お布施

 今回はお布施に付いて書かせて頂きました。

 

 仏教に於いて、お布施とは梵語では壇那(旦那)(ダーナ)と言い、菩薩(悟りを求めて修行をする人)が行うべき六つの実践徳目(六波羅蜜)の一つで、慈悲の心をもって 他人に財物などを施すことです。施す人も、施される人も、施す財物も本来的に空であり、執着心をはなれてなされるべきものとされています。お布施は様々有りますが 財施(ざいせ)、法施(ほうせ)、無畏施(むいせ)が一般的で 和顔施(わがんせ)、言辞施(げんじせ)なども有ります。

 

財施; 仏教の教えに感謝を表し 出家修行者、仏教教団、貧窮者などへ 金銭や衣服・食料などの財を施すこと。

法施: 仏の教えを説き、精神的な施しを行うこと。僧侶の務めとされています。

無畏施; 不安や怖れを抱いている人に対して安心を施す、困った人に親切を施すなどです。

和顔施; 笑顔を見せる事は それを見る人に幸福感を与え それも布施の一つであると言う考え。

言辞施; 言葉で他人を傷つけない様 気を付ける事。

 

 ご葬儀に於きましては ご僧侶は 通夜・葬儀式などの法要を営む事により 法施を施し、ご遺族は これに感謝して財施を施すという関係にあります。ご僧侶が法要を営む事は ビジネスでは無く あくまで法施であり、ご遺族のお布施は 法要執行への対価では無く あくまで財施を行うという事が本来の考え方です。しかしながら 現在の横浜など都会に於いては 檀家制度など希薄となり 寺院とご遺族の関係は日常の信仰を基本としたものでは無くなりつつあります。法要の施行に当たりご僧侶をお願いする場合、お布施の金額を問い合せる事もタブーでは無くなりつつ有り、ご遺族が負担可能な財施がどの位か 忌憚なくご相談する事も一般的と成りつつ有ります。ご僧侶をお願いしたいが 経済的事情がある様な場合は素直にご相談される事をお薦め致します。

 

   今回は以上です。

位牌

 今回は位牌について書かせて頂きました。

 

 位牌とは 仏教の祭祀で故人さまの霊を祀るために使われる木製の碑で、故人さまの戒名などが書かれて居ります。元々は中国の後漢時代に儒教の葬礼に用いられた霊碑を起源として居り、霊碑には死者の官位・姓名が書かれていた事から ”位”牌と呼ばれました。又 死者の霊が宿る 依代(よりしろ)という古来の習俗と仏教の卒塔婆が組み合わされた物とも言われて居ります。日本へは鎌倉時代に禅宗と共に伝来し、江戸時代に一般化しました。表には戒名が書かれ、裏には俗名と 死亡時の年齢、死亡年月日が書かれます。

 

 位牌には 内位牌、野位牌、本位牌、寺位牌などが有ります。

内位牌(仮位牌); ご臨終後 僧侶より戒名を頂き、作られる白木の簡素な位牌です。枕飾り、通夜、葬儀、後飾り(中陰壇)に祀られます。四十九日の法要で 御霊を内位牌から本位牌にお移しした後 お寺さまで焚き上げられます。

 

野位牌; 内位牌と同じ白木の位牌で、墓石に文字が刻み込まれるまでの間 お墓に置きます。

 

本位牌; 四十九日の法要により忌明けとなり ご仏壇の二段目に安置する位牌です。殆んどは木製で 漆塗りやカシュ―塗装に金箔・沈金・蒔絵が施された塗り位牌、黒檀・紫檀などに透明 或いは半透明の塗装をした唐木位牌、近年 多くなりました家具調位牌などが有ります。文字は地色と違う色で書いたものや 彫ったものなどが選べます。又 一枚の板に御一人 或いは複数の戒名を記した 札位牌(板位牌)、多数の薄い札が納められる様に作られた 繰り出し位牌等が御座います。

 

寺位牌; 本位牌とは別に 菩提寺に納める位牌です。お寺さまでは 本堂内や位牌堂に安置され、朝夕の勤行の際に供養されます。

 

尚 浄土真宗の場合は 原則として位牌は用いません、代りに法名軸、或いは過去帳を用います。しかしながら近年では お寺様の了解を得て お位牌を作られるご遺族さまも多く成りました。

 

   今回は以上です。

 

骨壺

 今回は骨壺について書かせて頂きました。

 

 骨壺とは ご火葬を終えた 故人さまの焼骨をお納めする為の容器です。事情に因りましては洗骨をお納めする場合も御座います。古くは 蔵骨器(又は骨蔵器)と呼ばれ 土器や素焼きのカメが使われて居りましたが、石をくり抜いた物や、金属で作られた物など 多岐にわたっておりました。その後 常滑焼、瀬戸焼、信楽焼などの 大衆的な陶器で作られた物が多くなりました。現在でも 陶磁器製が主流ですが 白一色だけではなく 色々な絵付けがされた物や、故人さまが生前に絵付けされた物、故人さまの戒名(法名)とお名前が入った骨壺など 多様性に富んで参りました。

 

 骨壺の形状は 古代より現在に至るまで おおむね円形です。大きさは 全部収骨か部分収骨かにより 異なりますが 東日本では全部収骨ですので大型となり、西日本では部分収骨ですので小型の骨壺となります。骨壺は収骨後 蓋をして 開かぬよう粘着テープで しっかりと留め、白布で包み 白木 又は金襴の箱に納めて 墓石の下、寺院の納骨堂、納骨室に安置する事になります。尚 納骨される際には 火葬場より発行された埋葬許可証が必要と成りますのでご注意下さい。横浜市営の火葬場では骨壺を骨箱に納める際に承認済の埋葬許可証を同封してくれます。琉球地域では 厨子甕と呼ばれる石製や、陶器製のものが骨壺として使われ ご遺骨を納めた厨子甕は礼拝の対象とされて居りました。

 

 これは余談ですが アメリカでは土葬が一般的ですが、火葬の場合も有り、葬儀社ではもちろん、ショッピングセンターなどで 陶器製は勿論、金属製やガラス製の 意匠を凝らした骨壺を見る事が出来ます。

 

    今回は以上です。

 今回は柩(ひつぎ)に付いて書かせて頂きました。

 

 柩とは 棺(かん)とも書かれ 故人さまのご遺体を納めて葬る為の容器です。ご遺体が納められていない物を棺、ご遺体が納められた物を柩とする説が有りますが、棺の訓よみはひつぎであり、ご遺体を納めた容器を葬儀式場から送り出す事を 出棺と言いますので 棺と柩を使い分ける必要は無い様に思います。棺には大きく分けて寝棺(伸展葬)と座棺(屈葬)が有ります。古くは 石を組み合わせた石棺、木をくり抜いて作られた木棺、木に漆を施した乾漆棺等が 寝棺として身分の高い人々の間で使われて居りました。一般民衆の棺は 座棺であり 鎌倉時代に始まり、江戸時代に大きく普及しました。これは 木製の桶で、故人さまが亡くなられると、急いで作らなければ成りませんので 早桶とも呼ばれて居りました。それ以外にも 棺を示す言葉としては オケ、コガ(桶の別称)、舟(フネ)、龕(ガン)などが有ります。江戸時代の埋葬は土葬でしたので、場所を取らない屈葬が一般的であったと考えられます。明治時代に入り 富裕層の間で寝棺が使用される様に成り火葬も一般的と成りましたが、初期の火葬炉では寝棺用の火葬炉と、座棺用の火葬炉が有り、地域によりましては座棺用の火葬炉しかない為 昭和40年代まで座棺しか使用出来ない市区町村が有りました。現在では火葬炉も近代化し 寝棺が一般的となって居ります。

 

 現在の棺としては大きく分けて 天然木棺、フラッシュ棺、布張棺の三種類となります。

天然木棺;   マキ、モミ、ヒノキなどの天然木を使用して作られた 最高級とされる棺です。中でも ヒノキが最高級とされ 百万円超の棺も有ります。

フラッシュ棺; 白木の薄い合板を組み合わせて作られ、見た目も良く軽量で、現在の主流となって居ります。本物の天然木を薄くスライスして合板に張り付けた 突板張棺や、薄い用紙に木目と色を本物そっくりに印刷し 合板の表面に張り付けた プリント合板棺があります。余談ですが フラッシュとは日本語で偽物を意味しています。

布張棺;    フラッシュ棺の表面に布を張った棺で、主としてキリスト教の棺として使用され、海外から色々なデザインが輸入されて ファッション性の有る棺として定着しております。

 

 天然木棺、フラッシュ棺には 表面に手彫りや機械彫で彫刻を施した 彫刻棺があり、二面彫、三面彫、四面彫、五面彫などが有ります。本体と蓋の組み合わせも 従来の釘打ち形から、釘を使用しない はめ込み式の印籠(インロー)タイプへと変化して居ります。

 

  今回は以上です。 

 

死に装束

 今回は死に装束に付いて書かせて頂きました。

 

 死に装束とは 故人さまが西方浄土へ旅立つ為の 衣裳を指します。古くは 武士階級が切腹する際の衣裳(装束)も死に装束と呼ばれました。白を基調とした装束から白装束とも呼ばれて居ります。神道やキリスト教では特に死に装束に該当するものは有りませんが、神道では神主の衣裳に似た白の装束を着せる場合もあります。又 浄土真宗では ご逝去と共に 故人さまは仏と成り(成仏)、冥土に立たれますので、旅の為の死に装束は 着用せず、故人さまのお好みの服装に、胸前の両手に数珠をおかけして お見送りします。

 

 日本に於ける 死に装束は 経帷子・帯・天冠・頭陀袋・六文銭・手甲・脚絆・草鞋・編笠・杖・数珠で 一式となります。これらの装束は 仏式での巡礼者 或いは修行僧の装束で、江戸時代以降 葬儀は仏式と成りましたので 一般的となり、ご納棺の前に 故人さまに施します。死に装束は 古くは親族により用意されるものでしたが、現在では 葬儀業者でご用意させて頂くのが一般的となり、故人さまのお好みの着衣の上に置かせて頂いたり、お棺の中に入れるだけのケースも多く成りました。

 

経帷子・帯; 浄衣や経衣(きょうえ)と呼ばれ、親族の女性の手で、白の麻や木綿、紙布などで作ります。裏地を付けない一重で、糸尻を留めずに縫われました。そして 衽(おくみ)や背に 南無阿弥陀仏、南無妙法蓮華経などの名号、題目や 真言(陀羅尼)、経文などを書き込んだ着物です。死者もこれを身に付けると生前の罪が消え、地獄の責め苦を免れ、浄土に往生出来るとされて居ります。又 重罪の者もこれを着れば解脱を得るとも言われます。故人さまには経帷子を左前でお着せし 帯で結びます。

天冠;   額に付ける三角の布で 額紙や額布とも呼ばれ、冥土への旅に於ける魔除け、その他の説が有ります。起源は観音菩薩の頭部にある冠を模したものとの説だ有ります。余談ですが 能や舞踊でも天冠を付けて舞う事が有ります、もちろん布製では無く金属製の天冠ですが。

頭陀袋; 頭陀袋は 修行僧が托鉢の際に頂く お供物を入れる袋です。

六文銭; 六文銭は六道銭とも呼ばれ 三途の川の渡し賃とされて居りますが 電気火葬炉の関係上 金属ではなく 紙、又は木片に印刷された物が使用されます。又 青森県の一部では六文ではなく 49文を持たせます、何れにしろ どんな金持ちでも 死出の旅立ちには 六文しか持って行けない とも伝えられ居ります。

以上の他に 手甲・脚絆・草鞋を左右逆、又は裏返しにして着用し、編笠を頭の上に、杖を利き腕の側の置き、両手に数珠を置いて、お棺を閉じます。

 

   今回は以上です。

 

 

後飾り

 今回は後飾り壇に付いて書かせて頂きました。

 

 後飾り壇とは 仏教、或いは神道に於いて ご火葬・ご収骨の後 ご納骨までの間 ご自宅でご遺骨を安置する為の祭壇です。仏教では 四十九日までの”中陰”の間に設けられる祭壇である事から 中陰壇(ちゅういんだん)とも称されます。

 

 後飾り壇は 白木、或いは小机に白い布をかぶせた 二段又は三段の祭壇で、一般的には ご遺骨、野位牌(白木のご位牌)、ご遺影、三具足(香炉・花瓶・燭台)、鈴(りん)等を置きます。後飾り壇に飾るものは その宗派、地域により飾る物、その飾り方が異なる事が有ります。一般的な飾り方と致しましては 上段にご遺骨を安置し その前にご位牌を置き、下段にご遺影を置きます。ご遺影の前には 中央に香炉、向かいまして右側に燭台と鈴(りん)、左側に花瓶を、両サイドに供物を配置します。お水をお供えする場合は ご位牌の前に置きます。又 ご葬儀で頂いた 生花や供物は 後飾り壇の周囲に適宜並べます。後飾り壇を設ける場所は 仏間であれば ご仏壇の前、もしくは横、あるいは居間であれば床の間などが選ばれます。床の間の場合 後ろに十三仏の掛け軸を掛ける事も有ります。

 

 神式の後飾り壇では 祭壇にご遺骨を安置し ご遺影を飾り 榊を活けた花瓶 洗米・塩・お神酒などが置かれます。キリスト教では 特に決まりは有りませんが ご納骨までの間 ご遺骨、ご遺影、燭台などを置いて お祈りします。


  今回は以上です。

枕飾り

 今回は枕飾りに付いて書かせて頂きました。

 

 枕飾りとは ご家族がご逝去され ご遺体を北枕でご自宅に安置しますが 葬儀を執り行うまでの間、故人さまの霊を慰める為の仮祭壇を指します。ご遺体の枕元にお飾りしますので、枕飾りと呼ばれて居り、仏教や神道で使われます。

 

 ご遺体の枕元に 白木の台を備え、三具足を配置します。香炉を中心にして ご遺体に向かって右側に燭台(火立て)を置き、左側に花立てを配します。燭台に白のローソクを灯し、花立てにはシキミ又は白菊を一本たて(一本花と言います)、香炉に線香を立てます。それぞれ一本が原則とされて居ります。但し 浄土真宗では 線香は立てずに 適当な長さに折って 火を付け 横に寝かせます。このローソクと線香の火は絶やさぬ様にが 原則でしたが、現在では 火災予防の観点から ローソクの火は必要な時のみ灯すように成りました。そして 浄水、枕飯、枕団子、故人さまの好物などをお供えします。枕飯、枕団子はご逝去後 すぐに作るものとされて居りますが 浄土真宗ではお供えしません。

 

 枕飾りのローソクの光は御仏の光明を意味し、線香の煙は御仏の食物を意味して居ります。又 灯りは故人さまが迷わぬ様に道を照らすという意味も有ります。枕飯は 食物が身体を養うならば、魂も養うという考えから、魂の形である丸形 即ち 山盛りにしてお供えします。枕団子は 釈迦が入滅された時に 無辺見菩薩が香飯を捧げた故事にもとずきます。枕飯や枕団子等の食べ物を供えるのは ご遺体から遊離した霊魂を食事の魅力で呼び寄せ蘇生させる 魂よびの一種であるとか、霊魂が善光寺参りする為の弁当である等の習俗も有ります。

 

  今回は以上です。

神道のお墓、お墓参り

 今回は神道のお墓とお墓参りに付いて書かせて頂きました。

 

 神道に於きましては お墓を ”奥津城”(おくつき) と言います。奥津城とは 元来は 昔の墓 を意味して居りましたが 後に お墓その物を意味する様になり、又 神道式のお墓に刻まれる文字とも成りました。奥津城は 奥都城、や奥城とも書かれますが 奥深い所で、外部から遮断された聖域で、お棺を安置する場所の意味でもあります。中間の文字である 津・都は ”〜の” の意味を持ち、一般信徒のお墓では”津”を使用し、神官や氏子を勤役した方 或いはご先祖が勤役されていた場合は ”都” を使用するのが基本です。

 

 奥津城の形状は 基本的には仏式と同様ですが 墓石は細長い角柱型で、頭頂部を四角錐にします。これは ”三種の神器”の一つであります、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)の形を表していると言われて居ります。そして 神道では 焼香が御座いませんので 香炉は不要ですが、代りに 玉串を奉奠する為の 八足台を置きます。墓石には ”〇〇家之奥津城” と刻みます、墓石が無い場合には 墓標に ”〇〇大人(刀自)命之奥津城” の様に刻みます。神道では 仏教のような戒名は有りませんので、生前のお名前の下に 之霊・命・命霊・霊位の何れかを付けるだけです。

 

 通常 神社では墓地を所有して居りませんので、神式のお墓を建てる際には、公営や民営の霊苑の墓地を購入される必要が有ります。

 

 神道に於けるお墓参りは 故人さまの祥月命日に行う式年祭(一年祭、五年祭、十年祭等)を中心に、お盆や春秋のお彼岸に行います。まず 墓地内をきれいに清掃し、線香は使わずろうそくを立て灯します、水・洗米・塩・お神酒の神饌と 故人さまの好物をお供えします、花立には榊を飾ります。拝礼は まず深く礼をし、一度 拍手を打ちます、それから二礼二拍手一礼の拝礼をします。この場合の拍手は 一年祭まではしのび手で、一年祭からは音を立てて打ちます。

 

   今回は以上です。

霊祭、霊前祭

 今回は神道に於ける霊祭に付いて書かせて頂きました。

 

 仏教に 初七日を始めとして 五十回忌、あるいは百回忌まで 故人さまの冥福を祈り、霊をお慰めする法要が有りますが、神道でも 故人さまの御霊を慰め鎮める追悼儀礼が御座います。この儀礼を 霊祭(みたままつり)、又は 霊前祭(れいぜんさい)と言います。

 

 霊祭は 斎場祭(ご葬儀)の翌日から行われます、ご葬儀が全て終了した事を奉告する”翌日祭”(現在ではほとんど行われて居りませんが)、ご逝去から十日毎に行う ”十日祭”、”二十日祭”、三十日祭”、四十日祭”、そして”五十日祭” と行います。十日祭から四十日祭は ご自宅で ご家族だけで執り行いますが、五十日祭は 忌明けとなる重要な霊祭で、ご自宅 或いは ご用意の斎場に近親者、知人・友人にお集まり頂き、神職をお呼びし、祭詞を奏上して丁寧に執り行います。又 五十日祭に併せて、ご納骨を行う”埋葬祭”を行うのが一般的です。五十日祭が終りますと 忌明けと成りますので 神職に清祓いをして頂き、神棚の覆いをとって お祀りを再開します。更に 故人さまの御霊(霊璽)を仮霊舎から ご先祖さまの霊をお祀りする御霊舎へ御遷しする”合祀祭”を執り行います。

 

 この後は 百日目の百日祭、毎年の命日(帰幽当日)に行う ”正辰祭”と、三年・五年・十年・二十年・三十年・四十年・五十年の命日に行う ”式年祭”が有り、故人さまの御霊を慰め 子孫の繁栄を祈ります。一般的には 五十年祭を節目として ”まつりあげ”を行います。

 

 霊祭は 神社ではなく、ご自宅 斎場 又は墓前に神職をお招きして執り行います。霊祭の後には ご臨席頂いた近親者、知人・友人、にご神官と世話役をお招きして ”直会”(なおらい)と呼ばれる宴席を設けます。仏式で行われるお斎にあたります。尚 地域によりましては 喪家の火は使わないという仕来たりも有り、この場合は世話役、お隣の家、或いは仕出し屋で料理を用意する必要が御座います。

 

  今回は以上です。 

御霊舎(祖霊舎)

 今回は神道に於ける御霊舎(みたまや)に付いて書かせて頂きました。

 

 御霊舎(みたまや)は祖霊舎(それいしゃ)とも言い、神道に於いて 祖先の霊を祀る為の神棚であります。神道では神をお祀りする神棚と 祖先の霊をお祀りする御霊舎をお設け頂きます。御霊舎は 仏教のご仏壇に代わるものと考えられます、但し ご仏壇は御仏を中心としてお祀りしますが、御霊舎は故人さまの霊璽を中心としてお祀りする所が大きく異なります。故人さまの霊は祖霊に加わって家の守護神となり、子孫を護るものと言われて居ります。

 

 ご不幸があって 御霊舎を新たにご購入される場合は 五十日祭までに用意します。ご購入された御霊舎は神壇より低い位置にお置き頂き、神具として 水器、土器、灯明具一式、お神酒徳利一対、榊立て一対などをご用意いただきます。五十日祭の忌明けに行う合祀祭により 御霊舎に故人さまの霊璽とご神鏡をお納めします。ご神鏡には ご先祖の霊が宿るとされています。

 

 日々の拝礼は 神棚、御霊舎の順に行います。拝礼の作法と致しましては まず 顔と手を清め、口をすすいだ後に神饌を供えます(洗米、塩、水の三品)。その後 軽くお辞儀をしてから 二回深く拝礼します(二礼)、そして祓詞を奏上し、神棚拝詞、祖霊拝詞を述べます。心の中でお考えの事を そのまま祈念しても構いません。最後に二礼二拍手一礼を行って終わります。祓詞、神棚拝詞、祖霊拝詞を省略する場合は 二礼二拍手一礼だけでも構いません。

   今回は以上です。

 

三具足

 今回は葬儀等 仏教の儀式で使用される三具足に付いて書かせて頂きました。

 

 三具足とは 仏教の儀式で使用される 仏具の一つで、香炉・燭台(火立)・花立各一つずつで一組となります。

仏具は仏教の儀式で使用される 特殊な道具や 僧侶などの聖職者が使用する装飾品の事で、法具・法器とも言います。仏教では本来 僧侶は 生活する上で必要となる 最低限の着物と食器(三衣一鉢)以外の金品の所有は戒律で禁じられて居りました。しかし お釈迦さまの死後100年ぐらいから 信者から寄付された最低限の金銭や日用品の個人所有を認めようとする派が現れ、従来の戒律を守ろうとする保守派との間で論争が起き、 教団は分裂し、許可派では三衣一鉢以外の金品の個人所有が認められる様に成りました。更に紀元を過ぎて仏教は中国や西域にも伝播し、僧職者は人々の中で 祈祷や葬儀などの儀式を司る様になると共に、儀式の中で必要となる道具も開発されました。そして 中国で起きた 浄土信仰は 仏教を民衆の間に多きく広め、僧職者を介しての仏への信仰から、信者自身による仏への信仰へと変化して行き、一般社会の中で定着しました。それと共に 仏画、数珠、三具足などの仏具を僧職者ではない、普通の信者の家庭でも使用する様に成りました。

 

 三具足は みつぐそく 又は さんぐそく と読み 香炉、火立(燭台)、花立(花瓶)で一組となります。置き方は ご本尊に向って、左側に花立、真中に香炉、右側に火立を置き、左右対象となる様 気を付けます。五具足は ごぐそく と読み 香炉一つと、火立(燭台)一対、花立(花瓶)一対の五つで一組となります。置き方は ご本尊に向って 中央に香炉、その両側に火立、更のその外側(両端)に花立を配置し、左右対象となる様に気を付けます。尚 浄土真宗では 三具足は 金香炉・燭台・花瓶(かひんと発音)と呼び、平時の荘厳作法に使用します、五具足は 特別な荘厳作法で使用し、その配置の仕方も宗派により異なりましゅので、注意が必要です。


 具足の名称は鎌倉時代ぐらいから 鎧や兜等の身を守る道具の総称として使われ始めましたが、仏具に何故 三具足や五具足の呼称が付けられたかは 良く調査の上 再度 ご報告申し上げます。


   今回は以上です。

葬儀の祭壇

 今回は葬儀式、告別式に於ける祭壇について書かせて頂きました。

 

 葬儀に於ける 祭壇の位置付けは 必ずしも明確では有りませんが 仏教において 葬儀式は 故人さまをあの世にお送りする宗教儀式であり、告別式は 故人さまとご遺族・会葬者の方々のお別れの場であります、従いまして 祭壇は この二つの目的を満たすものでなければ成りません。現在 多く見られる白木の祭壇は 明治時代に より華やかと成りました葬列で お棺は白木の輿に乗せられ、色々なお飾りをして 運ばれ、そのまま葬儀の場に安置されました。これを原型として 戦後に現在の白木祭壇が作られました。

 

 ご葬儀を執り行う場所は ご自宅、公営斎場、民営斎場、寺院・集会場等が有ります。ご自宅は 斎場を借りる費用も掛らず、ご近所の方々も会葬に来て頂きやすい 良い点は有りますが、祭壇を飾り ご焼香をして頂く場所を確保する必要が有ります。又 ご近所へのお気使いも必要と成ります。公営斎場は 祭壇を飾る場所も広く 利用料も廉価ですみますが、時として混んでいる場合が有ります。民営斎場は 施設もきれいで設備も整っていますが 利用料は高額となります。寺院・集会場は 貸斎場に比べると設備は整って居りませんので、準備には注意が必要です、尚 寺院をご使用の場合は檀家に限定される事が有ります。

 

 白木祭壇は 上部が宮型で、寺院建築風の装飾がされたもので 仏式葬で主として使用され、白木祭壇の上にお花を飾り、祭壇の両脇に頂いたご供花を添えます。

 

 現在は 宗教儀式もさることながら、故人さまとのお別れを主体にと 白木祭壇の代りに 生花で祭壇を作るケースが増えて参りました。生花祭壇には飾り方の決まりが有る訳では有りませんので、ご予算とお好みに合わせてデザインする事が出来ます。故人さまのお好きな花に囲まれたお見送りや フラワーアレンジメントによりましては 雰囲気の違うご葬儀を執り行う事も可能となります。

 

   今回は以上です。

年賀欠礼

 11月も半ばと成りました、今回は年賀欠礼に付いて書かせて頂きました。

 

 年賀欠礼とは 喪中は年賀状の出状を控えます、そこで 年賀の欠礼をお詫びする挨拶状を出状します。この年賀欠礼状には どなたが何時亡くなられたかを記し、年賀状の受付が始まる前、遅くとも12月の初めには 先方に届く様に送ります。

 

 欠礼の期間は 明治時代に作られた 忌服規定によれば ご両親が亡くなられた場合は一年、夫一年、妻三か月、子供・兄弟三か月、祖父母五か月、叔父・叔母は三か月となって居りましたが、現在では明確な規定は無く、欠礼は一律に 亡くなられてから一年とするのが一般的と成りました。年賀欠礼は 故人さまと同居していたか如何か、欠礼状を出す先が故人さまを知っているかどうか、家同士の付き合いがあるか等を基本として決めますが、仕事関係先などは服喪に関係なく欠礼を省略する場合も有ります。欠礼状は年賀状を出せないお知らせです、従い 毎年年賀状のやり取りをしている方には出します。又 喪中である事を 先方がご存知でも、欠礼状を出状するのが正式です。そのほかに まだ故人さまのご逝去をご存じない方や、ご逝去を知らせたい方に出状する事も有ります。

 

 欠礼の範囲は 二親等までの親族、及び故人さまと同居の場合です。具体的には 父母、配偶者の父母、子、兄弟姉妹、祖父母、配偶者の祖父母、孫、配偶者の兄弟姉妹までの親族です。しかし 祖父母、配偶者の祖父母、配偶者の兄弟姉妹が亡くなられた場合は 同居していない限り 欠礼としない事が多くなって居ります。更に配偶者側の喪である場合は 欠礼を省略して 仕事関係者へ 例年通り年賀状を出状する事も有ります。

 

 年末にご不幸が有り 時期的に欠礼状が間に合わない場合は 年が明け、松の内が過ぎてから、寒中見舞いを兼ねて 年賀欠礼をお詫びするはがきを出します。

 

   今回は以上です。  

菩提寺への対応

 今回は菩提寺様への対応に付いて書かせて頂きました。

 

 菩提寺様をお持ちの家で 不幸にして御家族が亡くなれましたら、故人さまのご遺体を安置する為、葬儀社の手配をしますが、その後 菩提寺様へ故人さまのご逝去を報告し ご住職のご都合、通夜・葬儀での注意事項をご指導頂きます。その上で 通夜・葬儀・ご火葬・初七日の日取り、時間、そして式場を決め 再度ご報告致します、その際 同時に式場までの交通手段も確認させて頂きます。

 

 ご僧侶には お通夜の始まる30分前には到着して貰える様、世話役がお迎えに行くのが原則ですが、最近では ご住職自らが運転されて来られる事も多く成りました。到着後 喪主さまは ご僧侶にご挨拶をし 祭壇の飾り方やお供え物の置き方などを確認して貰います。ご僧侶には着替えの為の控室を用意し、お茶とお茶請けでおもてなしします。この時間を利用し、通夜から葬儀にかけてのお打合せをし、白木のご位牌に戒名を書いて頂きます。説教や法話の有無、読経の時間、通夜ぶるまいを受けて頂けるか等も確認させて頂きます。定刻に成りましたら世話役はご僧侶をご案内しお通夜と成ります、通夜の間は全てご僧侶の指示に従い執り行います。ご僧侶が法話を終え、ご退席の際、ご遺族は着席のままで構いません。通夜が終了し ご僧侶が控室に戻られましたら 世話役は茶菓でおもてなしします、この時 翌日の葬儀・火葬・初七日に付いてお打合せをして於きます。その後 通夜ぶるまいの席にご案内しますが、上座の席に着いて頂きます。

 

 ご僧侶が 通夜ぶるまいを辞退される場合は、お食事の代りの”御膳料”と、”御車代”を包んでお渡しします。御車代は 喪家が送迎用のお車を用意した場合も お渡しするのが普通です。お布施は通夜の分、葬儀の分としてお渡しすることも有りますが、一般的には 通夜・葬儀一括して、通夜又は葬儀のあとにお渡しします。

 

 ご葬儀後 ご火葬や初七日の間に 四十九日の日取りも決めて於きます。

 

  今回は以上です。

神式のご遺骨迎え

 今回は神式の葬儀に於けるご遺骨のお迎えに付いて書かせて頂きました。

 

 神式のご葬儀では ご火葬の際に”火葬祭”、ご遺骨をご自宅に持ち返られ、葬儀が滞り無く終えた事を報告する”帰家祭”を執り行います。

 

 火葬祭は お棺を火葬炉の前に安置し、持参されたお供物などを机上にお供えし、斎主が祝詞を奏上したのち、参列された方は玉串を捧げて拝礼し、終了します。その後 ご火葬となります。ご火葬後の お骨揚げの作法は仏式と同様です。

 

 神式では本来 火葬後はそのまま墓地へ埋葬しますが、最近では 一度 ご自宅へ持ち返り、五十日祭までに納骨されるケースが多く成りました。ご遺骨をご自宅でお迎えする前に ご自宅に残られた世話役やご親族は 祭壇をかたずけて、家に内外を掃き清め、手水で清めて、残られた神官により 仮霊舎や関係者一同のお祓いをして貰います(後祓いの儀)。その後 新たに祭壇を設け、榊やご供花を飾り、清めの水と塩を用意してご遺骨のお帰りをまちます。

 

 火葬場より戻りましたら 斎主、参列者一同は 家に残った神官にお祓いをして貰い、手水を使い、塩をまいて清めてから家の中に入ります(帰家修祓の儀)。そして 葬儀が滞りなく終えた事を報告する帰家祭を執り行います。仮霊舎に霊璽、ご遺影、ご遺骨をを飾り お祓いや献饌を行い 斎主の祝詞奏上、一同拝礼、玉串奉奠で終ります。

 

 帰家祭の後は 神主、世話役、手伝いの方々へお礼とねぎらいの気持ちを込めて 食事やお酒を振舞います。その際 神官には上座に座って頂きます。又 もてなしの有無に拘らず お膳料をお渡しするのが一般的です。

葬儀の翌日に神官をお呼びして 翌日祭を行うのが本来ですが 最近はご家族だけで済ませたり 省略する事が多くなりました。

 

   今回は以上です。

仏名

 今回は仏名(ブツミョウ)に付いて書かせて頂きました。

 

 仏名とは 本来は御仏の名号を示して居りますが 広く解釈すると 御仏とその弟子に与えられた名前を示します。原則としては 生ある内に修行を行い 付けて貰うべきものですが、仏教に於きましては 亡くなられると人は仏の弟子になるとされ 仏名が与えられます。

 

 仏名は その宗派により 呼び方が異なります、天台宗・真言宗・曹洞宗などでは”戒名”、浄土真宗では”法名”、日蓮宗では”法号” と呼びます。仏名は ご逝去後 すぐに菩提寺のご住職にお願いをして 出来れば納棺前に、遅くとも葬儀までには付けて頂き、白木のご位牌に書いて頂きます。菩提寺が遠方に有り 通夜・葬儀の読経は別の寺院にお願いする場合も 仏名は菩提寺にお願いします。これは 菩提寺にお墓をお持ちの場合 ご相談せずに仏名を付けると 菩提寺のお墓への ご納骨を受入れて貰えない場合が有るからです。

 

 本来 仏名は 身分の上下、精進、報恩の多少に関係なく 仏の世界は平等であることを示す為 二文字で構成されていましたが、寺院や社会への貢献を示す院号・院殿号、字(あざな)を示す道号、性別や年齢を示す位号が加えられ 現在の形と成りました。

  大人; ◇◇〇〇信士(信女)

      △△院◇◇〇〇居士(大姉)

      △△院殿◇◇〇〇大居士(清大姉)

  子供; 〇〇童子(童女)

△△は院号・院殿号です、古くは 皇族に対して院号が、武士階級に対して院殿号が与えられ、院号が格上とされて居りましたが、現在では字数や見栄えなどから 院殿号の方が格上とされて居ります。律宗では用いません

◇◇は道号です、真言宗、天台宗、浄土宗、臨済宗、曹洞宗、日蓮宗で用いられます。律宗、浄土真宗では用いません、代りに ”釋” が用いられます。

〇〇は仏名です。信士、居士、大居士が位号です。

 

   今回は以上です。    

友引

 今回は友引に付いて書かせて頂きました。

 

 友引とは 暦に記載される日時・方位などの吉凶を占う歴注の一つである 六曜(先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口)の中の一つです。六曜は 中国で生まれ 日本へは14世紀に伝はり 当時は武将が戦を占う為に使われました、友引は 先勝と先負の間に位置して ”引き分けで勝負なし”という意味でした。一般社会には幕末より浸透し始め 明治政府の 吉凶付きの歴注は迷信であると禁止された中で 六曜だけは迷信の類でないと暦に記載され、多種多様な歴注の中で比較的に新顔ながら 第二次世界大戦後に日本国内で定着しました。又 六曜の中には仏滅や友引という仏教に関連しそうな言葉が使われて居りますが、実際は仏教とは一切関係は有りません。仏教に於いては本質的に因果関係によって物事が決まり、六曜(占い)が直接原因として物事を左右することは有りません。

 

 六曜が何時の時代に暦として確立されたかは不明です。孔明六曜星と呼ばれ、諸葛亮孔明がこれにより軍略を立てたとの俗説は有名ですが、その時代に六曜が作られていたとは考えにくく、後世のこじつけという説が一般的です。六曜は一ヶ月を五等分して 六日を周期とし先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口の順で繰り返します。そして 毎月一日の六曜は 1月・7月が先勝、2月・8月が友引、3月・9月が先負、4月・10月が仏滅‥‥‥から始まります。

 

 友引は本来 引き分けに成る日でしたが 陰陽道に ある日ある方向に事を行うと災いが友に及ぶとする”友引日”と言うものが有り これが六曜の友引と混同されたと考えられて居ります。何れにしろ現在では 友を引く日として信じられ この日に葬式を出すと親しい人が冥界に引き寄せられるとして 葬儀を避ける様に成りました。現在 横浜市営の斎場、火葬炉は友引の日は休場となっております。但し 特定の民営斎場では通夜は友引でも執り行う事が出来ます。尚 浄土真宗では 親鸞上人が ” 日の吉凶を選ぶ事は良くない” と説かれ 迷信、俗信を否定して居りますので 友引の日でも葬儀を執り行うことが出来ます。

 

   今回は以上です。

小さな葬儀

 今回は多様化する葬儀の一つで有ります小さな葬儀に付いて書かせて頂きました。

 

 小さな葬儀とは 社会環境の変化とともに葬送観も変化し、葬儀の形態も多様化して参りました。その最も多きな部分は より小さな葬儀への変化です。

 

 葬儀に於けるお通夜は 本来 ご遺族や近親者の方など故人さまと深い係わりを持った方々が集まり、最後の別れを惜しみ、故人さまの霊を慰める為のものでしたが、最近では 一般会葬者の方も昼間に行はれる告別式より 通夜に参列されることが多くなりました。その結果 ご遺族や近親者の方は 弔問客(初めてお目にかかる方も多く居られます)の対応に追われ ゆっくりと 故人さまとのお別れを惜しむ時間が取れないケースも多く見られます。この様な経験を何度かされ 又 町内会的な絆も薄れて行く中で 故人さまもご遺族さまも ご自分や身内の葬儀は 親しい方だけで静かにお見送りをと考えるご家族が多く成りました。その様な背景の中、家族葬と言う言葉も一般的となりました。

 

 家族葬の内容は様々です、10人前後の身内だけでと言う部分は共通ですが 身内だけでシンプルに費用を抑えてというケースも有れば、故人さまのお好きだった生花をふんだんに飾り お好きだった料理やお酒を用意したホームパーティーの様な葬儀も御座います。 小規模=費用をかけない だけではなく 葬儀にかける費用の考え方も 多様となりました。

 

 そして 費用をかけない葬儀として 一日葬や直葬も注目されて参りました。一日葬は 儀式を一日で執り行います、亡くなられた当日は 近親者でお別れの時間を持ち、翌日 葬儀・告別式・火葬を執り行います。直葬は葬儀・告別式等の儀式は行わず ご火葬のみを執り行います、ご逝去当日 ご自宅でお別れの時間を過ごす場合も有れば、火葬炉の前でお別れのみをされる形も御座います。

 

   今回は以上です。 

変化する葬儀

 今回は大きく変わり始めた葬儀への考え方に付いて書かせて頂きました。

 

 葬儀は 故人さま、ご遺族さまが信仰する宗教の於ける葬送の儀式であると共に、ご遺族さまのお心を慰め 又 故人さまが過ごされた世間さまへご逝去をお知らせる事を目的として執り行われました。しかしながら 社会の変化と伴に 葬送観は大きく変化し 葬儀の形態も形式やしきたりに拘らない形へと変わって参りました。

 

 以前は 人が亡くなられますとご親戚はもとより 広くご友人・知人へ連絡をして葬儀・告別式を執り行い より多くに方々で故人さまをお見送りするのが一般的でした。又 立派な祭壇を設え 盛大な葬儀を営む事が故人さまの為であり、残された者の務めと考えられて居りました。この様な葬送観が大きく変わりつつ有ります。財団法人”日本消費者協会”が 2000年に行った消費生活モニターに対するアンケートに対する回答の中の葬儀に関する部分を取り出しますと 以下の様なご意見が見られます;

1 今後の葬儀の有り方に付いて

  形式や仕来りに拘らない自由な葬儀があっても良い;57%

  家族だけの葬儀で良い;49%

  地域のつながりは大事にすべきなので 仕来たりに従うのが良い;10%

2 自分の葬儀はどの様にしたいか

  費用をかけないで欲しい;63%

  家族だけで送って欲し;40%

3 葬儀に支払った費用

  3−1 葬儀一式(葬儀本体)費用

       平均額;1,266,593円、最高額;5百万円、最低額;20万円

  3−2 寺院費用

       平均額;514,456円、最高額;188万円、最低額;1万円

  3−3 飲食接待費用

       平均額;454,716円、最高額;4百五十万円、最低額;一万五千円

 実際 横浜市内では 核家族化、少子高齢化が進み ”家族だけでの静かにお見送り”、”故人が好きだったバラで囲んだお見送り”、”故人さまの思い出の場所でのお見送り”など 従来の仕来りとは違う形のご要望も多くお受けする様になってまいりました。

 

   今回は以上です。

弔辞の作り方

 今回は弔辞の作り方に付いて書かせて頂きました。

 

 弔辞を依頼されましたら 特別な事情が無い限りお受けするのがマナーです。弔辞は 故人さまを弔いお送りすると共に 生前の業績を称え、人となりや経歴を会葬者の方々へお伝えするのが目的です。文章は簡潔に哀悼の情を卒直に表現するのが理想です。一般的には 普通の口語体で文章を書きますが 格式を重んじる必要がある場合は文語体を用います。故人さまの業績や 経歴を入れる場合は 事前にご遺族や関係者に確認をしておくと良いでしょう、又 弔辞を捧げる方が複数の場合は 他の方と故人さまの関係を確認し 内容が重ならない様にします。故人さまの死亡原因には拘らないのがマナーです。ご遺族を励まし、力ずける言葉も入れて下さい。

 

 @ 弔辞は 故人さまに呼びかける形で始めるのが一般的です。但し キリスト教では 故人さまは神に召されて安らかに眠る事を祈る とのことから呼びかけ形式は執りません。 A 次に 故人さまの死への驚きを述べます ”〇〇先生の突然の訃報に接し しばし言葉を失いました”などです。 B そして 故人さまとの関係を述べますが 会葬の方々に 故人さまと弔辞を捧げる方の関係が解る様に はっきり述べます。 C 次が 弔辞のメインの部分となり エピソードなどを交えながら 故人さまの人柄や業績を称え、感謝の気持ちを伝えます。ただし わざとらしい褒め言葉は避け、素直な心情を表現します。 D 最後に お別れの言葉で結びます、仏式では ”安らかにお眠り下さい” ”御冥福をお祈り申し上げます” などが一般的です。この前に ご遺族への慰めの言葉を入れるのも良いかと思います。

 

   今回は以上です。

密葬、家族葬

 今回は密葬・家族葬に付いて書かせて頂きました。

 

 密葬とは 年末年始に亡くなられたり、感染症で亡くなられ直ぐに火葬しなければ成らない場合、会葬者が多数予想される葬儀・社葬・お別れ会等で準備に時間が掛る場合に ご火葬を主とした お身内だけで行う葬儀を密葬と呼びます。密葬を行った場合は 後に改めて 本葬を執り行います。又 最近では 色々なご事情や故人さまのご希望で 本葬は執り行はず 密葬のみを執り行う形を 家族葬とも呼んで居ります。

 

 ご葬儀は 本来 故人さまのご逝去に伴なって 必要とされる 社会的処理、ご遺体の処理、霊の処理、悲嘆の処理、様々な悲嘆の処理の為に執り行いますが、故人さまは高齢でご逝去され、すでにお友達も多くなく、御近親の方のみで静かにお見送りをしたいと考えられるご遺族にお答えするべく 小規模な葬儀として家族葬が生まれました。家族葬は小規模な葬儀では有りますが、ご遺族のご希望にお合わせした色々な形態が考えられます。僧侶・神官・神父・牧師等の宗教者をお呼びして宗教儀式を行うか、行わないか、式場内のアレンジは、祭壇の形は、どの様なお花で飾るのか等です。家族葬は一般の葬儀より費用が掛らないとお考えの方も多く居られますが、ご希望によりましては 小規模でも費用を必要とする場合も有ります。

 

 家族葬の利点と致しましては 近親者だけで行うので 弔問者などに気を使う事も無く 落ち着いて故人様とのお別れが出来ます。又 小規模ですので 式場は小さく、係員も最少で、お料理・返礼品等も不要となります。

 

 短所と致しましては 知人・近隣住民に知られない様気を使う必要、ご連絡しなかった親族・友人よりのご不満、葬儀後 ご自宅への弔問客の来訪、葬儀費用の相互扶助である香典は無い等が御座います。

 

 何れにしろ 故人さまのご年齢、ご経歴、社会的お立場などを考慮してお決め頂く事をお薦め致します。

 

   今回は以上です。

葬儀の費用

 今回は葬儀の費用に付いて再度書かせて頂きました。

 

 葬儀の費用には 大きく分けて @葬儀社の費用、A斎場・式場の費用、B宗教者への費用、C人数による費用、Dその他雑費用の5項目が必要と成ります。現在では葬儀社よりプランと言う形で割安な提案がされて居りますが その内訳は@葬儀社の費用が主なものです。それ以外のA、B、C、Dはお願いする場所、相手、人数により大きく相違する為、事前に見積もる事が難しい為です。


 葬儀社の費用としては 病院からご自宅へのご遺体搬送、ご遺体保全の為のドライアイス、故人さまをお祀りする為の枕飾り・灯明・線香、旅立ちの為の死装束、棺・敷布団・掛布団・枕、骨壺・覆い、ご遺影写真、式場設営、祭壇、供花、供物、葬具、受付用具、式場看板、式場案内板、式司会者、場内案内、場外案内、警察署への届、死亡届提出、その他場内装飾、霊柩車、マイクロバス、ハイヤー、式場撤去・清掃、初七日会場設営、初七日司会、会場撤去・清掃、四十九日までの後飾り、ご遺体をご自宅に安置されない場合の保管、ご納棺、メイクアップ、湯灌、エンバーミング等が有ります。


 斎場・式場の費用としては 横浜の場合 横浜市営の斎場、民営の斎場、横浜市営の火葬場、民営の火葬場が有り、それぞれ費用は異なります。尚 横浜市営の斎場・火葬場共に担当者えの心付けは必要有りません。


 宗教者への費用としては 仏教の場合 枕経・通夜・葬儀・告別式・初七日での読経(お布施)、戒名授与、お車代(ご住職の要望によりハイヤーを用意する場合も有ります)、お膳料。神式では神官へのお礼、キリスト教では 教会への献金、又は神父・牧師へのお礼が必要です。


 人数による費用としては お通夜ぶるまい・初七日後の精進落としの料理とお酒など飲物、会葬御礼状、会葬御礼品、香典返し等ですが 横浜の場合 会葬御礼品は用意せず、式場で香典を頂いた方には香典返しをお渡しして終了する形が多く成りました。


 その他の雑費用としては 運転手への心付け、遠方から来られる方の交通費・宿泊代・飲食費などが有ります。


 以上が必要な費用と成りますが、プランを基にした見積書の場合、プランの内訳と追加の料金とを良くご確認頂き、葬儀社をお決め頂く事をお薦め致します。


   今回は以上です。

葬儀の打ち合わせ

 今回は葬儀の打ち合わせに付いて書かせて頂きました。

 

 葬儀社が決まりましたら 通夜、葬儀の内容に関し詳細を決めなければ成りません。宗教者の方の日程を確認のうえ、火葬場の空き状況を葬儀社に確認して貰い、通夜・葬儀の日程を決めます斎場をご利用の場合も葬儀社に依頼し利用可能日を調べ、お決めの日程に従い斎場、火葬場の予約を葬儀社に依頼します。菩提寺が遠方の場合やお持ちでない場合は寺院や僧侶の紹介を葬儀社に依頼する事も出来ます。但し 戒名(法名)は菩提寺に依頼をします。これは戒名(法名)を菩提寺に依頼しないと菩提寺のお墓に納骨出来ない場合がある為です。神式の場合の神官も葬儀社に紹介を依頼します。

 

 ご葬儀の日程、宗教者、斎場が決まりましたら ご希望の葬儀の規模、雰囲気、弔問客数の予想、希望のご予算を葬儀社に伝え 葬儀プランを立てて貰い、内容を決めて費用の見積りをもらいます。必要に応じ カタログや写真等を見せて貰うのも良いでしょう。そして 葬儀社がやってくれる仕事とご遺族が担当しなければならない仕事を確認します。ご遺族側の世話役の方も打合せに参加頂き、どの仕事を受け持つのか、ご遺族側で用意しなければ成らない物は何か 葬儀社と良く確認して於きます。

 

 喪服がない場合は 貸衣裳の手配も葬儀社に依頼します。ご遺影用の写真を葬儀社に渡します。ご遺影用に使う写真は 故人さまが気に入っている写真の中から お人柄が偲ばれるもの、出来るだけ最近の物、正面を向いている物を選びます。ご希望に合わせ 不要の部分を消したり、衣服を差し替える事も可能です。

 

   今回は以上です。

葬儀社と打合せ

 今回は葬儀社との打ち合わせに付いて書かせて頂きました。

 

 ご葬儀を執り行うに当たりましては 御自身で企画・施行をされるのは難しく、葬儀社に依頼されるのが一般的です。葬儀社を決められる際には、まず葬儀のご方針を決め 二ないし三社の葬儀社に説明をして見積を取り、その中から、見積りの内容、担当者の対応を見て 検討、選択されるのが良いと思います。ご遺体の搬送を依頼したからとの理由で葬儀を委託する必要は有りません。その場合は ご遺体の搬送のみと事前にことはって依頼して下さい。

 

 葬儀社へ見積を依頼される前に葬儀施行のご方針を決めて於きます。ご方針とは @葬儀の形式(仏式、神式、キリスト教式、無宗教式など) A葬儀の規模(会葬者見込み人数など) Bご予算 C通夜・葬儀の希望場所 等です。この前提を葬儀社に説明し見積書の提出を依頼し、その上で葬儀社を決定します。ご決定のポイントは 説明は解り易いもので有ったか、質問への回答は明解か、可能性の有る追加費用への説明はされたか、見積書の内容は打合せの内容を反映しているか、担当者の対応は捺得の行く早さで行われたか等 です。葬儀社が決まりましたら 担当者のアドバイスを受けながら通夜、葬儀の詳細を決めていきます。尚 詳細を決める過程で新たな費用項目が出て来る場合が有ります、その際は必ず見積書の更新をして貰う様 依頼して於けば、支払い時に問題が起こる事が無くなります。

 

 通夜・葬儀の日程は 宗教者(僧侶、神官、神父、牧師)のご都合、火葬場の使用可能時間、式場がご自宅でない場合は斎場の利用可能な日時を確認した上で決めます。一般的には ご逝去の当日はご自宅に安置、翌日にご納棺をしてお通夜、三日目にご葬儀・告別式・ご火葬という日程となりますが、お通夜を行わず葬儀・ご火葬のケース、ご火葬のみ行うケース、又 ご都合によりご火葬を先に行い ご遺骨で葬儀・告別式を執り行う形なども有ります。

 

   今回は以上です。  

死亡届と喪主の決定

 今回は死亡届の提出と喪主・世話役の決定に付いて書かせて頂きました。

 

 ご家族のどなたかが亡くなられましたら ご逝去から七日以内に死亡届を提出しなければ成りません。そして ご葬儀を執り行う為の 喪主様を決め、世話役をお願いしなければ成りません。


 故人さま担当の医師より 死亡診断書を受取りましたら、死亡届に必要事項を記入し、死体火埋葬許可申請と共に提出します。届け出る方は ”同居の親族”、”同居していない親族”、”親族以外の同居人”、”家主、家屋管理人、土地管理人”、”後見人、保佐人、補助人、任意後見人”の何れかの方です。提出先は”故人さまの本籍地、又は住所地”、”死亡した場所”、”届出人の住所地”の何れかの市区町村役所、戸籍係です。提出は24時間受け付けております。届け出は葬儀社などの代行者で構いませんが、その場合は届出人と代行者の印鑑が必要です(シャチハタは不可です)。又 銀行その他の金融機関は故人さまの死亡を確認しますと その口座を凍結する義務が有り、凍結後は預金の出し入れが出来なく成りますので、現金を出金する必要が有る場合は 死亡届を提出する前に手続きをして下さい。

死亡届の提出後 死体火埋葬許可証の交付を受けます。死体火埋葬許可証はご火葬の際に火葬場に提出します。ご火葬終了後 火葬済の証印が押されて返却されます。これが埋葬(納骨)の際に必要な 埋葬許可証となる 重要な書類です。

 

 故人さまがご逝去されました後 葬儀を執り行う為の 主催者であり、ご遺族の代表者となるべき 喪主さまを決めなければ成りません、喪主様は通常 故人さまと最も縁の深かった方がなります。一般的には 故人さまの配偶者、配偶者が居られない場合はご長男かご長女、いずれも居られない場合はご両親やご兄弟・姉妹が務めます。ご葬儀がそれなりに大きくなる場合は 喪主さまに代ってご葬儀を取り仕切る世話役をお願いします。世話役代表(葬儀委員長)は 親戚、近所の方、親しい友人・知人の中から ご喪家の事情に詳しい方にお願いします。更に ご葬儀の規模に応じて 受付、会計、進行、台所、接待などの世話役もお願いします。葬儀の打ち合わせには世話役代表も参加して貰います。

 

   今回は以上です。

末期の水、湯灌

 今回は末期の水とご遺体の清めに付いて書かせて頂きました。

 

 末期の水は 死に水とも言われ 臨終を告げられた後 同席している近親者の血縁が近い順に 唇を水で湿し ”あの世で渇きに苦しまぬ様にとの願いを込めた” 仏教の儀式です。本来は息を引き取る間際に行うものでしたが、現在はほとんどの場合 死後に行われる事が多くなり、病院で息を引き取り、その後ご自宅に帰った後に行われる様に成りました。又 仏教だけではなく、宗教を問わず広く行われる様にもなって居ります。末期の水は 新しい筆の穂先や 割りばしの先に脱脂綿やガーゼを付けて 茶碗の水に浸して 軽く唇を湿らせます。地域によりましては 鳥の羽を使用したり、二枚貝の殻に水をいれて飲ませる処も有ります。

 

 末期の水の後は 故人さまの最後の姿を清らかにする為、ご遺体を浄めます。これを湯灌といい 故人さまの現世での迷いや苦しみを ご遺族さまの手で洗い清めるという意味も有ります。以前は 逆さ水と言って たらいに水を入れ、お湯を注いでぬるま湯を作り 全身を洗い清めました。現在では 病院で亡くなられた場合 ご遺体の洗浄は看護師の手により成されますので、ご自宅では ガーゼや脱脂綿にアルコールを浸して 足、手、顔の順に清浄するのが一般的です。ご遺体の目があいている時は 瞼をそっとなでて閉じ、お口があいている時は 下あごをささえてお口を閉じます。この様な処置は葬儀社が行うように成りましたが、出来ましたら 故人さまに対する最後のお世話ですので ご遺族の手でお清め頂く事をお薦めします。ご遺体のお清めが終りましたら 死化粧を施します。髪を整え、爪を切りそろえ、男性の場合は髭をそり、女性の場合は薄化粧をします。ただし 地域により 死者に刃物を当ててはいけない、死化粧はしないなどの習慣が御座いますので、その場合は習慣に従います。

 

 以上が終りましてご納棺、出棺と成ります。

 

   今回は以上です。

死亡状況別の手続き

 今回はお亡くなり成られた状況によりその後の手続きが異なりますので書かせて頂きました。

 

 まず 現在 日本国内の法律では 原則として(感染症での死亡を除く) 故人さまがご逝去されてから24時間以内の火葬・埋葬は許されて居りません。そして 亡くなられた状況、自然死、事故死、自殺、他殺、感染症での死亡、遠方での死亡、海外での死亡、死産、出生直後の死亡等により 取らなければならない手続きが異なります。

 

 病気による死亡は自然死として扱われます。事故死(交通事故、転落事故、火災等)による場合も 病院に運ばれて24時間以上たってから亡くなられた場合は自然死として扱われ ご逝去後 ただちに担当医師より 死亡診断書が発行されます。事故死でも 現場で即死の場合は警察医による検視と、警察の嘱託医師による検死を受けなければ成りません、自殺や他殺の場合も同様の手続きと成ります。検死が終りますと担当医師より 死体検案書が交付されます。これが死亡診断書の代りとして扱われます。

 

 感染症で亡くなられた場合 感染症予防法の 一類、二類、三類、及び 新型インフルエンザなどの感染症で亡くなられた場合は 通常 ご遺体をご自宅に連れ帰る事は出来ません。病院の霊安室でご葬儀を簡単に済ませた後、直接 ご遺体を火葬場に搬送してご火葬します、火葬炉は優先して使用する事が出来ます(前記の24時間ルールは適用されません)。ご火葬後 ご遺骨を持ち返って ご葬儀を執り行うのが一般的です。

 

 旅先など遠方で亡くなられた場合 現地でご火葬をし ご遺骨を持ち返ってご葬儀を行うのが一般的です。亡くなられた土地の 市区町村役所に死亡届と死体火葬許可証交付申請書を提出して 死体火埋葬葬許可証を交付して貰います。その上で現地の火葬炉を予約し ご遺体をご火葬します。又 ご遺体をご自宅まで運ぶ場合は 葬儀社又はご遺体搬送業者に依頼して搬送して貰います。自家用車で搬送する事も可能です、この場合必ず死亡診断書を携帯して下さい。

 

 海外で亡くなられた場合 ご遺体を日本に搬送される時は 現地の葬儀社、或いは病院で 死体防腐処置を施して貰い、輸送に耐える棺にご納棺して搬送します。現地の出国、日本入国に当たりましては 現地 担当医師の死亡診断書、現地 日本大使館発行の埋葬許可証、ご遺体の防腐処置証明書が必要と成ります。現地でご火葬をして ご遺骨を持ち返る場合は 死亡診断書、火葬証明書など 現地で発行された書類は全てお持ち帰りください。何れの場合も帰国後3ヶ月以内に死亡届を故人さま住所地の市区町村役所に提出しなければなりません。

 

 妊娠4ヶ月以上の死胎児(死産)、及び妊娠4ヶ月以上の人工中絶の場合 担当の医師に死産証書を発行して貰い 市区町村役所に死産届を出す義務が有ります。出産後すぐに死亡してしまった時は、まず 出生届を出してから 死亡届を出さなければ成りません。

 

   今回は以上です。 

臨終後の手続き

 今回はご臨終後の手続きに付いて書かせて頂きました。今まで葬儀に関連して色々と書かせて頂きましたが、そのなかで抜けた部分が有り、これより何回かは その辺りを補足させて頂きます。

 

 どなたかが ご逝去された場合は ”死亡診断書”、又は”死体検案書”が必要と成ります。病院でご逝去された場合はご臨終に立会った医師に、ご自宅でご逝去された場合には死亡を確認した医師に死亡診断書を発行して頂きます。事故死や変死、自殺の場合は ただちに警察に連絡し 状況の確認をして貰い、その後に 警察医又は監察医による検死を受けて 死体検案書を発行して頂きます。神奈川県内では 検死の費用として 状況により二万円から七万五千円の間で費用負担が発生し、検死後 即納の原則となって居りますので、検死を受ける際は現金の用意が必要と成ります。死亡診断書・死体検案書は死亡届と一体になって居り、右半分が死亡診断書(死体検案書) 左半分が死亡届で、市区町村役所に死亡届を提出すると診断書も同時に提出と成ります。葬儀後の各種手続きに死亡診断書(死体検案書)が必要と成りますので、提出前に何枚かコピーを取って置くと便利です。

 

 病院で亡くなられた場合は まず病室から霊安室に ご遺体は移されます。それから ご自宅、或いは葬儀の斎場へ ご遺体を移送しなければ成りません、葬儀社が決まって居る場合はその葬儀社ヘ、決まって居ない場合は心当りの葬儀社(搬送業者)に連絡して寝台車を手配し ご遺体を搬送します。葬儀社が決まっていない場合は ”ご遺体の搬送だけをお願いします” と断りを入れて下さい。赤ちゃんや胎児の場合はタクシーや自家用車で連れ帰る事も出来ます。この場合 死亡診断書は必ず携行して下さい。

 

   今回は以上です。   

法事

 今回は法事に付いて書かせて頂きました。

 

 法事とは 故人さまを偲び、冥福(冥土の幸福)を祈る為 ご住職にお経をあげて貰う事を法要といい、法要とその後の食事を含めた 全体の行事を指して言います。又 法事は 故人さまが設けてくれた人と人の縁を再確認し、故人さまへの感謝と、自分自身を見直す場でも有ります。

 

 法要には 初七日から四十九日までに 百ヶ日を含めた 忌日法要と、一周忌・三回忌・七回忌ー五十回忌・百回忌を含めた 年忌法要が有ります。

 

 法事に招かれましたら ご出席するのが原則です、案内状を頂いたら直ぐに返事をお返しします。法事は あくまでも招かれたら出席するもので、どんなに親しくても こちらから問い合せるのはマナー違反です。法事の当日は 不祝儀袋に 御仏前として現金を包むか、供物を持参します。供物は 線香・生花・果物・菓子・故人さまが好まれた物等ですが 現在では現金を包む事が一般的です。現金を包む場合は 表書きは 御仏前・御供物料・御香料 として必ず袱紗に包んで持参します。当日は 法要予定時刻の20−30分前には会場に入り、まず ご遺族に挨拶します。挨拶は ”本日はお招き頂きまして 恐れ入ります ご供養にお供させて頂きます”など、この後に ”御仏前にお供え下さい”と言って 御仏前をお渡しします。

 

 法事に出席する際の服装は 一周忌までの法事には 喪服を着用し、それ以降は 地味な平服で構いません。時として 案内状に ”平服” と書かれている場合も 地味な平服を着用します。


 やむを得ない事情で出席出来ない場合は 欠席の返信にお詫びの一文を添えるか、電話でお詫びをします。そして 法事の前日までに届く様に 御供物料かご生花を送ると良いでしょう。


   今回は以上です。

葬儀の後

 今回はご葬儀が終りました後に付いて書かせて頂きました。

 

 ご葬儀が終りました後にも 幾つかの ご遺族との交流が御座います。

 

 これはご遺族との交流とは係わりませんが 通夜やご葬儀の時 会葬礼状と共に塩の小袋を渡される事があります、これはお清めの塩と言い 故人さまの霊がご自宅の中に帯同しない様 お体を清める為に使用します。お使いになる場合は ご自宅の門を入る前、或いは入口の前で 胸元、背中、足元の順に塩を振りかけます。ご自宅にどなたか居られる場合は その方にかけて貰います。告別式の後 会社に出られる様な場合は 式場から退出した後 足元に塩を撒いて それを踏みます。この風習は仏教の葬儀を中心に行われて居りますが、仏教でも浄土真宗では お清めの塩は使用しません。宗教、宗派、或いは各個人さまのお考えにより考え方があり、お清めの塩を使用しなくともマナー違反では有りません。

 

 ご葬儀が終りましてから 三十五日、四十九日、五十日の忌明けに合わせて 挨拶状と共に香典返しが送られて来ます。香典返しを頂いた時 これに対するお礼状は 出さないのが仕来たりです。二度と有って欲しくない不幸に お礼を述べるのは失礼とされているからです。確実に届いた事をお知らせする方法として 別件の書状(暑中見舞い等)、或いは電話などでさりげなく届いた事をお知らせします。この時 ”有難う御座います”、”傑好な物を頂いて” 等の表現は差し控えます。

 

 故人さまと親しくしていたにも関わらず 訃報が受取れなかったり、不在などで 遅れて知った場合は 知った時点で お悔みの手紙を送るか、ご遺族のご都合を聞いて弔問に伺います。四十九日を過ぎて知った場合は 100日の忌日、一周忌等に合わせて お花やお香を送る方法も有ります。但し 最近は ご遺族があえて広く知らせず、ごく内輪だけでご葬儀を済ます事も多くなりましたので ご遺族から直接 連絡を受けない限りは 弔問に伺うのは遠慮した方が良いでしょう。

 

 忌明け後に 故人さまが愛用した遺品を 親しい方々へ形見分けする場合が有ります。この様な場合は 故人さま、或いはご遺族様の 強いご希望によるものですので 申し出があった場合は素直に受け取るのが良いでしょう。ごく親しい場合を除いて 形見分けをお願いするのは マナー違反です。

 

   今回は以上です。

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