相続財産の評価

 今回は相続する財産の評価方法に付いて書かせて頂きました。

 

 相続する財産の評価は 相続開始時の時価による評価が原則です。現金以外の相続財産は その価値が明確な数字で表現されていないと、相続税の計算をする事が出来ません。相続税算出の根拠となる時価に付いては 課税の公平性を保つために、国税庁では ”財産評価基本通達”を作成し、財産を評価する基準や方法を定めて居ります。

 

 宅地の評価方法は 市街地と郊外・農村部ではその評価方法がことなります。

市街地では 路線価を基準として計算します(路線価方式)。路線価とは 道路(路線)に面した標準的な土地、一平方メートルあたりの価額で、各国税局が市区町村ごとに毎年 評価を行い、路線価図 として公表しております。土地の評価額は 路線価×面積を基本として、土地の形状や立地条件に応じて調整を加えて決められます。路線価図は税務署、市区町村役所、公営の図書館などで閲覧できます。又 国税庁のホームページで 財産評価基本通達とともに見ることができます。

郊外や農村部で路線価が定められていない土地の場合は 固定資産税評価額に国税庁が地域ごとに定める倍率を掛けて評価額を計算します(倍率方式)。固定資産税評価額は 所轄の税務署が発行する固定資産税評価証明書で確認することができます。倍率は税務署に問い合せるか、国税庁のホームページで確認する事が出来ます。また 一定の条件にあてはまる宅地に付いては 税額が軽減される特例が有りますので、実際の土地の評価額は 税務署、もしくは税理士などの専門家の確認されることをお薦めします。

借地権は 路線価×0.98×借地権割合(路線価図で確認)×面積で計算します。

建物は 固定資産税評価額です。

マンションは 建物は固定資産税評価額、土地はマンション全体の評価額×持分の割合で計算します。

株式(上場株式)は 相続開始日の終値と相続が開始された月以前3ヶ月間の毎日の終値の各月平均額の内、最も低い額です。

書画・骨董は 類似品の売買実例価額や専門家の意見などを参考に評価します。

 

 相続人が被相続人の債務(借入金、買掛金、未納の税金など)を承継したり、被相続人の葬儀費用を負担した場合は相続財産から差し引いて相続税を計算します。

 

   今回は以上です。

相続税

 今回は相続税に付いて書かせて頂きました。

 

 相続税には 基礎控除と呼ばれる制度があり、3、000万円+(600万円×相続人の数)が基礎控除額となり、課税の対象とはなりません。基礎控除額を超える相続財産は原則として課税の対象となりますが、その中でも 相続税の対象となる財産と対象とならない財産があります。

 

 相続税の対象となる財産には、本来の財産と みなし相続財産 そして 相続開始前3年以内に暦年課税により生前贈与された財産と 相続時精算課税適用財産が加わります。本来の財産とは 被相続人が所有していた 土地(宅地、田畑、山林)、家屋、事業用財産、有価証券、現金、預貯金、家具、書画、骨董、自動車、電話加入権などです。みなし相続財産とは 被相続人がご逝去したことにより発生し、取得することになった財産で、死亡退職金 生命保険金 生命保険契約に関する権利などがあります。

 

 課税の対象とならない財産としては;

1 墓地、墓碑、仏壇、神棚、仏具などの祭祀財産。

2 特定の公益事業者が取得した特定の財産。

3 心身障害共済制度にもとずく給付金の受給権。

4 生命保険金のうち、法定相続人一人当たり500万円までの金額。

5 退職手当金等のうち、法定相続人一人あたり500万円までの金額。

6 申込み期限までに国、地方公共団体、特定の公益法人、特定のNPOなどに寄付した財産。

などがあります。

 

 尚 被相続人から生前贈与をうけた場合は 相続財産と合算して相続税を計算しなければなりません。贈与を受けた時点で納めた贈与税相当額は 合算した相続税から控除されます。控除しきれない場合、すなわち 相続税よりも 納めた贈与税額のほうが大きい場合は 控除しきれなかった金額が還付されます。

 

   今回は以上です。

相続後の手続き

 今回は相続後の手続きに付いて書かせて頂きました。

 

 遺産分割協議により 相続する案件と相続人が確定致しましたら名義変更の手続きが必要なものは、出来るだけ早く名義の変更をします。土地・建物は所有権移転登記を、預貯金は口座の名義変更を、株式・債券は所有者の名義書き換えを、借地権・借家権は名義書き換えを、自動車は所有者の移転登録を、電話加入権は加入権承継手続きをおこないます。遺贈により相続した場合もすみやかに名義変更の手続きをします。


 遺産分割協議により 土地・建物などの不動産を取得した時には、所有権移転登記申請書を その物件が所在する地域を管轄する地方法務局に提出し、相続人の名義に変更登記をします。申請は 単独で取得した場合は相続人が単独で、共有の場合は共同ですることができます。申請には 登記申請書とその写し、登記原因証明情報として 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで)と住民票の除票、そして 不動産を相続する人の戸籍謄本と住民票 遺産分割協議書 相続人全員の戸籍謄本と住民票 印鑑証明書 そして 固定資産税評価証明書が必要です。又 遺言による相続の場合は遺言書の写しも添付する必要があります。相続の場合の不動産の登記手続きには登録免許税がかかります。登録免許税は 固定資産税評価額の0.4%です。

 

 登記申請書の書式や具体的な手続きの詳細は 法務局のホームページで確認することができ、オンラインでの申請も可能となっております。又 司法書士に依頼することもできます。

 

 登記手続きに期限は有りませんが、故人様の名義にしておくと、次の相続の際に手続きが複雑になったり、トラブルのもとになったりする事がありますので、できるだく早く名義変更されることをお薦めします。

 

   今回は以上です。

 

遺産分割協議

 今回は遺産分割協議に付いて書かせて頂きました。

 

 遺産分割協議は 相続人全員の参加が大原則となります。相続人の一人でも欠いた遺産分割協議は無効となります。又 遺言により 包括受遺者や相続分の譲受人が居られる場合は、それらの方々も協議に参加しなければ成りません。又 相続人に行方不明の方がいる場合は 財産管理人が、未成年者がいる場合は法定代理人の参加が必要です。協議が成立しましたら、後日のトラブルを避ける為にも 遺産分割協議書を作成します。

 

 まず 相続人を確定させなければなりませんが、その確定の為には 被相続人の出生から死亡までの”戸籍、除籍、改製原戸籍”などをもれなく取り寄せ、相続人の調査・確定を計ります。

−胎児は相続においては生まれたものとみなされます。但し 協議は胎児が生まれるのを待って、特別代理人を選任した後に行います。

−行方不明の方が居られる場合は 配偶者もしくは利害関係人は家庭裁判所に失跡宣告の申立てを行い、確定後に市区町村役所に失跡届を提出して死亡を確定します。家出などにより音信不通で生死不明の場合は 7年以上その状態が続くと 失跡宣告を受けて死亡が確定します。従いまして7年未満では生きているものとみなされますので、家庭裁判所に申し立てて 行方不明者の財産管理人を選任してもらいます。海難事故や山岳遭難などにより、死亡したのは明らかなのに死体が確認出来ない場合は 1年後に失跡宣告の申立てをすることが出来ます。1年以内の場合は行方不明者と同様の手続きをおこないます。選任された不在者財産管理人は 代理人として遺産分割協議に参加し、合意後に分割された財産を管理します。

− 未成年者の法定代理人には 通常 親権者がなりますが、親権者が相続人の一人であった場合は、法定代理人には成れません。この場合は 被相続人の住所地の家庭裁判所に申立てをして 特別代理人を選任してもらいます。尚 申立ては 親権者 又は他の相続人が行えます。

 

   今回は以上です。

遺留分

 今回は遺産相続に於ける遺留分に付いて書かせて頂きました。

 

 民法の相続規定は原則として 相続財産は被相続人が自由に処分する事が出来、推定相続人の相続への期待は権利としては保障されませんが、相続が相続人の生活保障の意義を持つ点や、被相続人名義の財産には相続人の潜在的持分が含まれる可能性があることから、配偶者・直系卑属・直系尊属には 強行規定として、遺留分という相続財産に対する権利が認められております。

 

 被相続人の遺言により 特定の相続人や第三者に全ての財産を譲ると指定された場合、遺言に従うと本来は遺産を引き継ぐ権利をもつ人が、全く遺産を受取ることが出来なくなります。つまり 配偶者やお子様など ご遺族の法定相続人としての権利が侵されてしまう場合があります。この様なことを保障するため、ご遺族が相続できる最低限度の相続分を”遺留分”というかたちで規定しています。被相続人の遺言により 特定の相続人や第三者に遺贈または贈与がされ、それによって相続人の遺留分が侵害された場合、侵害された相続人は遺贈または財産贈与を受けた相手に対して、財産の返還を求める権利があります。又 相手がまだ受取っていない財産を請求してきた場合は その請求を拒否する権利があります。この権利を”遺留分減殺請求権”といいます。生前贈与も減殺請求の対象となります。

 

 遺留分が認められているのは 被相続人の配偶者、直系卑属(子、孫、ひ孫など)、直系親族(父母、祖父母など)だけです。被相続人の兄弟姉妹には認められて居りません。遺留分の割合は 相続人の構成により異なり、直系親族のみが相続人の場合は 被相続人の財産の三分の一、それ以外の場合は全体で被相続人の財産の二分の一、となります。尚 減殺請求は 相続開始から一年以内 および減殺すべき贈与または遺贈があったことを知ったときから1年以内、相続開始後10年以内に行わないと、時効により請求権は消滅します。

 

   今回は以上です。

法定相続

 今回は法定相続による相続分に付いて書かせて頂きました。

 

 法定相続の場合、各相続人が引継ぐ遺産は 民法により法定相続分としてその比率が決まっております。又 その比率は相続人の構成により異なります。

 

 相続人が被相続人の配偶者一人だけの場合は 配偶者が全ての遺産を相続します。このとき 配偶者とは 戸籍上の婚姻関係にある方で、内縁関係の場合は その状況に係わらず相続権は有りません。配偶者と血族相続人がいる場合は 血族相続人の順位と人数によって比率は変わります。

 

 配偶者と直系卑属(第一順位)の場合は それぞれが二分の一ずつ相続します。お子様が複数の場合は 二分の一をお子様の人数で等分して相続します。但し 非嫡出子は嫡出子の二分の一となります。非嫡出子は 母親との関係では認知届が出されていなくても法律上の親子関係が成立しますが、父親との関係では 被相続人の子であることが認知されていなければ成りません。配偶者が居られない場合は お子様方が全遺産を等分して相続します。お子様がすでに亡くなられて お孫さんが居られる場合は お孫さんが代襲相続をします。胎児は嫡出子として同じ相続分が認められて居ります。但し 出生を前提として居りますので、この場合 遺産分割は出産後に行うのが一般的です。

 

 被相続人にお子様がいない場合は 配偶者と直系尊属(第二順位)による相続となります。この場合は 配偶者が三分の二を、被相続人の父母 父母が居られない場合は祖父母が三分の一を相続します。配偶者が居られない場合は 全ての遺産を直系尊属が相続します。

 

 被相続人に直系卑属も直系尊属も居られない場合は 配偶者と被相続人の兄弟姉妹(第三順位)が遺産を相続します。相続分の比率は 配偶者が四分の三で、兄弟姉妹が四分の一を人数で等分します。異母兄弟姉妹や異父兄弟姉妹の相続分は 同じ父母から生まれた兄弟姉妹の二分の一となります。配偶者がいない場合は 兄弟姉妹が全ての遺産を相続し人数で等分します。

 

   今回は以上です。 

遺産分割

 今回は遺産分割に付いて書かせて頂きました。

 

 相続人が2人以上居られる場合は 遺産を分割しなければ成りません。遺産分割の方法には 3通りの分割方法があります。指定分割、協議分割、調停分割・審判分割の3っです。

 

 指定分割とは 被相続人が遺言により遺産の分割方法を指定している場合に、その指定に従い分割する方法です。相続では ”遺言による相続は法定相続に優先する”という大原則に従い、指定分割が最優先され、遺言による分割指定が 法定相続による相続分と異なっていても、原則としてこれに従います。ただし 遺留分の請求があった場合はこの限りではありません。そして 相続人全員の合意があれば 遺言の指定に従わなくても構いません。例えば 遺言では 全財産を配偶者に譲る と指定されていても、配偶者自身がお子様にも分割したいと考え、お子様もそれを受入れた場合は 親子で分割することが出来ます。

 

 被相続人から遺言による指定が無い場合には、相続人全員で話し合い(協議)を行い分割方法を決定します。これを 協議分割といい、行う話し合いを遺産分割協議と言います。協議は 特別受益者、寄与分に付いて考慮に入れながら、法定相続分を前提として 遺産の性格、相続人それぞれの状況などを考慮に入れながら協議を行います。全員の合意が得られましたら その内容を”遺産分割協議書”としてまとめ、相続人全員が 署名・押印(実印)をして完成させます。遺産分割協議書は 作成しなくても協議分割は成立しますが、不動産を相続した場合の登記や預貯金口座の名義変更の際に協議書が必要となります。又 後日のトラブルを防ぐ上でも遺産分割協議書を作成される様、お薦めします。

 

 協議分割は相続人の一人でも同意しない場合は成立しません。その場合は家庭裁判所に 遺産分割の調停を申請することができます。この調停は 非公開の場で家事裁判官と調停委員の立会いとアドバイのもとに 譲歩と合意をめざします。結論を当事者が決定する事により 調停が成立します(調停分割)。

調停が成立しない場合は 家庭裁判所の審判にゆだねられます。裁判所は事実関係を調査し、証拠調べを行い、家事審判官により分割が命じられます(審判分割)。

尚 横浜家庭裁判所は 中区日本大通り9番地に所在し、川崎、相模原、横須賀、小田原に支部を持って居ります。

 

   今回は以上です。

特別寄与者

 今回は特別寄与の制度に付いて書かせて頂きました。

 

 特別寄与とは 共同相続人の間の公平を図る為の制度で、特定の相続人が被相続人の財産を維持 または増加させた場合に、その相続人を特別寄与者として認定し、本来の相続分以上の財産を相続させようとする制度です。寄与分を主張できるのは 相続人にかぎられ、内縁の妻や事実上の養子などは いくら貢献度が高くても 寄与分を主張する事はできません。又 相続放棄した者、相続欠格者および廃除された者も寄与分を主張する事はできません。

 

 民法の規定によれば 相続人の中に、被相続人の事業を手助けしたり、被相続人の療養・看護に努めるなどして、被相続人の財産の維持や増加に特別に貢献してきた人(特別寄与者)がいれば、その相続人には 法定相続分とは別枠で、寄与相当の相続分(寄与分)が認められるとされます。この規定は昭和56年1月1日以降に相続が開始した遺産分割に適用されます。

実際に寄与分が認められるのは、その相続人の貢献によって被相続人の財産の維持ないし増加が図られたと 客観的に判断されたときです。親子であれば 扶養の義務が有りますので、通常の世話や介護は寄与とは認められません。寄与分を認めるか、認めるとすればどの程度認めるかは 相続人全員の協議で決められます。協議の中で決められない場合は 寄与を主張する方が、家庭裁判所に請求して判定して貰います。寄与分が認められた場合は 相続財産から寄与分を差し引き、残りの分を相続財産として分割します。

寄与分が認められるのは;

1 被相続人の事業に関する労務の提供、もしくは財産の給付。

2 被相続人の療養看護その他の方法により財産を維持。

3 被相続人の財産の維持または増加につき特別に寄与した。

場合となります。

 

 寄与分は法定相続人だけに認められています。従いまして ”夫婦同然に暮らし家業を助けた、内縁の妻”や ”看護人を雇わず、看護に努めた息子の妻”などには どんなに 故人様の財産の維持や増加に努めたとしても、寄与分は認められません。こうした 相続権のない方に財産を譲る為には 遺言書による財産の贈与が必要となります。

 

   今回は以上です。 

特別受益者

 今回は特別受益に付いて書かせて頂きました。

 

 特別受益とは 相続人の中で 被相続人から生前贈与や遺贈を受けた方を特別受益者と呼びます。民法では共同相続人の間の公平を図る為、特別受益分は相続財産に持ち戻して計算し、各相続人の相続分を算定すると定められております。具体的には 被相続人から 遺贈を受けた、生前に結婚や養子縁組の為に贈与を受けた、生前に住宅資金など 生計の為に贈与を受けた などの場合に適用されます。

 

 共同相続人の中に特別受益者がいる場合、特別受益分を考えずに遺産を分割すると、他の相続人との間で不公平が生じます。このとき不公平を生じさせないよう、特別受益分を相続財産の前渡しとみなして、特別受益者の相続分から差し引きます。これを特別受益の持ち戻しといいます。相続分から特別受益分を差し引いた結果がマイナスとなる場合は、そのマイナス分を他の相続人へ渡さなければ成りません。但し 特別受益者以外の相続人全員が遺産の分割に際して ”特別受益分は考慮しない”と認めた場合、及び 遺言書の中で”特別受益の持ち戻しは免除する”と指定されていれば、持ち戻しは免除されます。

 

 特別受益の対象となる贈与には 結婚・養子縁組の際の持参金や支度金、嫁入り(婿入り)道具購入の為の贈与、独立開業資金などの援助、学費の援助、住宅購入や新築などの際の援助、生計の資金と考えられる贈与、などがあります。又 遺言により特定の相続人が受けた遺贈は 受遺者の法定相続分にプラスされるのではなく、特別受益として法定相続分から差し引かれます。

 

 特別受益分の評価額は 特別受益者が贈与を受けた時点での価格で評価されるのではなく、相続開始時の評価額で換算されます。例えば 生前に5000万円のマンションを贈与されたとしても、相続開始時の評価額が2500万円であれば、特別受益は2500万円として評価されます。又 特別受益者が贈与された財産を使い果たしてしまっていても、有るものとして評価されます。

 

   今回は以上です。

相続人

 今回は相続人に付いて書かせて頂きました。

 

 相続人には 法律で決められた範囲と順位があります。相続人のなれる人の範囲は法律で定められて居り、定められた相続人を法定相続人といいます。法定相続人には 配偶者相続人と血族相続人があります。但し 相続欠格のひとは 相続人の立場であっても相続人とは成れません。

 

 配偶者相続人は 被相続人の配偶者で、常に相続人となります。血族の相続人がいない場合は単独で、血族がいる場合は血族相続人と共同で相続することになります。尚 配偶者とは法律上婚姻届を出している正式な場合に限られます。内縁の配偶者は含まれません。

 

 血族相続人とは 被相続人と血のつながった親族の中で、子や孫などの直系卑属、父母や祖父母などの直系尊属、兄弟姉妹などです。被相続人の子は 配偶者と同様に常に相続人となれます。又 血族相続人は配偶者がいなくても相続人となることができます。血族相続人には第一から第三までの順位があり、第一順位の相続人がいれば 第二順位、第三順位の方は相続人にはなれません。第二順位の方は第一順位の方がいない場合、第三順位の方は 第一順位、第二順位の方がいない場合にのみ相続人となれます。

第一順位は被相続人の直系卑属となる 被相続人の子です。子には 嫡出子、非嫡出子、養子、胎児、そして代襲相続となる孫やひ孫などが含まれます。

第二順位は被相続人の直系親族である父母や祖父母などで、まずは父母が、父母がいない場合には祖父母が相続人となります。父母のうちどちらかがいれば祖父母は相続人とはなれません。

第三順位は被相続人の兄弟姉妹です。父母の一方だけが同じ半血兄弟姉妹も含まれます。

 

 代襲相続とは 被相続人の子が 先に亡くなっていて、お孫さんがいる場合は お子様の相続分をお孫さんが引継ぐことです。お孫さんも亡くなり、ひ孫さんがおられる場合はひ孫が代襲相続します。直系卑属には無限に代襲相続が認められて居ります。

 

   今回は以上です。

相続の承認と放棄

 今回は相続の承認と放棄に付いて書かせて頂きました。

 

 相続を行うに当たりましては 全てを無条件に引き継ぐ”単純承認”、相続人を保護するための”限定承認”、そして いっさいの権利も義務も放棄する”相続放棄”の何れかを選択することが出来ます。

 

 単純承認とは 被相続人の残されたプラスの財産もマイナスの財産もすべて合わせて、権利と義務を無条件で引き継ぐことをいいます。相続開始後 3ヶ月以内に単純承認の意思表示をするか、限定承認もしくは相続放棄の手続をしなければ、単純承認とみなされます。又 相続人が 遺産の一部をかってに処分したり、隠したり、故意に財産目録に加えなかったりした場合も 単純承認と認定され、限定承認や相続放棄の手続が出来なくなります。注意が必要です。

 

 相続人はプラスの財産だけではなく、マイナスの財産も引き継ぐことになり、場合によっては多大な負債を背負うことにもつながります。この様な場合に相続人を保護する制度として、限定承認や相続放棄の制度があります。マイナスの財産がプラスの財産より多いか少ないか相続開始から3ヶ月以内に判明できない場合などにも、限定承認の手続をとっておきます。限定承認は 債務などのマイナス財産も引き継ぐが、それは引き継いだプラス財産の範囲で返済するという承認です。ご自分の財産を使って 負債の弁済をする必要は無く、返済後に財産が残れば相続することが出来ます。限定承認は 有効な相続人全員の合意が必要で、相続開始から3ヶ月以内に被相続人の住所地の家庭裁判所に申立てをしなければなりません。

 

 相続放棄は 被相続人の財産に関するいっさいの権利も義務も放棄することで、初めから相続人と見做されません。遺産相続を辞退したい場合や マイナスの財産がプラスの財産より多い場合などに適用します。相続放棄は相続人各人が個別にすることが出来、相続開始から3ヶ月以内に 被相続人の住所地の家庭裁判所に申立てを行い、相続放棄が本人の意思である事が認められると受理されます。尚 相続放棄をすると 原則として徹回する事は出来ません。又 その方の直系卑属に対する 代襲相続も自動的に放棄されます。

 

   今回は以上です。 

相続財産・相続税

 今回は相続できる財産と相続税に付いて書かせて頂きました。

 

 被相続人が亡くなられますと相続が開始されますが、相続人が複数居られた場合には 相続財産はまず相続人全員の共有財産となります。相続の対象となる財産は 被相続人が生前所有していた 現金、預貯金、土地、家屋、貴金属宝石類、書画、骨董、家財道具、株式等の有価証券、借地権、借家権 などのプラス財産と、借金や未払いの税金などのマイナス財産です。以上の 相続する財産は原則として相続税の対象となります。

 

 相続の手続を行う前に 被相続人の財産目録を作成しなければ成りませんが、対象とされるものは;

1 土地; 宅地、田、畑、山林、原野、牧場、鉱泉地、その他。

2 土地の上に存する権利; 借地権、地上権、永小作権、耕作権、温泉権、占有権、その他。

3 家屋; 居住用家屋、貸家。

4 家屋の上に存する権利; 借家権。

5 建築物; 工場、倉庫、広告塔、その他。

6 果樹等; 幼齢樹、成熟樹、その他。

7 立竹木; 立木および立竹。

8 一般動産; 家庭用動産、農耕用動産、その他。

9 棚卸商品等; 商品、原材料、半製品、仕掛品、製品、生産品、その他。

10 牛馬等; 牛、馬、犬、鳥、魚、その他。

11 書画・骨董品; 書画、骨董品。

12 船舶; ボート、ヨット、漁船、その他。

13 無体財産権; 特許権、実用新案権、著作権、出版権、商標権、その他。

14 株式および出資; 株式、農協等への出資、医療法人への出資、その他会社への出資。

15 公社債; 公社債、転換社債、割引債、その他。

16 定期金に関する権利; 有期定期金、無期定期金、終身定期金、その他。

17 信託受益金; 信託の利益を受ける権利。

18 その他の財産; 預貯金、貸付金、売掛金、未収入金、受取手形、無尽・頼母子講に関する権利、ゴルフ会員権、その他。

以上はプラスの財産ですが、マイナスの財産も含めて目録を作成し、その評価額も記入します。

 

 相続の対象とならない財産としては 祭祀財産、香典、死亡退職金、遺族年金などがあります。祭祀財産としては 墓地、墓石、仏壇、仏具、神棚などが含まれ 祭祀承継者が単独で引き継ぐものとされ相続の対象とはなりません。香典は喪主に贈られるものとみなされます。死亡退職金・遺族年金も 受給者(遺族)の固有財産となり相続の対象とはなりません。生命保険金は 被相続人が保険料を負担し、受取人を被相続人としていた場合や、受取人を指定していなかった場合は 相続財産となります。受取人を特定の人に指定していれば 保険金はその人の固有財産となり、同じく相続財産とは成りません。

 

   今回は以上です。

 

 

相続の開始

 今回は相続の開始に付いて書かせて頂きました。

 

 相続は 人が亡くなると同時に開始されます。亡くなった方は被相続人となり、相続の権利を持つ人を相続人として、被相続人の財産上の全ての権利と義務を引き継ぐこととなります。預貯金や動産・不動産などプラスの要素と共に 借金などの債務や損害賠償責任などのマイナスの財産も受け継ぐことになります。医師の死亡診断書、監察医の死亡検案書に示された死亡時刻から、又は 失跡宣告や認定死亡により宣告された日より相続は開始されます。

 

 被相続人が亡くなられましたら 出来るだけ早く、故人様が遺言書を残しているか如何かを確認します。遺言書の有無により 遺産が如何受け継がれるか変わってくるからです。相続では ”遺言による相続は法定相続に優先する”という大原則が有るからです。被相続人が法的に有効な遺言書を残していた場合は 原則として遺言書の内容に従い相続が行われます。但し 相続人全員の同意があれば 遺言書の内容に従わなくても構いません。又 遺言書が存在しない場合は 民法に規定された法定相続の原則に従い、被相続人の財産を 相続人の誰が、どの様な割合で相続するか決定されます。但し この場合も 前記と同様に 相続人全員の合意があれば、法定相続とは異なる割合の相続をする事が可能です。

 

 相続税の申告と納税の期限は 被相続人が死亡した日の翌日から10ヶ月以内とされて居ります。又 相続の放棄やマイナスの財産が多い場合の限定承認の申請は 相続開始後3ヶ月以内とされて居りますので、相続人の確認 相続財産の調査・確認などは 出来るだけ早く行う事をお薦め致します。尚 相続開始の場所は 被相続人の最後の住所地で開始されることになります。

 

   今回は以上です。

 

遺言書の検認

 今回は遺言書の検認に付いて書かせて頂きました。

 

 遺言書の検認とは 裁判所が相続人に対し遺言の存在及びその内容を知らせるとともに、遺言書に形状、加除訂正の状態、日付、署名など 検認の日現在における遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。遺言の有効・無効を判断する手続ではありません。自筆証書遺言、秘密証書遺言は 遺言者の死後 すみやかに 遺言者の住民登録地の家庭裁判所で検認を受けなければなりません。公正証書遺言では必要ありません。

 

 遺言者の死後に遺書が見つかりましたら、公正証書遺言以外の遺言書は 保管をしていた方、又は 発見した方は 遅滞なく遺言書を家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければなりません。また 封印のある遺言書は 家庭裁判所で相続人等の立ち合いに上で開封しなければなりません。検認の請求は 遺言者が亡くなった時に住民登録していた居住地の家庭裁判所に行います。検認は遺言書が正しいものかを確かめ、遺言書の存在を明確にし、記載内容を確認して、改竄を防ぎ、保存を確実にするために行われるものです。検認が終了しますと、請求にもとずき”検認済証明書”が発行されます。遺言の執行には 遺言書に検認済証明書が付いていることが必要となります。

 

 遺言書が封印されていない場合は検認前に開封しても構いませんが、封印されている場合は そのまま家庭裁判所に提出し、相続人 もしくは代理人の立会いのもとに開封されなければ成りません。これに反して開封した場合は 過料(行政罰)が科せられます。又 検認が必要な遺言書なのに、故意に検認の請求を行わなかった場合にも過料が科せられます。

 

 検認の手続は 遺言書の原本の他に、遺言者の死亡が記載された戸籍謄本、相続人全員の戸籍謄本、相続人以外の受遣者の戸籍謄本を添えて、遺言書検認申立書を家庭裁判所に提出します。その後 家庭裁判所より 検認の日取りが通知され、検認当日に相続人などの立会いのもとに、遺言書の内容が確認されます。

 

 尚 遺言の検認請求をせず、さらに隠匿した場合は 相続欠格により相続権が奪されます。また 遺言書を改竄した場合は 相続権が奪された上で、刑事責任も問われることになります。

 

   今回は以上です。

遺言信託

 今回は遺言信託に付いて書かせて頂きました。

 

 遺言信託とは 遺言により信託を設定する事ですが、その一つとして 信託銀行が有償で提供する 遺言書の作成・遺言の執行などのサービスがあります。遺言者の死後 公益的な目的の為に財産の全て 若しくは一部を活用して欲しい場合や(目的信託)、親族の状況に応じて 受託者の裁量により財産の使途や処分方法を決定して欲しい場合などに活用する事ができます。その費用はお願いする 信託銀行により異なります。

 

 信託銀行では 遺言書作成のアドバイスから公正証書遺言の作成、遺言書の保管、遺言執行者としての遺言の執行、遺産の整理など 遺言からその執行までの一連に関する業務を行っております。その内容と費用は信託銀行により異なりますが、一般的には 遺言の作成に関するコンサルティング、作成した遺言書の保管、遺言の執行 などで 遺言信託という名称で取り扱って居り、遺言書の保管だけを扱うケースも御座います。遺言の執行報酬は 相続税評価額の2.1%(但し最低105万円)などで設定されて居り 遺言執行業務を多数 手がけてきた弁護士の費用と比較して、必ずしも優位性が有るわけでは有りますん。

 

 具体的には 遺言作成時には信託銀行の手数料と 公正証書遺言の作成費用がかかるほか、遺言執行までの保管料が必要となります。そして 遺言執行時には 基本報酬額プラス相続財産の額に応じた比例報酬が必要となります。遺言書作成時の手数料は20万〜50万円程度、遺言書の保管料は 年間で5千円〜1万円程度、基本報酬額は最低額が100万円〜150万円程度で、信託銀行により幅があります。

 

   今回は以上です。   

遺言の変更

 今回は遺言の変更に付いて書かせて頂きました。

 

 遺言とは ご自分の死後の為に遺す言葉や文章ですが、民法では 遺言は遺産の相続にあたって 遺言者の最終意思を尊重する制度とされます。従いまして 遺言者の意思であれば 何時でも徹回したり、変更したりすることが出来ます。又 遺言は 遺言者が生きている間は 如何なる義務も権利も発生しません、遺言に記載されている土地や建物を売却することも出来、売却したことで遺言は徹回した事となります。


 自筆証書遺言を全て撤回する場合は 遺言書を破棄、もしくは焼却する事で十分です。遺言の内容を一部 変更する場合は 法律で定められた加除訂正の方法に従って、遺言書の原文に手を入れる事が出来ます。ただし 加除訂正が多い場合は 書き直すことをお薦めします。書き直しの際は 前の遺言の方式と同じである必要は有りませんが、必ず 前の遺言を徹回する旨 記述されると、無用の混乱を避ける事ができます。遺言書の撤回や変更は何度しても構いません。


 公正証書遺言を全て撤回する場合は 公証役場に出向き、”以前の遺言を撤回する”という内容の 新しい遺言を作成して登録します。この新しい遺言は 自筆証書遺言でも構いませんが、家庭裁判所の検認手続きが必要となりますので、公正証書で作り直すことをお薦めします。公正証書遺言の原本は公証役場に保管されて居りますので、お手元にある正本や謄本を破棄しても、遺言を撤回した事にはなりません。訂正をする場合は 公証役場で 訂正を申し出るか、新たに変更や撤回部分を記した遺言書を作成します。公正証書で遺言の全部または一部を取り消す場合の公証人手数料は11,000円、内容変更の場合は 所定手数料の二分の一(以前と同じ公証役場では四分の一)が必要です。


 遺言書が2通以上ある場合は 日付の新しい遺言が有効とされる規定です。日付の新し遺言書に前の遺言内容に抵触する内容がある場合は その部分だけ新しい遺言が有効となり、前の遺言の残りの部分もそのまま有効となります。


   今回は以上です。


 

秘密証書遺言

 今回は秘密証書遺言に付いて書かせて頂きました。

 

 秘密証書遺言は 遺言の内容は秘密にして、遺言の存在のみを公証人役場で証明してもらう遺言書です。作成に当たりましては パソコンの使用・代筆も可能ですが、自筆の署名と捺印は必要です。公証人役場では2名以上の証人が必要です。死後の遺言書 執行時には家庭裁判所の検認の手続きが必要となります。

 

 秘密証書遺言の作成は 自筆、パソコン利用、代筆の何れでもかまいませんが、自筆の署名と捺印が必要となります。遺言書が作成されましたら、遺言書を封筒に入れ、遺言書に押印した印鑑で封印します。封印した遺言書を公証人役場に持参し、二名以上の証人 立会いのもと 公証人に提出し、本人が書いたものであることを確認した上で、公証人は遺言者の申立てと日付を封紙(封筒)に記載し、遺言者と証人が署名・押印をして、秘密証書遺言が完成します。公証役場には遺言が作成された事実が記録され、遺言書そのものは本人が持ち返り、保管する事となります。

 

 秘密証書遺言は 遺言書の内容を秘密にしたまま遺言書の存在を明らかに出来る、遺言書の偽造・変造の心配がない、遺言書が本物かどうかといった遺族間の争いはおきない、などのメリットが有ります。ディメリットとしては 公証人役場での面倒な手続き、公証人は遺言の内容までは確認しないので要件が欠けてしまう場合もある、家庭裁判所の検認が必要、遺言書の減失の心配、などがあります。秘密証書遺言は 手続きが煩雑な割に 公正証書遺言の様な確実性はない事から、あまり利用されては居らず、年間に100件程度の利用となって居ります。

 

 尚 何らかの理由で秘密証書遺言が検認されない場合も有ります。このとき全て自筆で作成されて、自筆証書遺言の条件を満たしていれば、遺言として通用されますので、自筆で作成する事をお薦め致します。

 

   今回は以上です。 

公正証書遺言

 今回は公正証書遺言に付いて書かせて頂きました。

 

 公正証書遺言とは 公証役場で証人立会いの下に 公証人に作ってもらう、最も確実な遺言といえます。作成に当っては 本人である事を証明する書類と 実印と印鑑証明を用意し、2名の証人を同行して公証役場に出向き作成します。証人は公証役場にお願いして紹介してもらう事も可能です。特徴としては 公証人が作成するので無効と成る事がない、滅失 隠匿 偽造 変造の恐れがない、家庭裁判所の検認手続きを受ける必要はない 等があります。

 

 公証役場では 証人2名以上の立会いの下に 遺言者は遺言事項を口述し、その内容を公証人が記述します。記述したものを 遺言者と立会人全員に読んで聞かせ、記述が正確である事を確認した上で、遺言者と証人が署名・押印します。遺言者の押印は実印を使用します。そして 公証人は証書を作成した手順を付記し、署名・押印をして 公正証書遺言書が完成します。公正証書遺言は 2名以上の証人を必要とする為、遺言内容を秘密にする事は出来ませんが、公証人の手により 法的に正しい書式と内容で作成する事が出来ます。

 

 遺言書は 原本、正本、謄本の3通が作成され、原本は公証役場に保管され、正本と謄本は遺言者に渡されます。原本は公証役場で保管されますので、死後 発見されないで紛失してしまったり、破棄されたり、内容が改竄されたりする恐れがありません。又 一度作成した公正証書遺言は 取り消したり、変更する事も可能ですし、万一 紛失した場合には再交付をうける事も可能です。公正証書遺言を作成する際には 費用(手数料)が必要と成りますが、その金額は法により定められ、相続・遺贈する財産の金額により異なります。

 

 証人としてお願い出来る方には条件が有り、以下の方々は不適格とされ、証人となる事は出来ません;

1 未成年者。

2 推定相続人、遺言により相続を受ける受遺者、および その配偶者と直系血族。

3 公証人の配偶者、4等親以内の親族、書記、雇人。

   今回は以上です。 

遺言書の書き方

 今回は遺言書の書き方に付いて書かせて頂きました。

 

 遺言書は 大切な方々に送る最後の手紙です。書かれる前には 大切な方々のリスト、と財産目録を作成した上で まずは下書きを行い、その内容を確認して 作成します。内容は この遺言書を作成するに際してのお気持ち、財産の一覧、それぞれの財産の相続者、遺言執行者、作成年月日を 具体的に 解り易く書きます、難しい法律用語や専門用語を使用する必要はなく 使いなれた言葉で書くことをお薦めします。最後に署名、捺印を行い 完成となります。

 

 まずは 作成された財産目録と大切な方々の目録を基に 財産をどう分けるのか、その財産を誰に譲るのかを決めます。具体的な内容が決まりましたら、下書きをし、確認の上で清書します。遺言書の内容は 遺言者の意思が正確に伝わるよう、具体的に解り易く書く必要があります。

 

 表題には 遺言、遺言書、遺言状などと書きます。表題に続いて ”遺言者〇〇〇〇は この遺言書により次のとおり遺言する。”と書き、その後 遺言事項を続けます。遺言者の思いは 自由な表現でかまいませんが、財産や相続人は 特定ができる様、番号を付けて箇条書きにします。譲る相手、譲る財産が具体的にわかるように記載することが大切です。譲る相手に同性同名がいる場合や、法定相続人以外に譲る場合は 受取る相手を特定させる為 生年月日、現住所、本籍などをあわせて記載します。

 

 財産は 確実に特定できるよう一つ一つ正確に記載します。特に土地や建物はは登記記録の記載と一致しないと 相続の登記が出来ないこともありますので、登記事項証明書の記載どおりに書きます。未登記の場合は 固定資産税課税台帳登録証明書のとおりに記載します。預貯金に付いても 複数ある場合は 金融機関名 支店名 口座番号を、株式であれば 会社名 株数などを 客観的に特定できる様に記載します。

 

   今回は以上です。

自筆証書遺言

 今回は自筆証書遺言に付いて書かせて頂きました。

 

 自筆証書遺言とは 全ての文章・日付をご自分げ書く遺言書のことです。部分的な代筆やパソコン利用でも無効となります。法的に有効となる条件としては @全文を自筆で書く、A作成年月日を自筆で記入し、署名、捺印をする(出来れば実印)、B加除訂正は方式に従い行う、C用紙は自由(保存に耐えられる紙で コピーしやすいA4 B5サイズがベター)、D筆記用具は自由(改竄を避けるため鉛筆は避ける)、E内容は具体的に箇条書きで、F財産は固有名詞で特定できるように書く、G用紙が複数枚に及ぶ場合は契印(割り印)をする、H封筒に入れ遺言書で使用した印鑑で封印をする(封印しなくとも可)。

 

 自筆証書遺言は 何時でも 何処でも自由に作成する事が出来、又 証人も必要有りませんので、特別な制約を受けず作成できる遺言です。遺言の内容や 遺言を作成した事も秘密にしておくことが可能です。ただし 書式や内容について 一定の条件を満たしていないと 法的に無効となってしまいますので 作成の際には注意が必要です。そして 死後は遺言の発見者や保管者が家庭裁判所に提出をして検認の手続きを受ける必要があります。尚 封印された遺言書は 家庭裁判所で相続人全員 立会いのもとで 開封されなければなりません、裁判所に提出する前に開封すると 無効となってしまいますのでご注意下さい。

 

 自筆証書遺言は 全文を自筆で書かなければ成りません。代筆やワープロで作成されたものや、テープに録音されたもの、ビデオ録画も効力を持ちません。作成した日付 氏名も自筆で書き押印します、いずれが欠けても無効となります。日付は年月日を明記します 〇年〇月 や 〇年〇月吉日などは無効となります。署名は戸籍上の実名に限らず 遺言者が特定可能であれば、通常使用している ペンネーム、芸名、雅号などでも有効です。押印の印鑑は 実印 認め印 拇印が認められて居りますが、実印の使用をお薦めします。筆記用具は万年筆 ボールペン 筆 サインペンなどを使用します。改竄の恐れのある鉛筆は避けた方が良いでしょう。封印をするか しないかは自由ですが、変造・汚損などを防ぐ意味でも封印をお薦めします。封印に使用する印鑑は遺言書に使われた印鑑と同一でなければ成りません。封書の表書きには 遺言書在中、裏書きには 本遺言書は未開封のまま家庭裁判所に提出の事、年月日、遺言者名を記し、捺印します。

 

   今回は以上です。

自筆証書遺言

 今回は自筆証書遺言に付いて書かせて頂きました。

 

 自筆証書遺言とは 全ての文章・日付をご自分げ書く遺言書のことです。部分的な代筆やパソコン利用でも無効となります。法的に有効となる条件としては @全文を自筆で書く、A作成年月日を自筆で記入し、署名、捺印をする(出来れば実印)、B加除訂正は方式に従い行う、C用紙は自由(保存に耐えられる紙で コピーしやすいA4 B5サイズがベター)、D筆記用具は自由(改竄を避けるため鉛筆は避ける)、E内容は具体的に箇条書きで、F財産は固有名詞で特定できるように書く、G用紙が複数枚に及ぶ場合は契印(割り印)をする、H封筒に入れ遺言書で使用した印鑑で封印をする(封印しなくとも可)。

 

 自筆証書遺言は 何時でも 何処でも自由に作成する事が出来、又 証人も必要有りませんので、特別な制約を受けず作成できる遺言です。遺言の内容や 遺言を作成した事も秘密にしておくことが可能です。ただし 書式や内容について 一定の条件を満たしていないと 法的に無効となってしまいますので 作成の際には注意が必要です。そして 死後は遺言の発見者や保管者が家庭裁判所に提出をして検認の手続きを受ける必要があります。尚 封印された遺言書は 家庭裁判所で相続人全員 立会いのもとで 開封されなければなりません、裁判所に提出する前に開封すると 無効となってしまいますのでご注意下さい。

 

 自筆証書遺言は 全文を自筆で書かなければ成りません。代筆やワープロで作成されたものや、テープに録音されたもの、ビデオ録画も効力を持ちません。作成した日付 氏名も自筆で書き押印します、いずれが欠けても無効となります。日付は年月日を明記します 〇年〇月 や 〇年〇月吉日などは無効となります。署名は戸籍上の実名に限らず 遺言者が特定可能であれば、通常使用している ペンネーム、芸名、雅号などでも有効です。押印の印鑑は 実印 認め印 拇印が認められて居りますが、実印の使用をお薦めします。筆記用具は万年筆 ボールペン 筆 サインペンなどを使用します。改竄の恐れのある鉛筆は避けた方が良いでしょう。封印をするか しないかは自由ですが、変造・汚損などを防ぐ意味でも封印をお薦めします。封印に使用する印鑑は遺言書に使われた印鑑と同一でなければ成りません。封書の表書きには 遺言書在中、裏書きには 本遺言書は未開封のまま家庭裁判所に提出の事、年月日、遺言者名を記し、捺印します。

 

   今回は以上です。

遺言書の作成方式

 今回は遺言書の作成方式に付いて書かせて頂きました。

 

 遺言書を作成するに当たりましては 法律上 有効とさせる為には 民法により定められた方式により作成しなければ成りません。遺言書の作成方式には大きく分けて 普通方式と特別方式の二つがあり、一般的に利用される普通方式には 自筆証書遺言 公正証書遺言 秘密証書遺言、遺言者が特別な状況におかれた場合に作成する特別方式には 危急時遺言(臨終遺言) 隔絶地遺言があります。

 

 普通方式のなかの自筆証書遺言とは 遺言者が遺言書の全文・氏名・日付を自筆で記し、押印するという方式の遺言書です。何時 何処ででも作成する事が出来、費用も掛りませんので、多くの方が利用されて居りますが、検認手続きに時間が掛る場合もあります。尚 ワープロ・パソコンでの作成は認められません。

 

 秘密証書遺言は 遺言者が遺言書に署名・押印をして、それを封じ、遺言書に押したのと同じ印章で押印して封印し、その封書を公証役場で 公証人一名と証人二名に 自分の遺言書である事を申述して、遺言書としての証明をしてもらいます。遺言の内容はワープロやパソコンで作成しても問題有りません。但し 署名は自書が必要です。秘密証書遺言は 検認手続きを受けるまでの間 内容を秘密に出来ると言うメリットは有りますが、自筆証書と同様の検認を受ける必要が有り、費用も掛る事から、あまり利用されていないのが現状です。

 

 公正証書遺言は 遺言者が口述した内容を公証人が文書に作成し、証人二名の検証のもと、公証人が方式に従って作成したことを付記した遺言書で、費用は掛りますが、遺言の効力が覆されるおそれが少なく、検認手続きも不要となります。

 

 特別方式の遺言は 病気や事故などで 突然 死が間近にせまった様な場合や、感染症病棟内や航海中の船舶内など 隔絶された所にいた場合など、特別な事情に置かれた際に利用される方式です。尚 特別方式で遺言が作成された後で状況が変わり、6ヶ月以上経過して生存している場合は 特別方式で作成された遺言は無効と成ります。

 

   今回は以上です。

遺言書の内容

 今回は遺言書の内容に付いて書かせて頂きました。

 

 遺言書とは 故人様が 自らの死後のために残した文章のことをさし、書く内容に特別な制限は有りませんが、法律上の効力を期待できる 事項には限りがあります。法的に効力を持つ事項は大きく分けて 三項目となります。@ 身分に関する事、A 財産の処分に関する事、B 相続に関する事です。尚 ”死後、配偶者との婚姻関係を解消する” とか”養子縁組を解消する”などの 婚姻や養子縁組に関する内容は認められて居りません。

 

 身分に関する事としては 婚姻関係にない相手の子との親子関係を認める事(子の認知)や、相続人が未成年者である場合に その後見人や後見監督人を指定する事ができます。

 

 財産の処分に関する事としては 財産を相続人以外の人に贈与する事、財産を寄付したり 財団法人を設立する事、財産を指定した信託銀行等に預けて、管理・運用してもらう事などができます。

 

 相続に関する事としては 各相続人の相続分を指定する事、遺産分割方法の指定、遺産分割の禁止、相続人相互の担保責任の指定、生前贈与など特別受益の持ち戻しの免除、相続人の解除や 廃除の取り消し、遺言執行者の指定とその委託、祭祀継承者の指定などができます。

 

 尚 推定相続人が遺言者を虐待したり、重大な侮辱を与えた場合や、推定相続人自身に著しい非行があった場合は 遺言者は推定相続人の相続権を奪う事ができます(相続人の廃除)。相続人の廃除は 遺言者が生前中であれば 家庭裁判所に申立てをして 調停 または審判を受けて認めてもらいます。又 相続人の廃除や 解除の取消しは 遺言によって行う事も出来ます。

 

 遺言書がもつ法的な効力は以上ですが、遺言書を書くに当たっての心境、遺産分割についての考え方、ご家族への思いなどを したためることも、相続トラブルを防ぐ一助になるのではないかと考えます。

 

   今回は以上です。

遺言

 今回は遺言(ゆいごん、いごん)に付いて書かせて頂きました。

 

 遺言とは 一般的には 故人様が自らの死後のために残した言葉や文章を指しますが、死後の法律関係を定める為の最終意思の表示とする為には 民法に定める方式に従い文書として残さなければ成りません。出来れば 公証役場に公正証書として残されることがベストです。

 

 最近は ご遺産の多寡に係わらず 相続でトラブルになるケースが増えて居ります。遺産相続の方法としては 遺言による相続、相続人全員による分割協議の決果を基にした相続、民法に定められた相続人の範囲で 相続分に従って相続する法定相続がありますが ご自分の財産を どの様に相続させたいのかお決まりでしたら 無用の混乱を避ける為には 遺言書を作成される様 お薦めいたします。相続には ”遺言による相続は法定相続に優先する” という大原則があります。遺言書が残されていて それが法的に有効であれば 相続は ご遺言の通りに行われます。相続争いを防ぎ、相続を円滑に進めさせるためにも 遺言書作成は有効な手段となります。特に遺言を残しておいた方が良い場合とは お子様が居ないご夫婦、内縁関係の相手に財産を譲りたい場合、相続関係が複雑な場合、認知したお子様をお持ちの場合、認知していないお子様がいる場合、相続人がいない場合、相続権の無い人に財産を譲りたい場合、家業の後継者を指定したい場合などです。


 遺言書を作成しておけば 内縁の妻、息子の嫁、世話になった団体など 本来は相続権を持たない人や団体にも 財産を譲る事が出来ます。又 遺言では 子の認知など血縁者の身分についても 本人の最終意思を明確にする事が出来ます。遺言書は 満15歳以上であれば だれでも遺言する事が出来ますが、法律上の効力を持たせる為には 法律で定められて方式にのっとって作成しなければ成りません。不備があれば 無効となってしまいますので 注意が必要です。尚 夫婦で1通の遺言書を作成するなど、連名による遺言は禁止されて居ります。


   今回は以上です。 

成年後見制度

 今回は成年後見制度に付いて書かせて頂きました。

 

 成年後見制度とは 認知症、知的障害、精神障害などの理由で判断能力の不十分な方々の為に 不動産や預貯金の管理、各種の契約締結などでご本人が不利益を蒙らない様、又 ご本人に代わり遺産分割の協議に加わるなど、ご本人を保護 支援する為の後見人を定める制度です。成年後見制度には 法定後見制度と任意後見制度の二つの仕組みが有り、法定後見制度は 既に判断能力を失った方を支援する後見制度で、任意後見制度は 判断力が十分にある御元気な時に 認知症などで判断能力が落ちた時に備えて あらかじめ信頼出来る人を後見人として選任しておける制度です。

 

 任意後見制度では 判断力が十分な内は 関係有りませんが、依頼人の判断力が低下したときには 後見人は任意後見契約に基ずいて、依頼人に生活の援助や療養・看護、財産・預貯金の管理などの手続きを行います。任意後見の契約は 公証役場で”任意後見契約公正証書”を作成する事により成立します。任意後見人をお願いするに当たっては 特に法律上の資格に制限は有りません。ご本人の親族、知人、弁護士、税理士、行政書士、司法書士、NPO法人など 信頼のおける方にお願いをします。法人、個人のいずれでも依頼は可能です。

 

 任意後見人が必要な状態になりましたら、本人、配偶者、4親等以内の親族、もしくは 任意後見受任者(任意後見契約が実効前の後見人をこう呼びます)は 家庭裁判所に 任意後見監督人 の選任を申し立てます。家庭裁判所は申し立てを受けて任意後見監督人を選任します。この時点で 任意後見人は初めて契約職務を開始し、援助を行うことが出来ます。任意後見監督人は 任意後見人を監督して、その職務遂行状況を定期的に家庭裁判所に報告しなければ成りません。

 

   今回は以上です。

臓器提供

 今回は臓器提供に付いて書かせて頂きました。

 

 臓器提供とは 重い病気や事故等により臓器の機能が低下し、臓器の移植でしか治療出来ない方に対して、ご自分の死後 臓器を提供する事です。死後の定義は ”心臓が停止した死後” と”脳死後”の二つがあり、心臓停止後では 腎臓 脾臓 眼球(角膜)が、脳死後では 心臓 肝臓 肺 腎臓 膵臓 眼球 の移植が可能となります。何れの場合も、2010年7月17日に施行された 改正臓器移植法にもとずき移植は行われます。尚同法に規定されていない 皮膚 心臓弁 血管 耳小骨 気管などは 御家族が承諾すれば提供が可能と成ります。

 

 臓器提供は 脳死後、あるいは心臓が停止した後に可能となります。臓器提供は ご本人が生前に書面で臓器を提供する意思を表示している場合、ご本人の臓器提供の意思は不明だが 御家族が承諾された場合、15歳未満でも前二項目の前提で移植をすることが出来ます。

 

 臓器提供の意思表示は @インターネットによる意思登録、A健康保険証・運転免許証の意思表示欄への記入、B意思表示カードやシールへの記入、により行う事が出来ます。

@は(公社)日本臓器移植ネットワークのホームページにアクセスして登録する事が出来ます。登録すると登録カードが発行されます。

Aは保険証・免許証の裏面に意思表示欄が有り、そこに自筆で記入する事により、意思が表示されます。

Bは臓器提供意思表示カード付きリーフレットが 都道府県市区町村役所、保健所、全国のハローワーク、運転免許試験場、警察署、コンビニ、スーパーマーケットなどに置かれて居り、これに自筆で記入する事により、意思が表示されます。

臓器提供に付いての意思表示は 必ず御家族にもお知らせする様お薦め致します。

 ご親族に対して優先的に臓器提供する意思を書面で表示する事が出来ますが、提供するに当たっては厳しい条件が御座いますので、意思表示の前にご確認下さい。


現在 日本で臓器の提供を待っている患者は 約13,000人ですが、その中で移植を受けられる患者は およそ 年間300人です。


   今回は以上です。


    


 


 

 

献体

 今回は献体に付いて書かせて頂きました。

 

 献体とは 医学・歯学の大学に於ける解剖学の教育・研究に役立たせる為、ご自分の遺体を無条件・無報酬で提供する事を言います。献体の申込みは 病院ではなく、お住いの都道府県にある 医科大学(大学医学部)か歯科大学(大学歯学部)、又は 全国に登録された61の献体篤志家団体(献体の会)に申込みを行います。申込みには肉親者(配偶者、親、子、兄弟姉妹)の同意が必要となります。肉親者の中の御一人でも反対された場合には 献体をする事は出来ません。

 

 献体の申込みに当っては 肉親者全員の同意を得た上で、お住い近くの医科大学、歯科大学、もしくは 献体の会に連絡をして、献体登録申込者(入会申込書)を入手し、ご記入・捺印の上 提出しますと、会員証(献体登録証)がもらえます。会員証には 献体先の大学名と死亡時の連絡方法が書かれて居りますので、大切に保存にし、御家族や身近な方に保存場所をよく知らせておく事が必要です。尚 生前の病気や、手術のあとなどがあっても問題有りません。むしろ 正常な状態との比較が出来て、良い学習が出来る事もあります。

 

 献体登録者の方が亡くなられて場合は 会員証に記載された連絡先に電話をし、葬儀の日取り、その他のご遺族側の予定、ご希望などを含めて、ご遺体の引き取りの日時や引き取り方法を大学側と相談します。通夜・告別式など 通常の葬儀を行う事は 献体の支障とは成りません。通常の葬儀では出棺の後 ご遺体は火葬場に向かいますが、献体の場合は 大学に向かう事と成ります。献体されたご遺体は 防腐処理等の準備期間を経て 解剖学の実習に供され、最後にご火葬されて、ご遺骨がご遺族の元に戻ります。この間は その時に事情により異なりますが 1年から2年、長い場合は3年以上かかる場合も御座います。又 大学へのご遺体移送費用と火葬の費用は 大学側が負担します。


 平成25年3月31日時点での 献体登録者総数は 259,709名でした。


   今回は以上です。

尊厳死

 今回は尊厳死に付いて書かせて頂きました。

 

 尊厳死とは ご自分が 治る見込みの無い病態に陥り、死期が迫った時に、延命治療を施さずに死を迎えたい、という考え方です。具体的な内容としては @ 不治かつ末期になった場合、無意味な延命処置を拒否する、A 苦痛を和らげる処置は最大限に実施して欲しい、B 回復不能な遷延性意識障害(持続的植物状態)に陥った場合は生命維持措置をとりやめてほしい、C 以上の要望に沿った行為の責任は本人に帰する、というものです。

 

 尊厳死は ”延命措置は望まず、人間としての尊厳を保ちながら死を迎えたい”、”自分の死のあり方を選ぶ権利は自分自身にある”という考え方にもとずいた終活の一つです。

ご本人が延命措置を望まない場合でも 病院では 回復の見込みのない病気で死が迫っている病人にも 各種の延命措置が施されるのが一般的であり、又 御家族が延命措置を希望されたり、医師が尊厳死に理解を示さないことなどから、本人の意思が尊重されないことになります。

 

 この様な場合を想定して、本人の意思を確実に伝える方法の一つとして、日本尊厳死協会の会員になる事が有ります。協会では ”尊厳死の宣言書(リビング・ウイル、Living Will)”を会員の為に 登録、発行し、入院時にリビング・ウイルを提示する事により、医師に尊厳死を認めてもらい、延命措置を施さぬよう理解を求めるものです。現在 協会には12万人の会員が登録されて居り、95%以上の医師が このリビング・ウイルを受容しているとの事です。

 

 尚 尊厳死は安楽死とは異なります。安楽死とは 医師が 患者本人の自発的意思にもとずく要求に応じて 患者の自殺を故意に幇助して死に至らしめる(積極的安楽死)、患者本人又は親・子・配偶者の自発的意思にもとずく要求に応じて 治療を行わず 死に至らしめる(消極的安楽死) ことを言います。

 

   今回は以上です。

樹木葬

 今回は樹木葬に付いて書かせて頂きました。

 

 樹木葬とは 墓碑として 通常の石や金属ではなく、樹木を使用した葬送の仕方です。その形としては 一定の広さの墓地に ご遺骨を埋葬し その碑として樹木を植える形、墓地の中心にシンボルとなる樹木を植え その周囲にご遺骨を埋葬する形などがあります。墓地の形態としては 全体を樹木葬墓地とする場合、 芝生墓地や一般墓地と併存するケース、又 埋葬もご遺骨をそのまま埋葬するケースと 砕骨して粉末状にしてから埋葬する墓地も御座います。

 

 樹木葬は 墓石の代りに樹木を植えるのが基本ですが、樹木葬が散骨と違う点は ご遺灰を自然の中に撒いて自然に返すのではなく、”墓地、埋葬に関する法律”に基ずいて 霊苑として認可を受けた 里山や墓地に ご遺骨を埋葬するという事です。日本に於いて墓埋法の基、最初に 里山で樹木葬墓地を実現したのは 1999年11月1日に ”花に生まれ変わる仏たち” をコンセプトに開園した 岩手県一関市の大慈山祥雲寺(現在は長倉山知勝寺が経営)です。自然と墓地との共生をうたい、樹木を植える事で、里山の保護や 自然保護にも寄与して居ります。そして 樹木葬が注目され始めたたのは 2012年に募集を開始した 東京都小平霊園の樹林墓地からです。この樹林墓地では コブシ、ヤマボウシ、ナツツバキ、ネムノキ、イロハモミジなどの樹木が墓地に植えられ、 献花台 参拝広場などの施設が設けられて居り、ご利用は ご遺骨一体と粉状遺骨の2種類が可能で それぞれ使用料が異なります。

 

 横浜市営の樹木墓地としては 横浜市営メモリアルグリーンが御座います。この樹木墓地は 樹木型合葬式の墓地で シンボルツリーや低木、花、芝生で覆われたマウンド上の区画に お骨壺を埋葬し、手前にある献花台から参拝する形となって居ります。尚 納骨は墓地管理者が行いますので、納骨立会いは認められて居りません。

 

   今回は以上です。 

 

散骨

 今回は散骨に付いて書かせて頂きました。

 

 散骨とは 葬送方法の一つで ご火葬した後の焼骨を粉末状にした上で、山中、海、空、宇宙などへ撒く形の葬送です。死後には山や海等の自然の中に帰りたいという 故人様のご希望や、お墓を守る方が居ない、などの理由から選ばれます。葬送方法を規定した ”墓地、埋葬等に関する法律”では 焼骨の墳墓への埋蔵や、納骨堂に収蔵する為の手続きに付いて定められて居りますが、これら以外の方法に付いては 特段の規定は無い為、法律上は散骨をする事が可能です。但し 私有地、水源地周辺、漁場・養殖場の周辺は避けるべきかと考えます。

 

 散骨は 法務省の”節度をもって行われる限りは違法性はない”と言う見解により認められて居ります。この”節度をもって”とは 焼骨をそのままでは無く 粉末状(焼灰と同程度)にして原型を無くす事、そして 周辺住民から苦情の出ない場所に散布する事が求められます。尚 北海道長沼町では条例により 散骨は認められて居りません。又 北海道七飯町、長野県諏訪市、北海道岩見沢市、埼玉県秩父市では 散骨は条件付きとなって居りますのでご注意下さい。神奈川県御殿場市は現在 検討中です。

海外では アメリカ ハワイ州等で 散骨に関する法律が有り、法律に反して散骨を行うと、多額の罰金が科せられますので、良くご確認下さい。又 反対にブータンなどでは 宗教上の理由から墳墓を作りませんので、散骨が原則です。キリスト教では カトリックは教会に埋葬する事を前提として居りますので、ご自宅での保管や散骨には否定的です。プロテスタントでは 多くの教派で散骨を許容して居ります。

 

 日本に於いて 散骨を行うに当たりましては 特にに必要な書類や届け出は有りません。ご希望の場所で、ご希望の時に 散骨を行うことが可能ですが、”節度をもって”の制約から 民間業者に希望を伝えて プランを作り、行うのが一般的です。当社 ひかりの杜でも 海上、航空、宇宙での散骨をお手伝いさせて頂いて居ります。

 

   今回は以上です。

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