りは保険会社に連絡をし、被保険者名、死因、死亡日、証券番号を伝えて、申請書類を入手し、それに記入の上、必要とされる公式書類を添付して申請します。
申請は死後2年以内に行はなければ成りません。
又 生命保険契約に入院給付金、医療給付金などの特約がついていた場合は合わせて請求します。

7 会員権の名義変更
故人様がゴルフ場やその他の会員権をお持ちだった場合は名義変更をする必要が御座います。
名義変更をしませんと転売等が出来ません。
尚、会員権を放棄した場合には供託金の返却が御座いますので、お忘れなくお手続き下さい。
今回は以上です。
横浜市港北区での死亡届提出
死亡届の提出は故人様の死亡が確定した場所の市区町村役所、若しくは届出人の居住する市区町村役所で行います。
従いまして、故人様のご逝去が港北区内で確定した場合、及び届出人が港北区に居住されている場合は
横浜市港北区役所2楷の戸籍課でその手続きを行います。

港北区のシンボルマークは、昭和63年(1988年)5月に港北区制50周年を記念して制定されました。
このマークは、港北の「北」という文字を使い、未来に向けて2羽の鳥が協調・発展する姿を表現したものです。
1 横浜市港北区での死亡届提出
死亡届の提出は死亡日から7日以内に提出する事が義務付けられて居ります。
ー届出人
届け出は同居の親族、同居していない親族、同居者、家主、地主、家屋管理人、土地管理人、公設所の長、後見人、補佐人、補助人、任意後見人の中の何れかの方が行わなければ成りません。

-死亡届の様式
故人様のご逝去後、担当医師より発行される死亡診断書(警察による検死が行われた場合は死体検案書)の用紙はA3の用紙で、
右半分が死亡診断書、左半分が死亡届の様式となって居り、左半分の死亡届に必要事項を記入して捺印の上、港北区役所戸籍課に提出します。
この際、死亡診断書本紙は死亡届と共に役所に提出されますので、後日の各種手続き用にコピーを取ってお手元に残したた後にオリジナルを提出して下さい。
-死亡届 提出に当って
又、死亡届が受理されますと、故人様の金融機関口座は原則として凍結されますので、必要金銭の払い出しは届け出前に行う必要が御座います。
口座の解放は遺産相続合意書の提示により行われます。
死亡届の提出と共に死体火葬・埋葬許可申請書を提出し、火葬・埋葬許可証の交付を受けます。
火葬・埋葬許可証は故人様のご遺体火葬の際に必要と成ります。
そして、ご火葬終了後に火葬場より埋葬許可証を受取り、ご納骨が可能となります。
尚、以上の手続きは全てひかりの杜にて手続き代行をさせて頂きます。

2 横浜市港北区とは
横浜市港北区は横浜市内北東部に位置し、梅を区の花と制定した豊かな自然を備えた町です。
港北区は昭和14年4月現在の港北区、緑区、都筑区、青葉区の全域を含んで誕生致しましたが、
昭和44年に緑区(緑区、青葉区、都筑区の一部)が分区され、
平成6年の行政区再編成により北西部地域を都筑区へ編入して、現在の港北区が出来上がりました。
現在、港北区の居住人口は33万人、16万世帯で 政令指定都市内行政区としては最大の人口を抱える町でもあります。
港北区内を通る交通機関としては明治41年に横浜鉄道(JR横浜線の前身)が開通し、大正15年には東急東横線が、昭和39年には東海道新幹線が、
そして昭和60年には横浜市営地下鉄3号線が開通しました
ー横浜市港北区の変遷
昭和初期には綱島に鉱泉が掘られ、以降綱島温泉として賑いを見せ、
更に慶應義塾大学予科が日吉に移転してきた事から、東急東横線駅舎を中心として市街地化が始まり、その周辺に宅地が造成されて、住宅地として発展して行きました。
そして、戦後の高度経済成長期には農地が工場や倉庫に転用され、港北区内を流れる鶴見川沿いを中心に多くの工場が建てられて横浜市に於ける内陸工業の拠点とも成りました。
更に、東海道新幹線新横浜駅の開設に伴い、駅北側に新たなオフィス街が出現する事と成ります。
横浜市が計画した“ゆめはま2010”では新横浜北側、小机、新羽地区を横浜駅、関内、関外に続く横浜市内第二の拠点として広域的な施設の建設や基盤の整備が進められて居ります。
その計画の一部として新横浜総合国際競技場(日産スタジアム)、新横浜アリーナなどが運営されて居ります。
[caption id="attachment_5704" align="alignnone" width="300"]
ー港北区民のお見送り施設[/caption]
港北区区民の方が手近にご利用頂けるご葬儀の為の施設としては、火葬場併設の横浜市営の式場であれば横浜市北部斎場(緑区)、
私営の式場としては西寺尾会堂(西寺尾斎場・西寺尾火葬場 神奈川区)が有ります。
式場のみであれば妙蓮寺斎場(私営)、大乗寺会館(私営)他ご希望される街の寺院会館がご利用頂けます。
寺院会館ご利用の場合は火葬場として横浜市久保山斎場(西区 火葬炉のみ)を利用する事も出来ます。
仏式でご葬儀をお考えで菩提寺をお持ちでない場合はご希望のご宗派の僧侶を”ひかりの杜”でご紹介させて頂きます。
又、神道でのご葬儀をお考えの場合は式場をお決め頂いた上で篠原八幡神社他より神官を”ひかりの杜”よりご紹介させて頂きます(神社内では神葬祭を行う事が出来ません)。
ー港北区内の見所
港北区の区の花は”梅”ですが、その花言葉は 高潔・忠実・忍耐 です。

現代では花見と言えば櫻を思い浮かべますが、この習慣は江戸時代に一般化したもので、それ以前の平安時代などでは花見は梅を前提として居りました。
ひかりの杜でも花祭壇を飾らせて頂く際、2月・3月の季節時にはご遺影の上に梅の枝を飾らせて頂き、祭壇全体をより高潔なふんいきに作り上げて居ります。
港北区内の見どころとしては、2月には大倉山公園梅林、3月末には綱島公園の桜まつり、春には桜 秋には紅葉が楽しめる岸根公園、
そして 年間を通して楽しめる熊野神社市民の森等があります。
熊野神社市民の森は約1000年の歴史を持つ師岡熊野神社を中心として総面積5.2ヘクタール、1.7キロメートルの散策路を持つ、
緑に囲まれた憩いの場所であります。。
そして新横浜駅前はオフィス街であると共に、新幹線開通直後に開設された新横浜ラーメン博物館、老舗の中華料理店、イタリア料理店などがが営業するグルメタウンでもあります。
又、新横浜プリンスホテル向いの丸八ビルでは毎月第三木曜日に寄席が開かれております。(現在は新型コロナウィルスの為中断中)
今回は以上です。
横浜市港北区、ご遺族様が必要とされるお手続き
横浜市港北区内に居住される方がご逝去された場合の各種お手続きは横浜市港北区役所にて行う事となります。

1 葬儀前のお手続き
-死亡届
人が亡くなられた場合、故人様の身近な方による死亡日から7日以内の、死亡届の提出が義務付けられて居ります。
届け出は同居の親族、同居していない親族、同居者、家主、地主、家屋管理人、土地管理人、公設所の長、後見人、補佐人、補助人、任意後見人の中の何れかの方が行わなければ成りません。
-死亡届の提出先
届け出先は 本籍地、届け出人の現住所、若しくは 死亡した場所、の中の何れかの市区町村役所となります。
-死亡届の様式
故人様のご逝去後、担当医師より死亡診断書が発行されます(警察による検死が行われた場合は死体検案書)。
死亡診断書(死体検案書)の用紙はA3の用紙で、右半分が死亡診断書、左半分が死亡届の様式となって居り、左半分の死亡届に必要事項を記入して捺印(シャチハタは不可)の上
該当役所に提出します。
この際、死亡診断書本紙は死亡届と共に役所に提出されますので、後日の各種手続き用にコピーを取った後に提出して下さい。
-死亡届 提出に当って
又、死亡届が受理されますと、故人様の金融機関口座は凍結されますので、必要金銭の払い出しは届け出前に行う必要が御座います。
口座の解放は遺産相続合意書の提示により行われます。
死亡届の提出と共に死体火葬・埋葬許可申請書を提出し、火葬・埋葬許可証の交付を受けます。
火葬・埋葬許可証は故人様のご遺体火葬の際に必要と成ります。
そして、ご火葬終了後に火葬場より埋葬許可証を受取り、ご納骨が可能となります。
尚、以上の手続きは全てひかりの杜にて手続き代行をさせて頂きます。

2 葬儀後のお手続き
-世帯主変更
葬儀が終了致しました後には故人様が所帯主であった場合は所帯主変更をしなければ成りません。
新たにその家の生計を維持する世帯主は故人様の死後14日以内に市区町村役所に所帯主変更届を提出しなければ成りません。
届け出には印鑑と本人確認の為の書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカード等)が必要と成ります。
この届け出は代理人でも可能ですが、その場合は本人確認の書類と委任状が必要と成ります。
尚、残された所帯員が1名の場合は自動的に世帯主が変更されますので、変更届を提出する必要は有りません。
-賃貸契約の名義変更
故人様が住居の賃貸契約をしていて、その契約をご遺族が引き継ぐ場合は名義変更をします。
家主に連絡をして契約者を変更します。
承諾されない場合は契約者が変更される旨、内容照明書留で家主に送付する事により、従来からの条件で継続使用する事が可能と成ります。
変更を理由に賃料を変更される事はありません。
借地の場合も同様です。
公団や公営住宅の場合はそれぞれ定められた手続きが有りますので、早い機会に問い合せて、必要書類を用意し手続きします。
-その他の名義変更
その他にも名義変更が必要とされる契約が有ります。
ガス・水道・電気などの公共料金やNHKの受信料など 契約者の名義変更が必要と成ります。
手続きは所轄の営業所に電話連絡をする事で可能です。
その際にお客様番号が確認出来ていればより簡単です。
お客様番号は毎月の料金通知や領収書などで確認頂けます。
又、故人様が電話加入権をお持ちの場合は早い機会に所轄のNTT営業窓口で、名義変更の届け出をします。
この届け出には故人様の戸籍(除籍)謄本、相続人の戸籍抄本、相続人の印鑑が必要となります。
尚、電話加入権は故人様の相続財産の一部ですが、遺産相続の決定前でも承継手続きをする事が出来ます。
-各種契約の停止、名義変更
クレジットカード、携帯電話、インターネットのプロバイダー契約、各種の会員カードなど会費が必要とされるものは、早目の契約終了、退会手続きが必要です。
手続きはそれぞれの会社・団体から必要書類を郵送してもらい、申請します。
-返却する書類
健康保険証、年金手帳、運転免許証、パスポート、身分証明証なども発行機関に返却しなければ成りません。
-健康保険証の返却
勤務していた企業に健康保険証を返却する際には埋葬料の支給申請をします。
請求者は故人様によって生計を維持していたご家族の中の喪主と成られた方で、その金額は5万円です。
支給は申告制で死亡日より2年以内の申請が必要となります、申請を怠ると支給はされません。
-労災保険が適用される方
業務上の事故や通勤途上の事故が原因で亡くなられた場合は労災保険(労働者災害補償保険)から葬祭給付金と補償給付金が支給されます。
請求先は勤務先を所轄する労働基準監督署で、葬祭給付金は葬儀を行った日より2年以内、補償給付金は死亡日より5年以内の申請が必要と成ります。
-国民健康保険 加入者
故人様が国民健康保険に加入、もしくはその扶養家族であった場合は葬祭費が地方自治体より支払われます。
その金額は自治体により異なりますが、横浜市の場合は5万円です。
同じく申告制ですので、申請しないと支給は受けられません。
申請期限は葬儀の日より2年以内となります。
-ご遺族の健康保険
故人様が企業の健康保険に加入されていた場合その扶養家族は健康保険証を企業に返却すると同時に居住地の市区町村役所で国民健康保険に加入します。
手続きは死亡した日の翌日から14日以内に行います。
加入が遅れた場合はその間に係る医療費は全額自己負担となります。
-高額医療費補助
高額医療費補助と呼ばれる制度が有り、故人様が国民健康保険、後期高齢者医療制度、又は健康保険を利用して、同じ医療機関に支払った医療費の自己負担額が(1ヶ月単位)一定限度を超えると、その超えた分が払い戻される制度です。
該当する場合は医療費を支払った2~3ヶ月後に高額医療費の払い戻し通知が送られて来ます。
この通知を基に国民健康保険・後期高齢者医療制度であれば居住地の市区町村役所に、健康保険であれば健康保険組合に申請して、払い戻しを受けます。
健康保険組合によっては申請をしなくても自動的に払い戻されるところも有ります。
ーその他の求償、申告
以上の他に各種保険の求償、そして故人様の準確定申告などの手続きが必要と成ります。

3 お手続きをするに当たって
故人様に関する様々な法的手続きを行う際には各種の書類が必要と成ります。
故人様の死亡診断書は当然の事として、申請する方の住民票・印鑑登録証明書、故人様の戸籍謄本・除籍謄本などは 提出する機会も多く有り、
予め調べておいて必要な枚数を所管の市区町村役所で一度に発行してもらえば発行の手間も僅かで済みます。
又、市区町村役所が遠方の場合は返送用の封筒と切手を同封して依頼すれば入手する事が可能です。
尚、有効期限には注意しなければ成りません。
手続きに添付する住民票や印鑑登録証明書そのものには有効期限は御座いませんが、
届く出る内容により”3ヶ月以内に発行されたもの”などと期限が定められて居りますので、まとめて入手した後に手続きを取らずにそのままにしておくと
期限が切れて法的な手続き上、無効となってしまいますので注意が必要です。
書類を手に入れましたらなるべく早く手続きされる事をお薦め致します。

住民票は 本人の居住を証明する書類ですが、世帯全員を記載したものと、個人のみが記載されたもの、との2種類が御座います。
住民票が必要とされる主な手続きは;
-健康保険・国民健康保険・後期高齢者医療制度から”葬祭費”あるいは”埋葬料”を申請する時。
-国民年金・厚生年金から遺族年金を申請する時。
-故人様の不動産や自動車などの所有権を相続し、その名義変更をする時。

印鑑登録証明書は本人の実印である事を証明する書類です。
必要とされる手続きは;
-故人様の銀行預金や郵便貯金を相続してその名義変更を申請する時。
-故人様が所有していた株券や債券などの金融商品を相続してその名義変更を申請する時。
-故人様が所有していた不動産・自動車・その他の所有権を相続してその名義変更を申請する時。
-遺産分割協議書を作成する時(相続人全員の印鑑登録証明書が必要)。
-生命保険の死亡保険金を請求する時。
尚 戸籍や住民票の写しを申請する際には本人確認の為の書類を提示しなければ成りません。
本人確認の書類とは運転免許証、パスポート、マイカ-ド、健康保険証、年金手帳などです。
今回は以上です。
お彼岸(ひがん)とお墓参り代行
暑さ寒さも彼岸まで、と古くより言われて居りますが令和2年秋のお彼岸も新型コロナウィルの渦中で巡って参りました。
お彼岸とは何か、そしてお彼岸の墓参り代行に付いて書かせて頂きました。
1 お彼岸とは
お彼岸とは、季節の移り変わりを的確に掴む為に設けられた”雑節”一つで、”暑さ寒さも彼岸まで”に示されように、冬から春、夏から秋への変わり目を指します。
節分、杜白、八十八夜、入梅、半夏生、土用、二百十日、二百二十日を含めて雑節と呼ばれます。
春分の日・秋分の日を中日とした前後其々3日を合わせて計7日間を指し、
その中日は先祖に感謝する日であり、残りの6日間は悟りの境地に達する為に必要な六つの徳目 “六波羅蜜” を1日に一つずつ修める日とされて居ります。
彼岸は7日間ですが、初日の彼岸の入りから3日の間、六波羅蜜を唱えて三種の徳目を修め、
中日にはご先祖に感謝し、
残る3日間で更に三種の徳目を修めます、七日目は彼岸明け(はしりくち と呼ぶ地域も有ります)となります。
尚、彼岸の間に行う仏事を彼岸会(ひがんえ)と呼びます。
日本で初めて行われた彼岸会は、西暦806年で、諸国の国分寺の僧が崇道天皇の為に七日間”金剛般若経”を読み続けたとされる故事(こじ)によります。
1)お彼岸の起源
お彼岸の語源は仏教用語の到彼岸(とうひがん)から来ており、サンスクリット語で完全である事、最高である事を意味する”波羅蜜多(はらみた)”をあらわし、
仏教に於いて、各修行で完遂・達成されるべきものを指します。
達成されるべき徳目(とくもく)は全六種であり、六波羅蜜と呼ばれます。
六波羅蜜を会得することにより此岸(迷い)から彼岸(覚り)に到る(到彼岸)とされます。
これらの考え方は全て日本で創られたものです。

2)お彼岸の願い
本来の彼岸は、自身が極楽浄土(ごくらくじょうど)昇天(しょうてん)を祈念するものでした。
浄土思想で信じられている極楽浄土(阿弥陀如来が治める浄土)は西方の遙か彼方(西方浄土)にあるとされ、
春分と秋分の日は太陽が真東から昇り、真西に沈むので、
西方に沈む太陽を礼拝して遙か彼方の極楽浄土を思い描き、浄土に生まれ変わる事に思いをはせたのがお彼岸の始まりとされます。
現在では六波羅蜜を修める6日間を除いた中日のご先祖法要のみが一般化して居ります。
尚、彼岸は”日願(ひがん)”から変化したとも言われて居ります。

3)お彼岸のお供え物
お彼岸の期間にご先祖にお供えする物として “おはぎ”があります。
おはぎはもち米と小豆を焚いて作られますが、古くは”小豆には邪気を払う効果が有る”と信じられて居り、先祖の霊から邪気を払う為に小豆をまぶした食べ物をお供えする様になり、
それが定着して現代に至りました。
尚、現在の甘いおはぎは明治時代以降、砂糖が庶民の手にも入る様になってからの変化です。
4)御萩(おはぎ)と牡丹餅(ぼたもち)
”おはぎ”と”ぼたもち”の違いに付いては以下の様に諸説が有ります;
① 春のものを牡丹餅、秋のものを御萩とする説
牡丹餅は牡丹の花に似せて見立てたものであり、御萩は萩の花が咲き乱れる様子を見立てたものである故、春は牡丹餅、秋は御萩と呼ぶ。
② もち米を使用したものは牡丹餅、うるち米を使用したものは御萩と言う。
③ 小豆餡を使用したものをぼたもち、きな粉を使用したものはおはぎ。
④ こし餡を使用するとぼたもち、つぶし餡を使用したものはおはぎ。(逆の場合も有ります)
⑤ 二口程度で食べられる小さいものをおはぎ、それより大きいものをぼたもち。
等です。

5)お彼岸の過し方
彼岸とは、本来迷いや苦悩に満ちたこの世(此岸)、に対して悟りの世界、浄土のあの世(彼岸)を指します。
お彼岸の期間は春分の日・秋分の日を中日とし前3日間 後3日間の計7日間 年間で合わせて14日間です。
前3日間・後3日間の6日間は阿弥陀如来(あみだにょらい)が司るあの世(彼岸)行く事が出来る様、
布施(ふせ)、持戒(じかい)、忍辱(にんくつ)、精進(しょうじん)、禅定(ぜんじょう)、智慧(ちえ)の6徳目を修行し、
中日には彼岸に往かれたご先祖・故人様を慰める為に家族揃ってお墓参りをします。
しかしながら現代の日本では6徳目の修行を行う事は少なくなり、中日のお墓参りだけが風習として根付いて居ります。
6)お彼岸前の準備
お彼岸が来る前には;
〇 まずお墓とその周りを綺麗に清掃して於きます。
〇 そして仏壇の掃除も行います。
〇 お墓参りに必要な 数珠(じゅず)、供花、供え物、ローソク、マッチ、線香、掃除道具、手袋、ゴミ袋、植物用ハサミ、手桶、柄杓、タオルを用意します。
通常寺院や霊苑の場合、掃除道具、手桶、柄杓は備え付けの物が有ります。
〇 お彼岸の前日におはぎを作ります。
仏壇用、墓前用、家族用が必要です。

7)中日の過し方
〇 朝一番で、仏壇におはぎ等のお供え物をし、生花を飾り、お参りします。
〇 家族内揃ってお墓参りをします。
まず墓地に着きましたら寺院の場合はお寺様、霊苑の場合は管理事務所に挨拶します。
最初に墓地の木や草を刈込み、古い卒塔婆をかたずけて、墓地を清掃します。
そして墓石の汚れを落としてきれいにします(事前に手入れが出来なかった場合)。
お墓がきれいに成りましたら、お花を飾り、おはぎ等のお供え物をお供えします。
ローソクに火を付けて線香に火を移し、お参りする方々で分けそれぞれお参りします。
お参りは柄杓(ひしゃく)で水をお墓にかけ、線香を上げて、合唱礼拝します。
このときお墓を見下ろしてはなりません、見上げる形で礼拝します。
また、墓石へのかけ水は墓石を浄める意味と故人様に施す食べ物の意味が有ります。
〇 お墓参りを済ませ、ご自宅に戻りましたら故人様・ご先祖様を偲びながら、おはぎや彼岸団子などを食します。
〇 時間が有れば故人様を偲しのぶ)んで故人様がお好きだった場所にご家族で出かけるのも良いでしょう。
8)お彼岸に避けるべき事
お彼岸の期間中の避けなければいけない事は何も有りません。
仏事と祝い事が重なる事は良くない印象が有りますが、お彼岸は忌中や喪中とは意味が異なりますので、特に身を慎む必要は有りません。
但し、中日に行う結婚式や引越しなどはお墓参りと重なる時間的な制約が御座いますので、注意が必要です。



2 お墓参り代行サービス
新型コロナウィルスの収束もままならない中ではご家族の移動にも多くの制限が必要とされます。
その様な中でお墓の清掃・お参りの代行を依頼する事が可能です。
ーお墓参りに行きたいけど多忙で都合がつかない…。
ーお墓が遠方にあってお墓参りにちょくちょく行けない…。
ー高齢なのでお墓参りに行くのがとても大変…。
ー数年お墓参りに行けてないのでお墓の状況が知りたい…
具体的な代行の内容は;
ー墓地、墓石の清掃。
ー献花、お焼香、お参り
お花をお供えし、お線香をお焚きまして、心を込めた合掌礼拝。
ーお参り終了後の写真報告
お墓の状況、お墓参りの状況をビデオ撮影し、メールにてご報告。
その他ご要望に合わせた対応も可能です。
ー又、墓地清掃、墓石のお清め、献花、焼香、参拝代行をリアルタイムで配信し、
リモート参拝を可能とする代行業者さんも居りますのでご確認をお薦めします。
今回は以上です。
葬儀、最低限
ご葬儀を営むに当たりましてはご遺族様のご事情の合わせて通常のご葬儀、家族葬、直葬など幾つかの形態の中から選択する事が可能です。
又、其々のご葬儀形態でも最低限のご葬儀がどの様に営めるのかを書かせて頂きました。
1 一般葬
一般葬とは、故人様のご逝去を社会に広く告知し、故人様を知る友人・知人そして親族・ご遺族の多くの方々が一堂に会してお見送りする祭儀です。
一般葬を営むに当たりましては、祭儀の式場、祭儀の主導者(僧侶・神官・司祭・牧師・他)、そして祭儀式場の設営・式の運営を司どる葬儀社が必要となります。
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1)祭儀式場[/caption]
祭儀 式場としては、ご自宅、町内会棺・団地会議室、横浜市営・区営の公営斎場、寺院・教会に属する私営斎場、そして葬儀社が運営する私設斎場などがご利用頂けます。
古くはご葬儀はご自宅で営むのが基本でしたが、現代の横浜の住宅事情では難しいご家庭が一般的となっております。
又、町内会棺・団地会議室・マンション共用設備などの利用も許可されない場合が一般的と成りました。
従いまして、多くのご葬家は公営・私営の斎場をご利用頂く事と成ります。
特に費用を抑えて式場をご利用頂くご希望をお持ちの場合は横浜市営の斎場の利用をお勧め致します。
横浜市営斎場の予約には日にちがかかる場合も御座いますが、それでも私営斎場をご利用頂くよりは廉価で営む事が可能です。



2)宗教家
祭儀を営むに当たりましては、信仰する宗教の下で営む宗教葬と宗教を考慮しない無宗教葬とが御座います。
ー宗教葬では、祭儀を主導して頂く宗教家として仏教であれば菩提寺のご住職、神式であれば日頃参拝されている神社の宮司様、
キリスト教式では所属教会の司祭・牧師様にお願いするのが基本と成ります。
又、現代社会では”信仰する宗教は待たないが過去の経緯から仏式で営みたい”とのご希望も多くお受け致します。
この様な場合、ひかりの杜ではご希望される宗教・宗派の指導者を適時ご紹介させて頂いて居ります。
宗教指導者に対する謝礼の決定は直接お聞き頂く場合と、ご葬家のご意向をお伺いしてひかりの杜がお願いする場合とが御座います。
ー無宗教葬では、ご葬家がご希望される告別の儀礼を基にひかりの杜で企画させて頂き執り行う事と成ります。

3)葬儀社
葬儀社の役目は、喪主様・施主様・ご葬家のご意向と、宗教指導者のご指示の下で、祭儀の企画・設営・施行を実行する事となります。
祭儀の内容はご意向に合わせて大きくも小さく営む事も可能ですが、最低限必要とされるものは以下の通りです;
ーご遺体安置用防水シーツ、ご遺体保全用ドライアイス。ー遺体移送車(病院ーご自宅、ご自宅ー横浜市営斎場)。ー枕飾り壇一式。
ーお柩。
ーご遺影写真一式。
ー祭壇、受付設備。
ー祭儀用具一式、祭儀用消耗品(燈明、線香、抹香、榊、お供え物、賛美歌集、その他)。
ー司会進行、場内係員。
ーお骨壺。
ー火葬場案内。
ー後飾り壇一式。
ー役所手続き。
以上を基にご意向に合わせて変更、追加をする事となります。
変更は;お柩、祭壇サイズ、花祭壇のお花変更、お骨壺(名前入り、文様)、遺体移送車の距離・深夜対応、その他。
追加は;遺体移送車利用3回目以降、ご供花、御供物、式場内装飾、看板・テント、その他。
4)人数により変動
弔問客、会葬者、参列者の人数により変動する項目としては、
会葬礼状、会葬返礼品、香典返し(直返しの場合)、お料理などが御座います。
これらの手配は必要業者をご紹介する形となりますが、ひかりの杜では全てを代行させて頂き同一の担当者が窓口としてご葬家の煩雑さを除いて居ります。

2 家族葬
一般葬と家族葬の違いは参列される人数の相違のみです。
従いまして、大筋は一般葬と変わりませんが、参列者はご家族と近親者に限られますので、
来客への対応やその慌しさとは無縁となり、ご家族の皆様でゆっくりと故人様をお見送りするお葬式を営む事ができます。
残された少ない大切なお時間をお別れの時間のみに費やして頂けます。
家族葬を営む為の最小限の必要項目は;
ーご遺体移送車2回分(病院ーご自宅、ご自宅ー式場、但し10㎞/回)。ーご遺体安置の為の防水シーツ、ドライアイス(24時間分)。
3 直葬
1)直葬(火葬儀)
直葬とは、通夜式・葬儀式は営まずにご火葬のみを執り行うお見送りの形式で、高齢ゆえに静かに見送りたい、宗教色の無い葬儀でありたい、費用を抑えたい、
などのご希望をお持ちの方にご利用頂けます。
ひかりの杜では”火葬儀プラン”としてご負担を最小に抑えてお手伝いさえて頂いて居ります。
その内訳は;
ーご遺体をご自宅にて、保全処置を施して北枕で安置致します。
ー特別な場合を除き、死亡後24時間は法律により火葬が出来ませんので、ご遺体は1日以上ご自宅に安置される事となります。
ーご火葬の予定に合わせて、ご遺族様の手でご遺体を柩に納め、火葬場に向けご出棺します。
ー火葬場到着後、お柩は火葬炉前に移され、最後のお別れの後に荼毘に付されます。
ーご火葬終了後 ご遺族の手で拾骨を行いお骨壺に焼骨を全て納めます。
ーお骨壺をご自宅に持ち帰り、然るべき場所に安置して終了となります。
ご火葬のみのシンプルな儀式ですが、故人様とのお別れの時間を十分に取る事は可能です。
今回は以上です。
ひかりの杜家族葬プランとオプション
核家族化と少子高齢化が進捗する現代の横浜で、高齢でご逝去された故人様のご葬儀では
家族葬をご希望されるご遺族様が多数となっております。
家族葬を営むに当たりましては、ひかりの杜家族葬プランのご利用をお薦め致しております。
家族葬プランの内容と追加可能なオプションに付いて以下に書かせていただきました。
1 家族葬プランとは
家族葬プランとは家族葬を営むに当たり必要とされる最低限の物品と役務をセットとして廉価な費用で提供させて頂くプランです。家族葬はご家族を中心としたご葬儀を行うプランで、会葬者も顔見知りの特定の方のみですので、来客への対応やその慌しさとは無縁となり、ご家族の皆様でゆっくりと故人様をお見送りするお葬式を営む事ができます。大切なお時間をお別れの時間のみに費やして頂けます。ーご遺体移送車2回分(病院ーご自宅、ご自宅ー式場、但し10㎞/回)ご会葬10名様までで承っております。10名様以上のお申し込みは事前にご相談下さい。
2)家族葬の流れ
葬儀会社の違いと選び方
少子高齢化、核家族化が進んだ現代に於きましては、特別な立場の方を除いて葬儀を執り行う当事者となられる機会はそれ程多く有りません。
又、一族の長老の方から適切なアドバイスを頂ける機会も少なく成りました。
そうした中でも万一の場合は大切な方のお見送りを取り仕切らなければ成りませんが、その主要な部分をお手伝いさせて頂くのが葬儀社となります。
ご希望される葬儀・お見送りをされる為の葬儀社選びをどの様にされたら良いか、葬儀社の作業とその選び方に付き書かせて頂きました。
1 葬儀社がお手伝いできる作業
葬儀社がお手伝い出来る事柄としては”葬儀社本来の作業”と、”必要な関係者をご紹介する事”の二つに分かれます。

1)葬儀社本来の作業
1-1 お見積書の提出と成約
生前予約であればご本人様、ご逝去後であれば喪主様、そして身近のご親族様よりご希望されるご葬儀の内容をお聞きした上で、
葬儀全般のプランを作成し、その施行に必要とされる費用の見積書が提出されます。
又、見積書には変動要素も明記されていなければ成りません。
以上をご確認の上で成約の意思表示を頂いた後に作業が開始される事と成ります。
尚、葬儀の内容とは;ご宗旨、ご宗派、宗教家の依頼先、会葬者予定数、ご希望の式場、式場内デコレーション、ご希望の祭壇、ご希望の日取り、ご予算、その他のご希望、などです。

1-2 ご遺体の移送
病院で亡くなられた場合、ご遺体は病院からご自宅へ移送されて然るべきお部屋に安置されます。
そして、通夜式前にご自宅から式場へ、更に葬儀後式場から火葬場へと移送されます。
1-3 ご遺体の保全
ご遺体は生命活動が停止した後、お体の状態は急速に悪化して行きます。
従いましてご遺体安置中、通夜式、葬儀式の間も状態悪化を遅らせる為の保全処置を施さなければ成りません。
一般的にはドライアイスを使用してご遺体の保全を図ります。
1-4 枕飾りの設営
ご遺体をご自宅に安置している間、故人様をお祀りする為の小型祭壇が設営されます。

1-5 式場、火葬炉の予約と全体の流れを示す予定表の提出
ご遺族様のご希望する日取り・宗教家のご都合と、式場・火葬炉の空き状況を突き合せ、通夜式・葬儀式・告別式・ご火葬の日取りを決定して
式場・火葬炉の予約を行い、全体スケジュールを作成して提出。
同時に式場・火葬炉の住所・連絡先・地図・最寄の交通機関等も提出。
又、会葬予定者にお送りする通夜式・葬儀式・告別式の案内状も合わせて提出します。
1-6 ご遺影の作成
故人様、ご遺族様のご希望に合わせたご遺影写真を作成します。
1-7 死亡届の提出と火葬許可証の入手(手続きの代行)
死亡診断書をお預かりして死亡届を該当する市区町村役所に提出し、火葬許可証を受領します。
死亡届は故人様ご逝去後7日以内に提出し、火葬許可証はご火葬時に提出しなければ成りません。

1-8 湯灌・納棺のお手伝い
通夜式の前にはご遺体をお棺の中にお納めしなければ成りません。
お身内の方々の手でご遺体をお浄め(湯灌)し、お棺の中にお納めします。
葬儀担当者はそのお手伝いをさせて頂きます。
納棺の作業を全て葬儀社に委託する事も可能です。
1-9 式場の設営
ご遺族様のご希望に合わせて、式場内に祭壇を設営し、会場全体をデコレーションします。
1-10 葬儀全般の管理・運営
通夜式・お清めの席・葬儀式・告別式・ご火葬・ご拾骨に当たり、司会進行を担当すると共に、式場内外の管理・運営を執り行います。

1-11 後飾りの設営
忌中(四十九日法要までの間)の間、お骨壺を安置しお祀りする為の祭壇をご自宅に設営します。
1-12 最終見積書と請求書の提出
当初見積書の内容に変動項目を追加した最終費用明細を提出し、了解を得た上で請求書が提出されます。
1-13 その他
ご遺体をご自宅に安置出来ない場合の安置設備、棺、骨壺、白木位牌、仏衣(神衣)、その他 葬儀に必要な葬具等が提供されます。

2)葬儀社がご紹介出来る事項
2-1 お料理
ご葬儀に於いてお料理を用意する機会は通夜式後のお清めの席と、初七日法要後のお斎の席が有ります。
用意するお料理のメニューは宗旨・宗派・地域により定められたメニューが有りますが、現代ではそれ程厳密に考えなくても良い状態です。
この仕出し料理はご遺族のご希望に合わせた料理屋を葬儀社がご紹介する形が一般的です。
2-2 会葬礼状、会葬御礼品、お香典返し
これらの礼状、品物はご遺族様のご希望に合わせて、必要な業者を適時紹介する形が一般的です。
2-3 宗教家
ご葬儀を司る宗教家は仏教であれば檀家寺、神道であれば日頃お参りする神社、キリスト教であれば所属する教会にお願いするのが基本ですが、
檀家寺・神社・教会との交わりもそれ程無いが無宗教葬では、と考えられるご遺族には葬儀社がご希望される宗教家をご紹介する事も可能です。
2-4 霊園
現代では墓地を保有しないご家族も少なく有りません、そんなご遺族の為にご希望に合わせて霊園をご紹介出来る葬儀社も多くなりました。
2 良い葬儀社の選び方
1)身近にどの様な葬儀業者があるか
ご自分の近くにどの様な葬儀業者があるかを知る方法と致しましては
入院中の病院からの紹介、事故に遭遇した所轄警察署からの紹介、看板広告、パンフレット、そして 最近は容易となったインターネット検索により調べる 等が有ります。
又、葬儀業者の事業規模も地元に密着した小規模な業者から全国規模の業者まで多岐に渡ります。
これらの中からご希望に合う業者を選び出す事は困難な様に感じられますが、ご自分が希望する葬儀の形が明確であればそれ程困難な作業では有りません。
2)ご希望に合った葬儀業者の選び出し
前記の情報源を基にご自分が希望する葬儀の形に合ったキーワードを持つ、接触が容易、ご自分の予算に近い
等の観点で3~5社程度の葬儀業者を選択し見積書を含む必要資料を請求し、比較・検討の上、ご希望に沿う葬儀業者の担当者と面談をします。
現代ではほとんどの葬儀業者がインターネット上にWebサイトを出して居りますので、問合せもご自分のご都合に合わせて行う事が可能です。

3)担当者との面談
担当者との面談ではどの程度の規模の葬儀を行うか、必要とされる費用は、サービスの中身は、などの観点で行いますが、その際下記の点もご注意頂く事が必要です;
1 相談者の希望を全て聞き、希望の真意を正しく理解する努力の姿勢があるか。
2 相談者の想いを引き出す努力の姿勢があるか。
3 1、2の上でいくつか選択肢を示してくれる事。
4 説明は 資料、パンフレット、施行例などを基に解り易くしてくれるか。
5 質問には丁寧に解り易く答えてくれるか。
6 見積書は明細を含めた明確な形で示されているか。
7 葬儀では会葬者の人数など、幾つか変動要素が有りますが、どの様な変動要素があり、その場合の費用はどの様に変化するか、が明確に示されているか。
8 契約を急かさない、支払い期日に余裕がある。
などです。

4)病院・警察で紹介される葬儀業者
病院で亡くなられた方のご遺族が葬儀業者を決めて居ない場合 病院側に問い合せると葬儀業者を紹介してくれます。
又、万一の事故等で亡くなられた方のご遺族には必要に応じて警察署にて葬儀業者を紹介してくれます。
何れの場合も紹介される葬儀業者は然るべき規模の葬儀業者ですので、お手伝いに支障をきたす心配は有りませんが、
ある一定規模以上の葬儀を前提としてお手伝いを行う場合も有りますので、その場合は割高な葬儀費用と成り得ます。
5)地元の小さな葬儀社
小さな葬儀社は地元で然るべき評判を得なければ永く経営を続ける事は出来ませんので、長年続いた葬儀業者は然るべきサービスの質を維持した葬儀業者と言えます。
又、葬儀費用もその地域の相場を反映した見積と成ります。
但し、古くから葬儀業界に携わる方の中には追加費用は当然かかるものと考えるケースも多く見られ、この点は要注意となります。
5)インターネットを利用した葬儀業者
現代では全ての葬儀業者がインタ-ネット上にWebサイトを持って居りますが、
その中身は従来の営業形態にWebサイトを追加した葬儀業者と、Webサイトのみを営業ツールとする葬儀業者とに二分されます。
従来からの営業形態では多額の営業間接経費が必要とされましたが、Webサイトのみの場合はこの間接経費は大幅に削減が可能となり、
ご遺族様のご負担も大きく削減する事が可能となりました。
ネットで葬儀業者を検索される場合にはこの点を頭の片隅に置いて検索されると良いでしょう。

6)プランとは
最近のWebサイトでは、家族葬プラン、一般葬プラン、火葬儀プラン等、プランと呼ばれる言葉が多く見られます。
これは葬儀施行に当たってのセット費用です。
特定条件の下、葬儀に必要最低限な項目を組み合わせて、積み重ねた金額より廉価に提供するサービスです。
従いましてご遺族様がお考えの項目がどの程度含まれているかは良く確認頂く必要が御座います。
7)葬儀業者の選択ポイント
葬儀業者を選択するに当たり大切な項目は以下の通りです;
① 葬儀の規模、費用、サービスの内容はご希望の葬儀の範囲内か。
② その葬儀業者は葬儀そのものだけでなく、一周忌法要までの全ての関連事項のコーディネーターとして信頼出来るか。
③ 対応する担当者は常に同一人物か。
④ 見積書には変動要素が含まれている事。
今回は以上です。
横浜市内のお盆
お盆とは太陰暦の7月15日を中心に営まれる仏教の行事”
盂蘭盆会(うらぼんえ)”の略称です。
仏教では亡き人を偲び、父母の霊や祖霊を供養する事は仏法に遇うとして営まれる行事です。
祖霊を偲んで供養するお盆の営みは日本特有の文化、習慣であります。
1 お盆とは
お盆とは旧暦(太陰暦)の7月15日を中心として行われる祖先の霊を祀る一連の行事です。
この行事は日本古来の祖霊信仰と仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ)が融合して創られた行事とされます。
明治維新後の太陽暦導入以降は太陽暦の8月15日を中心とした期間で行う形が一般的と成って居ります。
横浜では地域により7月15日を中心とする地域と8月15日の盆会を中心とするケースの二通りで営まれて居ります。
盆は本来、霊に対する供え物を乗せる容器を指しますが、供え物を供え祀られる霊の呼称へと変化し、盂蘭盆の呼称とも混同されて、先祖供養の行事をお盆と呼ぶ様に成りました。
地域によりましては、精霊を盆様と呼ぶケースも御座います。

1)お盆の起源
お盆の起源は必ずしも明確では有りませんが、日本に於いては8世紀頃には夏の祖先供養行事として定着していたと考えられます。
古くには、初春と初秋の満月の日に先祖の霊が子孫の許を訪れて交流するという行事が有りましたが、
初春の行事は正月の祭へと変化し、初秋の行事は盂蘭盆と融合して仏教の先祖供養の行事へと変化したと言われます。

2)盆禮(中元)
中国では、正月15日を上元、12月15日を下元として祝い、7月15日を中元の佳節として一年間生存した無事を祝して先祖の霊を供養する為の盂蘭盆会を営み
その時親しい間柄の家々では盆禮(盆礼 中元)として互いに物の贈答を行い、商家では配りものをしました。
又、中華文化の道教では七月は鬼月とし、七月朔日に地獄の蓋が開き、中元の七月十五日にその蓋が閉じられると考えられました。

3)お盆の日取り
本来は太陰暦の7月15日、満月の日にお盆を執り行うべきですが、現代では太陽暦の8月15日が一般的と成りました。
それ以外の日に行う例としては;
太陰暦(旧暦)7月15日 沖縄・奄美地方(旧盆とも呼ぶ)。
太陽暦(新暦)7月15日 東京、横浜、静岡、函館、他。
太陽暦8月1日 東京都多摩地区(西東京市、小金井市、国分寺市、調布市、府中市)、他。
旧暦でのお盆を旧盆と言います。
但し、新暦でのお盆は新盆とは言いません。新盆(にいぼん)の意味は四十九日法要を終えて最初に迎える故人様のお盆の事を言います。

4)お盆の過し方
釡蓋朔日(かまぶたついたち)
7月1日は地獄の釡の蓋が開く日であり、この日からお盆が始まります。
この日からお墓参りなどをしてご先祖様をお迎えする準備をします。
自宅に通じる道の草を刈り、清掃をして、彼岸からお帰りになる故人様が通り易い様にします。
又、地域によりましたは地獄の釡の蓋が開いている間は”川や湖に近付いてはならない”とされます。
七夕、棚幡(たなばた)
七月七日は七夕ですが棚幡とも書き、この日に故人様をお迎えする為の精霊棚とその上に供える幡(ばん)や笹を供える日です。
精霊棚の安置は七日の夕方から行う事から”七夕”と書くとも言われます。
迎え火
七月十三日の夕刻に自宅玄関の前で故人様を彼岸から迎える為の迎え火を焚きます。
以後、故人様の為に精霊棚のお供え物を欠かさぬ様にします。
お盆の供養
七月十五日はお盆の中日となり、家族一同で供養をした上で、故人様と家族一同は夕餉を共にします。
送り火
七月十六日は故人様を彼岸にお送りする為の送り火を夕刻に焚きます。
又、川へお送りする風習の地域では燈籠流しを行います。

盆踊り
七月十六日、十五日のお盆の次の日の晩に寺社の境内に老若男女が集まって踊る場を盆踊りと言います。
地獄での苦難を免れた亡者たちが喜んで踊る場面を模したと言われます。

5)お盆での風習
お盆に於ける風習は宗派、地域により多数御座います。

一般的な風習の一つとして精霊馬(しょうりょううま)と呼ばれるものが有ります。
これは故人様の霊魂が彼岸と此岸の間を行き来する為の乗り物で、キュウリやナスで作ります。
キュウリやナスを乗り物の胴体と見立て、折った割りばし四本を胴体に挿し込んで足の代りとします。
キュウリは足の速い馬として故人様の霊が早くこの世に戻れる様に、ナスは力の強い牛としてあの世に帰る故人様の供え物を乗せてゆっくり帰って頂くべく
仏壇もしくは、精霊棚の周辺にお盆の間中お供えします。
又、横浜市内のお盆の行事といたしましては、鶴見区所在曹洞宗大本山総持寺の ”み霊祭り”と”盆踊り”が有名です。
今回は以上です。
横浜に於ける現代のお葬式
横浜に於けるお葬式の形態も社会情勢の変化と共に大きく変化して参りました。
昨今の社会情勢では核家族化、少子化、男女差別解消(男女雇用平等化)等が進捗する中で多くの方々が終活をお考えになる際、御自身御一人で検討しなければならないケースも多くなりました。
その理由は生涯独身、熟年離婚、配偶者に先立たれた、その他等多岐に渡りますが、その中でも生涯独身の方が増える傾向に御座います。
1 生涯独身(単身家庭)とは
日本に於ける生涯独身(50歳まで結婚をしなかった)の方は、1965年(昭和40年)には男性1.5%、女性2.6%(人口比)でしたが、
2010年(平成22年)では男性20.1%、女性10.6%と大きく増加しており、
2020年には男性26.6%、女性18.9と 更に増加すると想定されて居ります。
人口の5人に一人は生涯独身の方となります。

1)生涯独身の理由
生涯独身の方々には一生独身で居たいと考える方も居られれば、結婚したくても何らかの理由で出来なかった方など様々ですが、その生活は覚悟さえあればそれ程難しい事では有りません。
2)生涯独身の方が気を付けなければならない事
独身生活には多くのメリットとディメリットが御座います。
但し、気を付けなければならない事は老後の生活資金と死後の必要費用を確保しておく事です。
平均寿命を90歳とした時、60歳から90歳までの老後に必要な資金は夫婦2人で8000万円と言われます。
生涯独身の方はこの半分4000万円+アルファ(病気への備え、介護費用、後見人費用等)を退職金・年金を含めて計算し、不足分を用意しなければ成りません。
又、葬儀費用、永代供養墓なども別途ご用意頂かなければ成りません。
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3)生涯独身のメリット[/caption]
生涯独身を選ばれた男性の特徴やメリットとしては時間が自由に使える、お金が自由に使える、恋愛に縛られない、家庭に縛られない等があります。
-時間が自由に使える
”時間が自由に使える”という事は御自身のプライベートな時間は自分で管理する事が出来、自分がしたい事を、したい時に、誰にも邪魔されずする事が出来ます。
自分の想う様に行動できるのが最大のメリットです。
-お金が自由に使える
ご自分のお金は自由に使えます。
家庭を持てば、ご自分の収入は自分を含めた家族全員の為に使用されます。
生涯独身であれば収入は全て自分自身の為に使用しても誰にも文句を言われる事はありません。
-恋愛に縛られない
恋愛に縛られないとは結婚をすれば原則として恋愛は出来ません。
結婚後に魅力的な女性に出会った場合その女性との恋をあきらめるか、不倫をするか の二者択一となります。
人に隠れて不倫をするよりは何時でも好きな様に恋愛をしたい男性は生涯独身を選択する事と成ります。
但し、御自身が年を取り周囲の女性から相手にされなくなった際にもこの選択を後悔しないか?は良く考えなければ成りません。
-家庭に縛られない
生涯独身のメリットとして家庭に縛られないがあります。
どの様な形にしろ結婚をした後は家庭に縛られる事と成ります。
家庭を持つ事により安心感を得て、自分磨きを怠る男性の方が多くみられます。

4)生涯独身女性の特徴・メリット
ー生涯独身を選択する女性の特徴としては仕事に対する能力が高い、人を余り信用しない、派手な交際関係、一人で生活するに十分な収入(貯蓄)がある等があります。
生涯独身を選ぶ、或いは選ばざる得ない女性の方は仕事に対する能力の高い方が多く見られます。
ー常にスキルを向上させ、自信を持って仕事をこなす女性は仕事が楽しく、仕事を生きがいとする為、結婚を意識する機会が減り、いつの間にか歳を取ってしまったと言う方です。
ー人を余り信用できない女性も生涯独身の方の中に多く見られます。
過去の何等かの出来事によりトラウマとなって男性不信や人間不信に陥いった結果、恋愛が思う様に出来ない方です。
ー交友関係が派手な女性は多くの男性から遊び相手としては見られても、結婚の対象としては見られない事が多々あります。
この誤解から、結婚したくても出来ないという状況が推移し、婚期を逸する という形です。
但し、この形の女性は結婚出来なくとも周りに多くの友人が居られますので寂しい思いをする事はありません。
一人で生活するのに十分な収入が有る女性は 男性と同様にあえて結婚をして制限を受けたくないと考える方です。

5)-生涯独身の覚悟
生涯独身を決めた方は幾つかの事を覚悟しなければ成りません。
ーその一つは子供を持てない事です。
子供を持たない事はご両親に孫を抱かせる事が出来ない事でも有ります。
日本では古くからご両親に孫を抱かせる事は親孝行の第一とされて居りました。
生涯独身の方は別の親孝行を考えなければ成りません。
ー二番目は病気や怪我で倒れても助けてくれる家族は居ないと言う事です。
どの様な状態に陥っても自分自身の力で解決する覚悟が必要と成ります。
生涯独身の方は老後の心配も若い内から準備を行い、生涯 自己解決の前提を覚悟して努力し続ける事が必要です。
ー三番目は世間一般結婚するのが当たり前、と考える近親者や世間の中で肩身の狭い思いをする事と成りますが、耐えねばなりません。
2 生涯独身の方にお勧めするお葬式
ご自分の終活を御一人でお考えの方には、通夜式・葬儀式を行わずにご火葬だけを営む直葬(火葬儀)や、
通夜式・葬儀式は営みますが極少人数の身内の方々だけでお見送りを営む家族葬をお薦め致します。

1)直葬(火葬儀)
独身の方が終活をお考えに成る際の選択肢の一つとして “直葬(火葬儀)””が御座います。
通夜式・葬儀式は行わずにご火葬のみを執り行う形式で、高齢ゆえに静かに見送りたい、宗教色の無い葬儀でありたい、費用を抑えたい、などのご希望をお持ちの方にご利用頂けます。
ひかりの杜では”火葬儀プラン”としてご負担を最小に抑えてお手伝いさえて頂いて居ります。
その内訳は;
- ご遺体をご自宅にて、保全処置を施して北枕で安置致します。
- 特別な場合を除き、死亡後24時間は法律により火葬が出来ませんので、ご遺体は1日以上ご自宅に安置される事となります。
- ご火葬の予定に合わせて、ご遺族様の手でご遺体を柩に納め、火葬場に向けご出棺します。
- 火葬場到着後、お柩は火葬炉前に移され、最後のお別れの後に荼毘に付されます。
- ご火葬終了後 ご遺族の手で拾骨を行いお骨壺に焼骨を全て納めます。
- お骨壺をご自宅に持ち帰り、然るべき場所に安置して終了となります。
ご火葬のみのシンプルな儀式ですが、故人様とのお別れの時間を十分に取る事は可能です。

2)家族葬
葬送儀礼は仕来りにのっとり行いたいが、会葬は家族のみとし、静かに廉価に営み、とのご希望に方には
ひかりの杜”家族葬プラン”のご利用をお薦め致します。
その内訳は;
- ご連絡を受けてご遺体を病院からご自宅に移送し、ご遺体に保全処置を施して安置し、枕飾りを用意してお祈りの場を準備します。
- 特別な場合を除き、死亡後24時間は法律により火葬が出来ませんので、ご遺体は1日以上ご自宅に安置される事となります。
- 通夜式の予定に合わせてご遺族様の手でご遺体を柩に納め、そのお柩を中心に式場が設営されます。
- ご指定のご導師により通夜式を執り行い、その後 参列のご遺族でお清めの席を営みます。又 当日の夜は終夜 ご遺族様により故人様をお慰めします。
- 翌日は 同じくご導師の下で葬儀式を執り行います。
- 葬儀後最後のお別れを営み、火葬場へご出棺となります。
- 火葬場到着後、お柩は火葬炉に移され、荼毘に付されます。
- ご火葬終了後、ご遺族の手で拾骨を行いお骨壺に焼骨を全て納めます。
- お骨壺をご自宅に持ち帰り、後飾り壇に安置して終了となります。
家族葬は故人様とご家族だけでのお別れとなりますので、慌しさや煩わしさも無く、喪主様は故人様とのお別れの時間を大切に過ごす事が出来ます。
今回は以上です。
葬儀後のお休みには?
身内の方が亡くなられた場合、日本では忌引き休暇と呼ばれる有給休暇の制度が御座います。
亡くなられた故人様が配偶者、若しくは父母の方でご本人が喪主を務められた場合は一般的に10日間の有給休暇を取得できます。
このお休みの間は勿論忌中ですので身を慎み故人様の霊を弔はなければ成りませんが、同時に故人様のご逝去に伴う各種の手続きを取らなければ成りません。
以下にその手続きに付いて書かせていただきました。
1 ご葬儀を終えた後の変更のお手続き
1)世帯主変更
葬儀が終了致しました後には、故人様が所帯主であった場合は所帯主変更をしなければ成りません。
新たにその家の生計を維持する世帯主は故人様の死後14日以内に市区町村役所に所帯主変更届を提出しなければ成りません。
届け出には印鑑と本人確認の為の書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカード等)が必要と成ります。
この届け出は代理人でも可能ですが、その場合は本人確認の書類と委任状が必要と成ります。
尚、残された所帯員が1名の場合は自動的に世帯主が変更されますので、変更届を提出する必要は有りません。

2)賃貸契約の名義変更
故人様が住居の賃貸契約をしていて、その契約をご遺族が引き継ぐ場合は名義変更をします。
家主に連絡をして契約者を変更します。
家主が変更を承諾しない場合は契約者が変更される旨、内容照明書留で家主に送付し、従来からの条件で継続使用する事が可能です。
変更を理由に賃料を変更される事はありません。
借地の場合も同様です。
尚、公団や公営住宅の場合はそれぞれ定められた手続きが有りますので、早い機会に問い合せて、必要書類を用意し手続きします。

3)その他の名義変更
その他にも名義変更が必要とされる契約が有ります。
ガス・水道・電気などの公共料金やNHKの受信料など契約者の名義変更が必要と成ります。
手続きは所轄の営業所に電話連絡をする事で可能です。
その際にお客様番号が確認出来ていればより簡単です。
お客様番号は毎月の料金通知や領収書などで確認頂けます。
又、故人様が電話加入権をお持ちの場合は早い機会に所轄のNTT営業窓口で、名義変更の届け出をします。
この届け出には故人様の戸籍(除籍)謄本、相続人の戸籍抄本、相続人の印鑑が必要となります。
尚、電話加入権は故人様の相続財産の一部ですが、遺産相続の決定前でも承継手続きをする事が出来ます。

4)料金自動引き落とし口座の変更
住居の賃貸契約、公共料金、電話加入権などの名義変更に伴い料金の自動引き落とし口座の変更もしなければ成りません。
引き落とし口座変更の申込みをしてから手続きが完了するまでに1ヶ月程の時間が掛りますので早目の手続きが必要です。
又、故人様の口座から引き落しが出来なかった料金は、後日請求書が参りますので、指定の口座への振込が必要と成ります。

5)各種契約の停止、名義変更
クレジットカード、携帯電話、インターネットのプロバイダー契約、各種の会員カードなど会費が必要とされるものは、早目の契約終了、退会手続きが必要です。
手続きはそれぞれの会社・団体から必要書類を郵送してもらい、申請します。
2 返却や申請が必要な書類
健康保険証、年金手帳、運転免許証、パスポート、身分証明証などは発行機関に返却しなければ成りません。
1)健康保険証の返却
勤務していた企業に健康保険証を返却する際には埋葬料の支給申請をします。
請求者は故人様によって生計を維持していたご家族の中の喪主と成られた方で、その金額は5万円です。
支給は申告制で死亡日より2年以内の申請が必要となります、申請を怠ると支給はされません。

2)労災保険が適用される方
業務上の事故や通勤途上の事故が原因で亡くなられた場合は労災保険(労働者災害補償保険)から葬祭給付金と補償給付金が支給されます。
請求先は勤務先を所轄する労働基準監督署で、葬祭給付金は葬儀を行った日より2年以内、補償給付金は死亡日より5年以内の申請が必要と成ります。

3)国民健康保険 加入者
故人様が国民健康保険に加入、もしくはその扶養家族であった場合は葬祭費が自治体より支払われます。
その金額は自治体により異なりますが、横浜市の場合は5万円です。
同じく申告制ですので、申請しないと支給は受けられません。申請期限は葬儀の日より2年以内となります。

4)ご遺族の健康保険
故人様が企業の健康保険に加入されていた場合、その扶養家族は健康保険証を企業に返却すると同時に居住地の市区町村役所で国民健康保険に加入します。
手続きは死亡した日の翌日から14日以内に行います。
加入が遅れた場合はその間に係る医療費は全額自己負担となります。

5)高額医療費 補助
高額医療費補助と呼ばれる制度が有り、故人様が国民健康保険、後期高齢者医療制度、又は健康保険を利用して同じ医療機関に支払った医療費の自己負担額が(1ヶ月単位)一定限度を超えると、
その超えた分が払い戻される制度です。
該当する場合は医療費を支払った2~3ヶ月後に高額医療費の払い戻し通知が送られて来ます。
この通知を基に国民健康保険・後期高齢者医療制度であれば居住地の市区町村役所に、健康保険であれば健康保険組合に申請して、払い戻しを受けます。
健康保険組合によっては申請をしなくても自動的に払い戻されるところも有ります。

6)生命保険の求償
生命保険の手続きに付きましては指定された受取人が申請をしなければ支払いは実行されません。
生命保険には生命保険会社の“生命保険”、かんぽ生命の“簡易保険”、勤務先で掛ける“団体生命保険”などが有ります。
ご遺族は故人様がどの様な生命保険に加入されていたか、受取人が誰かをご確認下さい。
受取人が故人様本人を指定している場合や、指定されて居ない場合は保険金は相続財産と成りますので、相続が正式に決まるまでは請求出来ません。
又、勤務先で掛ける団体生命保険の場合は受取人は勤務先とするのが一般的ですので、勤務先に確認する必要が有ります。
死亡保険の受取りは保険会社に連絡をし、被保険者名、死因、死亡日、証券番号を伝えて、申請書類を入手し、それに記入の上、必要とされる公式書類を添付して申請します。
申請は死後2年以内に行はなければ成りません。
又、生命保険契約に入院給付金、医療給付金などの特約がついていた場合は合わせて請求します。

7)ローン契約に係わる団体信用生命保険の求償
故人様が銀行などと住宅ローン契約を結んでいた場合は団体信用生命保険を契約するのが一般的です。
これはローンの返済者が返済途中で亡くなられた場合、残額と同額が保険会社から銀行に支払われるものです。
故人様がこの契約をされていた場合は借入先の金融機関に手続きを申告します。
これにより故人様のローンは完済される事となり、故人様の債務は解消されます。
尚、死亡保険金は保険料の支払者、受取人が誰かにより、相続税、所得税、贈与税の課税対象となる場合が有りますので、ご確認下さい。

8)国民年金・厚生年金 受給者
国民年金・厚生年金を受給していた方が亡くなられて場合は受給を停止する手続きを取らなければ成りません。
国民年金は死後14日以内に、厚生年金は10日以内に行います。
停止をせずにいると年金は支払われ続け、死亡を当局が確認した時点で、全額を一括で返還しなければなりません。
手続きは厚生年金・国民年金の老齢基礎年金の場合は年金事務所で、それ以外の国民年金の場合は市区町村役所の国民年金窓口で行います。
必要とされる書類は年金受給権者死亡届、年金証書、死亡を証明する書類(死亡診断書の写し、戸籍抄本(除籍))などです。
年金は2ヶ月毎の支給されますが、前回支給日から死亡日までが未払いとなるケースが有ります。
この場合は受給停止の手続きと共に未払い金を受取る手続きも行います。
又、年金加入者が亡くなられた場合はご遺族に一時金や遺族年金が支給されますので、その手続きも必要です。
尚、その金額は故人様の加入条件、ご遺族が誰か、ご遺族の年齢により異なりますので窓口でご確認下さい。

9)所得税の準確定申告
通常、所得税の確定申告は自営業者、及び特定の給与所得者が1月1日から12月31日を対象期間として翌年の2月16日から3月15日の間で行いますが、
自営業者の方が亡くなられた場合は故人様の財産の法定相続人が故人様の1月1日から亡くなった日までの所得を計算して申告しなければ成りません。
これを準確定申告と言います。
準確定申告は法定相続人が故人様の死を知った翌日から4ヶ月以内に故人様の居住地の所轄税務署に提出します。
故人様が3月15日までに亡くなられて、前年の確定申告がされていなかった場合は合せて申告します。
これにより故人様の所得税か確定します。
給与所得者の場合でも以下に該当する方が亡くなられた場合は準確定申告が必要となります;
-年収が2000万円を超える。
-給与所得や退職金の他に雑収入が20万円以上ある。
-2ヶ所以上から給与を受取っている。
-医療費控除を受ける。
-住宅借入金等特別控除を受けている。
準確定申告は法定相続人が行いますが、2名以上いる場合は全ての相続人が連名で申告し、納税は相続分に応じておこないます。
又、相続分が4ヶ月以内に確定しない場合は相続予定者により申告を行い、法定相続分に応じて割り振られた税額を納税します。
今回は以上です。
仏教の葬儀に於ける戒名とは
戒名とは、仏教教団に入信し、戒律を守る事を誓った者に与えられる名前のことです。
本来、戒名は然るべき修行を経た後に師僧より与えられるべきものですが、
日本の仏教界に於いては、死後に成仏するという考え方を基に故人に戒名を与える習慣が出来上がりました。
尚、浄土真宗では戒名に代わり法名、日蓮宗(日蓮正宗を除く)では法号と呼びます。
1 戒名とは
戒名は漢字二文字で表現され、身分の上下や精進・報恩の多少に関係なく仏の世界では平等であることを表わしております。
そして、戒名を与えられた後は俗名を捨てて戒律を守ることに専心しなければ成りません。

1)戒名の起源
仏教の起源となるインド仏教では僧侶の戒名はサンスクリット語やバーリ語で授与されてた居りましたが、
仏教が中国に伝わり、道教の道号の様に僧侶の号として漢字二文字の戒名が創造されました。
更に日本に伝来し、当初は出家した僧侶にのみ俗名に代わり戒名が授けられましたが(授戒)、
出家をしていない在家の壇信徒にも授戒会に加わり法を学んで戒を受ける事が出来る様に成り、仏法に帰依した者として戒名が与えられるように成りました。
本来、戒名には苗字が附かないものでしたが室町時代後期頃から、苗字+戒名の呼び方が一般化し始め、
武田晴信(はるのぶ、戒名;信玄)、上杉輝虎(てるとら、戒名;;謙信)、大友義鎮(よししげ、法名;宗麟)などの呼称が出始めました。
その後、この呼称は廃れて行きますが、江戸時代に入り寺壇制度が確立する中で故人を成仏させる為に授戒して戒名を与える事が一般化して、通夜の席で授戒を行うように成りました。
現在では、授戒と引導が葬儀儀礼の中心をなすものとして位置付けられて居ります。
尚、亡くなった人を仏の弟子にして浄土に送る事を”没後作僧(ぼつごさそう)”と言います。
本来、戒名は身分の上下を示してはならないものでしたが、日本では身分制の時代を背景に発達した為、現在では身分を表わす事ともなっております。
その構成は院号・道号・法号・位号で構成される事となりました。

2)戒名の構成
戒名は男性であれば;〇〇院△△✖✖居士
女性であれば;〇〇院△△✖✖太姉
等で授けられます。
ー〇〇は次に”院”若しくは”院殿”の文字が付けられ、其々院号(いんごう)・院殿号(いんでんごう)と呼ばれます
院号は寺院、師僧、社会に対して多大な貢献をした者に贈られる顕彰を目的とした号でした。
その後、院号は公家の出家者に対して、院殿号は大名家・高級武家の出家者に対して贈られる様に成りました。
ちなみに上杉謙信の戒名は不識院殿真光謙信、武田信玄は法性院機山徳栄軒信玄です。
更に明治時代以降、日清戦争・日露戦争・第二次世界大戦等での戦死者に対して院号を贈る様、日本政府の指導が入り、庶民へも院号が贈られる様に成りました。
尚、院号より院殿号が上位とする習慣は大名家に院殿号をつけるようになった江戸時代に生まれたとされます。
ー△△は道号と呼ばれ
元々は仏道に励み、これを究めた者への称号で、住職などに与えられるものとされます。
ー✖✖は法号と呼ばれ本来の戒名です。
ーそして、最後の居士、太姉の位置は位号と呼ばれ位階・性別を表わすもので;
男性には、大居士、居士、信士が贈られ、
女性には、清大姉、太姉、信女が寺院への貢献度に合わせて贈られます。
尚、未成年者には童子・童女が、嬰児には嬰子・嬰女が、死産児には水子(すいし)が贈られます。

3)浄土真宗の法名
浄土真宗は在家仏教であり、教義に基ずいて授戒は行いません。
従いまして、仏弟子としての名前は戒名ではなく”法名”と呼びます。
法名には仏弟子となった事を表す”釋”の文字を冠して命名されます。
例、池波正太郎……。華文院釋正業
尚、法名には特別な場合を除いて院号を付与しないのが一般的で、位号は用いません。

4)日蓮宗の法号
日蓮宗では仏弟子としての名前は法号と呼ばれま、戒名と同様に院号・道号・日号(法号)・位号で構成されます。

2 戒名を頂く際のお布施
現代の横浜市内に於いて仏式のご葬儀を営むに当たりまして、
寺院より戒名を頂く際のお布施の金額は、施主様がご負担出来る範囲で、が本来の姿ですが
一般的な金額といたしましては;
院号をご希望の場合は30万円。
居士・大姉の場合は20万円、
信士・信女の場合は10万円、となって居ります。
尚、戒名の授与をご僧侶をお願いしたいが経済的事情がある様な場合は素直にご相談される事をお薦め致します。
今回は以上です。
新型コロナウィルス下でのご葬儀
新型コロナウィルスの発生が判明してから8ヶ月が過ぎようとして居りますが、
今だ対処治療薬も明確でなく、ワクチン開発の終了時期も不明確で、日々感染者が増え続ける毎日となって居ります。
その様な中でも亡くなられた方のお見送りは営まなければ成りません。
三密、ソーシャルディスタンスなどの感染対策をきちんとこうじた上でご葬儀を営みましょう。
1 横浜市戸塚斎場でのご葬儀
過日、男性の方よりお電話を頂き;
”ご母堂様がご逝去、対応願いたい”とのご依頼を頂きました。
了解をして、指定された横浜市戸塚区内の病院へ急行致しました。

1)ご遺族様のご希望
永らくご自宅で療養されて居られたご母堂様は数日前に容態が急変し、救急で横浜市戸塚区内の病院へ搬送されましたが、治療の甲斐無く本日ご逝去されました。
新型コロナウィルス、PCR検査は陰性。
生前のご母堂様のお立場から然るべき葬送儀礼を営むべきではあるが、
新型コロナウィルスの感染拡大する中では会葬者の方々の安全を考え、ご子息お二人だけでのお見送りとしたい。
ご葬儀は仏式で、曹洞宗の僧侶を紹介して欲しい。
ご遺体はひかりの杜での保全をご希望。

2)ひかりの杜よりのご提案
葬儀式場はご自宅に近い横浜市戸塚斎場の利用をお薦めし、ご同意を得て4日後通夜式で式場を予約。
お二人だけでのお見送りから、”ひかりの杜家族葬プラン”のご利用を推薦し、その内容と流れをご説明。
横浜市戸塚斎場の利用日に来場が可能な曹洞宗の僧侶をご紹介。
以上ご説明の上でご承認を頂き、遺体移送車を手配してご遺体を収容させて頂きました。
同日夕刻、ご自宅に訪問し見積書を提出、ご承認を得て申込書を受領し、ひかりの杜によるお手伝いが確定致しました。
3)横浜市戸塚斎場通夜式・葬儀式の当日はご子息お二人のみでのお見送りとの事でしたが、
式場及び調度品の全てを消毒させて頂き、万一弔問・会葬の方が見えられた時に備えて手指消毒液、予備のマスクを用意し
通夜式・葬儀式・初七日法要・ご火葬・拾骨を営ませて頂きました。
尚、弔問・会葬の方は居られませんでした。
横浜市戸塚斎場は戸塚区鳥が丘に位置する横浜市営の斎場で、葬儀式場と火葬場が併設されて居ります。
駐車場も完備され、宗旨・宗派に係わらずご利用が可能な大変便利な葬儀式場です。
又、火葬場への移動は徒歩が可能で、マイクロバス等を必要と致しません。
戸塚斎場は古くから横浜市民に利用されている火葬場であり、ぺットの火葬は戸塚斎場でのみ可能となって居ります。

2 横浜市港北区内の方からのお問い合わせ
1)横浜市港北区内の男性の方よりお電話を頂き;
お父上様が横浜市都筑区内の病院で加療中、ご担当の医師より万一の場合を覚悟して欲しい、との事。
新型コロナウィルスの検査結果は陰性。
”非常事態宣言下でどの様なお見送りが可能か?”とのお問い合わせを頂きました。
当方より面談を希望し、横浜市港北区新横浜のひかりの杜事務所内で面談させて頂く事と成りました。
http://www.aoisousai.net/

2)ひかりの杜よりのご説明
お約束頂いだ日時にご来社頂き、ご希望をお伺いした上で以下の説明をさせて頂きました。
ー故人様の新型コロナウィルスの検査結果が陰性の方であれば通常のご葬儀を営む事が可能である事。
ー但し、参列者の方々の健康を考慮するならば、なるべく参列者数を絞る事をお勧めします。
ーまずはご家族のみでご遺体を火葬し、新型コロナウィルスの混乱が収束した後に然るべくご葬儀を営む事も一案と成ります。

又、ご利用頂く葬儀式場としては最寄の横浜市北部斎場をご紹介し、
ー式場内の什器・備品は全て消毒の上でご利用頂きます。
-出入口及びその他適切な場所に手指アルコール消毒液を用意させて頂く。
-座席は一つ置きの利用とさせて頂き、弔問・会葬客簡の距離を保たせて頂く。
-立ち席の会葬者の方々も近接しない様、ひかりの杜担当者がご案内させて頂く。
-式場出入口は開放した状態でご利用頂く。
以上の前提の上で”ひかりの杜一般葬lightプラン”及び”家族葬プラン”の内容と全体の流れをご説明し、
ご希望される追加項目を確認させて頂き、全体を網羅した御見積書(案)を提出させて頂きました。
その他懇談をさせて頂いた後、ひかりの杜は24時間365日連絡可能である旨をご説明してお見送りさせて頂きました。
今回は以上です。
お別れの会・偲ぶ会とは、参列の際の服装
お別れの会・偲ぶ会とは、然るべきお立場の方が亡くなられた際にご遺族様によるお見送りとは別に、
感謝を込めて故人様に縁のあった方々とのお別れを惜しむ催しです。
1 お別れの会・偲ぶ会(告別式)とは
告別式とは宗教的儀式を伴わない”故人様とのお別れの儀式”が本来の目的です。
現在では仏式の葬儀に於いて”家族・親族によるお見送り”を葬儀式、”知人・友人によるお見送り”を告別式と定義して、
葬儀・告別式は何時よりと表現する事が一般的と成りました。
又、葬儀式につながるお別れを告別式、葬儀式とは異なる日に営む告別式を”お別れ会・偲ぶ会”と呼ばれる事が一般的となりました。

1)日本における告別式の歴史
ー日本で最初のお別れ会
日本で最初に営まれた告別式は明治34年に営まれた”中江兆民”の葬儀と言われて居ります。
中江兆民は信仰する宗教を持たず、自分の葬儀は無宗教でとのの希望に従い告別式(お別れ会)が営まれました。

ー明治時代の葬儀
江戸から明治へと時代が変わり明治時代に於ける葬儀は葬列を中心とする儀式が主流でしたが、
都市部においては大型葬列に対して”私事の為に交通を妨げて良いのか”との批判や
明治17年に制定された”墓地及び埋葬取扱い規則” により
火葬場や墓地の所在地が限定され、葬列を組む事が徐々に難しくなって行きました。
又、明治後半に導入された路面電車の発達が葬列廃止を加速させます。
大正時代に入ると葬儀の中心は告別式へと変化して行きます、又ご遺体の移送は葬列から霊柩車の使用へと変わって行きました。
そうした中で、中江兆民の葬儀は明治34年12月17日に青山墓地式場で執り行われました。
中江は無宗教であった為、無宗教式の告別式により見送られました。
柩が式場正面に安置された後、葬儀係による挨拶が行われ、
板垣退助による弔辞拝読、大石正巳の演説、門下生総代・永訣弔詞、弔歌・弔詞の拝読と続いた後、
嗣子・親族 及び会葬者が柩前で告別をなしました。
最後に嗣子(十三才)と親戚代表が会葬者に挨拶をして終了しました。
仏式の葬儀と比較すると、僧侶の読経に代えて弔辞・演説・弔歌・弔詞などの献読が行われ、
焼香の代りに棺前告別が行われた考えられます。
この告別式以降、かなりの数の告別式が行われる様に成りましたが主として大学関係者や法曹関係者が中心で一般大衆に広まるのは昭和に入ってからとなります。
2)お別れ会・偲ぶ会の式次第
お別れ会・偲ぶ会を営む際の式次第には特別な決まりは御座いませんので主催者のお考えに従いますが、一般的には以下の通りです;
ー開式の辞
司会者は ”ただいまより 故〇〇〇〇殿の告別式を執り行います”と挨拶し告別式が始まります。
ー黙祷
故人様の霊を偲んで黙祷を捧げます。
ー故人紹介
故人様の足跡、功績、エピソードを紹介。
ー弔辞拝読
故人様と然るべき係わりを持つ方より弔辞を頂きます。
ー主催者挨拶
会を主宰した責任者より参列の方々へご挨拶。
ー献花(焼香でも良い)
司会者の指名に従い、喪主様、ご親族、主賓、一般参列者、お別れ会・偲ぶ会係員の順に主催者が用意したお花で献花を行います。
献花に使用されるお花は一輪のお花であれば自由に選択できます。白菊や白いカーネーション等が一般的です。
又、ご希望に合わせて焼香を選択する事も可能です。
この後は食事が用意されている場合は会食室へ、そうでない場合は流れ解散と成ります。

2 お別れ会・偲ぶ会での服装
お別れ会・偲ぶ会での服装は主催者は正式礼装が基本ですが、参列者に平服での来場を通知している場合は故人様との思い出の服などでも構いません。
参列者は平服での来場が案内されている場合は、喪服や礼服ではない
服装で参列するのが良いでしょう。
男性はカジュアルにジャケットやノーネクタイでも特に問題ありません。
ただし社葬のような場合、紺やブラック系に、地味な色のネクタイが無難でしょう。

1)男性の正式礼装
ー洋装の正式礼装はモーニングコートに黒とグレーの縦縞シングル仕立て裾のズボンを合わせます。
ワイシャツは白、ネクタイは黒無地を着用します。
慶事の時に付ける白えりは外します。
ジャケットのフロントボタンも慶事では拝み合わせですが、弔事では普通の合わせにします。
ーカフスボタンは光るものは避け、銀台にオニキスなどの黒石をのせたものを着用します。又カフスボタンは付けなくても構いません。
ー靴下は黒無地、靴は黒のプレーンなデザインのものを着用します。

1)女性の正式礼装
ー洋装では黒無地のオーソドックスなデザインのワンピース、スーツ、アンサンブルが正式礼装です。
透けていたり光沢のある素材は避けて、衿元がつまったデザインで、そでは長め、スカートは膝が隠れる程度にします。
ー和装では黒無地染め抜き五つ紋付きが正式礼装です。
半えりと足袋は白ですが、それ以外の帯・帯揚げ・帯締めなどの小物は全て黒とします。
洋装のバッグや靴、和装の草履は布製が正式ですが、艶のないシンプルなものであれば革製でも構いません。
ーメイクは控え目にして派手なアイメイクは避けます。
ノーメイクではなく、ファンデーションとナチュラルカラーの口紅をつけてティシュオフして艶を抑えます。マニュキュアも忘れずに落とします。
ーヘアスタイルスタイルはシンプルにまとめます。
髪飾りは出来るだけ避けますが、付ける場合は艶のない黒リボンなどのとどめます。
今回は以上です。
家族葬で送る弔電
弔電とは故人様のご逝去を悼み哀悼の意をご葬儀の喪主様に表わす為の電報を言います。
特に家族葬を営まれるご葬家へは弔問も会葬も控えねばなりませんので弔意をあらわす方法は弔電に限られます。
1 弔電とは
突然の訃報に際し、通夜・葬儀式・告別式の日取りに合わせて参列する事が難しい場合に弔意をあらわす為にお送りする電報です。
手紙では到着日が不確かな事から電報でお送りするのが一般的となって居ります。
電報ですので簡略な文章でお送りしますが、”忌み言葉”、”敬称”、”宗教”には気を配って文面を作成します。

1)忌み言葉は使用しない
忌み言葉とは、”忌みはばかって使用を避ける語”を指しますが、
通夜や葬儀、告別式、弔電などで、使用しないように避ける言葉のことです。
以下の言葉は不幸が重なって起こることや、不幸が再び訪れることを連想させるため、忌み言葉とされて居ります。
重ね重ね、重々、重ねて、たびたび、次々、再び、再三、何度も、また、しばしば、ますます、追って、返す返す、続いて、引き続き、なお、くれぐれも、いよいよ
又、死亡、死んだ、生きていたころ、生存中、などの直接的な言葉もふさわしくありません。
代わりに使用出来る言葉は「ご逝去」「ご生前」「お元気なころ」などの言葉となります。

2)敬称の使い方
弔電を作成する際に、故人について触れるときは、敬称に気を付けます。
弔電は故人様に宛てて直接出す電報ではなく、宛先(受取人)は喪主様若しくはご遺族様です。
故人様に対する敬称は、受取る方にとって故人様との関係がどの様なものかを基準にして表します。
主な敬称は以下の通りです。
- 故人が受取人の実父の場合:ご尊父様・お父様・お父上(様)
- 故人が受取人の奥様のお父様の場合:ご岳父(がくふ)様
- 故人が受取人の実母の場合:ご母堂(ぼどう)様・お母様・お母上(様)
- 故人が受取人の奥様のお母様の場合:ご外母(がいぼ)様・ご岳母(がくぼ)様・ご丈母(じょうぼ)様
- 故人が受取人の祖父母の場合:ご祖父様・お祖父(じい)様・ご祖母様・お祖母(ばあ)様
- 故人が受取人の夫の場合:ご主人様
- 故人が受取人の妻の場合:ご令室様・奥様
- 故人が受取人の息子の場合:ご令息様・ご子息様
- 故人が受取人の娘の場合:ご令嬢様・ご息女様
- 故人が受取人の兄や義兄の場合:ご令兄(れいけい)様・お兄様・兄上様
- 故人が受取人の弟や義弟の場合:ご令弟(れいてい)様・弟様
- 故人が受取人の姉や義姉の場合:ご令姉(れいし)様・お姉様・姉上様
- 故人が受取人の妹や義妹の場合:ご令妹(れいまい)様・妹様
間違いやすい例としては、
例えば「友人のお兄さんが亡くなった」場合は、その友人が喪主であれば故人の敬称は「ご令兄・お兄様・兄上様」となります。
友人のお父さんが喪主を務める場合は、「ご令息様・ご子息様」となりますので、気を付けましょう。

3)故人様が信仰した宗教を確認する
故人が信仰する宗教によっては、通常の弔電に用いるような文言がふさわしくない場合もあります。
仏教以外の宗教を信仰する人には、仏教用語である「成仏」「冥福」「供養」「往生」「ご愁傷様」といった言葉は使用しないようにします。
よく耳にする「ご冥福をお祈りいたします」は「死後の幸福をお祈りいたします」という意味合いで、神道やキリスト教などを信仰している人には使えません。
可能な範囲で故人の宗教を確認し、それに合った弔電をお送りするのが良いでしょう。

4)弔電の文例
ーご尊父様のご逝去を悼み、謹んでご冥福をお祈りいたします。
ーご岳父様のご逝去の報に接し、衷心より哀悼の意を表します。
ーお姉様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。安らかにお眠りになられることをお祈りいたします。
ーご令妹様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。
ーご主人様のご急逝の報に接し、大変驚いております。謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心よりご冥福をお祈りいたします。
ーご令室様の突然のご悲報に接し、お慰めするすべもございません。ご生前のご厚情に深く感謝するとともに、安らかにご永眠されますようお祈り申し上げます。
ーご子息様の突然のお旅立ち、ご家族の皆様のお悲しみいかばかりかと、拝察申し上げます。謹んでご冥福をお祈りいたします。
ー最愛のご令嬢様の急逝の報に接し、悲しみにたえません。在りし日の美しいお姿を偲びつつ、ご冥福をお祈りいたします。
ー○○様のご逝去の報に接し、茫然としております。ご遺族様のお悲しみは計り知れないものとお察しいたします。お力落としをお慰めするすべもなく、ただ故人のご冥福をお祈り申し上げるばかりです。

5)取引先に送る弔電の文例
仕事の関係先に弔電を送る場合は、会社名や代表者名で送るのが一般的です。
企業によって社内規則が異なりますので、総務部門に確認の上で上司の了解を得てから発注するのが良いでしょう。
ー社長様のご訃報に接し、弊社社員一同、衷心より哀悼の意を捧げます。
ー会長様のご逝去の報に接し、ご生前のご功績を偲び、心からご冥福をお祈り申し上げます。
ー貴社会長様のご逝去に際し、惜別の念を禁じ得ません。謹んで哀悼の意を捧げますとともに、ご遺族の皆様ならびに社員ご一同様に心よりお悔やみ申し上げます。
ー貴社○○様のご急逝の報に接し、社員ご一同様のお嘆きをお察し申し上げますとともに、謹んでご冥福をお祈りいたします。

6)キリスト教徒の方の送る弔電の文例
キリスト教式でお葬式が行われる場合、弔電にはキリスト教向けのものを選び、仏教用語を使用しないように注意しなければ成りません。
=神の御許に召されました○○様の、安らかなお眠りを心よりお祈り申し上げます。
ー○○様のご昇天の報に接し、心より哀悼の意を表します。
ーご逝去の報に接し、悲しみにたえません。○○様の安らかな旅立ちとなりますよう、心よりお祈り申し上げます。
ー○○様の突然の昇天の報に接し、心より哀悼の意を捧げます。ご家族の皆様の上に主からの深い慰めと平安がありますよう、お祈りいたします。
ー○○様と私が出会えたことを深く神に感謝いたします。安らかな眠りにつかれますよう心よりお祈り申し上げます。
今回は以上です。
横浜市戸塚斎場と横浜市内の海洋散骨
今回は昭和52年(西暦1977年)3月30日に開設された横浜市営の斎場(式場と火葬場が併設)としては最初の横浜市戸塚斎場に付いて書かせて頂くと共に、
近年、しばしば問い合わせを頂く”海洋散骨”に付いて書かせて頂きました。
尚、横浜市営の最初の火葬場としては大正15年(西暦1925年)3月6日に開設された横浜市久保山火葬場(現在は横浜市久保山斎場)が御座います。
1 横浜市戸塚斎場
横浜市戸塚斎場は昭和52年に開場し、戸塚区鳥が丘に位置する横浜市営の斎場で、葬儀式場と火葬場が併設され、ぺットの火葬も可能な、
駐車場の完備された、大変便利な葬儀式場で、宗旨・宗派に係わらずご利用が可能な斎場です。
又、火葬場が併設されて居りますので式場からの移動は徒歩が可能で、マイクロバス等を必要と致しません。
1)交通の便来場にされるに当たりましては、
横浜市営地下鉄線踊場駅より徒歩で15分、
JR線戸塚駅から路線バス利用であれば、西口バスセンターより“戸79;弥生台駅行き”に乗車し戸塚斎場前で下車(所要時間10分前後)、
タクシ-利用であれば所要10分(料金1200円前後)で来場頂けます。
お車で来場の場合は、横浜新道を藤沢方面に向かい、戸塚駅入り口・矢沢立体(IC)を右折して約5分となります。

2)最寄の宿泊施設
遠方よりご参列の方々には最寄の宿泊施設として、戸塚駅前西口に“相鉄フレッサイン横浜戸塚”が御座います。
相鉄フレッサイン横浜戸塚は横浜市戸塚斎場までタクシ-で約10分(料金1200円前後)の距離にあるご利用し易い宿泊設備です。
ご利用料金はシングルルーム6750円からとなります。
ご予約はインターネット予約利用が割安となります。

3)横浜市戸塚斎場の設備
戸塚斎場は鳥が丘と呼ばれる小高い丘の上に建設されて居り、坂道を登って正門に立ちますと、正面手前が駐車場、正面奥に火葬場の、右手に式場の建物が御座います。
葬儀式場は二階建てで、1Fに第一式場、2Fに第二式場、計2式場があり、
いずれも式場も、受付・待合せロビー・お清め室・式場・親族控室・宗教家控室・トイレが配置されて居り、席数100席 300名程度のご葬儀を執り行う事が可能となって居ります。
通夜仮眠は5名様程度までは可能です。
但し、横浜市消防条例により夜9時以降の火気使用は不可となって居りますので灯明・線香は9時で消灯しなければ成りません。
戸塚斎場は古くから横浜市民に利用されている火葬場であり、ぺットの火葬は戸塚斎場でのみ可能となって居ります。

2 横浜市からの海洋散骨
海洋への散骨は古くて新しい御遺骨の埋葬方法であります。
海洋散骨は故人様の想い出の海にその霊をお戻しすると共に残されたご遺族の思い出として残るご遺体の埋葬でも御座います。
横浜からの海洋散骨は横浜港沖、湘南、東伊豆などが一般的です。

1)横浜港沖
横浜の散骨クルーズは”ベイブリッジ沖”、”鶴見つばさ橋沖”、”磯子沖”、”八景島沖”などの4つのポイントで海洋散骨が出来ます。
みなとみらいから出航し、ベイブリッジの下を通り、散骨ポイントに向かいます。
散骨は参加された方それぞれのスタイルでご遺骨、献花を撒いていただきます。
献花で彩られた散骨場所をご遺族で見届ける中、汽笛がなり、ゆっくりとお別れの時を過ごしていただきます。
横浜港は東京湾から入り江になっている海なので、比較的、風の影響を受けにくい場所です。
尚、風が強く吹いている時は鶴見つばさ橋方面から風をよけながら進むことが出来ます。
また、海から見る横浜港内のロケーションはとてもきれいですので、参加された方々も飽きることなく、クルーズをしていただけます。
横浜・湾岸エリアの中心にある「みなとみらい」から出航します。
横浜駅からも近く、車でも、公共交通機関を利用される方にもアクセスがよい場所です。
桟橋周辺にはレストランやホテルも多くありますので、散骨後の会食にも便利です。
また近くからタクシーに乗ることが出来ますので中華街や山下町に移動も容易です

2)湘南の海
湘南の散骨クルーズは「江ノ島沖」「葉山沖」などの相模湾の全域の様々な場所で海洋散骨が出来ます。
乗船場所は3カ所、散骨ポイントから出来るだけ近い場所、また希望に合わせてご案内しています。
湘南の海は神奈川の海の中で最もきれいな場所です。
相模湾沖は青く澄んだ、とても美しい海です。
撒かれたご遺骨が海水に混じり、ゆっくりと沈んで行く様子を皆で見届け、鐘と汽笛で最後のお別れをしていただきます。
その後、散骨した場所を旋回し、帰航します。
南風が吹くと荒れやすい場所ですので、寒い時期、また夏は朝晩の気温が低い時間帯に実施されると、気持ちよく、穏やかに散骨が出来ます。
湘南は「片瀬」「葉山」「平塚」の3カ所から乗船・出航が出来ます。
それぞれ最寄り駅、アクセス、利便性が異なりますのでご検討いただきます。
尚、乗船時間が長くなると負担が大きくなるため、乗船は散骨ポイントに近い場所をお選び頂くことをお勧めしております。

3)東伊豆沖
東伊豆の散骨クルーズは「真鶴沖」などの3つのポイントで海洋散骨が出来ます。
東伊豆の海は透明度が高く、澄んだ、美しい海です。
散骨をしたご遺骨が海水と混じり合い、静かに沈み行く様子がとても清らかで、いつまでも忘れることなく、お心に残る埋葬となります。
また、東伊豆の一定のスポットにはイルカが住み着いていますので、船の周りを泳ぎ、出迎えてくれる事も御座います。
イルカとの出会いも散骨の良い思い出になります。
東伊豆の海は風を遮る場所がない、大海の散骨クルーズです。
風が吹くと波立ち、時として大きく揺れることも御座います。
出来るだけ穏やかな状況の中で散骨をしていただきたいと考えております。
お勧めは春の終わりから初夏、真冬がお勧めです。
東伊豆は散骨ポイントにより乗船・出航場所が異なりますので、乗船・出航場所についてはお申込みの最にご相談させて頂きます。
今回は以上です。
横浜、単身家庭の方のお墓・樹木葬・散骨
昨今の社会情勢では核家族化、少子化、男女差別解消(男女雇用平等化)等が進捗する中で多くの方々が終活をお考えになる際、御自身御一人で検討しなければならないケースも多くなりました。
横浜でも、生涯独身、結婚はしたが離婚した、熟年離婚、配偶者に先立たれた、その他多岐に渡りますが、その中でも生涯独身の方が大きく増える傾向に有ります。
今回は独身家庭の方のご葬儀とご遺骨の埋葬に付いて書かせていただきました。
1 単身家庭の方にお薦めする葬送儀礼(葬儀)
終活を御一人でお考えの方には、葬送儀礼として通夜式・葬儀式を行わずにご火葬だけを営む”火葬儀”、
若しくは、通夜式・葬儀式は行いますが極少人数のお身内の方々だけでお見送りを行う”家族葬”をお薦め致します。
1)火葬儀
単身家庭の方が終活をお考えに成る際の選択肢の一つとして “火葬儀”が御座います。
一般には直葬と呼ばれる葬儀形式で通夜式・葬儀式は行わずに、ご火葬のみを執り行う形式で
”高齢ゆえに静かに見送りたい”、”宗教色の無い葬儀でありたい”、”費用を抑えたい”、などのご希望をお持ちの方にご利用頂けます。その内訳は;
- ご連絡を受けてご自宅に訪問し、ご遺体に保全処置を施して安置し、枕飾りを用意してお祈りの場を準備します。
- 特別な場合を除き、死亡後24時間は法律により火葬が出来ませんので、ご遺体は24時間以上ご自宅に安置される事となります。
- ご火葬の予定に合わせてご遺族様の手でご遺体を柩に納め、火葬場に向け出棺します。
- 火葬場到着後、お柩は火葬炉に移され、荼毘に付されます。
- ご火葬終了後 ご遺族の手で拾骨を行いお骨壺に焼骨を全て納めます。
- お骨壺をご自宅に持ち帰り頂き、然るべき場所に安置して終了となります。
ご火葬のみのシンプルな儀式ですが、故人様とのお別れの時間を十分に取る事は可能です。

2) 家族葬
葬送儀礼は仕来りにのっとり行いたいが、会葬は家族のみで、静かに、廉価に営みたいとのご希望に方には家族葬をお薦め致します。その内訳は;
- ご連絡を受けてご遺体を病院からご自宅に移送し、ご遺体に保全処置を施して安置し、枕飾りを用意してお祈りの場を準備します。
- 特別な場合を除き、死亡後24時間は法律により火葬が出来ませんので、ご遺体は24時間以上ご自宅に安置される事となります。
- 通夜式の予定に合わせてご遺族様の手でご遺体を清め柩にお納めし、そのお柩を中心に式場が設営されます。
- ご指定のご導師により通夜式を執り行い、その後参列のご遺族でお清めの席を営みます。又 当日の夜は終夜 ご遺族様により故人様をお慰めします。
- 翌日は同じくご導師の下で葬儀式を執り行います。
- 葬儀後最後のお別れを行い、火葬場へご出棺となります。
- 火葬場到着後、お柩は火葬炉に移され、荼毘に付されます。
- ご火葬終了後、ご遺族の手で拾骨を行いお骨壺に焼骨を全て納めます。
- お骨壺をご自宅に持ち帰り、後飾り壇に安置して終了となります。
家族葬は 故人様とご家族だけでのお別れとなりますので、慌しさや煩わしさも無く、ご遺族様は故人様とのお別れの時間を大切に過ごす事が出来ます。
2 単身家庭の方にお薦めするお墓
”御一人のお墓で永眠したい”とのご希望をお持ち方には、樹木葬、散骨、などの選択肢が御座います。
1)樹木葬とは
日本に於ける樹木葬とは“墓地、埋葬に関する法律”に基き、都道府県知事より認可された墓地の地中にご遺骨を埋蔵し墓石の代りに樹木を墓標とする埋葬の形で、樹木墓地・樹林墓地などとも呼ばれます。
-樹木葬の歴史
現代日本に於ける最初の樹木葬墓地は1999年に開設された、岩手県一関市の宗教法人知勝院です。
知勝院では里山にご遺骨を埋葬するタイプと、整備された霊園の区画に埋葬するタイプとが提供されました。

-東京・横浜の樹木葬公営墓地
公営霊園の樹木葬墓地としては 2012年に開設された 東京都の小平霊園 樹林墓地が有名です。
又、横浜市営ではメモリアルグリーン(戸塚区)の合葬式樹木墓地が提供されて居り、日本国内各地でも樹木葬墓地が多数 提供され始めて居ります。
-継承を前提としない樹木葬
現代の日本に於ける高齢化率は既に25%を超え、家族構成も単身所帯が30%を超える中で、従来の家族制度を基にした 先祖代々の墓制度を継承する事は困難な環境となりました。
この様な環境下では個人個人がご自分のお墓の事を考え、親のお墓の供養をどの様に続けるのか、考慮しなければならない状況です。
この様な中で、継承を前提としない樹木葬は注目に値するお墓と言えます。
墓石も必要とせず、特定区画を必要としない合同埋蔵であれば、必要とされる費用も限られたものと成ります。

-樹木葬墓地でのご遺骨埋蔵
ご遺骨埋蔵の形態としては
① 区画の永代使用権を得てお骨壺を埋蔵し、その墓標として植樹する形、
② 樹木墓地の中の指定場所にお骨壺を埋蔵する形、
③ 樹林墓地の特定場所にご遺骨を合同埋蔵する形、
④ 樹木墓地の指定場所にご遺骨を砕骨して最小化し埋蔵する形、などが有ります。
横浜市営のメモリアルグリーン(戸塚)では③の合葬式樹木墓地が提供されて居ります。
又、多くの私営霊園が樹木葬墓地を提供して居りますが大多数は④の形態となります。
面白い形態としては、散骨樹木葬と呼ばれ、島根県壱岐郡海士町に属する無人島カズラ島は島全体が霊園として登録され、この島の樹林に有料で散骨する事が可能となって居ります。
2) 散骨
-散骨とは
散骨とは葬送方法の一つで、ご火葬した後の焼骨を粉末状にした上で、山中、海、空、宇宙などへ撒く形の葬送です。
死後には山や海等の自然の中に帰りたいという故人様のご希望や、お墓を守る方が居ない、などの理由から選ばれます。

-散骨の規則
葬送方法を規定した”墓地、埋葬等に関する法律”では、焼骨の墳墓への埋蔵や、納骨堂に収蔵する為の手続きに付いて定められて居りますが、
これら以外の方法に付いては特段の規定は無い為、法律上は散骨をする事が可能です。
但し、私有地、水源地周辺、漁場・養殖場の周辺は避けるべきかと考えます。
散骨は、法務省の”節度をもって行われる限りは違法性はない”と言う見解により認められて居ります。
この”節度をもって”とは、焼骨をそのままでは無く粉末状(焼灰と同程度)にして原型を無くす事、
そして、周辺住民から苦情の出ない場所に散布する事が求められます。
尚、北海道長沼町では条例により散骨は認められて居りません。
又、北海道七飯町、長野県諏訪市、北海道岩見沢市、埼玉県秩父市では散骨は条件付きとなって居りますのでご注意下さい。神奈川県御殿場市は現在検討中です。

-海外での散骨
海外ではアメリカ・ハワイ州等で散骨に関する法律が有り、法律に反して散骨を行うと、多額の罰金が科せられますので、良くご確認下さい。
又、反対にブータンなどでは宗教上の理由から墳墓を作りませんので、散骨が原則となって居ります。
キリスト教では、カトリックは教会に埋葬する事を前提として居りますので、ご自宅での保管や散骨には否定的です。
プロテスタントでは多くの教派で散骨を許容して居ります。

-散骨の手続き
日本に於いて、散骨を行うに当たりましては特に必要な書類や届け出は有りません。
ご希望の場所で、ご希望の時に散骨を行うことが可能ですが、”節度をもって”の制約から民間業者に希望を伝えてプランを作り、行うのが一般的です。
当社ひかりの杜でも、海上、航空、宇宙での散骨をお手伝いさせて頂いて居ります。
今回は以上です。
喪主、施主の役割と続柄
喪主とは、死者の出た家を代表し葬式を執り行う者。たいてい、故人から遺産を最もたくさんふんだくった者か、多額の借金を背負わされた者が務める。(笑える国語辞典より)
喪主様は故人様の喪の期間に営まれる全ての葬送儀礼を司る当主を言い、
施主とは特定の告別式、法要などを営む際の執行の責任者を言います。
従いまして一般的なご葬儀では喪主様が施主様を兼ねる事となります。
1 喪主とは
喪主とは葬送儀礼の主宰者の事を言います。
葬儀後の故人様の供養を主宰する方(祭祀承継者となるべき方)が務めるべきお役目です。

1)喪主を務める方の役目
-喪主様のお務め
喪主様はご遺族の代表者であり、葬儀そしてその後に営む法要の主宰者となります。
葬儀の運営や進行を司る葬儀委員長・世話役・葬儀社を指揮すると共に、遺族の代表者として弔問客への応対に務めなければ成りません。
-喪主様にお決め頂く事
喪主に成られた方は、まずご葬儀の方針をお決め頂かなければ成りません。
主要なポイントとしては;
- 葬儀の形式(仏式、神式、キリスト教式、無宗教葬等)。
- 葬儀の規模(弔問客の推定人数)。
- ご予算(通夜・葬儀・告別式・ご火葬までの全体費用)。
- 通夜・葬儀の場所(自宅・寺院・私営斎場・公営斎場・ホテル等)。の4点です。

2)葬儀の形式
日本に於ける葬儀の形式では95%を超える御家庭が仏式で葬儀を行って居りますが、
同じ仏式でもご宗派によって仕来りが異なりますので、菩提寺 或いは葬儀社から紹介された住職との確認が必要です。
故人様の宗旨が家の宗旨と異なる場合や、宗旨は同じでも宗派が異なる場合は、故人様の生前のご遺志を尊重頂くのが良いと考えます。
但し、家として寺院墓地をお持ちの場合は、後日納骨の際に問題が起こる可能性が有りますので、寺院のご住職に相談するなど慎重な検討が必要です。
(墓地を管理する寺院より戒名を受領しない場合は納骨が許可されない場合が御座います)
又、無宗教葬で戒名を付けない場合や、戒名を他のお寺から頂いた場合などでも、同様の問題が発生します。

3)葬儀の規模
葬儀の規模は故人様の社会的地位、交際範囲、遺志、葬家の意向、経済的条件などを考え合わせてお決め頂きます。
かっては、本家分家の関係、地域の慣習などにより葬儀の規模が決められて居りましたが、現在では故人様とご葬家の意向が優先される様に変化致しました。
世間体に捉われて経済的に無理をしてまで大規模な葬儀を営む必要は御座いません。
ご家族内だけで、故人様とゆっくりお見送りをしたいのであれば、家族葬を選択されるのも一選択肢の一つです。

4)通夜・葬儀の場所
通夜・葬儀の式場は、かってはご自宅で行うのが通常でしたが、現代の住宅事情などを考慮すると、ご自宅以外で行うのが一般的となりました。
又、以前はマンションや団地の集会所を利用する事も多く有りましたが、現在ではほとんど行われる事も無くなりました。
式場の選択しといたしましては、菩提寺、私営斎場、公営斎場、ホテルなど、設備が整えられた式場で営まれる事が多くなりました。
横浜市内には市営斎場が3ヶ所有ります(緑区・戸塚区・金沢区)。
これらの横浜市営斎場は設備も整い、火葬場が隣接している事からマイクロバスなどの交通手段の手配は不要であると共に、横浜市内在住の方には廉価で利用する事が可能となって居ります。
その為、予約に時間がかかる事も御座いますが、余りあるべネフィットが御座います。

2 施主とは
元来は布施を為す人という意味で、仏教の僧侶に供養をなす人を指しました。
現代では葬儀・告別式・法要などの費用を負担し施行する個人や団体を言います。

1)施主様の役目
施主を務める団体若しくは個人の方はは;
ー組織の立ち上げ。
ー企画書の作成。
ー予算の確保。
ーそして、その施行。
を図らねばなりません。

2)組織の立ち上げ
葬儀委員長、葬儀委員、実行委員会(事務局)、広報係、記録係、進行係、受付係、案内係、接待係、携帯品係、式典係、駐車・配車係、会計係、などの方々をご指名頂きます。

3)企画書の作成と承認
葬儀・告別式を営むに当たっての;
方針、全体概要、詳細な内容を企画書として作成し、葬儀委員会の承認を得ます。

4)予算の確保
葬儀委員会で承認を受けた企画賞の内容に基ずき、必要となる費用支出の承認を施主となる故人様若しくは団体より得ます。

5)葬儀・告別式・法要の施行
企画書の内容に従い、指名された組織により式が執り行なわれます。
3 故人様と喪主との続柄
一般的には家長に相当する方、若しくは家長と成るべき方が喪主を務めます。
しかしながら以前の様な家制度は現在存続して居らず、
現在では故人様の配偶者、ご長男、男のお子様が居られない場合はご長女、故人様が独身の場合は親御様、
ご長男が幼少の場合はご長男が喪主を務めご親族の中から然るべき方を後見人とされるのが一般的となって居ります。
今回は以上です。
棺とはその種類と費用
棺(ひつぎ)とはご遺体を納めて葬る為の容器を指します。
”ひつぎ”には2通りの文字があてられますが、一般的な使い方としてはご遺体をお納めする前のひつぎを”棺”と書き、ご遺体をお納めした後のひつぎを”柩”と書き表します。
地域によりましては棺を表わす言葉として、舟が使用される場合も御座います。
更に古くは棺や柩を表わす言葉として龕(がん)という表現も御座いました。
そして”霊柩”という言葉はご遺体が入棺された状態を表わしますが、従いまして霊柩を運ぶ車を霊柩車と呼びます。
1 棺の歴史

日本に於いて棺の歴史は古く、弥生時代には埋葬に当って棺が使用されて居りました。

1)弥生時代~
お棺には寝棺と座棺の二種類が有りますが、寝棺の歴史は古く弥生時代にはすでに石や木の棺が使われて居りました。
但しこれは現在のイメージとは違い、地面を掘ってその周囲を石や木で覆ったもので、むしろ石室・木室のイメージでした。
現在に近い棺は古墳時代から見られます。木や石をくり貫いたり組み合わせたものが出土されています。
何れにしろ、明治時代に至るまで寝棺は高貴な方にのみ使われて居りました。
縄文時代には多く屈葬は出土しておりますが柩が使用されたかは不明です。
いずれにしろ、古くに棺を使用出来るのは上流階級の極一部の人々だけでした。

2)鎌倉時代~
鎌倉時代に入ると庶民の間でもご遺体の埋葬に棺が使用され始めます。
その多くは座棺でした。
そして江戸時代に入り、一般庶民の間でも棺の使用が普及します。
この時代は土葬が主流であり、場所を取らない為にも屈葬により埋葬する為、桶を使用した座棺が使用されました。
今日でも棺を”かんおけ(棺桶)”と呼称しますが、これは桶を使用した座棺に由来します。
江戸時代にはこの桶型の棺を亡くなると急いで作らなければならない為、早桶とも呼ばれて居りました。
明治時代に入り、富裕階層の間で平型の寝棺が使用される様になり、火葬場の普及と共に寝棺も普及して行きました。
但し、特定の地域では火葬炉が座棺用のものしか無い為、寝棺が使用できず昭和40年代まで座棺も使われて居りました。
2 棺の種類

棺には使用される材質に応じて、木棺(もくかん)、石棺(せっかん)、陶棺(とうかん)などが御座います。
しかしながら特別な場合を除いて平型の天然木棺、フラッシュ棺、布張棺の中の何れかをご使用頂く事とが一般的と成りました。
お棺の価格は使用される材質及び製作者により数万円から数千万円まで多岐にわたります。

1)天然木棺
桐(きり)、檜(ひのき)、樅(もみ)などの天然無垢材の一枚板を組み上げて造られた棺。
高級棺であり、彫刻を施した棺も存在します。

2)フラッシュ棺
2枚のベニヤ材の間に芯材を入れて貼り合せた板材を用いた木棺
。
フラッシュ棺は、薄いラワン合板の間に芯材を入れて貼り合わせ、表面に天然木(桐が主流)を薄くスライスしたものを貼った突板貼り合板棺、木目を紙に印刷したプリント合板棺などです。

3)布張棺
フラッシュ棺の表面を布で覆ったものが一般的で、キリスト教の葬儀で多く使用されます。

4)棺の形状
形状はそれぞれ箱型、カマボコ型、山型、船型などがあり、外観には彫刻を施した総彫刻、五面彫刻、三面彫刻、二面彫刻などの彫刻棺も御座います。
サイズはご遺体の体型及び火葬場により入れられる寸法が異なります。
蓋にはご遺体の顔を見られるように専用の蓋で開く小窓がついているものが一般的と成ります。
3 納棺の儀式

ご葬儀でご遺体を祭壇に安置する際にはご遺体はお柩にお納めして安置しなければ成りません。
又、ご火葬はご遺体がお柩に納められた状態でなければ執り行う事が出来ません。
ご遺体をお柩にお納めする納棺の儀式はいずれの宗教でも大切な儀式となります。

1)仏教の納棺
仏衣をお着せし、旅装束を整えて、頭を北向き(不可能な場合は西向き)にする枕直しをし、胸の上で合掌させ手に数珠をかけてご遺体を棺にお納めします。

2)神道の納棺
神衣(かむい)をお着せし納棺後、毎日朝・夕または毎朝、生前が好んだ常餞(調理した食べ物)か生餞(未調理の洗米、塩、水など)を供える。

3)キリスト教の納棺
衣服を整えた後、神父や牧師の立会いのもと納棺は行われる
。
会葬者一同で祈りを捧げ、聖書を朗読し、聖歌を歌います。
今回は以上です。
葬送儀礼(ご葬儀)の営み
ご家族が亡くなられますと葬送の儀礼を営む事と成ります。
葬送儀礼はご逝去後の通夜式・葬儀式・告別式、それに続く期日毎の法要、そして、年ごとのお彼岸・お盆と故人様を偲ぶ行事が営まれます。
1 通夜式・葬儀式・告別式の営み

1)通夜式
現在の横浜に於きましては故人様のお見送りの多くは仏教式で営まれて居ります。
仏教に於ける通夜の起源は紀元前383年2月15日満月の夜に北インドのクシナガラで入滅した釈迦を偲んで、
弟子達が釈迦のご遺体を囲んで7日間に渡り釈迦が生涯をかけて説いた説法を弟子達が聞き合った、との故事に由来します。
仏教の通夜は故人様の成仏を祈るためではなく、現世に於ける故人様の最後の夜を共に過ごす事に有ります。
通夜に集まり頂いた親しい方々は、故人様のご遺体を取り囲み思い出話を語り合う事にあります。
又、通夜は故人様のご遺体を葬るまでの間”夜を通して”ご遺体をお守りする事でもありました。、
しかしながら時代の変化と共に1時間から2時間での通夜式が営まれ、その後は葬儀式までの間ご遺族によりお守りされる様になり。
更に、現代の横浜市営斎場では消防条例により燈明・線香を夜間に灯し続けることが出来なくなりましたので、夜を通した儀礼は営まれなくなりつつあります。

2)葬儀式
仏教に於ける葬儀式は”授戒”と”成仏”を目的として営まれます。
授戒とは故人様を仏弟子となるべく発心した者とみなして”戒”(戒名)を授けることであり、
成仏とは仏陀(覚れる者)に成るという事です。
ー但し、浄土真宗では教義上無戒のため授戒はなく、仏徳を讃嘆し、故人を偲びつつ報謝のまことをささげる儀式となります。
又、迷信を忌む宗風から、日や方角の吉凶を選ぶ、守り刀、逆さ屏風、左前の死装束、北枕、六文銭の副葬、振り塩などの習俗は、原則としておこないません。
ー日蓮宗では法華経を唱える事ですでに戒を得ているとされ授戒は行いません。
ー神道の神葬祭(葬儀式)
日本古来の日本特有の宗教である神道では神社は聖域であり、人の死は穢れとされる事から、神葬祭(葬儀式)は神社以外の場所、ご自宅若しくは葬斎場で営まなければ成りません。
神葬祭では会場・親族・会葬者を祓い清め、祖霊にお供えをし、祭詞を奏上し、故人の生前の業績を述べ遺徳をしのびつつ、祖霊となって遺族を守ってくれるよう願います。
ーキリスト教の葬儀ミサ
キリスト教では故人様はご逝去と共に天上の神の下に召されるとされますので、悲しむべきものではなく、祝福されるべきものであり、
ご葬儀のミサは故人様の霊と共に主上に捧げる礼拝となります。

3)告別式
告別式とは葬送に於ける儀礼の一つで葬儀式の後、若しくは単独で営まれます。
故人様に別れを告げ、参列者・社会に挨拶をする式を言います。
葬儀式は僧侶が主導するご遺族・ご親族の営みですが、
告別式は喪主が主導する一般会葬者との営みと成ります。
2 初七日に始まる法要
本来の法要とは、仏教に於いて釈迦の教えを仏法と言いますが、その仏法の要点・肝要を知る事を指します。
それが、時代の流れと共に変化し仏教行事の中の儀式祭礼(法事・仏事・法会など)全般を指すようになりました。
更に、日本に於いては”追善供養”即ち死者を弔う儀式を指す様に成りました。
法事、仏事とも言います。
尚、供養以外に、寺の創立記念、堂宇の完成記念、仏像の開眼などの慶事も含みます。
日本民族は法要(死者供養)を大切にして来た民族であると言えます。
供養にはまず、中陰の間に行う”七仏事”(初七日、ふた七日、み七日、よつ七日、いつ七日、むつ七日、ひちひち日)が有り、これはインドを起源として居ります。
七仏事が中国に伝わり、百ヶ日、一周忌、三回忌が加えられて”十仏事”と成りました。
更に、日本に於いて七回忌、十三回忌、三十三回忌が加わり、近世に十七回忌、二十五回忌が加わって”十五仏事”と成り現在に至ります。
そして、地域によりましては二十三回忌や二十七回忌を営む場合も御座います。
又、五十回忌、そして五十年毎に営まれる遠忌が有りますが、これは宗派の祖師等に限り営まれます。
以上の他に祥月命日(故人様の命日、年一回)、月忌(月命日、年十一回)が御座います。
この様に日本に於きましては遺された方は生ある限り故人様との関係を維持して行こうと言う文化が長い時間をかけて醸成されて参りました。
日本では古くから三十三年、あるいは五十年をもって死者は個性を失い、祖霊(先祖)に成ると考えられて来ました。
故人様の法要も三十三回忌をもって ”弔い上げ” となります。
ご仏壇から戒名を書いたご位牌を下げ、”〇〇家先祖の霊”のご位牌に霊をお移しします。
3 お彼岸・お盆
お彼岸やお盆は、日本文化独特の先祖をお祀りする風習で、
彼岸は春分・秋分の日を中日(ちゅうにち)とした7日間に彼岸に渡る為の6徳目の修行と先祖の霊を慰めるお祀りし、
お盆は太陰暦の7月15日を中心として先祖の霊をお祀りします。
現代のお盆は太陽暦の8月15日を中心としてお祀りするのが一般的となっております。何れも 命日の他に 先祖・故人を供養する祭礼となります。

1)お彼岸
お彼岸とは季節の移り変わりを的確に掴む為に設けられた雑節一つで ”暑さ寒さも彼岸まで” に示されように、冬から春、夏から秋への変わり目を指します。
節分、杜白、八十八夜、入梅、半夏生、土用、二百十日、二百二十日を含めて雑節と呼ばれます。
春分の日、秋分の日を中日とした前後其々3日を合わせて計7日間を指し、その中日は先祖に感謝する日であり、
残りの6日間は悟りの境地に達する為に必要な六つの徳目“六波羅蜜”を1日に一つずつ修める日とされて居ります。
彼岸は7日間ですが、初日の彼岸の入りから3日の間 六波羅蜜を唱えて三種の徳目を修め、
中日にはご先祖に感謝し、
残る3日間で更に三種の徳目を修めます、七日目は彼岸明け(はしりくち と呼ぶ地域も有ります)となります。
尚、彼岸の間に行う仏事を 彼岸会(ひがんえ)と呼びます。
-お彼岸の起源
お彼岸の語源は仏教用語の到彼岸(とうひがん)から来ており、サンスクリット語で完全である事、最高である事 を意味する波羅蜜多(はらみた)をあらわし、
仏教に於いて各修行で完遂・達成されるべきものを指します。
達成されるべき徳目は全六種であり、六波羅蜜と呼ばれます。
六波羅蜜を会得することにより此岸(迷い)から彼岸(覚り)に到る(到彼岸)とされます。
これらの考え方は全て日本で創られたものです。
-お彼岸のお供え物
お彼岸の期間にご先祖にお供えする物として “おはぎ”があります。
おはぎはもち米と小豆を焚いて作られますが、古くは小豆には邪気を払う効果が有ると信じられて居り、
先祖の霊から邪気を払う為に小豆をまぶした食べ物をお供えする様になり、それが定着して現代に至りました。
尚、現在の甘いおはぎは明治時代以降、砂糖が庶民の手にも入る様になってからの変化です。
-お彼岸前の準備
お彼岸が来る前には;
まずお墓とその周りを綺麗に清掃して於きます。
そして、仏壇の掃除も行います。
お墓参りに必要な数珠、供花、供え物、ローソク、マッチ、線香、掃除道具、手袋、ゴミ袋、植物用ハサミ、手桶、柄杓、タオルを用意します。
通常、寺院や霊苑の墓地では掃除道具、手桶、柄杓は備え付けの物が有ります。
お彼岸の前日におはぎを作ります。
仏壇用、墓前用、家族用が必要です。
-中日の過し方
朝一番で仏壇におはぎ等のお供え物をし、生花を飾り、お参りします。
家族内揃ってお墓参りをします。
まず墓地に着きましたら寺院の場合はお寺様、霊苑の場合は管理事務所に挨拶します。
最初に墓地の木や草を刈込み、古い卒塔婆をかたずけて、墓地を清掃します。
そして墓石の汚れを落としてきれいにします(事前に手入れが出来なかった場合)。
お墓がきれいに成りましたら、お花を飾り おはぎ等のお供え物をお供えします。
ローソクに火を付けて線香に火を移し、お参りする方々で分け、それぞれお参りします。
お参りは柄杓で水をお墓にかけ、線香を上げて、合唱礼拝します。
このときお墓を見下ろしてはなりません、見上げる形で礼拝します。
また、墓石へのかけ水は墓石を浄める意味と故人様に施す飲み物の意味も御座います。
△ お墓参りを済ませ、ご自宅に戻りましたら故人様・ご先祖様を偲びながらおはぎや彼岸団子などを食します。
△ 時間が有れば故人様を偲んで故人様がお好きだった場所にご家族で出かけるのも良いでしょう。

2)お盆
-お盆とは
お盆とは旧暦(太陰暦)の7月15日を中心として行われる祖先の霊を祀る一連の行事です。
この行事は日本古来の祖霊信仰と仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ)が融合して創られた行事とされます。
現在では太陽暦の8月15日を中心とした期間で行う形が一般的と成りました。
横浜でも8月15日の盆会が中心になりつつあります。
”盆”は本来霊に対する供え物を乗せる容器を指しますが、供え物を供え祀られる霊の呼称へと変化し、盂蘭盆の呼称とも混同されて、先祖供養の行事をお盆と呼ぶ様に成りました。
地域によりましては精霊を盆様と呼んで居ります。
-お盆の起源
お盆の起源は必ずしも明確では有りませんが、日本に於いては8世紀頃には夏の祖先供養行事として定着していたと考えられます。
古くには初春と初秋の満月の日に先祖の霊が子孫の許を訪れて交流するという行事が有りましたが、初春の行事は正月の祭へと変化し、初秋の行事は盂蘭盆と融合して
仏教の先祖供養の行事へと変化したと言われます。
-お盆の過し方
迎え火
七月十三日の夕刻に 自宅玄関の前で 故人様を彼岸から迎える為の迎え火を焚きます。以後 故人様の為に 精霊棚のお供え物を欠かさぬ様にします。
お盆の供養
七月十五日は お盆の中日となり、家族一同で供養をした上で、故人様と家族一同は夕餉を共にします。
送り火
七月十六日は 故人様を彼岸にお送りする為の送り火を夕刻に焚きます。又 川へお送りする風習の地域では 燈籠流しを行います。
そして盆踊りもこの時期に催されますが、横浜市内では 鶴見区所在 曹洞宗大本山総持寺の み霊祭りと盆踊りが有名です。
今回は以上です。
訃報を頂いた後の弔問の心得
訃報を頂いた後に弔問される際の心得とお悔やみの言葉に付いて書かせていただきました。
1 弔問の心得

1)弔問客はお悔やみと励ましの言葉を
お通夜に弔問した際のご遺族への挨拶や、通夜ぶるまいの席でのご挨拶は
故人様のご逝去を悼み、ご遺族を慰め、ご遺族を励ます、簡潔な”お悔やみの言葉”です。
通常は”この度はご愁傷様で……”という語尾を小さな発音とするご挨拶ですが、出来る事ならもう少し心の籠った言葉を考えたいところです。
ご遺族の胸中を推し量りながら、これまでの故人様との交流や、ご遺族様と自分の関係などを良く整理して、
その場に相応しい一言を簡潔に伝えたいものです。

2)弔問の服装
通夜には取るものも取り合えず駆け付ける、との主旨から地味な平服で参列するのが本来に姿ですが、
現代の横浜では略礼服での弔問が一般的となって居ります。

3)お悔やみでのタブー
ご遺族やご葬家がわの方々は、悲しみを抑えながら多くの弔問客と対応しなければ成りません。
この様な状況の下でご遺族様を独り占めして長々と話し込むのは、弔問の際の大きなルール違反です。
特に故人様のご逝去の際の経緯などを尋ねるのは厳に慎まなければ成りません。但しご遺族様からのお話はこの限りではありません。
又、ご遺族様を励まそうとの気持ちから大きく明るい声でお話しするのもタブーです。
通夜ぶるまいの席でのお酒は、お清めの意味で供されるものですから、その主旨を心得て自制心を持って戴きましょう。
2 お悔やみの言葉
弔問にお出かけの際はまず受付で、そして通夜ぶるまいなどでご遺族の方と顔を合わせましたら、
簡潔で心の籠ったお悔やみの言葉を述べるのがマナーです。

1)どの様なケースでも使えるお悔やみの言葉
ーこの度はご愁傷様です。心からお悔やみ申し上げます。
ー急なお知らせで本当に驚きました。心からお悔やみ申し上げます。
ー悲しいお知らせを頂いて大変驚きました。奥様の胸中お察しいたします。心からお悔やみ申し上げます。

2)病死の場合のお悔やみの言葉
ーご体調が芳しくないないとお伺いして居りましたが、こんなに急に逝かれるとは……。心からお悔やみもうしあげます。
ーあんなに懸命にご看護されて居られたのに…。ご無念でしょう。大変でしょうが、お体を大切にになさって下さい。
ー長いご入院大変でしたね。回復をお祈り申し上げて居りましたが……。本当にお慰めの言葉も御座いません。ご胸中お察し申し上げます。

3)急死・事故死の場合
ー急なお知らせで、何と申し上げて良いか分かりません。心からお悔やみ申し上げます。
ー思いがけない事故で残念なことです。お力落としにならない様お気を強くお持ち下さい。
ー家内からの連絡で飛んで参りましたが…。先週お元気なお声を聞いて居りましたので、いまだに信じられません。お辛いでしょうが気を強くお持ちください。

4)高齢な方のご逝去
ーいつもお元気でお過ごしのご様子でしたが、大変残念でなりません。心からお悔やみ申し上げます。
ーこの度はまことにご愁傷様でございます。まだ色々と教えていただく事が多く御座いましたのに…。。心よりお悔やみ申し上げます。本当に残念です。
ー長い間親しくさせて頂き頂きましたので、私も寂しくて成りません。

5)早すぎるご逝去の場合
ーまだ働き盛りだったのに、突然この様なことになり、申し上げる言葉も御座いません。驚きが先にたってまだ信じられない思いです。
ーまさにこれからという時に、この様な事になって本当に残念です。お辛いでしょうが、お力落としされぬ様…。。
ー奥様が入院されたと伺って居りましたが、こんな事になってしまうなんて…。ご無念でしょうが、小学生のお子様の為にも、今は気をしっかりお持ち頂きます様…。
6)故人がお子様の場合
ーこの度は残念なことになってしまって、心中お察しいたします。あんはに元気に小学校に通われておられたのに…。。
ーこの度は本当に残念です。お嬢さまの看病を懸命にされて居られただけにご無念とは存じますが、どうかお力を落とされません様…。
ースポーツ万能の自慢のご子息がこんな事になってしまうなんて…。心からお悔やみ申し上げます。

7)故人様が喪主様の夫・妻の場合
ーご主人(奥様)の急なご不幸で、お力落としと存じます。心からお悔やみ申し上げます。
ーこの度はまことにご愁傷さまでございます。ご主人が心血を注いで看病して居られたのに、残念な事となってしまいました…。
ーこの度は悲しいお知らせを頂きまして…。まことにご愁傷様で御座います。私も昨年、夫を亡くして居りますので、奥様のお気持ちは痛いほどお察しいたします。
ー突然のことで信じられない思いです。お二人はうらやましいほど仲が良くて、銀婚式をお祝いされたばかりでしたのに…。奥様、本当にお辛いお気持ちお察し致します。
今回は以上です。
四十九日法要と新盆
今回はお身内の方を亡くされご葬儀を営なんだ後の四十九日法要と新盆の過ごし方に付いて書かせていただきました。
1 四十九日法要の迎え方
1)四十九日法要とは
仏式の葬送儀礼に於きましては、故人様がご逝去されるとご家族は忌に服さなければ成りません。
この忌の期間は”中陰”と呼ばれ、故人様の霊がこの世と彼の世の間をさまよう期間であるとされます。
中陰の間、故人様は生前の罪に付いての裁きを七日毎に受け、裁きを七回受けた後に善い行いが認められると極楽往生へ生まれ変わる事が出来るとされます。
ご遺族の方々はこれに合わせ七日毎に法要を営んで故人様の極楽往生への成仏を祈念する事となります。
そして七×七の法要は四十九日法要と呼ばれ故人様の忌明けとなる大切な儀式となります。
現代では七日毎の法要を営む事は少なくなり、初七日の法要と四十九日法要(七七日法要とも言います)を営むご葬家が一般的と成りました。
この「中陰」は日本独自の死生観として、死者があの世へ旅立つ期間とも解釈されます。
尚、浄土真宗では、故人様は臨終と同時に浄土に往生する(即身成仏)と考えるので、
中陰期間は、故人に対する追慕、故人を通して「生と死」について考え、謹慎し求法の生活をする期間と捉えられています。

2)四十九日法要の営み
四十九日法要の日取りを決める為には、お願いする僧侶のご都合を確認し、お呼びする招待客の都合を考慮してお決め頂きます。
僧侶のご都合は通夜式や葬儀式の前のお休み頂いている時間を利用して、問い合せる事をお薦め致します。
招待客のご都合は平日は避けて土日曜日或いは休日であれば問題ないと思います。
招待するお客様の範囲に決まりは有りませんが、故人様との関係、御家庭の事情などを考慮して慎重に決める必要が有ります。
お呼びするお客様が決まりましたら、案内状を用意し、出欠の確認をとります。
四十九日法要に限らず、一周忌、三回忌の法要でも同じ手順となります。
法要を営む式場としてはご自宅、寺院、貸斎場、ホテル、料理店などが考えられますが、ホテル・料理店では鳴り物(杢魚、鈴)焼香が出来ませんので注意が必要です。

ご自宅で営む場合は仏壇をお飾りして営みますが、仏壇が大型でない場合には仏檀の前に小机を用意し、五具足を配置します。
香炉を中心にし、その左右に花立て、更にその外側に燭台を置きます。
供え物は仏飯、餅、菓子、果物などです。
花立てに供える花は三回忌までは赤などの華美なお花は避けます。
ロウソクも白を原則とします。
そして、故人様のお位牌(過去帳)を仏壇の最下段に安置します。
法要は先に関係者が入室して着席し、僧侶をお迎えし、読経・焼香・法話が行われます。
ご自宅で営む際にご家族がお食事の用意の為席に着かない事もしばしば見られますが、原則としては全員で務めるものとされます。
法話が終了しましたら、会食となりますが、この席をお斎の席と言います。
最初に施主様が挨拶をし、食事となります。
席は僧侶を上席とし、家族は末席とします。
お斎の席の食事はかっては肉食を避けて、菜食を振舞う精進料理でしたが、現代ではあまり拘らないとされます。
施主様は招待者がお帰りの際にお渡しする、引き物(お土産)を用意するのが一般的です。
尚、現代の横浜では同じ日に納骨を営むご遺族が一般的となって居ります。
2 新盆の迎え方
1)お盆とは
お盆とは旧暦(太陰暦)の7月15日を中心として行われる祖先の霊を祀る一連の行事です。
この行事は日本古来の祖霊信仰と仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ)が融合して創られた行事とされます。
現在では太陽暦の8月15日を中心とした期間で行う形が一般的と成りました。
横浜でも8月15日の盆会が中心になりつつあります。
盆は本来”霊”に対する供え物を乗せる容器を指しますが、供え物を供え祀られる霊の呼称へと変化し、盂蘭盆の呼称とも混同されて、先祖供養の行事をお盆と呼ぶ様に成りました。
地域によりましては精霊を盆様と呼んで居ります。

2)お盆の起源
お盆の起源は必ずしも明確では有りませんが、日本に於いては8世紀頃には夏の祖先供養行事として定着していたと考えられます。
古くには初春と初秋の満月の日に先祖の霊が子孫の許を訪れて交流するという行事が有りましたが、
初春の行事は正月の祭へと変化し、初秋の行事は盂蘭盆と融合して 仏教の先祖供養の行事へと変化したと言われます。

3)お盆の日取り
本来は太陰暦の7月15日、満月の日にお盆を執り行うべきですが、現代では太陽暦の8月15日が一般的と成りました。
それ以外の日に行う例としては;
太陰暦(旧暦) 7月15日 沖縄・奄美地方(旧盆とも呼ぶ)。
太陽暦(新暦) 7月15日 東京、横浜、静岡、函館、他。
太陽暦 8月1日 東京都多摩地区(西東京市、小金井市、国分寺市、調布市、府中市)、他。
旧暦でのお盆を旧盆と言います。
但し、新暦でのお盆は新盆とは言いません。
新盆(にいぼん)の意味は四十九日法要を終えて、最初に迎える故人様のお盆の事を言います。

4)お盆の過し方
釡蓋朔日(かまぶたついたち)
7月1日は地獄の釡の蓋が開く日であり、この日からお盆が始まります。
この日からお墓参りなどをしてご先祖様をお迎えする準備をします。
自宅に通じる道の草を刈り、清掃をして、彼岸からお帰りになる故人様が通り易い様にします。
又、地域によりましたは地獄の釡の蓋が開いている間は川や湖に近付いてはならないとされます。
七夕、棚幡(たなばた)
七月七日は七夕ですが 棚幡とも書き、この日に故人様をお迎えする為の精霊棚とその上に供える幡(ばん)や笹を安置する日です。
精霊棚の安置は七日の夕方から行う事から七夕と書くとも言われます。
ー迎え火
七月十三日の夕刻に自宅玄関の前で故人様を彼岸から迎える為の迎え火を焚きます。
以後 故人様の為に 精霊棚のお供え物を欠かさぬ様にします。
ーお盆の供養
七月十五日はお盆の中日となり、家族一同で供養をした上で、故人様と家族一同は夕餉を共にします。
ー送り火
七月十六日は故人様を彼岸にお送りする為の送り火を夕刻に焚きます。
又 川へお送りする風習の地域では 燈籠流しを行います。
ー盆踊り
七月十六日 十五日のお盆の次の日の晩に寺社の境内に老若男女が集まって踊る場を盆踊りと言います。
地獄での苦難を免れた亡者たちが喜んで踊る場面を模したと言われます。

-お盆での風習
お盆に於ける風習は 宗派、地域により 数多くの物があります。
一般的な物の一つとして 精霊馬(しょうりょううま)と呼ばれるものが有ります。
これは 故人様の霊魂が彼岸と此岸の間を行き来する為の乗り物で、キュウリやナスで作ります。
キュウリやナスを乗り物の胴体と見立て、折った割りばし四本を胴体に挿し込んで足の代りとします。
キュウリは足の速い馬として 故人様の霊が早くこの世に戻れる様に、ナスは力の強い牛としてあの世に帰る故人様の供え物を乗せてゆっくり帰って頂くべく
仏壇 もしくは 精霊棚の周辺にお盆の間中 お供えします。
横浜市内では 鶴見区所在 曹洞宗大本山総持寺の み霊祭りと盆踊りが有名です。
今回は以上です。
仏式お葬式と線香の作法
現代の横浜に於けるお葬式はその多くが仏教の葬送儀礼により営まれて居ります。
仏式による葬送儀礼の意味と焼香の作法に付いて書かせていただきました。
1 仏式葬儀の目的
仏教に於ける各宗派の葬儀がどの様に営まれ、読まれるお経は何かを書かせて頂きます。

1)天台宗の葬儀とお経
天台宗の葬儀は”顕教法要(けんきょうほうよう)”の法華懺法(ほっけせんぽう)(法華経を読誦する事で煩悩を薄くし滅罪する作法)、
例時作法(阿弥陀経を読誦する事で極楽往生の指南とする作法)、
密教法要の光明供(こうみょうぐ)(阿弥陀如来の来迎を得てその指導の下に故人を引導して仏と成す作法)の三種の儀礼により営まれます。
顕教とは仏法を理解しやすいように言葉・文字を用いて説いたものであり、密教とは仏と自分が一体である事を念じ仏の加護によって仏の境地に達しようとする秘法の事です。
天台宗では顕密一致を説きます。
供養する遺族、供養される故人様が一体となり、仏の本性を開発し、共に仏道を成して行く事が天台宗の葬儀の本質であるとされます。
枕経(臨終誦経りんじゅうじゅきょうと呼ばれる)では 阿弥陀経が読経されます。
通夜式では授戒が行われ、戒名を授かり、戒を護持して犯さざる事を仏前に誓います。
葬儀式は”光明供修法阿弥陀如来”の来迎を得て、その指導の下に故人を引導して仏となす密法作法と故人の成仏を祈る引導の作法が主となります。
適時、法華経と阿弥陀経が読経されます。

2)真言宗の葬儀とお経
弘法大師の作と言われるご詠歌(ごえいか)“阿字(あじ)の子が、阿字の古里、立ち出でて、また立ち帰る、阿字の古里”は真言宗に於ける葬儀観を示したものとされます。
阿は梵字で書かれ、大日如来とその生命を表わします。
死者(亡者と呼ばれる)を宇宙生命の源である大日如来の大生命に包まれている弥勒菩薩の浄土である“都率浄土”へ送り返す事が葬送儀礼の精神とされます。
従いまして、葬儀式は即身成仏への引導作法として示されます。
剃髪・授戒・戒名の授与までが前段階で大日如来のもとへ導くための準備段階の作法で、それ以降が後段階として大日如来との一体感 すなわち 永遠の生命との一体感をきわめる作法となります。
具体的な葬儀の進行は真言宗内宗派、地域により異なります。
枕経では死者の成仏を勧める“般若理趣経”が読誦され、“慈救の呪”を唱えて悪魔を祓い、阿弥陀如来の“陀羅尼”、“光明真言”、御法号“南無大師遍照金剛”を唱えます。
通夜式でも理趣経を読誦し、慈救の呪、光明真言、御法号が唱えられます。
葬儀式では 前賛、理趣経などが読誦されます。

3浄土宗の葬儀とお経
浄土宗の葬儀は死者を仏の弟子として、仏の本願により阿弥陀仏の下にある極楽浄土へ往生することを教え導き、本来の住処であり生命の根源である極楽浄土へ立ち帰る凱旋式として行うとされます。
更に、参列する方々にも、悲しみの中のも自らの死の意味を問い、清浄な心で仏の教えに耳を傾け、授戒し新たに仏の弟子となった故人様と共に一心に念仏せる生活に入る契機となるよう願って行われます。
葬儀式の構成は浄土宗の通常の法要(序分、正宗分、流通分)に授戒と引導が加えられたものです。
序文は法要を行うに当たって仏様をお迎えする部分、正宗分は法要で仏様のお話をうかがう部分、流通分は法要を終えたら感謝して仏様をお送りする部分、
授戒は戒名を授けて仏様の弟子とすること、引導は仏様の弟子として教え導くことをさします。
枕経は臨終行儀として伝統的に重視され、この時授戒することが基本とされて居りました。
しかし、現代では枕経では来迎仏をあげて念仏するだけで良いと変化し、授戒は通夜式で行うことが一般的となって居ります。
通夜式では四誓偈(しせいげ)が読誦されます(もしくは仏身観文(ぶつしんかんもん)、阿弥陀経)。
葬儀式では四誓偈もしくは仏身観文が読誦されます。

4)浄土真宗の葬儀とお経
浄土真宗の葬儀は他の宗派と大きく異なります。
葬儀の中に授戒と引導が無い為、葬儀は日常の勤行がそのまま葬儀式の構成となります。
これは在家仏教ゆえに戒が無く、“絶対他力”ですので信心をいただいていない人が亡くなってもその人を往生・成仏される力は私たち凡夫(僧を含む)には出来ない
阿弥陀如来の一人働きによるのみとされ、“平生業成”から生前に信心をいただいていたならば浄土往生と成仏はすでに約束されている事なので故人様の成仏を祈る必要はない、との考えから引導も有りません。
又、人間には他に分かち合うだけの功徳が備わっていないとの考えから、他宗派と同じ回向の考え方も有りません。
往生即成仏と成りますので、死装束は不要であり、霊やケガレも認めて居りませんので清め塩は使いません。
浄土真宗の葬儀式は故人様が死という事実を身をもって示し、私達に死を迎える準備をしなければならない事を無言の内に教えてくれて居る事から、
これを機縁として本尊阿弥陀如来に報恩感謝し、仏様の教えを学ぶ“聞法”の場であると位置付けられて居ります。
従いましてあくまでもご本尊を中心にしてご葬儀は営まれます。
臨終勤行の枕経では阿弥陀経(本願寺派)が読誦され、通夜式でも同様です。
葬儀式では阿弥陀経が読誦されます。

5)臨済宗の葬儀とお経
臨済宗の葬儀は故人様が仏弟子となり、修行の道に入り、自己の仏性に目覚める事を願う儀式とされます。
従いまして死者を仏弟子とする授戒と、仏性に目覚めさせる引導が葬儀式の中心となります。
葬儀には人間は仏の世界から見れば修行不足の存在であるから、縁が無くてこの世で修行を積むことが出来なくても、亡くなった後に仏弟子として修行に励んで欲しいとの願いが表現され、
又、ご遺族は故人様の最後をきちんとしてあげ、故人様の安心を願うと共に、平静な心を得、亡き人に報いるべく、自らを促されます。
臨済宗は禅宗であり導師の修行を背景として営まれ、地域によっても式次第は異なります。
枕経では観音経、大悲呪(だいひしゅう)などが読誦されます。
通夜式では観音経、金剛経などが読誦されます。
葬儀式では 大悲呪が読誦されます。

6)曹洞宗の葬儀とお経
曹洞宗の葬儀は故人様を偲び、讃えることであり、ご遺族をいたわり、慰める為に営む、ものとされます。
葬儀儀礼は僧侶の葬儀を簡略化して営まれ、授戒(戒を授けて仏弟子とすること)と引導(仏世界に入らしむこと)が中心に置かれます。
又、肉親の死により悲しみの中に居られるご遺族に、故人様もこうして仏の慈悲により救済され、仏の世界に入れることを儀式により示すことで、慰めを与えます。
枕経では仏遺教経(ぶつゆいきょうぎょう)又は 舎利礼文(しゃりらいもん)が読誦されます。
通夜式では修証義(しゅうしょうぎ)舎利礼文が読誦されます。
葬儀式では大悲心陀羅尼(だいひしんだらに)、舎利礼文が読誦されます。

7)日蓮宗の葬儀とお経
日蓮宗の葬儀は日蓮聖人の法華経を信じ、南無妙法蓮華経の題目を受持する者は必ず霊山浄土に往詣(おうけい)する事が出来る、の言葉をよりどころに営まれます。
死者に対し生死の二法を明らかにし、法華経信仰を通して釈尊・日蓮聖人との関係に於ける安心を説き、過去・現在・未来の三世にわたり法華経を護持することを勧め、
霊山浄土への導きをなすことを眼目とします。
枕経、通夜式、葬儀式いずれの場合も法華経が読誦されます。
2 焼香の作法
焼香とは、仏教に於いて仏や故人様に対して香を焚いて拝む事を言います。
焼香には線香焼香と抹香焼香が有りますが、一般的には抹香焼香をさし通夜・葬儀・法要などでの故人様との告別に使用されます。
心身の穢れを取り除き、清浄な心でお参りする際の作法とされます。
左手に数珠をかけ、右手の親指、人指し指、中指の三本で香をつまみ香炉にくべます。
焼香の作法はご宗派により異なりますが、主としては以下の通りです。
天台宗; 焼香回数に付いて特に定めは有りません。
真言宗; 焼香三回、線香も三本立てます。身、口、意の三業を清めるとされます。
臨済宗; 回数に拘りません。
曹洞宗; 焼香二回、線香は一本。初回は香をつまみ額に押し戴いてから焚きます。二回目は押し戴かずに炊きます。初回を主香、二回目を従香と言います。
浄土宗; 特に定めは有りませんが一回から三回までの間で焼香します。線香も一から三本立てます。
日蓮宗; 焼香は三回、線香は一本立てます。
以上の宗派では焼香の前に 香を額に押し戴きます。
真宗大谷派; 焼香は二回、香は額に押し戴きません。線香は立てずに 折って寝かせます。本数の定めは有りません。
浄土真宗本願寺派; 焼香は一回、香は額に押し戴きません。線香は立てずに 折って寝かせます。本数の定めは有りません。
以上の様に焼香の作法は宗派により異なります。
ご葬家の宗派とご会葬の方の宗派が異なる場合、以前はご葬家に合わせると言う考え方が有りましたが、信教の自由の観点から会葬者の方のお気持ちを尊重するのが良いのではないでしょうか。
特に、他の宗教の場合は焼香を禁じている場合も御座います。
又、会葬の方々が多数の場合は宗派に係わらず、焼香を一回に制限させて頂く場合も御座います。
今回は以上です。
横浜市内での小さなお葬式
近年の横浜では小さなお葬式をご希望されるご遺族の方々が多くなりました。
特に新型コロナウィルスの発生以降は顕著となって居ります。
小さなお葬式の営みとしましては”一日葬”、”家族葬”、”直葬”などによるお見送りが御座います。
1 一日葬
通常のお葬式は2日間で通夜式・葬儀式・告別式・ご火葬・ご拾骨と営まれますが、
一日葬とは通夜式は営まずに一日の中で葬儀式・告別式・ご火葬を営む形態のお見送りです。
通常のご葬儀を営みたいが、喪主様やご遺族様が高齢の為に二日間の参列には耐えられないご葬家のケースなどでご採用頂いて居ります。
ご葬儀のご案内は”一日葬”として葬儀・告別式のみの案内状を発送させて頂きます。
又、葬儀全体の費用も割安なご負担となります。

1)ご自宅での一日葬
ご葬儀前日に故人様のご遺体をお柩にお納めし、ご自宅の一室に葬儀・告別式の為の祭壇を設け式場として整えさせて頂きます。
その日は特別な儀礼は営まず、ご遺族により静かにお別れの時間を過ごして頂きます。
翌日に通常と同様の葬儀・告別式を営み、最後のお別れ、ご遺族代表のご挨拶を経てご出棺となり、火葬場での火葬・ご拾骨、
そしてご自宅にご遺骨を安置して忌に服す事と成ります。

2)横浜市営斎場での一日葬
横浜市営斎場のご利用は2日間のご利用が基本となって居ります。
従いまして、通常の2日間儀、一日葬に関わらずご利用料金は変わりません。
横浜市民の方の利用料は5万円(北部斎場のみ7万円)と格安で、私営斎場をご利用頂いた場合の一日葬の利用料金より割安となって居ります。
お葬式の流れはご自宅の場合と同様で、前日に式場を準備し、翌日が葬儀・告別式となります。
2 家族葬
家族葬とはご遺族・近親者の極限られた方々だけによるお見送りの儀礼です。
家族葬とはお葬式の社会的役割は意識せずにご家族だけの少人数で営むご葬儀を言います。
故人様が高齢であったり、長期間に渡る療養などで、社会との係わりが薄かった事からご葬儀に社会的役割を期待しないご遺族が選択されるご葬儀です。
少人数での葬送儀礼ですが式次第は通常の葬儀と同様の内容で営まれます。
参列の方々はご遺族の方と極近親の方に限られますので、来客への対応などの慌しさとは無縁となります。
ご家族の皆様でゆっくりと故人様をお見送りするご葬儀が営め、お別れの時間を大切に過ごすことが可能となります。
参列者の人数が少ない為、ご葬儀の費用を抑える事が可能となります。
ただし、会葬者が少ない分香典の金額も少なくなります。
又、ご葬儀に参列出来なかった知人・友人の方々が多数後日ご自宅に訪問されてご多忙となる場合も御座います。
家族葬は故人様とご家族だけでのお別れとなりますので、慌しさや煩わしさも無く、ご遺族様は故人様とのお別れの時間を大切に過ごす事が出来ます。

ー家族葬と密葬との相違
家族葬と密葬は共に小規模で営むご葬儀として同義語のように考えられる方が居られますが本来は其々異なる目的の葬儀です。
「密葬」とは、故人様の生前のお立場からは然るべき大規模な本葬を営まなければ成りませんが、その準備に時間が掛かる為、本来のご葬儀に先立って営む内輪での葬儀を指します。
従いまして本葬を営む前提での密葬となります。
大手企業代表者の為の社葬、有名人の方のお別れ会・偲ぶ会、などをひかえてご家族・近親の方々で密やかに密葬を営む形となります。
尚、社葬・お別れ会・偲ぶ会などの場合喪主はご遺族の方が務め、執行は企業・団体が施主として執り行う事と成ります。
本葬を前提とした密葬に対して、家族葬はご家族・近親の方だけによる本葬としての営みとなります。
3 直葬(火葬儀)
直葬とは通夜式・葬儀式などの儀礼は営まずにご火葬のみでお見送りするご葬儀方式を言います。
故人様が高齢で一般社会とも疎遠であったゆえに静かに見送りたい、宗教色の無い葬儀でありたい、費用を抑えたい、などのご希望をお持ちの方にご利用頂いて居ります。
又、新型コロナウィルスの発生に伴い会葬の方々に配慮して直葬を選択されるご遺族様も居られます。
直葬(火葬儀)の内訳は;
ーご連絡を受けてご遺体を病院からご自宅に移送し、ご遺体に保全処置を施して安置し、枕飾りを用意してお祈りの場を準備します。
特別な場合を除き死亡後24時間は法律により火葬が出来ませんので、ご遺体は1日以上ご自宅に安置される事となります。
ーご火葬の予定に合わせてご遺族様の手でご遺体を柩に納め、火葬場に向け出棺します。
ー火葬場到着後、お柩は火葬炉前に移され最後のお別れをした後に荼毘に付されます。
ーご火葬終了後、ご遺族の手で拾骨を行いお骨壺に焼骨を全て納めます。
- お骨壺をご自宅に持ち帰り、然るべき所に安置して終了となります。
ご火葬のみのシンプルな儀式ですが、故人様とのお別れの時間を十分に取る事は可能です。
今回は以上です。
横浜市内の遺体安置所と面会時間
現在の日本に於きましては法律により医師の死亡診断時刻より24時間はご遺体を火葬或は埋葬する事が出来ません。
これは万一蘇生する事を考慮して定められて居ります。
その為、最低でも24時間はいずれかの場所にご遺体を安置する必要が御座います。
その安置場所は、ご自宅、霊安室、死体保管所、そして民間の遺体安置所などが御座います。

1 ご遺体の安置場所
1)ご自宅での安置
以前は、人はご自宅でご逝去され そのご遺体は北枕に床を変えて枕飾りを備え、
通夜式までの間ご遺族により見守られる形が一般的でした。
現代ではご逝去される場所がご自宅から病院へと大きく変化しました。
最近は最後の時はご自宅で迎えたいとのご希望も多く聞かれますが、ほとんどのケースは病院でのご逝去となって居ります。
そして、病院で亡くなられた方のご遺体を一度はご自宅にお帰り頂くとのご希望もよくお受けいたします。
その様なご希望には、遺体移送車を用意させて頂き、ご遺体を病院からご自宅に移送して、然るべきお部屋に安置させて頂きます。

2)病院の霊安室
病院の霊安室は病室でご逝去された故人様のご遺体を一時的に保管するための設備です。
病院内に於けるご遺体の一時安置場所ですので、通常は長時間の安置は認められて居りません。
ご葬家が依頼した葬儀社のご遺体移送手配までの間ご利用が可能となって居ります。
もちろんご遺族の方々は故人様に付き添うことが出来ます。

3)警察署の死体保管所
警察署の死体保管所は事故で亡くなられた方のご遺体、犯罪に遭遇して亡くなれた方のご遺体、又は身元が不明の方のご遺体を保管する為の設備です。
警察の担当者による各種手続きを終えた後にご遺体の引取りが可能と成ります。
面会は警察担当者同席の下で24時間可能です。

4)民間の遺体安置所
ひかりの杜では事情によりご自宅に故人様のご遺体を安置出来ないご遺族様の為に遺体安置所を用意いたして居ります。
ご遺体の安置所は磯子区杉田、青葉区、東京都大田区蒲田の3ヶ所が用意されており、ご遺族のご希望に合わせてご利用頂けます。
安置所内には温度2℃の保冷庫が用意され、ご遺体の腐敗を最小限に抑える事が出来る設備でご遺体を保全させて頂きます。
尚、葬儀社により保冷庫を持たない遺体安置所も御座いますので注意が必要です。
2 安置場所での面会可能時間
ひかりの杜遺体安置所での面会可能時間は原則として10;00より17;00の間でひかりの杜担当者同席を前提とさせて頂いて居ります。
従いまして事前のご予約が必要と成ります。
面会の回数に制限は御座いません。
過去にはご遺体を4日間お預かりしたご遺族様で、毎日ご來所頂き故人様の成仏を祈念して読経を捧げたご葬家もおられました。
今回は以上です。
喪中、忌中、祖父母様がご逝去された場合の忌引き休暇
然るべき立場の方が亡くなられた場合は謹んで喪に服する事と成ります。
”喪”とは、身近な方や心を寄せる方、尊ぶべき方のご逝去を受けて故人様のご逝去を悲しむ者が”一定期間身を慎む”日常生活とは異なる儀礼的禁忌状態に付く事を言います。
この”喪”と呼ばれる習慣は世界各地で営まれている普遍的な営みであり、喪の状態に身を置く事を”喪に服す(服喪)”と言い、その期間を喪中と言います。
喪の期間での最初の時期で故人様のご逝去により穢れを持つ近親の方々が過ごさねばならない時間を”忌”と言い、
”忌”に服する事を忌服と言い、その期間を”忌中”と言います。

1 国事行為としての喪
日本に於いて尊ぶべき方の喪としては、天皇陛下が崩御(ご逝去)された場合には国民は内閣府の定めた期間を喪に服す事となります。
直近の事例としては1989年(昭和64年)1月7日に崩御された昭和天皇のケースが御座います。
この時、日本国内閣府は閣議決定により”自治体に対して崩御より6日間”の”民間に対して2日間”の弔意を示す協力の要請がなされ、
日本各地で弔旗掲揚などの服喪と共に、スポーツ・歌舞音曲を伴う行事などが自粛されました。

2 個人としての喪
近親の方がご逝去された場合、近親者は一定の期間喪に服す事が一般的です。
喪の期間は一周忌までの1年間が一般的となります。
喪に服する近親者とは、配偶者と一親等(父母、子供)、二親等(祖父母、兄弟姉妹、孫)の血族が目安となります。
但し、故人様が婚族でも配偶者の一親等で同居していた場合などでは喪に服する事も御座います。

1)喪中は慶事への出席を控える
喪に服している間は”祝い事”への出席は控えなければなりません。
結婚式、祝賀会、落成式などではご招待を受けても”喪中である旨”を伝えて辞退するのが礼儀です。
但し、主催者が喪中であることをご承知の上でご招待を受けた場合は出席してもかまいません。
最近では、ご不幸の前から予定されていた慶事では出席するケースも多くなりました。
この様な場合は、先方に喪中であることを伝えた上でご出席下さい。
喪中で迎える正月は
ー門松、しめ縄、鏡餅などの正月飾りは慎みます。
ー年末。年始の挨拶周り、初詣なども控えます。
但し、故人様が2親等であっても同居していない場合は普通に正月を迎える事も多くなりました。

2)喪中の贈答と年賀欠礼
お歳暮やお中元などの贈答は、四十九日法要後の忌明けまで控えるのが良いでしょう。
その後は通常通りで構いません。
忌明け以降では時期がずれてしまう場合には”暑中見舞い””寒中見舞い”などとして時期に合わせてお送りします。
喪中では年賀状の出状を控えます。
代わりに年賀欠礼状を出状します。
年賀欠礼状には誰が何時亡くなったのかを明記し、
年賀状の受付が始まる前、遅くとも12月初めまでには先方に届く様出状します。
尚、年賀欠礼状の参考例は葬儀社、印刷会社、郵便局などで入手が可能です。
年末にご不幸があり、時間的に欠礼状が出せなかった場合は年が明けて松の内(正月7日、若しくは15日まで)が過ぎた後に、
寒中見舞いを兼ねて年賀欠礼を詫びる葉書きを出します。
又、年賀欠礼状を出さなかった方より年賀状を頂いた場合には、松の内が過ぎた後にお詫びの葉書きを出すと良いでしょう。
3 服忌と忌引き休暇
忌と呼ばれる言葉には”清浄の忌”と”穢れの忌”と二通りの意味があります。
葬送儀礼に関わる”忌”は主として穢れの忌を意味して居り、
文化的には人の死に対する恐怖・腐敗する死体への恐怖、宗教的には死者の霊の最っとも強い時期を指し、
ご逝去直後から一定の期間が忌中(忌の期間)とされます。
日本では忌に服する事を服忌と言い、その期間中は故人様の近親者は死者の穢れを他者に移さぬ様身を謹んで生活しなければなりません。
日本の文化・習俗では、身近な方がご逝去されると忌に服さなければ成りません。
その期間は;
仏教では故人様の死後、四十九日法要を営むまでの期間、
神道では故人様の死後、五十日祭を営むまでの期間、
キリスト教では故人様の死後、一ヶ月に営む昇天記念日までの期間とされます。
尚、キリスト教では故人様はご逝去と共にその魂は天国の神のもとに召されますので、本来忌の考え方はありませんが、日本では仏教に準じて忌中が設定されて居ります。
現代の日本に於きましては近親者がご逝去された場合、そのご葬儀を営む為や喪に服する為に”忌引き”と呼ばれる制度が御座います。
会社員であれば会社の就業規則に従って所定の有給の休暇が取得出来、学生であればその学校の校則に従って授業を休む事が出来ます。
忌引き休暇の日数は;
- 配偶者…10日間
- 血族
- 父母…7日間
- 子…5日間
- 祖父母…3日間
- 兄弟姉妹…3日間
- おじ・おば…1日間
- 孫…1日間
- 姻族
- 配偶者の父母…5日間
- 配偶者の祖父母…1日間
- 配偶者の兄弟姉妹…1日間
が一般的な日数です。
今回は以上です。
葬儀式と告別式の違い
ご葬儀の連絡を頂く際には通夜式は何日の何時から、葬儀・告別式は何日の何時からと記載されるのが一般的です。
葬儀式と告別式は同一の会場で一蓮の次第の中で営まれますので、一つの式典と思いがちですが実際には其々異なる目的を持つ式典で御座います。
葬儀式は次第の前半でご遺族・ご親族の為に、告別式は後半で会葬の方々の為に営まれます。
1 葬儀式とは
仏式の葬送儀礼に於ける葬儀式は、”御仏への帰依を誓う”と共に”仏弟子となった故人様の成仏を祈念する”儀式です。
御仏への帰依、故人様の成仏を祈念する読経は宗派によりそれぞれ決められた形に従い営まれます。

1)天台宗の葬儀とお経
天台宗の葬儀は、
顕教法要(けんきょうほうよう)の法華懺法(ほっけせんぽう)(法華経を読誦する事で煩悩を薄くし滅罪する作法)、
例時作法(阿弥陀経を読誦する事で極楽往生の指南とする作法)、
密教法要の光明供(こうみょうぐ)(阿弥陀如来の来迎を得てその指導の下に故人を引導して仏と成す作法)の
三種の儀礼により営まれます。
顕教とは仏法を理解しやすいように言葉・文字を用いて説いたものであり、密教とは仏と自分が一体である事を念じ仏の加護によって仏の境地に達しようとする秘法の事です。
天台宗では顕密一致を説きます。
供養する遺族、供養される故人様が一体となり、仏の本性を開発し、共に仏道を成して行く事が天台宗の葬儀の本質であるとされます。
通夜式では授戒が行われ、戒名を授かり、戒を護持して犯さざる事を仏前に誓います。
葬儀式は”光明供修法阿弥陀如来の来迎”を得て、その指導の下に故人を引導して仏となす密法作法と故人の成仏を祈る引導の作法が主となります。
適時 法華経と阿弥陀経が読経されます。

2)真言宗の葬儀とお経
弘法大師の作と言われるご詠歌(ごえいか)“阿字(あじ)の子が、阿字の古里、立ち出でて、また立ち帰る、阿字の古里”は真言宗に於ける葬儀観を示したものとされます。
阿は梵字で書かれ、大日如来とその生命を表わします。
死者(亡者と呼ばれる)を宇宙生命の源である大日如来の大生命に包まれている弥勒菩薩の浄土である“都率浄土”へ送り返す事が葬送儀礼の精神とされます。
従いまして葬儀式は即身成仏への引導作法として示されます。
剃髪・授戒・戒名の授与までが前段階で、大日如来のもとへ導くための準備段階の作法で、それ以降が後段階として大日如来との一体感すなわち永遠の生命との一体感をきわめる作法となります。
具体的な葬儀の進行は真言宗内宗派、地域により異なります。
枕経では 死者の成仏を勧める“般若理趣経”が読誦され、“慈救の呪”を唱えて悪魔を祓い、阿弥陀如来の“陀羅尼”、“光明真言”、御法号“南無大師遍照金剛”を唱えます。
通夜式でも 理趣経を読誦し、慈救の呪、光明真言、御法号が唱えられます。
葬儀式では 前賛、理趣経などが読誦されます。

3)浄土宗の葬儀とお経
浄土宗の葬儀は死者を仏の弟子として、仏の本願により阿弥陀仏の下にある極楽浄土へ往生することを教え導き、本来の住処であり生命の根源である極楽浄土へ立ち帰る凱旋式として行うとされます。
更に、参列する方々にも悲しみの中でも”自らの死の意味を問い””清浄な心で仏の教えに耳を傾け””授戒し”新たに仏の弟子となった故人様と共に一心に念仏せる生活に入る契機となるよう願って行われます。
葬儀式の構成は浄土宗の通常の法要(序分、正宗分、流通分)に授戒と引導が加えられたものです。
序文は法要を行うに当たって仏様をお迎えする部分、正宗分は法要で仏様のお話をうかがう部分、流通分は法要を終えたら感謝して仏様をお送りする部分、
授戒は戒名を授けて仏様の弟子とすること、引導は仏様の弟子として教え導くことをさします。
枕経は臨終行儀として伝統的に重視され、この時 授戒することが基本とされて居りました。
しかし、現代では枕経は来迎仏をあげて念仏するだけで良いと変化し、授戒は通夜式で行うことが一般的となって居ります。
通夜式では四誓偈(しせいげ)が読誦されます(もしくは仏身観文(ぶつしんかんもん)、阿弥陀経)。
葬儀式では 四誓偈 もしくは仏身観文が読誦されます。

4)浄土真宗の葬儀とお経
浄土真宗の葬儀は他の宗派と大きく異なります。
葬儀の中に授戒と引導が無い為、葬儀は日常の勤行がそのまま葬儀式の構成となります。
これは在家仏教ゆえに戒が無く、“絶対他力”ですので信心をいただいていない人が亡くなってもその人を往生・成仏される力は私たち凡夫(僧を含む)には出来ない
阿弥陀如来の一人働きによるのみとされ、“平生業成”から生前に信心をいただいていたならば浄土往生と成仏はすでに約束されている事なので故人様の成仏を祈る必要はない、との考えから引導も有りません。
又、人間には他に分かち合うだけの功徳が備わっていないとの考えから、他宗派と同じ回向の考え方も有りません。
往生即成仏と成りますので、死装束は不要であり、霊やケガレも認めて居りませんので 清め塩は使いません。
浄土真宗の葬儀式は故人様が死という事実を身をもって示し、私達に死を迎える準備をしなければならない事を無言の内に教えてくれて居る事から、
これを機縁として本尊阿弥陀如来に報恩感謝し、仏様の教えを学ぶ“聞法”の場であると位置付けられて居ります。
従いましてあくまでもご本尊を中心にしてご葬儀は営まれます。
臨終勤行の枕経では 阿弥陀経(本願寺派)が読誦され、通夜式でも同様です。
葬儀式では阿弥陀経が読誦されます。

5)臨済宗の葬儀とお経
臨済宗の葬儀は故人様が仏弟子となり、修行の道に入り、自己の仏性に目覚める事を願う 儀式とされます。
従いまして死者を仏弟子とする授戒と、仏性に目覚めさせる引導が葬儀式の中心となります。
葬儀には人間は仏の世界から見れば修行不足の存在であるから、縁が無くてこの世で修行を積むことが出来なくても、
亡くなった後に仏弟子として修行に励んで欲しいとの願いが表現され、又ご遺族は故人様の最後をきちんとしてあげ故人様の安心を願うと共に平静な心を得亡き人に報いるべく自らを促されます。
臨済宗は禅宗であり導師の修行を背景として営まれ、地域によっても式次第は異なります。
枕経では観音経、大悲呪(だいひしゅう)などが読誦されます。
通夜式では観音経、金剛経などが読誦されます。
葬儀式では 大悲呪が読誦されます。

6)曹洞宗の葬儀とお経
曹洞宗の葬儀は”故人様を偲び、讃えることであり、ご遺族をいたわり、慰める為”に営むものとされます。
葬儀儀礼は僧侶の葬儀を簡略化して営まれ、授戒(戒を授けて仏弟子とすること)と引導(仏世界に入らしむこと)が中心に置かれます。
又、肉親の死により悲しみの中に居られるご遺族に故人様もこうして仏の慈悲により救済され仏の世界に入れることを儀式により示すことで、慰めを与えます。
枕経では仏遺教経(ぶつゆいきょうぎょう)又は 舎利礼文(しゃりらいもん)が読誦され、
通夜式では修証義(しゅうしょうぎ)舎利礼文が読誦されます。
葬儀式では大悲心陀羅尼(だいひしんだらに)、舎利礼文が読誦されます。

7)日蓮宗の葬儀とお経
日蓮宗の葬儀は日蓮聖人の法華経を信じ”南無妙法蓮華経の題目を受持する者は必ず霊山浄土に往詣(おうけい)する事が出来る”の言葉をよりどころに営まれます。
死者に対し、生死の二法を明らかにし、法華経信仰を通して釈尊、日蓮聖人との関係に於ける安心を説き、
過去・現在・未来の三世にわたり法華経を護持することを勧め、霊山浄土への導きをなすことを眼目とします。
枕経、通夜式、葬儀式いずれの場合も法華経が読誦されます。
2 告別式とは
告別式とは宗教的儀式を伴わない”故人様とのお別れの儀式”が本来の目的です。
現在では仏式の葬儀に於いて”家族・親族によるお見送り”を葬儀式、”知人・友人によるお見送り”を告別式と定義して、
葬儀・告別式は何時よりと表現する事が一般的と成りました。
日本で最初の告別式は明治34年の中江兆民の葬儀と言われて居ります。
明治時代に於ける葬儀は葬列を中心とする儀式が主流でしたが、
都市部においては大型葬列に対して”私事の為に交通を妨げて良いのか”との批判や明治17年に制定された”墓地及び埋葬取扱い規則” により
火葬場や墓地の所在地が限定され葬列を組む事が徐々に難しくなって行きます。
又、明治後半に導入された路面電車の発達が葬列廃止を加速させます。
大正時代に入ると葬儀の中心は告別式へと変化して行きます、又ご遺体の移送は葬列から霊柩車の使用へと変わって行きました。
そうした中で、中江兆民の葬儀は明治34年12月17日に青山墓地式場で執り行われました。
中江は無宗教であった為、無宗教式の告別式により見送られました。
柩が式場正面に安置された後、葬儀係による挨拶が行われ、
板垣退助による弔辞拝読、大石正巳の演説、門下生総代・永訣弔詞、弔歌・弔詞の拝読と続いた後、
嗣子・親族 及び会葬者が柩前で告別をなしました。
最後に嗣子(十三才)と親戚代表が会葬者に挨拶をして終了しました。
仏式の葬儀と比較すると、僧侶の読経に代えて弔辞・演説・弔歌・弔詞などの献読が行われ、
焼香の代りに棺前告別が行われた考えられます。
この告別式以降、かなりの数の告別式が行われる様に成りましたが主として大学関係者や法曹関係者が中心で一般大衆に広まるのは昭和に入ってからとなります。
今回は以上です。
戒名、院号、を頂くに当たってのお布施は
今回は仏式でのご葬儀を営むに際して寺院より頂く戒名と,
必要とされるお布施に付いて書かせていただきました。
1 戒名とは
戒名とは仏教教団に入信し、戒律を守る事を誓った者に与えられる名前のことです。
漢字二文字で表現され、身分の上下や精進、報恩の多少に関係なく仏の世界では平等であることを表わします。
そして、戒名を与えられた後は俗名を捨てて戒律を守ることに専心しなければ成りません。
日本の仏教に於いては”死後にも成仏する事が出来る”との考え方が創造され、死後の故人様に戒名を与える習慣が出来上がりました。
尚、浄土真宗では法名、日蓮宗(日蓮正宗を除く)では法号と呼びます。

1)戒名の由来
本来のインド仏教では戒名はなく、仏教が中国に伝わり道教の道号に準拠して僧侶の号として戒名が作られました。
その後日本に伝来し当初は出家した僧侶にのみ俗名に代わり戒名が授けられましたが(授戒)、
出家をしない在家の壇信徒も授戒会に加わり戒を受ける様に成り、仏法に帰依した者として戒名が与えられるように成りました。
本来、戒名には苗字が附かないものでしたが室町時代後期頃から苗字+戒名の呼び方が一般化し始め、武田信玄、上杉謙信、大友宗麟などの呼称が出始めました。
その後、この呼称は廃れて行きますが、江戸時代に入り寺壇制度が確立する中で故人様を成仏させる為に授戒して戒名を与える事が一般化し、通夜の席で授戒を行うように成りました。
現在の仏式葬儀では授戒と引導が葬儀儀礼の中心をなすものとして位置付けられて居ります。
尚、亡くなった人を仏の弟子にして浄土に送る事を没後作僧(ぼつごさそう)と言います。
本来戒名は身分の上下を示してはならないものでしたが、日本では身分制の時代を背景に発達した為、現在では身分を表わす事ともなっております。
その構成は院号・道号・法号・位号の4っの号で構成されて居ります。

2) 院号
最上級の尊称と言われるものに”院号”と”院殿号”が有ります。
皇室や摂関家に対して〇〇院が、武士に対して〇〇院殿が与えられました。
院号より院殿号が上位とする習慣は大名家に院殿号をつけるようになった江戸時代に生まれたとされます。

3) 道号
元々は仏道に励み、これを究めた者への称号で住職などに与えられるものとされます。

4) 法号
本来の戒名(法名、法号)です。

5) 位号
位階、性別を表わすもので信士・信女、居士・太姉、大居士・清大姉などが有ります。
2 お布施
仏教に於いて、お布施とは梵語では壇那(旦那)(ダーナ)と言い、菩薩(悟りを求めて修行をする人)が行うべき六つの実践徳目(六波羅蜜)の一つで、
慈悲の心をもって 他人に財物などを施すことです。
施す人も、施される人も、施す財物も本来的に空であり、執着心をはなれてなされるべきものとされています。
お布施は様々有りますが、財施(ざいせ)、法施(ほうせ)、無畏施(むいせ)が一般的で 和顔施(わがんせ)、言辞施(げんじせ)なども有ります。

1)財施; 仏教の教えに感謝を表し 出家修行者、仏教教団、貧窮者などへ 金銭や衣服・食料などの財を施すこと。
2)法施: 仏の教えを説き、精神的な施しを行うこと。僧侶の務めとされています。
3)無畏施; 不安や怖れを抱いている人に対して安心を施す、困った人に親切を施すなどです。
4)和顔施; 笑顔を見せる事は それを見る人に幸福感を与え それも布施の一つであると言う考え。
5)言辞施; 言葉で他人を傷つけない様 気を付ける事。
ご葬儀に於きましてはご僧侶は通夜・葬儀式などの法要を営む事により”法施”を施し、ご遺族はこれに感謝して”財施”を施すという関係にあります。
ご僧侶が法要を営む事はビジネスでは無くあくまで法施であり、ご遺族のお布施は法要執行への対価では無くあくまで財施を行うという事が本来の考え方です。
しかしながら、現在の横浜など都会に於いては檀家制度など希薄となり、寺院とご遺族の関係は日常の信仰を基本としたものでは無くなりつつあります。
法要の施行に当たりご僧侶をお願いする場合、お布施の金額を問い合せる事もタブーでは無くなりつつ有り、
ご遺族が負担可能な財施がどの位か忌憚なくご相談する事も一般的と成りつつ有ります。

6)横浜に於ける財施の金額
横浜市内に於いて、通夜式・葬儀・告別式・初七日法要一蓮の葬送儀礼に僧侶をお招きした際の一般的なお布施金額は;
ー読経20万円、お車代1万円、お膳料5千円。
ー戒名、院号20万円、法号10万円
となります。
尚、ご僧侶をお願いしたいが経済的事情がある様な場合は素直にご相談される事をお薦め致します。
今回は以上です。
横浜市内でのお通夜の服装
冠婚葬祭に参加する際の服装は何かと気を遣うものです。
今回は通夜式での喪主様、ご遺族の方々が気を付けなければ成らない服装と、
弔問される方々の服装に付いて書かせていただきました。
1 お通夜での喪主様の服装
お通夜の儀礼に於ける喪主様の服装は喪服の略礼装が基本となります。
喪主様はご葬儀や法要を執り行う際に喪服を着用しなければ成りません。
喪服とは葬儀や法事などに参加する際に着用する礼服です。
藤衣(もぎぬ)や喪衣(もごろも)とも呼ばれます。
本来 喪服とは 喪主様・ご遺族が喪に服している事を示すものですが、

1)正式な喪服と略式の喪服
喪服には正式と略式の礼装が御座います。
男性の正式礼装は洋装であればモーニングコートに黒とグレーの縦縞のズボンを合わせ、Yシャツは白、ネクタイは黒無地を着用します。
ただし、モーニングコートは昼間の正装ですので、夕刻に行われる通夜では着用しません。
お通夜では略式礼服を着用します。
同様にお通夜では和装の正式礼装も着用致しません。

2)男性の略礼喪服
男性の略礼喪服はブラックスーツとも呼ばれます。
日本独特な礼服として生まれたブラックスーツは略礼服と呼ばれて慶弔いずれの場合にも幅広く礼服として利用されて居ります。
略礼服は黒だけではなく、濃紺や濃いグレーのダークスーツも礼服として使用可能です。
ーブラックスーツは黒無地のシングル又はダブルのスーツです。
ワイシャツは白無地、ネクタイは黒無地の結び下げでネクタイピンは使用しません。
カフスボタンには光ものを避けます。
ネクタイ、靴下、靴は黒を使用します。

3)女性の礼装
女性の正式礼装は洋装であれば黒無地のオーソドックスなデザインのワンピース・スーツ・アンサンブルとなり、透けていたり光沢のある素材は避けます。
襟元がつまったデザインで袖は長めスカート丈は膝が隠れる程度にします。
和装では黒無地染め抜き五つ紋付きで、
半えりと足袋は白ですがそれ以外の帯や帯揚げ、帯締めなどの小物は全て黒にします。
バック、靴、草履は布製のものが正式です。
尚、つやの無いシンプルなものであれば革製でも構いません。

4)年少者
年少の方が喪主の場合は学生服を着用します。
子供の喪の装いは小学生、中学生、高校生は男女にかかわらず制服があれば制服が正式礼装となります。
制服がない場合は黒か紺などの地味な色合いの服装を着用します。
酷暑の夏では白いシャツやブラウスに黒や紺、グレーなど地味な色のズボンやスカートを着用するのが良いでしょう。
幼児は幼稚園の制服があればその制服を、なければ白のシャツやブラウスを用意して地味な服装とします。
靴はできるだけ黒を、靴下やハンカチなどは白か黒のものを用意します。
5)制服を着用する社会人
警察官。自衛官・消防官・海上保安庁など職業上制服を着用される方は、喪服の代りに制服を着用するケースも御座います。
その場合は記章・略章等をはずす事が望ましい。

2 弔問の方の服装
1)お通夜の弔問に訪れる際の男性の服装
”故人様の突然のご逝去に取るもの取り合えず駆け付ける”
との主旨から地味な平服で弔問されるのが本来の姿です。
然しながら現代の横浜ではお通夜であっても略礼服、ブラックスーツを着用して弔問されるケースが一般的となって居ります。

1)女性の洋装
ー略礼装、突然の知らせを受けて通夜式に駆け付けるときや一般弔問客として通夜に参列する際には略礼装でも構いません。
略礼装は濃紺や濃いグレー、黒など地味な色合いでシンプルなデザインのスーツやワンピース、黒のブラウスとスカート、黒のジャケットとスカートの組み合わせなどです。
パンツもカジュアル過ぎなければ良いでしょう。
ーストッキングは黒かナチュラルな肌色のものをし着用し、柄物やカジュアルな印象のものは避けます。
ーバックはショルダータイプのものは避けて、手提げタイプの小型のものを使用します。シンプルな布製か光沢のない革製を。
ー靴は飾りのないヒールのあるシンプルなパンプスを、ヒールのない靴はカジュアルな印象がありますにで避けた方が良いでしょう。

2)女性の和装
ー正式礼装は黒無地の染め抜き五つ紋付きで、冬は羽二重か一越ちりめん、夏は駒絽(こまろ)か平絽(ひらろ)が一般的です。
紋は実家の女紋か婚家の紋を入れます。
半えり、足袋の白以外は小物を黒で統一します。
ー略礼装は地味な色の色無地の一つ紋、三つ紋の着物に黒の喪帯を締めます。
地味な色無地でも地紋がおめてだい吉祥模様の着物は避けます。
半えり、足袋の白以外は帯揚げ、帯締めも黒にします。
地味な小紋の着物に一つ紋付きの羽織も略礼装になります。

3)小物・アクセサリーのマナー
喪服を着用する場合には小物やアクセサリーが以外と目立ちます。マナーを一度ご確認ください。
ーアクセサリー
結婚指輪以外は付けないのが正式です。
付ける場合にも一つだけにします。
真珠やオニキスなどの一蓮のネックレスや一粒タイプのイヤリングなどを一つだけにします。
重なる事を嫌う弔事では二連のネックレスは着用しません。
ーバック
バックは小型で光沢のないシンプルなデザインの布製が正式です。
革製でも光沢がなく、派手な金具の飾りなども無く、シンプルなデザインなら、手提げタイプでもセカンドバッグタイプでも構いません。
爬虫類はタブーです。
ー手袋
正式礼装では黒無地の手袋をするのが正式です。
拝礼のときは外して手に持ちます。
ーハンカチ
色物のハンカチは目立つので避け、白無地やフォーマル用の黒を使用。
ー香水は付けません
清浄な香が炊かれる通夜・葬儀の場では華やかな香水の香りは場違いと成ります。
ー雨の日の傘は地味な傘を
色柄の傘は目立ちますので、黒や地味な柄の傘をご利用下さい。
今回は以上です。
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