ご臨終後の手続き

 今回はご臨終後の手続きに付いて書かせて頂きました。

 

 人が亡くなられた場合には死亡診断書が必要となります。亡くなられた状況により 必要とされる診断書は異なります。病院やご自宅で自然死により亡くなられた場合は担当医師より死亡診断書を、事故死・変死・自殺の場合は監察医より死体検案書を、妊娠4ヶ月以上の死胎児(死産)の場合は担当医師より死産証書を発行して貰います。以降の手続きは 全て この書類を前提として行われる重要な書類です。

 

 病院で亡くなられた場合は 臨終に立会った医師に、ご自宅で亡くなられた場合は 死亡を確認した医師に、死亡診断書を発行してもらいます。死亡診断書はA3の用紙で、右半分が死亡診断書、左半分が死亡届となって居り、死亡診断書は担当医師が、死亡届は届け出人が記入・捺印をして、死亡地 又は届出人の居住する市区町村役場に七日以内に提出しなければ成りません。死亡診断書は原本が役所に提出されます、葬儀後の諸手続きや相続税の申告等に必要と成りますので、役所に提出する前にコピーをお取り下さい。

 

 事故死、他殺死、原因不明の変死、自殺死の場合は 該当地区の警察に連絡し、その指示にもとずき 警察医 又は監察医の検死を受けなければ成りません。検死後 死亡診断書に代わり死体検案書が交付されます。死体検案書の形式は死亡診断書と同じで、右側が死体検案書、左側が死亡届となって居ります。尚 横浜市内では 監察医の検死費用として2万円から7万5千円の範囲で費用を 検案書交付前に納めなければ成りません。 


 妊娠4ヶ月以降の死産の場合は 出産に立会った医師、又は助産婦に 死産証書を発行してもらい、死産のあった場所 又は届出人の居住地の市区町村役場に届け出なければ成りません。人口妊娠中絶の場合も 4ヶ月以降であれば同様の手続きが必要です。出産後に死亡した場合は 出生届を出した後に死亡届を出さなければ成りません。


   今回は以上です。

危篤・臨終の連絡

 今回はご危篤・ご臨終の連絡に付いて書かせて頂きました。

 

 医師より ご危篤を告げられましたら、まず 息のあるうちに合わせたい方々に 至急連絡をとり、御足労をお願いします。ご臨終のお知らせは 直ぐにお知らせする方と、葬儀日程が決まってからお知らせする方との分けてご連絡します。その様な事態が想定される場合は 事前にそれぞれの際の連絡先をご準備される事をお薦め致します。

 

 ご危篤の際の連絡先は ご家族や近親者など 血縁の深いご親族、特につながりの深い友人・知人、そして 勤務先・学校・関係団体などで 特別 付き合いの深い方などです。以上が目安ですが、ご本人が会いたがっている方、御家族が会わせたい方に 連絡することが大切です。ご親族でも日頃 それ程親しく行き来してない場合は 特に知らせる必要は有りません。逆に 交流は途絶えていても 本人と深いつながりのある ご両親やご兄弟にはお知らせすべきでしょう。ご危篤の連絡は 相手の方が目上であっても、深夜や早朝であっても電話で構いません。どうしても連絡がとれない場合は Fax・メール・電報などを使用して連絡します。お伝えする内容は 1)危篤者のいる場所の住所(駈け付けて欲しい場所)、2)電話番号、3)最寄の交通機関、4)道順、5)病院であれば 科名・病室番号、6)病状、7)何時来て欲しいか などで ”〇〇が危篤となりました、一目お会い頂きたのですが”とお伝えします。

 

 ご臨終のお知らせは ご臨終に立会えなかった ご家族、近親者、故人様と親しかった友人・知人、勤務先、学校、関係団体、隣近所や町内会、そして 葬儀でお世話になる宗教者(菩提寺の僧侶、神官、神父、牧師)ですが、すぐに知らせる必要のある方と通夜・葬儀の日程が決まってからお知らせする方とに分けます。ご遺族が全ての方々に連絡出来ない場合は それぞれのグループの代表者2−3名に連絡をし、その方から 他の方への連絡をお願いします。連絡は電話で構いません。日常の挨拶は省いて ”〇〇の長男〇〇で御座いますが、本日〇〇時父が亡くなりましたのでお知らせ致します” という様にお伝えします。葬儀日程が決まってからお知らせする場合は ”〇〇の弟〇〇で御座います、兄が本日〇〇時に死去致しました。通夜は〇月〇日〇時より、告別式は〇月〇日〇時より、共に 〇〇区の〇〇会館で執り行いますのでご連絡させて頂きます。葬儀は〇〇(仏式・宗派、神式、キリスト教式、無宗教式、お別れ会など)で行わせて頂きます。” 


 連絡は簡潔に行います。尚 出席の有無はお尋ねしてはなりません。


   今回は以上です。

法要に招かれたら

 今回は 法要に招かれたら に付いて書かせて頂きました。

 

 法要にお招きを受けたら 出席すのが礼儀です。案内状を頂きましたら直ぐに返事をお返し下さい。法要とは 本来の意味は 仏教に於いて 釈迦の教え(仏法)を知る事ですが、その後 仏教行事に於ける儀式祭礼全般を指す様になり、現在の日本に於ける一般社会では 追善供養など 死者を弔う儀式を指す様になりました。法事とも呼ばれますが、厳密には 住職にお経をあげて貰うことを”法要”と言い、法要と後席の食事を含めた行事全体を”法事”と呼びます。

 

 法要には 死後七日毎に四十九日まで行う忌日法要(きびほうよう)と、一周忌 三回忌 七回忌 十三回忌 十七回忌 二十三回忌 二十七回忌 三十三回忌 三十七回忌 四十三回忌 四十七回忌 五十回忌 の年忌法要があります。

 

 法要の当日は 不祝儀袋に ”御仏前” と表書をして現金を包むか、お供物を持参します。お供物は 故人様な好んだ物、線香、果物、菓子、生花などから選びます。現金を包む場合 一周忌までは黒白、又は双銀の水引を使用しますが、三回忌以降は 黄白や青白の水引でも構いません。表書きは 御仏前、御供物料、御香料 などとして、必ず袱紗に包んで持参します。法要には 始まる 30分前には到着し、まず ご遺族に挨拶します。挨拶は ”本日はお招き頂きまして 恐れ入ります。ご供養にお供させて頂きます”など。ご挨拶の後に ”御仏前にお供え下さい” といって供物料をお渡しします。

 

 法要に出席する際の服装は 一周忌までは喪服に近いもの(男性はブラックスーツ、女性はブラックフォーマル)を着用しますが、三回忌以降は地味な平服で構いません。尚 案内状に ”平服” と示されている場合は 黒ではなく、地味な平服を着用します。


 やむおえず 欠席せざるをえない場合は 案内状の返信に 欠席と共にお詫びの一文を添えるか、電話でお詫びをするのが良いでしょう。その際 法要の前日までに お供物か 御供物料をお届けするのが礼儀です。


 法要は あくまでもお招きを受けたら出席するものであり、どんなに親しくとも こちらから日時や場所を問い合せる事はマナー違反です。


   今回は以上です。

 

葬儀のあとで

 今回は葬儀・告別式を終えた後のしきたりに付いて書かせて頂きました。

 

 葬儀・告別式を終えた後にも 各種のしきたりが御座います。ご自宅へ帰宅時の 清めの塩、訃報を遅れて知った時、香典返しへの対応、年賀状の取扱い、形見分け などです。

 

 通夜や葬儀に参列した際 会葬礼状と共に塩の小袋を頂くことがあります。これは お清めの塩 と言われるもので、元来は神道の清めに由来する日本古来の習慣で、死の穢れを清める為に使い、日本の仏教に於いても使用される様になりました。従いまして 死を穢れとは考えない キリスト教や、死去即成仏と考える浄土真宗では お清めの塩を使用しません。お清めの塩を使わなくとも マナー違反ではありません。

お使いになる場合は ご自宅の門をくぐる前、あるいは マンションのドアの前で、胸元 背中 足の順に家人にかけて貰います。告別式の後 お仕事の関係で 直ぐにはご自宅に帰れない場合は 式場を出た後 足元に塩を撒き、足で踏んで清めても良いでしょう。


 訃報が伝わらなかったり、不在などで遅れて知った場合には 知った時点で お悔みの手紙を送るか、ご遺族のご都合を伺い 弔問に伺います。その際には 香典やお供物を持参し、お悔みと参列出来なかったお詫びを丁寧に述べます。四十九日を過ぎてご不幸を知った場合などは 一周忌に合わせて香典やお花を贈るのも良いでしょう。最近は ご遺族が あえて多くの方々にお知らせしないケースも多くなりましたので、ご遺族から直接 連絡がない場合は 弔問は遠慮した方が良いでしょう。


 葬儀後 四十九日の忌明けに合わせて 香典返しが送られてくる場合が有りますが、受取りの礼状は 出状しないのがしきたりです。二度とあってほしくない不幸に対して 礼をを述べるのは失礼とされるからです。とは言え 届いた事をお知らせしなければ成りませんが、暑中見舞いを兼ねてお知らせしたり、電話で近況を尋ねながら 届いたことを 報告します。その際 品物が届いたことを伝えるのみで、有難う御座いました とか けっこうな物を頂きました とうの表現を用いてはなりません。


 服喪中の方から 年末に 年賀欠礼の挨拶状を頂いたら、こちらからも年賀状は送りません。


 忌明け後に 形見分けが行われますが、ご遺族から申し出を受けたら 特別な場合を除いて 素直に受取るのが礼儀です。又 極 親しい場合を除いて、こちらから形見分けをお願いするのは マナー違反です。


   今回は以上です。

 

弔辞

 今回は弔辞に付いて書かせて頂きました。

 

 弔辞は ご遺族の依頼にもとずき、告別式の参列者を代表して、故人様との思い出を語り その御逝去を悼み お別れの言葉を読み上げる ものです。ご遺族は 故人様との関係を考え 是非にと思う方にお願いします。依頼を受けましたら 余程の事が無い限り、お断りせずに 引き受けるのがマナーです。

 

 弔辞の内容は 故人様の人柄や業績を称え、追慕と感謝の気持ち、残された者の決意などを述べ、最後にご遺族への慰めと別れの言葉で結ぶのが一般的です。友人、先輩、後輩、恩人など ご自分の立場を考えて、故人様とのお付き合いを思い返しながら、相応しい内容を考えます。奉読時間は3分、原稿にして1000から1200文字が目安となります。忌み言葉に気を付け、形式的な内容にならぬ様、ご自分の言葉で書かれるのが良いでしょう。弔辞は奉読後 祭壇にお供えして 後に記念としてご遺族のお手元に残るものですので、ていねいにお書き下さい。本来は 巻紙に薄墨 毛筆で書くのが正式ですが、弔辞用の用紙も市販されて居りますので、ご利用されるのも便利です。又 便箋に書く場合は 白無地の便箋に書き、白無地の封筒に入れて下さい。

 

 具体的な内容としては 1) 〇〇さん、〇〇先生などと 呼びかけで始めます。但し キリスト教では 故人様は神に召されて安らかに眠ることを祈る という意味から呼びかけ形式はとりません。 2) 故人様のご逝去に対する驚きを述べます。 3) 故人様と 弔辞を読む ご自分との関係が解る様に はっきり述べます。 4) 弔辞の 主要部分として 故人様の業績や人柄を エピソードをまじえながら語り、感謝の気持ちを伝えます。 5) ご遺族への慰めの言葉を語り、結びとして 故人様へのお別れをつげます。

 

 弔辞を奉読する際には 司会者の紹介を受けて 霊前に進み、ご遺影に一礼して 左手に弔辞を持ち、右手で かとう紙(上包み)を開きます。次に たとう紙をたたんで 弔辞の下に重ね、弔辞を胸の高さに上げて、右手で開きながら奉読します。奉読を終えましたら 弔辞をたとう紙で包み直し、表書を祭壇に向けてお供えし、ご遺影に一礼して席に戻ります。

 

   今回は以上です。  

忌み言葉

 今回は忌み言葉に付いて書かせて頂きました。

 

 忌み言葉とは 忌みはばかって 使用を避ける言葉で、その地域の文化や 信ずる宗教に根ざして 使用を控える言葉でもあります。色々な場面に於いて使用してはいけない 忌み言葉が御座いますが、通夜が始まる前や、通夜ぶるまいの席、ご自宅に弔問をした時等の場面では ご遺族のお気持ちを察して 使用する言葉に気をつけねばなりません。お悔みの言葉は 状況に応じて簡潔にし、忌み言葉に気を付けて、故人様の病状や 死因について あれこれと尋ねる事も避けるべきです。

 

 不幸が続く事を避けたいとの思いから 配慮するのも忌み言葉です。弔問の時だけでは無く 手紙や弔電にも使用しない様 気を付けます。又 ご遺族の宗教によっても使用しない言葉は変わります。

 まず 気を付ける言葉として 重ね言葉があります。重ね言葉は 不幸が重なる とのイメージから使用をひかえます。”重ね重ね”、”重々”、”いよいよ”、”再三再四”、”たびたび”、またまた”、ますます”、”かえすがえすも” 等の言葉は使用を控えます。例えば かえすがえすも残念 は 誠に残念 と言い換えます。

 つずく事を連想させる言葉も差し控えます。”再び”、”つずく”、”なお”、”追って”などです。

 死ぬ、死去、死亡、生きる、存命中 などの直接的な表現は控えます。死去・死亡 などは ご逝去に、存命中は ご生前に言い換えます。

 とんだこと、とんでもないこと、浮かばれぬ などの オーバーな表現や 不吉な表現も控えた方が良いでしょう。

 四(死)、九(苦)など 音が不吉な言葉も使用しません。

 冥福、供養、成仏、往生 等の用語は 仏教用語ですので 仏式の弔事のみで使用します。キリスト教では 冥福、お悔みなどの言葉は使用しません。

 

   今回は以上です。

葬儀、告別式への参列

 今回は葬儀、告別式への参列に付いて書かせて頂きました。

 

 葬儀と告別式は 営む目的が異なります。葬儀は故人様を葬る儀式で ご遺族、近親者、そして ごく親しい知人・友人により執り行われます。告別式は広くお別れを告げる儀式で 故人様にゆかりのある方々がお別れを告げる儀式です。特別な場合を除き、葬儀式の後に告別式が行われます。一般の会葬の場合は 告別式に参列しますが、葬儀と告別式がつずけて行われる場合は 葬儀から参列します。

 

 葬儀に参列する場合は 略礼服を着用し 定刻より早めに会場にゆき、席にに着く様にします。席には案内の方の指示に従い着きますが、案内がない場合は 控え目な席に着席します。又 告別式だけに参列する場合は 告別式の10分前には受付を済ませるのが良いでしょう。コート、ショール、帽子などは 受付の前に脱ぎ、クロークがあれば、大きな手荷物とともに預けます。受付では ”この度は御愁傷様です”などと 簡単なお悔みを述べて、香典を差し出し、会葬者名簿に記帳をします。お仕事の関係で参列される場合は 名刺を差し出す方が良いでしょう。前夜 通夜に訪れて 香典をお供えして居る場合は 記帳のみを行います。受付が設けられていない場合は 香典は 焼香(拝礼)の際に祭壇にお供えします。式場では 案内に従うか、ご自分の立場に合った席に着きますが、このとき 喪主様やご遺族のかたのところに出向いて お悔みを述べる事は避けます。又 式場内では 知人・友人の方との会話も控えた方が良いでしょう。焼香(拝礼)は 喪主様から始まり ご遺族、近親者とつずいて、最後に一般会葬者となります。前の方との間が 空き過ぎぬ様 気をつけて 祭壇に進みます。

 

 一般会葬者の方は 焼香を終えた後、出来るだけ その場に残って出棺を見送る様にします。告別式終了後は ご遺族による最後の対面が御座いますので、一般会葬の方は 式場の外で静かにお待ちします。待つ間は 雨天の場合は黒の傘をさし、よほど寒い場合を除いて コートは脱いで手に持つのが良いでしょう。出棺に先立って 喪主様や親族代表の挨拶があり、その後 出棺となります。霊柩車が動き出したら 頭を下げ 合掌してお見送りします。ご出棺を見送ったのち静かに退出します。

 

 通夜・葬儀のご連絡に ”御厚志はご辞退申し上げます”とある場合は 供物、供花、香典は贈らない様にします。”供物、供花の儀はご辞退申し上げます”と有る場合は 供物・供花は贈りませんが、香典は持参します。尚 個人的に ご自宅に弔問する場合は 香典を持参しても構いません。

 

   今回は以上です。 

通夜への参列

 今回は通夜への参列に付いて書かせて頂きました。

 

 通夜は 本来 ご遺族、近親者、親しい友人など 故人様と深い係わりを持った方々が集まり、夜を通して故人様との最後のお別れを惜しみ、故人様の霊と ご遺族を慰める為のものです。従いまして 特に親しい間柄でない場合は 通夜には参列せず、告別式に参列するのが本来の形です。但し ご遺族から通夜の日程を知らされた場合は 通夜に参列し、葬儀・告別式にも参列します。尚 通夜 参列の服装は 地味なダークスーツを着用します。

 

 最近は 通夜も告別式も同じように 故人様とのお別れの場と考える方が多くなりました。その結果 ご自分の都合に合わせて どちらかを選んで 参列される様になり、忙しい現代では 昼間の告別式ではなく、夜間の通夜式に参列される方が圧倒的に多く成りました。それほど親しい関係では無いけれども、都合により告別式には参列出来ない為 通夜式だけに参加される場合は 通夜ぶるまいに誘われても 遠慮して 早めに引き上げるのが良いでしょう。通夜への出欠を迷う場合は 近親の方や葬儀の世話役の方に問い合せるのも良いでしょう。

 

 最近では 通夜と言っても 半通夜が一般的と成りました。午後6時 若しくは7時から始まり 通夜式45分、通夜ぶるまい 一から二時間の 三時間以内でお開きとなります。式場には 開始予定時間の10分前までには入ります。式場に着きましたら 受付で記帳をし、この度は御愁傷様で御座います 御霊前にお供え下さい と簡単な お悔みの言葉と共に香典を差し出します。そして 案内に従い着席します。受付が設けられて居ない場合 香典は親族にお渡しするか、焼香 又は拝礼の際に 祭壇にお供えします。

 

 通夜ぶるまい の席は 弔問に対するお礼とお清め、そして 故人様の供養の為に設けられます。お誘いを受けたら 遠慮せずに席に着き、一口でも箸をつけるのが礼儀です。但し 通夜ぶるまいは 宴席ではありませんので、故人様と関係の無い話題に熱中したり、お酒を過して長居をしたり は避けて下さい。早めに退席する際は 周囲の人に お先に失礼します と述べて静かに退席します。

 

   今回は以上です。

不幸の知らせ

 今回は不幸の知らせに付いて書かせて頂きました。

 

 不幸の知らせには ご危篤の連絡、ご逝去の連絡、ご逝去・通夜・葬儀・告別式のお知らせ等が御座います。ご危篤の連絡は 意識の有る内に一目会って欲しい とのご家族の希望でも有りますので 出来るだけ早く駈け付けなければ成りません。ご逝去・通夜・葬儀・告別式のお知らせは 故人様との生前の関係により 対応を考えます。

 

 ご危篤の連絡を受けた場合は ご家族の意思を尊重し、出来るだけ早く駈け付けるべきです。その為 連絡を受けた際には、間違えの無い様、何処え駈け付けたら良いのか、病院の場合であれば 病院の所在地、電話番号、病室番号、最寄駅等を確実にご確認下さい。駈け付ける時は 普段着で構いませんが カジュアル過ぎる服装や 派手な服装は避けた方が良いでしょう。又 遠方から駆けつける場合は 万一の場合を考え喪服を用意しますが、喪服は先方に失礼とならぬ様 最寄駅のロッカーなど預けた上で訪問します。あるいは 後から来る方に託送をお願いするという方法も御座います。

 

 ご逝去の連絡を受けた場合は 故人様やご遺族様との関係により対応の仕方が変わります。肉親者・近親者・特に親しい友人の場合は 何処に行けば故人様に会えるのか を確認して 指定の場所に駈け付けます。その際は喪服を用意し、地味な平服で出向きます。一般的な友人・知人の場合は すぐには弔問せず、通夜・葬儀・告別式の日程や場所を確認して 通夜に弔問します。連絡を受けた時 請われれば 連絡役を引き受け、次の連絡先を確認します。ご遺族以外の方から連絡を受けた場合は お悔みを述べたり、不明の点がある場合でも 取り込み中のご遺族に直接 電話を掛けるのは控えた方が良いでしょう。

 

 訃報を受けても 弔問出来ない事情がある場合は 代理の人をたてて通夜・告別式に参列してもらうか、弔電や手紙により弔意を伝えます。後日 電話で弔問出来なかった事を詫び、先方のご都合に合わせて 弔問します。尚 香典を郵送する場合は 香典を不祝儀袋に入れて現金書留で 郵送します。不祝儀袋は 先方の宗教が不明な場合は 御霊前とするのが良いでしょう。

 

   今回は以上です。  

供物・供花

 今回は供物(くもつ)・供花(くげ きょうか)に付いて書かせて頂きました。

 

 供物・供花とは 故人様やご葬家様と関係の深い方が、故人様の霊をお慰めする為に、御霊前にお供えする品物をお供物、お花をご供花と言います。お供物の品物は 地域により種々のしきたりが御座いますので お送りする前にご葬家に確認される方が良いでしょう。横浜では 特別なしきたりは御座いません。

 

 お供物の品物は ご葬儀が仏式であれば 線香、ろうそく、果物、干菓子等が一般的ですが、故人様が生前に好まれたものをお供えすることもあります。神式の場合は 線香はお供えしません、又 神式の場合は 供物には決められたしきたりが御座いますので、事前にご葬家にご相談する事をお薦め致しますが 御玉串料として現金をお供えする方が無難ではあります。キリスト教式で ご葬儀が教会で行われる場合、カトリック・プロテスタントいずれも祭壇に供え物を致しませんので、お送りする場合はご自宅にお送りします。尚 プロテスタントでは 祭壇を生花でお飾りしますので生花をお送りする事は可能です。お供物は 弔事用の包装に不祝儀のかけ紙をし、御霊前 あるいは御供物と表書きをし、水引の下に送り主の氏名を書きます。

 

 ご供花では 造花の花輪や生花をお贈りします。花輪は 会社や団体から、生花は 親族・友人から贈られのが一般的ですが、横浜市営斎場や多くの私営式場でも 花輪のお飾りをお断りして居りますので、事前の確認が必要です。生花を贈られる場合は 葬儀社、生花店、インターネットなどから手配が可能ですが、宗教により使用する花が異なりますので、ご葬儀の宗教も ご依頼の際に伝える必要があります。一般的には 祭壇にお供えする花は 菊、カーネーション、ストックなどの白を主体とした花束となりますが、私共 ひかりの杜では 花祭壇をお薦めして会場全体のコーディネーションを致して居りますので、担当の葬儀社にご依頼頂く方がよろしいかと考えます。又 トゲのある花や 香りの強いお花は避ける というのが一般的ですが それほど拘らずに 故人様のお好きだったお花を お供えする事が良いのではないかと考えます。

 

   今回は以上です。

弔事での女性の服装

 今回は弔事に於ける女性の服装に付いて書かせて頂きました。

 

 弔事に於ける服装は 喪服を着用 というのが一般的な考え方となって居りますが、喪服とは 本来 喪に服する方 すなわち ご遺族 又は近親の方が着用する衣服です。ご遺族や近親の方は 通夜・葬儀・告別式をとおして正式礼装、もしくは それに準ずる礼装で臨む必要が御座います。尚 正式礼装は 洋装と和装の間での上下の差は有りません。

 

 女性の正式礼装は 洋装であれば、黒無地で オーソドックスなデザインのアンサンブル、スーツ、やワンピースとなります。透けていたり、光沢のある素材は避けます。上着は シンプルなデザインの長そでで、中のワンピースやブラウスは えり元のつまったデザインにします。ボタンは共布でくるんだクルミ材か 黒で光沢のないシンプルなものを。スカートは くるぶしまでのロング丈が正式なものとされて居りますが 正座をした時に膝がかくれる程度の丈でも問題有りません。ストッキングも黒無地をはきます。靴は 正式には 黒の布製ですが、革製でも 金具などの飾り物が無く、光沢のない、シンプルな靴であればよいでしょう。バックは 正式には黒の布製ですが、金具などの飾り物が無く、光沢のないものであれば問題有りません。

和装であれば 黒無地の染め抜き五つ紋つきで 冬であれば羽二重か一越縮緬(ひとこしちりめん)、夏は駒絽(こまろ)や 平絽(ひらろ)が一般的です。紋は 実家の女紋か、婚家の紋を入れます。半襟と足袋は白を使用しますが、それ以外の帯 帯締め 草履 バックなどは全て黒を使用します。

 

 故人様の近親の方でも 若い方や、一般会葬の方が 葬儀・告別式に参列される場合は 準礼装でも構いません。流行を適度に取り入れたデザインの黒の礼服で、派手過ぎなければ構いません。アクセサリーは つけないのが基本ですが、着ける場合は ネックレスであれば 白 又は黒真珠 もしくは 光沢のないオニキスなどの材質で 一連の物、イヤリングであれば一粒タイプのものを着用します。

 

 一般会葬者として 参列される場合には 略礼装でも構いません。略礼装は濃紺や濃いグレーなど 地味な色合いで シンプルなデザインのスーツ、ワンピース、黒ノブラウスとスカート、黒のジャケットとスカートなどです。パンツもカジュアルすぎない物であれば問題有りません。

 

   今回は以上です。

弔事での男性の服装

 今回は弔事での男性の服装に付いて書かせて頂きました。

 

 弔事の服装は喪服を着用と言うのが一般的となって居りますが、喪服とは 本来 喪に服する人が着用する衣服です。従いまして 喪主様・ご遺族様は 喪服を着用し、通夜はもとより告別式に参加する一般会葬者の方々は 地味な服装であればよく、喪服である必要は有りません。しかしながら 現在では 故人様に対する礼儀として、あるいは 死を悼む気持ちを表わす衣服として、葬儀に参列する方々は喪服を着用する事が一般的となって居ります。通夜に参列される一般会葬者の方々も喪服を着用される方が多くなりました。ご遺族様や近親者の方は 通夜・葬儀・告別式をとおして 正式礼装で臨まれるのが本来の姿です。

 

 男性の正式礼装は 洋装であれば黒のモーニングコートです。但しモーニングコートは 昼間の礼装ですので 通夜では着用致しません。通夜では 黒の略礼服を着用します。現代では 通夜・葬儀・告別式ともに 本来は略礼服であるブラックスーツを着用することが一般的ともなりました。和装であれば 黒羽二重染め抜き五つ紋付きの着物と羽織に仙台平のはかま、帯は角帯、足袋は白か黒、草履の鼻緒は黒をとなります。

 

 黒のモーニングコートには 黒とグレーの縦縞のズボンをあわせます。ワイシャツは白、ネクタイは黒無地を着用します。ワイシャツのカフスボタンは 銀台に黒石をのせたもので 光り物は避けます、ネクタイは 黒無地を結び下げにし ネクタイピンは付けません、ベストは 黒の共布のシングルのベストで 白えりを外します、ジャケットのフロントボタンは 慶事の際は拝み合わせですが 弔事の場合は 普通の合わせにします、靴下は黒無地、靴は黒のプレーンなデザインのものを使用します。

 

 ブラックスーツは 略礼服とよばれ、日本独特の礼服として生まれました。現在では 喪主様・ご親族様。近親者・一般会葬者 いずれの方にも広く利用されて居ります。黒無地のシングル 又はダブルのスーツで、ワイシャツは白無地、ネクタイは黒無地で結び下げに、ネクタイピンは使用しません。靴下は黒無地、靴は黒のシンプルなデザインのものを使用します。カフスボタンを使用の場合は光り物を避けます。

 

 濃紺、濃いグレー、黒無地か地味なピンストライプのスーツも ダークスーツと呼ばれ略礼服として利用されます。白無地のワイシャツ、黒のネクタイ・靴・靴下を使用して 一般会葬者の礼服として利用が可能です。

 

    今回は以上です。

葬儀 金光教U

 今回は葬儀 金光教Uに付いて書かせて頂きました。

 

 金光教は 江戸時代末期の安政6年(1859年) 備中の国浅口郡大谷村で 天地金乃神(てんちかねのかみ)より啓示を受けた 赤沢文治(川手文治郎 後に金光大神)により開かれた 日本の新宗教の一つです。本部を 岡山県浅口市金光町大谷に置き、天地金乃神 と生神金光大神(いきがみこんこうだいじん)を祭神として崇め、神と人とは ”あいよかけよ”の関係であると教え、信者は ”生神金光大神 天地金乃神 一心に願(ねがえ) おかげは和賀心(わがこころ)にあり 今月今日でたのめい” と日々唱えます。

 

 金光教の死生観は ”生きている間も死んだ後も 天と地は我が住処である”と教え、人間は肉体の生死を超えて天地に住いし 天地の親神のふところに抱かれ 神のみ恵みを受けて居ると教えています。そして 五感を持って認識することの出来ない霊界や死後の世界については ことさら問題にしたり 迷ったりせず、この世に生まれた私たちの生き方にこそ 生死を貫いた助かりがある と説きます。


 金光教に於いては 臨終の際の特別な定めは有りません。そして 仏教の通夜に当る儀式を”終祭(しゅうさい)といいます。終祭は 故人様の人生最後の儀式であり 祭主が死者に代わって 神に死者の生涯のお礼を申し上げ、以後の立ち行きを願うもので、いわば 死者を神に取り次ぎ その霊を神の許へ帰一させる儀式であります。終祭の次第は;

1 着座(ちゃくざ)

2 拝礼(はいれい) 一同が拝礼(一拝・忍手四拍手・一拝)する。

3 天地賛仰詞奉唱(てんちさんぎょうしほうしょう) 天地賛仰詞を唱える。

4 祭主告詞奏上(さいしゅこくしそうじょう) 一同敬礼する。柩に向かい奏上する。

5 霊璽奉遷(れいじほうせん) 

6 祭主終祭祀奏上(さいしゅしゅうさいしそうじょう)

7 祭主玉串奉奠(さいしゅたまぐしほうてん)

8 喪主喪婦玉串奉奠(もしゅもふたまぐしほうてん)

9 遺族親族玉串奉奠

10 新霊神拝詞奉唱(しんれいじんはいしほうじょう)

11 会葬者玉串奉奠

12 拝礼

13 退下(たいげ)


告別式は ご火葬を前に 遺族親族だけではなく、広く友人知人、地域社会、職場などで縁をもった人々が 故人様の死を悼み、慣れ親しんだ生前の姿に別れ告げる儀式 と位置ずけられます。その次第は;

1 着座

2 拝礼

3 天地賛仰詞奉唱

4 祭主祭詞奏上

5 祭主玉串奉奠

6 喪主喪婦玉串奉奠

7 弔辞

8 遺族親族玉串奉奠

9 新霊神拝詞奉唱

10 会葬者玉串奉奠

11 葬儀委員長玉串奉奠

12 拝礼

13 退下


金光教では 神社神道とは大きく異なり ”忌み” ”穢れ” は有りません。従いまして 神棚封じはしません、葬儀は教会の神前で営まれます、そして 忌中でも教会への参拝が勧められます。


   今回は以上です。 

 











 

葬儀 金光教

 今回は葬儀 金光教に付いて書かせて頂きました。

 

 金光教は 教派神道連合会に属する 幕末三大新宗教(天理教、黒住教、金光教)の一つで 1859年備中国浅口郡(岡山県浅口市)にて 赤沢文治(金光大神)に立教神伝の神示が下り、立教されました。祭神は 天地金乃神(てんちかねのかみ)と 生神金光大神(いきがみこんこうだいじん)で その教えは 神と人とは”あいよかけよ”の関係(人が助かるには神に願い、神の助けを必要とするが、神もまた人が助かって欲しいという願いを持ち、人を助けることで神としての働きが出来るので助かっているという関係)であるとします。そして ”生きている間も死んだ後も、天と地は我が住処である”と教え、人は神から肉体とともに分霊を授けられて生きており、体の活動が停止した後 霊は 神の下へ還ると考えられて居ります。

 

 備中国地方では 古くから金神思想というものが有り、日柄方位の吉凶を重視する習慣が重んじられて居りましたが、金光教祖は もろもろの凶事は 人間の勝手気ままから生じる神への無礼が原因であり、神への願いにかなう生き方や行いをすれば、すべてが神に守られた中での生活が行える、と説きました。又 あいよかけよ の関係とともに 人はみな神のいとしご(氏子)であり、それぞれの宗教の開祖も 神のいとしごであるという考えから、他の宗教を否定しないという思想を持ちます。こうした性格から 布教活動的な言論は多く有りません。そして 金光教は 取次ぎの宗教 とも言われ 信者は 各教会の広前に設けられた結界の場に於いて 生神金光大神のてがわり(代理)となる取次者を通じて、それぞれの願い・詫び・断り・お礼を天地金乃神に伝える事により、その願い・祈りを神に届け、そして神からの助けを受けると事します。 


 金光教祖は 生死を超えて神の懐に抱かれ、安心の境地に生きることを促しました。人の死は忌むべきものではなく、葬儀も凶事とはして居りません。従って 死者の柩は神前に置かれ、葬儀は神前で営まれます。活動を停止した肉体の霊は もとの神に帰一し、その個別性を失わずに、霊を祭祀する肉親・縁者とともに生き、交流することで、真に霊としての助かりを得て、その働きをなし得ると考えられて居ります。葬儀は 神に帰一した霊と生者との 新しい関係を生み出す儀式と考えられます。


 金光教の拝礼は 一拝四拍手一拝を忍び手で行います。金光教では 四の数字を忌む一般の風習を戒め、四に よかれ、しあわせ の意味を込めて 拍手を4回と定めました。


   今回は以上です。



葬儀 天理教U

 今回は葬儀 天理教Uに付いて書かせて頂きました。

 

 天理教は 1798年大和国山辺郡三昧田村(現 天理市三昧田町)に生を受けた 中山みき が江戸時代末期の1838年に 神の啓示(おつげ)を受け、その教えを人々に伝えたのを始まりとします。世界と人間を創造した親神を天理王命(てんりおうのみこと)、教祖 中山みきを ”おやさま” と敬い、親なる神様によって人間が創造された場所 ”じば” (奈良県天理市三島町 天理教本部)を中心として 世界中の人々が 心を澄まし 助け合って仲良く暮らす”陽気ぐらし”世界の実現を目指しています。

 

 天理教では 他の宗教と違い 極楽を あの世や 死後の世界に結び付ける考えは無く、この世が極楽であるという 陽気ぐらし を提唱して居ります。天理教に於ける 死後観、霊魂観は 人間の身体は 神様からの借り物で、死 すなわち 出直しの時には 身体を神様に返し、再び生まれ変わるまで 魂は親神様のふところで生きる とされます。従いまして 死によって変はる事は 魂の居場所が代わるだけである とされます。生も死も 全ては 親神様の思し召しと守護の下になされる事で有り、良い事であるとされます。とは言え 人の死を悲しくない とするものではありません。葬儀は 悲しみの内に、霊を親神様の下に移し、残る亡骸(身体)を葬り、何時の日にか 再び新しい身体を借りてこの世に出直して来ることを願う 儀式ですが、その次第は以下の通りです;

遷霊鎮霊祭(神道の通夜祭・遷霊祭に相当)

遺族親族着席

礼拝作法案内

開式案内

−斎主斎員着席

−祓 詞(はらいど) 奏上

−大麻行事(おおぬさぎょうじ)

−遷霊の儀(せんれいのぎ)

−遷霊祭詞奏上(せんれいさいしそうじょう)

−遷 霊(せんれい)

−献 饌(けんせん)

−斎主玉串奉献 鎮霊詞奏上(さいしゅたまぐしほうけん ちんれいしそうじょう)

−斎員列拝(さいいんれつはい)

−遺族親族参列者玉串奉献

−斎主斎員退手退席

−斎主挨拶

閉式挨拶

 

発葬祭(神道の蔡場祭に相当)

遺族親族着席

礼拝作法案内

開式案内

−斎主斎員着席

−斎主玉串奉献註詞発葬詞奏上

−斎員礼拝

−遺族親族参列者玉串奉献

−斎主斎員退手退席

ー告別の儀

 

玉串奉献は 玉串を受取り、根元を祭壇側に向けて置き、祭壇に向かい二礼、四拍手、一拝、四拍手、一礼 を忍び手で行います。

 

   今回は以上です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

葬儀 天理教

 今回は葬儀 天理教に付いて書かせて頂きました。

 

 天理教は 江戸時代末期に 中山みき を教祖として成立した 新宗教の一つです。天理教の神名(かみな)は 天理王命(てんりおうのみこと)、教祖の中山みきは ”おやさま”として その魂は現世に生きており、人々の暮らしを見守り続けているとされます。人の身体は 神様から貸し与えられたものとされ、その葬儀の目的は 故人様の魂を 古い身体から 親神様の下へ移し、残った亡骸(身体)を葬り、早い機会に新たな身体を神様よりお借りし この世に出直し帰ることを願う 儀式とされます。

 

 天理教では 信者の方が亡くなることを ”出直し” と言います。人の魂は永遠のものであり、その器である身体は親神様から借用したものであるとされます。従いまして 人が死ぬことで お借りしていた身体を 親神様へお返しし、永遠の魂は霊様として 親神様に一時 お預かり頂き、新しい身体が見つかれば、再び親神様にお預かり頂いた魂と 新しい身体でこの世に生まれ変わる、即ち 出直す こととなります。天理教では 死というものは 恐ろしいものではなく、新たな出発であるとされます。

 

 天理教では 葬儀の形式にはあまり厳密な次第を設けては居りませんが、明治時代に 教派神道十三派に属されたことから 神葬祭を基本とした形式をとって居ります。又 天理教の教理は ”世界中の人々が心を澄まし、仲良く助け合う人間本来の生き方 陽気ぐらし” であることから、その中心は現世の過し方にあり、死後の世界に付いては余り深く言及をして居りません。天理教では信者であっても 墓地などの関係で事情が有る場合は他の宗教で葬儀を営むケースを許して居り、個人の自由に任せているのが実情の様です。

 

 天理教では 仏教の通夜式にあたるものが 遷霊鎮霊祭、葬儀式にあたるものが 発葬祭として執り行われます。玉串奉奠の作法は 玉串を受取り、玉串を持ったまま二礼、祭壇側に根元を向けて置き、四拍手、一拝、四拍手、一礼 を忍び手で行います。

 

   今回は以上です。

 

葬儀 日蓮正宗

 今回は葬儀 日蓮正宗(にちれんしょうしゅう)に付いて書かせて頂きました。

 

 日蓮正宗は 日蓮大聖人の高弟六老僧の一人である 日興を開祖とする 仏教の宗派の一つで 日蓮大聖人を宗祖、本仏として仰ぎ、総本山を静岡県富士宮市上條の 多宝富士大日蓮崋山大石寺(たいせきじ)(本尊;本門戒檀の大御本尊、開基;日興)とします。その教えは 御本尊(曼荼羅)に向かって”南無妙法蓮華経”の題目を唱えることにより、いかなる人も仏の境界に至ることができる と説きます。又 その葬儀式は 今生を終えた故人の即身成仏を願う儀式 とされます。

 

 日蓮正宗 開祖の日興は 1246年 甲斐の国大井庄鰍沢(現在の山梨県富士川町鰍沢)に誕生し、12歳で富士岩本の実相寺へ入室します。その後 ”立正安国論”の執筆に際し 実相寺に入った日蓮大聖人の弟子となり、日蓮の伊豆配流(伊豆流罪)や 佐渡配流に同行し常随給仕をしたとされます。そして 日蓮の高弟六老僧の一人となりますが、日蓮大聖人 入滅後 日興は他の五人の老僧と考えが大きく異なることや、身延の地頭・波木井実長との意見の相違などから 身延山を降り、越前や富士河合に逗留した後 駿河の国上野郷の南条時光の寄進により大石寺を建立しました。

 

 日蓮正宗は 釈迦説法を末法の世に合う教えではないとして、日蓮大聖人こそ本仏であるとする日蓮本仏論の立場をとり、宗祖(日蓮大聖人)を本仏と仰ぎ、本門戒壇の大御本尊を信じて題目を修行しさえするならば、どんな者でも必ず一生の内に成仏できる として居ります。色々な宗派により 様々な戒律が説かれますが、日蓮正宗の戒は 捨悪と 持善であります。

 

 葬儀式の次第は 日蓮正宗の日常勤行とほぼ同じで、1 喪主・親族・会葬者 着席、2 僧侶出仕、3 題目三題、4 読経 ”方便品、寿量品”、5 焼香、6 弔辞・弔電 披露、7 読経 ”自我偈”・題目、8 観念文、9 僧侶退出。式は ”導師・喪主・その他弔問客も一体となって故人の即身成仏を心より願い、大御本尊の御威光に照らされて霊山浄土に向かえるよう祈念する” もので、引導は特に有りません。日蓮宗では 日蓮大聖人は ”法華経に帰依することが持戒にまさる” と説いたため、仏弟子としての名を戒名と言わず 法号といいますが、日蓮正宗では ”御受戒” があり ほとんどの場合は 死亡した時に 戒名が与えられます。又 死装束において三角巾や六文銭は用いません。

 

 日蓮正宗の 焼香は 額に押し頂いて 三回を原則とします。

 

   今回は以上です。 

葬儀 日蓮宗U

 今回は葬儀 日蓮宗Uに付いて書かせて頂きました。

 

 日蓮宗は 鎌倉時代 1222年に安房の国長狭郡(現在の千葉県鴨川市)に生を受けた日蓮大聖人により起こされました。その葬儀式の本義は 故人様を霊山浄土(りょうぜんじょうど)に導くことにあります。霊山浄土とは インドの霊鷲山(りょうじゅさん)を指し、久遠実成(くおんじつじょう)の仏である釈尊は 現在も霊鷲山で法華経を講じているとの信仰にもとずきます。葬儀式では ”南無妙法蓮華経”を中心に 仏・菩薩・明王・天・神の名前が書き込まれた ”十界曼荼羅” をご本尊として掲げます。日蓮宗の総本山(祖山)は 身延山妙法華院久遠寺(山梨県南巨摩郡身延町、本尊;三宝尊、開山;日蓮)、そして 宗務院として 長栄山大国院本門寺(東京都大田区池上、本尊;三宝尊、開山;日蓮)がおかれて居ります。


 故人様 ご臨終の際の枕経 及び通夜は 基本的に日常勤行と同じで 勧請、開経偈、読経、祖訓、唱題、宝塔偈、回向、四誓、題目三題が行われます。日蓮宗では読経(どっきょう)と言い ”方便品(ほうべんぽん)” ”自我偈(じがげ)”などが読まれます。枕経の際は仏壇の前か、十界の曼荼羅をかけた前で 営みます。通夜の場合は営みの後に通夜説教 又は祖訓の解説が行われます。そして 湯灌 及び納棺では南無妙法蓮華経を唱題しながら行います。


 葬儀式は 日常勤行の形に 声明曲が加わり、引導が行われます。その次第は;

1 入堂(にゅうどう)

2 開式の辞(かいしきのじ)

3 総礼(そうらい) 僧侶、参列者全員が合掌して唱題三遍し礼拝する。

4 道場偈(どうじょうげ) 諸仏諸尊を勧進(招く)する声明曲。

5 三宝礼(さんぽらい) 仏法僧の三宝を礼拝する。立ったり座ったりするので起居礼(きこらい)という。

6 勧請(かんじょう) 久遠釈尊をはじめ四菩薩、諸仏諸尊、日蓮大聖人等を招く。

7 開経偈(かいきょうげ) 読経の前に唱えるもので法華経の功徳を讃え、この教えを何時までも受持する事を誓う。

8 読経(どっきょう) 方便品など法華経の中の肝要な諸品を拝読する。

9 咒讃鐃(しゅさんにょうはち) 唄をうたい、器楽を演奏して諸仏を供養。咒讃は声明曲の一つ、その後に鐃(銅鑼 どら)とを演奏する。(導師が一人の場合は省略)

10 開棺(かいかん) 引導の前触れとして行い、迷いを転じて悟りにはいることを予告する意味をもつ。

11 献供(けんく) 茶湯、霊膳、献華、水供と 極上の美味を献上する式。事前にお供えし省略する場合も有り。

12 引導(いんどう) 導師は柩前に進み、払子(ほっす)を三振りし、焼香を三回した後に引導文を読み上げる。霊山往詣の安心を説き、故人の一生の行績を語り、法号の由来を述べ、法華経信仰をもつことの尊さを讃嘆する。故人の徳を讃える部分を”歎徳(たんとく)”という。

13 弔辞・弔電(ちょうじ・ちょうでん)

14 読経(どっきょう) 自我偈など法華経の中の肝要な諸品を拝読する。焼香に入り 16の唱題までに終える。

15 祖訓(そくん) 日蓮大聖人の遺文を拝読する。省略されることも多い。

16 唱題(しょうだい) 参列者全員で霊山往詣を念じ、一心に南無妙法蓮華経と唱える。

17 宝塔偈(ほうとうげ) 回向の前に唱える偈文で、法華経受持の功徳を讃嘆する。

18 回向(えこう) 法要の功徳をめぐらして、現世安穏後生善処 を祈念する。

19 四誓(しせい) 回向の次に唱える文で、人々を救う誓いの言葉を唱える。

20 三帰(さんき) 三宝に帰依し、仏道に精進することを誓う声明曲。

21 奉送(ぶそう) 諸仏諸尊をお送りする声明曲(起居礼 きこらい)。

22 閉式の辞(へいしきのじ)

23 退堂(たいどう)

 日蓮宗の焼香は 香を親指と人指し指ではさみ 額の高さにおしいただいて 香炉にくべ、三回繰り返します。基本的には三回ですが 地域のしきたりや 時間の関係により一回と指定される場合も御座います。


   今回は以上です。

 

葬儀 日蓮宗

 今回は葬儀日蓮宗に付いて書かせて頂きました。

 

 日蓮宗は 鎌倉時代中期に 日蓮聖人(1222年−1282年 諡号 日蓮大菩薩、立正大師)により起こされた仏教の宗派の一つで 日蓮法華宗とも称しました。その教えは 法華経(妙法蓮華経)が釈迦の正しい教えであるとし、南無妙法蓮華経 という題目をとなえる(唱題)ことにより、滅度後の衆生は救済される と説かれます。その葬儀式は 日蓮聖人の ”法華経を信じ、南無妙法蓮華経の題目を受持する者は、必ず 霊山浄土に往径することができる” という言葉を信じて営まれます。

 

 日蓮宗の葬儀式は 故人様に 穏やかにこの世を離れ、新たな世界に清々しい気持ちで旅立っていただく為に営まれます。故人様に対して 生死の二法を明らかにし、法華経信仰を通して 釈尊 日蓮聖人との関係に於ける安心(あんじん)を説き、過去・現在・未来の三世にわたり 法華経を護持することを勧め、霊山浄土へ導くことを眼目として居ります。霊山浄土とは インドの霊鷲山(りょうじゅさん)を指し、釈尊は今尚 そこで法華経を講じている久遠実成(くおんじつじょう)の仏でであるとされ、その釈尊の下え故人様をお送りする儀式が葬儀式であります。 日蓮宗の本尊は 久遠実成の本師 釈迦牟尼仏であり、その永遠の釈尊の慈悲と救いを表わすのが 大曼荼羅であります。大曼荼羅は 日蓮聖人が 久遠の仏さまがお悟りになった世界を文字で表わしたもので、中央に南無妙法蓮華経の宝塔が輝き、その左右にお釈迦と多宝如来が座られ、地湧の菩薩や十界の代表も列座に連ねられたものです。法会の中心には本尊として大曼荼羅が掲げられます。法華経の世界の再現が法会であり、葬儀は故人様 最後の聞法修行の機会であるとも理解されますので、大曼荼羅が大切な位置を占めることとなります。

 

 尚 南無妙法蓮華経 という題目を唱えると言いますが、題目は経典の表題を唱えることに由来します。

 

   今回は以上です。

葬儀 曹洞宗U

 今回は葬儀 曹洞宗Uに付いて書かせて頂きました。


 曹洞宗は 鎌倉時代に道元禅師により 中国から日本に伝えられた禅宗です。道元禅師は自らの教えを”正伝の仏法”であるとしてセクショナリズムを否定しました。弟子達には自ら宗派名を称することを禁じ、禅宗の一派として見られることにも拒否感を示し、どうしても名乗らなければならない時のみ 仏心宗 と称するよう示したと伝えられます。禅師の入滅後(死後) 次第に禅宗を標榜する様に成り、第四祖・第五祖の頃から曹洞宗を宗派の呼称として用いる様に成りました。鎌倉・室町時代には 臨済将軍曹洞土民 と言はれ、臨済宗が時の中央武家政権の庇護を受け 政治・文化的に重んじられたのに対し、曹洞宗は 地方武家・地方豪族・下級武士・一般民衆の間に広まりました。大本山は 福井県吉田郡永平寺町の 吉祥山永平寺(開山;道元、本尊;釈迦如来・弥勒仏・阿弥陀如来)と 神奈川県横浜市鶴見区の 諸嶽山総持寺(開基;行基、本尊;釈迦如来)の 2山があります。その葬儀は 故人様を偲び・讃え、ご遺族を労り・慰める為に 営まれるものとされます。


 故人様 ご臨終の際は 臨終諷経(りんじゅうふぎん、枕経)として、臨終者の枕元で 仏遺教経(ぶつゆいきょうぎょう)、又は 舎利礼文(しゃりらいもん)を読み、回向を唱えます。通夜では 僧侶が 葬送の辞 を述べ、修証義(道元禅師の主著 正法眼蔵 の内容を解り易く編集した書)や舎利礼文などを適宣 読み、最後に回向を唱えます。最後に説法が行われます。


 葬儀式の次第は;

1 入堂(にゅうどう)

2 剃髪(ていはつ) 導師は香をたき合掌して 流転三界中 を三唱。柄を紙でまいた剃刀を香に薫じ、両手の親指と人差し指の間に挟んで合掌。剃除鬚髪‥‥くぎよう寂滅 と三唱の内に剃刀を髪にあてる。(男性の場合は下顎にも)。

3 授戒(じゅかい) 懺悔、三帰戒、三聚浄戒、十重禁戒、血脈授与から構成される。悪業を懺悔し、身・口・意の三業を懺悔して清浄を得たので三宝に帰依し、仏の戒め 法を守り 世の為に尽くすという 三聚浄戒を授かり、不殺生などの十重禁戒を授かり、仏弟子に入る血脈を授かる という流れになります。

4 入棺諷経(にゅうかんふぎん) 大悲心陀羅尼 を読み、回向を唱える。

5 龕前念誦(がんぜんねんじゅ) 故人の死に当たり、諸仏のみ名を唱え、その功徳が故人の悟りえの道をより美しいものにすることを祈念する意味の念誦を唱え、十仏名を唱え、舎利礼文を読み、回向文を唱える。

6 挙龕念誦(こがんねんじゅ) 維那(儀式をリードする僧)の発声により 大宝楼閣陀羅尼 が読まれ、チンドンチャンと鼓三通する。

7 引導法語(いんどうほうご) 導師が自作の悟りの心境を表わす漢詩を法語として唱える。このとき法炬(たいまつ)を香の薫じ、右回り、左回りに円を描く。故人を一挙に仏世界(悟り)に導く。

8 弔辞(ちょうじ)

9 弔電(ちょうでん)

10 山頭念誦(さんとうねんじゅ) 故人は仏弟子となったので、一路涅槃に入り、仏性の覚醒を助けてくれることを祈願する。ここでご遺族の焼香を行う。

11 回向(えこう) ここで会葬者は焼香を行う。回向に続いて 修証義 などを読誦し、最後に送棺回向を唱える。

12 鼓三通(きはつさんつう)

13 散堂(さんどう)

   退場

 曹洞宗の葬儀に於ける焼香は 数珠を左手にかけ、右手の親指、人指し指、中指の三本で抹香をつまみ、そのまま 右目の高さまでささげ、香炉の中に落とします。回数は二回が基本ですが、地域のしきたりによっては異なる場合が御座います。線香焼香の場合は 一本の線香にロウソクで火をつけ、香炉に立てます。


   今回は以上です。 



葬儀 曹洞宗

 今回は葬儀 曹洞宗(そうとうしゅう)に付いて書かせて頂きました。

 

 曹洞宗は 日本に於ける禅宗の一宗派で 鎌倉時代に宋で修学した道元禅師(諡号(しごう) 仏性伝東国師、承陽大師)により伝えられ、専ら座禅に徹する 黙照禅であることを特徴として居ります。曹洞宗の教義では 浄土はなく、成仏以前という考え方も有りませんので、授戒と引導が葬儀式の中心となります。又 葬儀式は 故人様を偲び、讃えることであり、ご遺族をいたわり、慰める為に営むものとされて居ります。

 

 曹洞宗の檀信徒用の葬儀儀礼次第を示した 檀信徒喪儀法では 僧侶(特に修行途中の僧侶)の葬儀を簡略化して作られて居ります。その中心に置かれているのが 授戒(戒を授けて仏弟子にすること)と 引導(仏世界に入らしむること)です。曹洞宗の教義は ”正伝の仏法” を伝統とし、南無釈迦牟尼仏 として釈迦を本尊と仰ぎ、”即心是仏”の心をもつて、主に座禅により働きかけます。日本の曹洞宗の座禅は 中国禅の伝統と異なり教義をたてます。即ち ”修証一如”(無限の修行こそが成仏である)という道元禅師の教えに基ずいて”只管打座(しかんたざ)”(ひたすら座禅すること)をもっぱらとし、座禅による悟りによって仏性を自覚するところに信仰の中心があります。ただひたすら座禅することにより釈迦の悟りに到達し、自己と大宇宙が一つになる ”即心是仏(そくしんぜぶつ)”を説きます。本来は生前に仏教徒として授戒すべきですが、それが出来なかった人にも これを及ぼすため 葬儀式の授戒、引導により悟り(仏世界)に入らしむる訳です。又 肉親の死により悲嘆にくれるご遺族に、故人様もまたこうして仏の慈悲により救済され、仏の世界に入れることを 葬儀式で示して、慰めを与えることとなります。


 生前に戒を授かる授戒会(じゅかいえ)は 通常 七日間 お寺に籠り、座禅し 洒水灌頂(しゃすいかんじょう)を受け 法話を聞き 自らの悪業を懺悔し 捨身供養し 戒法を受けて 仏弟子としての血脈を授けられることで終わります。


   今回は以上です。



葬儀 臨済宗U

 今回は葬儀 臨済宗Uに付いて書かせて頂きました。

 

 臨済宗は 中国禅宗五家(臨済、仰(いぎょう)、曹洞、雲門、法眼)の一つで、日本には 鎌倉時代に中国 宋に渡り 修学した 栄西禅師(千光国師)により始めて持ち込まれ、その後 何人もの僧侶により 日本に伝えられ、様々な派が成立しました。栄西禅師は 帰国後 紆余曲折の後 鎌倉幕府の支持を得て、二代将軍 源頼家の庇護の下、京都に建仁寺を建立して 布教活動を行いました。その教えは 師から弟子への悟りの伝達を重んじ、釈迦を本師釈迦如来大和尚 インドから中国へ禅を伝えたとされるボーディダルマを初祖菩提達磨大師 中国 宋の臨済禅師を宗祖臨済大師と呼んで崇拝しております。

 

 臨済宗の臨終の儀式は 枕経諷経(まくらきょうふぎん)と言い、観音経・大悲呪(だいひしゅう)などが 読まれた後に 菩薩の4っの誓いである 四弘誓願(しぐせいがん)が読まれます。通夜の儀式は 通夜諷経と呼ばれ、夜を通して死者の冥福を愛惜の念を込めて祈り、観音経・金剛経が読まれた後に 四弘誓願が読まれます。尚 諷経とは 声を揃えて経文を読むこと を意味します。

 

 葬儀式に於ける 一般的な授戒以降の次第は以下の通りです;

1 授戒(じゅかい) 故人様を剃髪し、授戒し、釈迦牟尼仏の弟子にする。剃髪偈を 剃刀を持って唱え、悪行を懺悔し清らかな身・口・意による入滅を願う 懺悔文、仏・法・僧に帰依して信心のまことを捧げる 三帰戒文を故人様に代わって唱え、その後 五戒・三聚浄戒・十重禁戒を授ける。

2 入龕諷経(にゅうがんふぎん) ご遺体が棺に入るときに行う。大悲呪を読み、回向文を唱える。

3 龕前念誦(がんぜんねんじゅ) 本来は葬儀式の前夜に行う。故人様のために諷経し、故人様が悟りを得ることを願って営むことを明らかにする龕前念誦を唱え、十仏名を唱和し、大悲呪を読み、回向文を唱える。

4 鎖龕諷経(さがんふぎん) 柩に蓋をして閉ざすときに行う。大悲呪を読み、回向文を唱える。

5 起龕諷経(きがんふぎん) 出棺に際して行う。大悲呪を読み、回向文を唱える。

6 葬列(そうれつ) 遺族・親族・故人様の関係者が柩に伴い、葬列を組んで寺に移動し、これを一般の会葬者は見送る。往生咒が読まれ、チン(いんけい) ドン(たいこ) チャラン(はち)を鳴らしながら進む。

7 山頭念誦(さんとうねんじゅ) 山は元来 寺や火葬場を表わす。本来は火葬 又は土葬に際しての念誦と考えられます。

8 引導法語(いんどうほうご) 引導は 苦海の衆生を大悟の境界に引き導く こと。授戒と共に葬儀式の中心となります。

臨済宗の焼香は 額にいただかずに一回が一般的ですが、宗派や地域によっては 二回、三回の場合も御座いますので、ご導師に確認する事をお薦め致します。

 

   今回は以上です。

葬儀 臨済宗

 今回は葬儀 臨済宗に付いて書かせて頂きました。

 

 臨済宗は 千光国師(栄西 1141〜1215年)を宗祖と仰ぎ、法の精神は 文字で伝える事は出来ないという ”不立文字(ふりゅうもんじ)”の伝統をもつ 禅宗の宗派です。その葬儀は 死者を大悟の境地に導くことを目的として居ります。端的には 死者が仏弟子となり、修行の道に入り、自己の仏性に目覚めることを願う儀式 です。したがって 死者を仏弟子とする為の授戒と、仏性に目覚めさせる為の引導が 葬儀式の中心となります。

 

 臨済宗は多くの派に分かれて居り、代表的な 建仁寺派や東福寺派を含み15の派からなりたって居ります。臨済宗の葬儀式次第としては 特に定められた葬送儀則はなく、各派本山、僧堂、僧侶が個別に 慣例による儀則を作り 執り行われて居りますが、基本的には江戸時代に作られた 清規 を基にして居ります。

 

 葬儀式には 人間は仏の世界から見れば まだまだ修行が不足した存在であるから、縁が無くて この世で修行ができなかったにしろ、この後 仏の世界に縁を結んで、亡くなった後でも 仏弟子として修行に励んで欲しいとの 願いが込められて居ります。又 これによって ご遺族は 亡き人の最後をきちんとしてあげ、故人様の安心(あんじん)を願うと共に、葬儀式を営むことを通して 故人様と共に平静な心(安心)を得、故人様に報いようと自ら促されます。

 

 葬儀式次第は 導師さまにより異なりますが、一般的には 龕前念誦(がんぜんねんじゅ、棺の前でお経をあげる)、鎖龕念誦(さがんねんじゅ、棺を閉ざしてお経をあげる)、起龕念誦(きがんねんじゅ、お経をあげて出棺)、葬列(そうれつ、葬列を組み寺院へむかう)、山頭念誦(さんとうねんじゅ、寺院でお経をあげる)‥‥と昔の葬儀の一連の流れを追う形で行われます。

 

 引導法語は 四六文と言われる形式を用いて漢詩文で書かれるのが普通で、漢詩作法にのっとり、禅の宗旨、生死の安心を示し、故人様の生涯や戒名の意味 を示すなど 様式に従って 導師様の修行を背景として作られます。

 

   今回は以上です。

葬儀 浄土真宗V大谷派

 今回は葬儀 浄土真宗大谷派に付いて書かせて頂きました。

 

 真宗大谷派は 浄土真宗の宗派の一つで 親鸞聖人を宗祖と仰ぎ、京都市下京区烏丸通り七条の真宗本廟(通称 東本願寺)を本山とします。大谷派、大派、谷派 と略称され お東さん とも通称されます。1602年 顕如上人の長男 教如上人が徳川家康より 烏丸七条に土地を拝領し 真宗本廟を建立して分派しました。明治14年の 宗教団体法により 宗派名が真宗大谷派と定まりました。尚 東京台東区の 浄土真宗東本願寺派 本山 東本願寺 を本山とする 浄土真宗東本願寺派は 1981年に真宗大谷派から 離脱・独立した 別の宗教法人です。

 

 真宗大谷派の葬儀式は 棺前勤行 と葬場勤行からなる ”葬儀式第一”と 告別式形式の ”葬儀式第二”があります。その次第は以下の通りです;

1 葬儀式第一

 1−1 棺前勤行

  (1) 総礼(そうらい) 導師・衆僧が合わせて合掌・蹲踞・起立・蹲踞する礼をなすこと。

  (2) 勧衆偈(かんしゅうげ) 帰三宝偈と同じ。

  (3) 短念仏十遍(たんねんぶつじゅっぺん) 

  (4) 回向(えこう) 我説彼尊功徳事 衆善無辺如海水‥‥ (十二礼 より)。

  (5) 総礼(そうらい)。

  (6) 三匝鈴(さんそうりん) 三匝の鈴(鈴をきざんで小から大へと打ち上げ、あるいは大から小へと打ち下げる)を打ち出す。

  (7) 路念仏(じねんぶつ) 葬列の際に詠唱するもので 南無阿弥陀仏 4句を1節とする念仏で独特の節回しがある。

 1−2 葬場勤行

  (8) 三匝鈴(さんそうりん)。

  (9) 路念仏(じねんぶつ)。

  (10) 導師焼香(どうししょうこう) 導師焼香のときに総礼。

  (11) 表白(ひょうびゃく) 葬儀式の趣旨を簡略に述べる文。

  (12) 三匝鈴(さんそうりん)。

  (13) 路念仏(じねんぶつ)。

  (14) 弔辞(ちょうじ)。

  (16) 正信偈(しょうしんげ)。

  (17) 和讃(わさん) 本願力あひぬれば、むなしくすぐる人ぞなき‥‥。

  (18) 回向(えこう) 願以此功徳‥‥。

2 葬儀式第二

  (1) 総礼(そうらい)。

  (2) 伽陀(かだ) 先請弥陀入道場‥‥。

  (3) 勧衆偈(かんしゅうげ)。

  (4) 短念仏十遍(たんねんぶつじゅっぺん)。

  (5) 回向(えこう)。

  (6) 総礼(そうらい)。

  (7) 三匝鈴(さんそうりん)。

  (8) 路念仏(じんねんぶつ)。

  (9) 三匝鈴(さんそうりん)。

  (10) 導師焼香(どうししょうこう) 導師焼香の時に総礼。

  (11) 表白(ひょうびゃく)。

  (12) 三匝鈴(さんそうりん)。

  (13) 弔辞(ちょうじ)。

  (14) 正真偈(しょうしんげ)。

  (15) 短念仏(たんねんぶつ)。

  (16) 三重念仏(さんじゅうねんぶつ)。

  (17) 和讃(わさん)。

  (18) 回向(えこう)。

  (19) 総礼(そうらい) 弔電代読。

焼香は 額に押し戴かず 一回となります。


   今回は以上です。 

      


葬儀 浄土真宗U

 今回は浄土真宗の葬儀式に付いて書かせて頂きました。

 

 浄土真宗の葬儀式は ご遺族やご縁故の方々が集まり 故人様を偲んで共に読経念仏して 尊い仏縁にあうという大切なご縁であると共に 亡き人に永遠の別れを告げる葬送儀礼でもあります。華美になることなく、又 見栄や外聞にとらわれることなく、阿弥陀如来のおはたらきによって お念仏をいただかれて お浄土へ還られた故人様を偲びながら、人生における生と死の問題にしっかりと目を向け、浄土真宗に相応しい葬儀式でありたいものです。世間には 葬儀にまつわる様々な 風習や世俗の迷信・俗信がありますが、浄土真宗では それらに振り回される事無く、簡素な葬儀でなければ成りません。

 

 臨終勤行である 枕経では ご本尊の前にご遺体を安置し勤行を行います。本願寺派では 阿弥陀経を読経し、念仏し、和讃、回向を行います。故人様が帰敬式・法名を受けていない時は、おかみそり・法名を枕経の段階で授けます。

 

 通夜勤行は 本願寺派では枕経と同じですが 最後に法話が行われます。通夜の前にご納棺を行いますが、このとき 棺の蓋の内側に 棺書(名号、命日、法名、年齢 等)を書くことが有ります。

 

 本願寺派の葬儀式次第は以下の通りとなります;

1 偈文(げもん)  帰三宝偈

2 念仏(ねんぶつ) 短念仏(ナムイダ あるいは ナンダム)

3 回向(えこう)  

4 お別れの言葉  弔辞に当りますが、死者を讃えるのではなく ”お浄土より我々を照覧して お導き下さい”という言い方を主とします。

5 三奉請(さんぶじょう) 法要を始めるに当たり、阿弥陀如来、釈迦如来、十方如来あるいは諸菩薩衆に入場を請う偈。

6 正信偈(しょうしんげ) 親鸞聖人の”教行信証” に付せられた120句からなる偈。

7 念仏(ねんぶつ) 短念仏。

8 和讃(わさん) ”本願力あひぬれば、むなしくすぐる人ぞなき‥‥。

9 回向(えこう) 

 

 ご遺体を火葬する時に行うのが 火屋勤行で 偈文(重誓偈)、念仏、回向となります。ご収骨のさいに行うのが 収骨勤行で 偈文(讃仏偈)、念仏、回向となります。

焼香は一回 額にはいただきません、香を香炉にくべる前に合掌はせず リンをならしたりもしません。線香を供える際は 一本の線香を 二つ あるいは三つに折り、火を点けた後に 線香を横に寝かせて供えます(寝線香)。

 

   今回は以上です。

 

 

 

 

 

葬儀 浄土真宗

 今回は葬儀 浄土真宗に付いて書かせて頂きました。

 

 浄土真宗は 親鸞聖人を宗祖と仰ぐ仏教の宗派ですが、絶対他力 平生業成を基本とし、全ての人が 阿弥陀如来の慈しみの世界(浄土)に納め取られ 仏と成る と教えます。人の往生、成仏は 阿弥陀如来のひとり働きによるのみで 普段にご信心をいただいているならば 浄土往生と成仏は平生に約束されていることなので 死者のために 成仏を祈る必要はない とされます。従いまして 浄土真宗の葬儀は ご遺体に対してではなく、ご本尊 阿弥陀如来の 仏徳を讃嘆し、故人様を偲びつつ、報謝のまことをささげる儀式となり、他宗派の葬儀で行う 授戒と引導は行いません。

 

 浄土真宗の葬儀では 日常勤行がそのまま移行する形で葬儀式が形成されます。従い 浄土真宗各派(10派、その中で大きな派は 本願寺派(西本願寺)と 大谷派(東本願寺)の二つ)の葬儀の違いは 各派の日常勤行の違いを表わしております。葬儀の目的は各派とも大きな相違は御座いません。

 

 浄土真宗の葬儀が 他宗派と大きく異なる点は 授戒と引導を行わないと共に 回向の意味合いです。通常 回向は ”私達の功徳を死者にめぐらし差し向ける”ことにありますが、浄土真宗では 死者に対する回向は無く、”仏から頂く功徳を仏の本願によって人々におよぼしていただけることを喜ぶ”となります、人間には他に分かち合うだけの功徳が備わっていないと考えるからです。

 

 更に 浄土真宗では 往生即成仏ですので 死出の旅路に必要とされる 死装束は不要となります。霊も認めていません。中陰に付いても 供養をしなければ成仏出来ない とする考えは有りません。穢れを清めると言う考えも有りませんので 浄めの塩も不要で、むしろ失礼にあたると考えます。

 

 浄土真宗に於ける 葬儀式は 死者は死という事実を身をもって示し、私たちに死を迎える用意が出来ているかを無言の内に教えているにであるから、これを機縁としてご本尊 阿弥陀如来に対して 報恩感謝し、仏の教えを学ぶ 聞法 の場であると位置付けております。


 浄土真宗の葬儀に際して 使用しない言葉は以下の通りです;

ご霊前−   ご仏前・ご尊前

祈る−    念じる・お念じ申し上げます

冥福を祈る− 哀悼の意を表します

戒名−    法名

魂ー     故人

ご回向を頂く− おつとめを頂く・読経を頂く

引導をわたす− おかみそりを行う

安らかにお眠り下さい− 私たちをお導き下さい

幽冥境を異にする− 御仏の国に生まれる

天国に昇天する− お浄土に生まれる

草ばのかげー お浄土・み仏の国


   今回は以上です。


 

葬儀 浄土宗U

 今回は前回に引き続き葬儀浄土宗Uに付いて書かせて頂きました。

 

 浄土宗では 臨終行儀を大切にしてきた伝統から枕経を重視して居り、このときに授戒するのが基本とされて居りました。しかし 現在では 枕経は 来迎仏をあげて念仏だけで良い と変化し、授戒は通夜のときに行うのが一般的となっております。

 

 浄土宗に於ける葬儀式は 堂内式と称します。その次第は以下の通りです。但し 葬儀式をご自宅で行う場合は 省略される部分も御座います;

序分(諸仏をお迎えし、讃嘆し、仏前で懺悔する部分)

1 洪鐘(こうしょう) 法要があることをご案内。

2 法鼓(ほうこ) 法要の開始準備をご案内、ご遺族・参列者 入堂。

3 喚鐘(かんしょう) 導師・式衆 入堂。

4 作相(さそう) 威儀を整える。

5 香偈(こうげ) 香を焚き、清らかな心になることを願う。

6 三宝礼(さんぽうらい) 仏・法・僧の三宝に礼をする。

7 奉請(ぶじょう) 諸仏の入場をお願いする。

8 懺悔偈(さんげげ) 迎えた仏、菩薩に対し自己の罪業を懺悔する。

正宗分(仏の説法を聞き 念仏し その功徳を回施する部分)

9 転座(てんざ) 向きを本尊から柩に変える。

10 作梵(さぼん) 転座する際に梵語の 四智讃を唱える。

11 合はち(がっぱち) はちを鳴らす。

12 鎖龕(さがん) 棺を閉ざす儀式。

13 起龕(きがん) 葬場へ赴くために柩を起こす儀式。

14 奠湯(てんとう) 葛湯を霊前に供養する儀式。

15 奠茶(てんちゃ) 茶を霊前に供養する儀式。

16 霊供(りょうぐ) 仏飯を霊前に供える。

17 念誦(ねんじゅ) 念誦僧が節をつけて唱えること。

18 下炬(あこ) 二本の松明を持ち、1本を捨て、残りの1本で一円を描き、下炬引導文を述べる。捨てるのは 厭離穢土(えんりえど)の意味、一円を描くのは欣求浄土(ごんぐじょうど)の意味を表す。終えると同時に松明を捨てて 十念を授ける。

19 弔辞(ちょうじ) 弔辞がある場合は ここで拝読。

20 開経偈(かいきょうげ) 誦経に際して 教えの真義を体得することを願う。

21 誦経(ずきょう) 四誓偈か仏身観文を読経、この間に焼香。

22 摂益文(しょうやくもん) 念仏を唱える者は皆仏に守られる との偈。

23 念仏一会(ねんぶついちえ) 救われる幸いを喜び、感謝し、数多く念仏を唱える(この間に向きを柩から本尊に変える)

24 回向(えこう) 死者の霊に誦経・念仏の功徳を捧げる。

25 総回向(そうえこう) 誦経・念仏の功徳を一切のものに振り向け、往生を願う。

流通分(誓いを新たにして仏をお送りする部分)

26 総願偈(そうがんげ) 仏道修行の四願を誓い、成就を念じ往生を願う。

27 三身礼(さんじんらい) 阿弥陀仏への帰依を表明する。

28 送仏偈(そうぶつげ) 諸仏諸菩薩を心からお送りする。

29 退堂(たいどう)

焼香は 仏や亡き人にご自分の真心をささげて供養すると共に 自らの身心を清らかにする為に 焚きます。

焼香をする際には 香炉の前に姿勢を正して合掌し、一礼した後、香合のお香を右手の親指、人差し指、中指の3指で軽くつまみ、その手を仰向けにし、この右手に左てを添えて、これを恭しく額の高さまで持ち上げ、そして 香炉の炭の上にくべます。くべ終わりましたら 再び合掌をして 最後に一礼します。焼香の回数は特に拘りません。

 

   今回は以上です。

葬儀 浄土宗

 今回は葬儀 浄土宗に付いて書かせて頂きました。

 

 浄土宗は 法然上人を宗祖と仰ぎ その教えは ただひたすらに仏に帰依すれば必ず救われる とし 南無阿弥陀仏 を口に出して唱えれば、必ず仏の救済を受けて平和な毎日を送り、浄土へ生まれ帰ることができる という 他力のおしえをひろめています。浄土宗の葬儀は 故人様を仏の弟子として 仏の本願により阿弥陀仏の下である極楽浄土に往生することを教え導き、本来の住処 生命の根源である極楽浄土へ立ち戻る凱旋式として行うとも考えられます。

 

 浄土宗では 生きていると言う事は 死に向かっている事で有り 人間を含めた生物は この世に生を受けた瞬間から必ず死を迎えること それを定めとして生活している と説きます。古い時代には 人の寿命も短く 医療も十分でない中で 死は身近な出来事でも有りました。その様な中で育まれた 習慣やしきたりから 現代の葬儀式があります。浄土宗の葬儀式では 故人様を極楽浄土へお見送りすると共に 参列された方々にも 、深い悲しみの内にも自らの死の意味を問い、清浄な心で仏の教えに耳を傾け、授戒し新しく仏の弟子となった 故人様と共に、一心に念仏する生活に生きる決意をする契機となるよう願っています。

 

 浄土宗の法要は 序文(法要を行うに当たって仏をお迎えする部分)、正宗分(法要で仏のお話を伺う部分)、流通分(法要を終えた後に感謝して仏をお送りする部分)の3段階で構成されます。この通常法要に授戒と引導を加えた形が葬儀式となります。授戒は 仏法に縁のなかった人でも 戒名を授けて仏に弟子とする事で、引導は仏の弟子として教え導くことです。生前に授戒されている方には 授戒は省略され 引導だけを行います。僧侶の場合には 授戒も引導も行いません。

 

   今回は以上です。

 

葬儀 真言宗U

 今回は葬儀 真言宗Uに付いて書かせて頂きました。

 

 真言宗は 弘法大師空海を開祖とする 真言密教の教えで、この身のままで仏になる即身成仏を目指しています。ご本尊は大日如来で その葬儀は 故人様を大日如来の密厳浄土、あるいは 弥勒菩薩の浄土である 都率天に送る儀式であります。高野山 金剛峰寺の奥ノ院で入定した空海は 弥勒菩薩が地上に降りてくる時に力を合わせて人々を救済すると言われて居ります。

 

 高野山真言宗では まず ご遺体を納棺してから、柩の前で授戒が行われます。真言宗の葬儀の特徴は 灌頂(かんじょう)の儀式にあると言われます。灌頂とは 頭に法水をそそぎかける事で、密教では 仏の位にのぼる為の重要な作法となります。故人様の霊を浄土にお運びする役目は弥勒菩薩で、この弥勒菩薩の来迎をを頂いて 故人様の霊を弥勒の浄土に成仏させることが 葬儀式の目的となります。その式次第は以下の通りです;

1 洒水(しゃすい)

  加持された法水を注いで 故人様の身心を浄める。

2 加持供物

  仏前に供えられた供物を加持して浄める。

3 三礼(さんらい)

  三礼文を唱えて仏法僧を礼拝する。

4 剃髪

  剃刀を執って偈を唱える。

5 授戒

  故人様に戒律を授けます。十善戒 又は 五善戒を授けます。

6 授戒名

  故人様に戒名を授けます。

7 表白(ひょうびゃく)

  本尊大日如来をはじめ 諸仏諸菩薩を讃え これから行う儀式の成就を祈ります。

8 神文(しんぶん)

  諸仏諸菩薩の降臨を感謝し、故人様の贖罪、生善、成仏を願う。

9 教化(きょうけ)

  故人様が即身成仏の正覚を得る為に、その開発、教化を願う。

10 引導の印明

  臨終の大事を授けます。

11 破地獄の印明

  故人様の心内の地獄を破砕する。

12 五鈷杵授与偈文(ごこしょじゅよげもん)

  如来の五智を表現する五鈷杵を授けて灌頂とする。喝を三遍唱える。

13 真言

  真言を授ける。

14 大師御引導の大事偈文

  弘法大師による引導の印明、偈文を授け即身成仏の境地に引導する。真言宗引導の中心。

15 開眼の印明

  仏眼の印明により故人様を加持し、位牌を開眼します。

16 授血脈(じゅけちみゃく)

  大日如来から弘法大師に至る系譜の後に導師名、故人様戒名を加え、真言密教の師資相承の血脈を授ける。

17 六大の印明

  地・水・火・風・空・識の六大縁起による生命の境界を与えて引導を授ける。

18 諷誦文(ふじゅもん)

  導師により 故人様の生前の功績と徳を讃え、その成仏を願う文 が読まれます。

以降 弔辞、弔電、焼香、祈願、導師最極秘印、出棺と続きます。

尚 焼香は 戒香、定香、解脱香の3っを 仏法僧に捧げる意味で 三回行います。

   今回は以上です。  
















    

葬儀 真言宗

 今回は葬儀 真言宗に付いて書かせて頂きました。

 

 真言宗の葬儀観は 弘法大師の作と伝えられる 御詠歌により端的に示されております。御詠歌は ”阿字の子が 阿字の古里 立ち出でて また立ち帰る 阿字の古里” と詠まれます。阿は ご本尊である 大日如来と その生命を表し、葬儀は 大日如来の阿字へ還ることを意味します。葬儀の精神は 亡者(死者)を宇宙生命の源である 大日如来の大生命に包まれている 弥勒菩薩の浄土である 都率天(とそつてん 都率浄土とも言う)へ帰還させることです。

 

 真言宗の葬儀式は 即身成仏への引導作法として示されます。即身成仏とは この身このまま仏になること、身・口・意(しん・く・い)が行者と仏において一体となることです。こうなる為の修行を三密と呼びます。葬儀の前段階は 大日如来との一体感へ導くための準備段階の作法で、剃髪(ていはつ)、授戒(じゅかい)、戒名に授与 が行われます。後段階は 大日如来との永遠の生命との一体感に係わる作法となります。亡者(死者)に真言の教義を教え、一刻も早く仏弟子にする(即疾成仏 そくしつじょうぶつ)ため お経は微音で速めに読まれます。真言宗は 古儀真言宗と 新義真言宗に大別されますが、葬儀の基本思想に大差は有りませんが、高野山真言宗の古儀真言宗では 引導法の基軸を即身成仏に捉え、新義真言宗である 真言宗豊山派や真言宗智山派は 即身成仏に浄土思想を付加して捉える という違いがあります。尚 実際の葬儀の進行に当たりましては 宗派の違いだけではなく、地域によりましても異なる場合が御座いますので、ご導師様との事前確認が肝要となります。


 真言宗の葬儀式に於ける 焼香は 戒香、定香、解脱香 の3っを 仏法僧の三宝に捧げる意味で 三回行います。


   今回は以上です。 

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