弔辞

 今回は弔辞に付いて書かせて頂きました。

 

 弔辞は ご遺族が故人さまとの関係を考え 是非にと考える方にお願いします。弔辞を依頼されましたら 余程の事が無い限り 断らずにお引き受けするのがマナーです。内容は 故人さまとの思い出を語り、故人さまのご逝去を悼み、ご遺族への慰めとお別れの言葉で終わります。

 

 ご依頼を受けましたら 故人さまとの関係 友人、先輩、後輩、恩人、上司、部下など ご自分の立場を考え、故人さまとの 付き合いを思い出しながら 相応しい内容を考えます。まず 故人さまの人柄や業績を称え、追憶と感謝の気持ち、残された者の決意を述べ、最後にご遺族への慰めとお別れの言葉で結ぶのが一般的です。奉読の時間は約3分、文字数にして1,200字が目安です。忌み言葉に気を付け、美辞麗句を並べた形式的なものでなく ご自分の言葉で書いた方が良いでしょう。弔辞は記念として ご遺族の下に残りますので丁寧に書きます、巻紙に 薄墨を使用し 毛筆で認めるのが正式ですが 市販の弔辞用の用紙をご利用頂くのが便利です。

 

 弔辞の読み方は お名前を呼ばれましたら立ち上がり 改葬の方々に一礼して祭壇の前に進みます。ご遺族に一礼をした上でご遺影に向かい一礼します。左手に弔辞を持ち右手で開きながら拝読します、拝読の際は目の高さに捧げ持って読みます。拝読が終りましたら包み直し、表書を祭壇に向けてお供えし、一礼して席に戻ります。

 

 弔辞の文章では 下記の様な言葉使いにご注意願います。

死(一般);逝去、急逝、不帰、永眠。 死(若死):天逝、夭逝、早世。 死(仏教);成仏、往生。 死(神道);帰幽。 死(キリスト教);昇天、帰天。 死(その他);逝く、没する、瞑目、世を去る。 死者との別れ;永別、別離、訣別、送る。 悲しみ;悲哀、哀愁、愁嘆、傷心、慟哭、痛恨。 看病;介護、手当、介抱、手を尽くす。 恩を受ける;大恩、恩愛、恩義、恩人、恩情、恩顧。 事故;不慮の出来事、奇禍、殉職、殉難、災禍、惨禍、災難、海難、悲運、変事。

以上の他の忌み言葉としては 重ね重ね、重々、いよいよ、再三再四、たびたび、またまた、ますます、かえすがえすも等の”重ね言葉(不幸が重なるイメージ)”、 再び、つずく、なお、追って等の”続く事を連想させる言葉”、 死ぬ、死亡、生きる、存命中等の”直接的な表現”、 とんだこと、とんでもないこと、浮かばれぬ等の”オーバーな表現、不吉な表現”、 四・九等の”音読みが不吉な言葉”が有ります。これらの忌み言葉は表現を変えて使います。

 

   今回は以上です。 

葬儀・告別式への参列

 今回は葬儀・告別式への参列に付いて書かせて頂きました。

 

 仏法に於ける葬儀と告別式には 夫々 異なる意味が有ります。葬儀は 故人様の冥福を祈り、仏弟子としての戒律を与える授戒と、極楽浄土へと導く引導を行う儀式で ご遺族、ご親族、ごく親しい方により執り行います。告別式は 友人や知人が故人様と最後のお別れをする儀式です。葬儀、告別式の順に執り行われ、一般の方は告別式に参加しますが 現在は 葬儀と告別式を同時に執り行う事も多く その場合は葬儀から参列します。

 

 葬儀に参列する場合は 定刻より早めに会場ヘ入り 受付を済ませて 案内の指示に従い席につきます。案内の指示が無い場合は控え目な席につきます。告別式だけに参列する場合は定刻の10分前までには受付を済ませ 司会者の案内を待ちます。コート、ショール、帽子などは受付のの前にとり、クロークが有れば大きな荷物と共に預けます。受付では”この度は御愁傷様です”と簡単なお悔みを述べ、香典を差し出し 記帳をします。名刺を差し出しても良いでしょう。通夜に訪れ香典をお供えした場合は記帳だけを行います。受付が設けられていない場合、香典は拝礼(ご焼香)の際に祭壇にお供えします。式場内では案内に従うか、ご自分の立場を考えて適当な席に着きます。このとき 喪主様やご遺族のところえ出向いてお悔みを述べるのは避けた方が良いでしょう。又 式場内での 知人・ご友人との会話も控えたいものです。

 

 一般会葬者は ご焼香が終わりました後 出来るだけその場に残って ご出棺を見送ります。告別式終了後はご遺族による最後の対面ガ行われますので、一般会葬者は式場の外で静かに待ちます。ご出棺に先立ち 喪主様のご挨拶が有り、その後 ご出棺と成ります。霊柩車が動き出しましたら、頭を下げて合掌してお見送りします。ご出棺をお見送りした後は静かに退出します。

 

   今回は以上です。

通夜への参列

 今回は通夜への参列に付いて書かせて頂きました。

 

 通夜は本来 ご遺族、近親者、ごく親しい友人などの 故人さまと深い係わりを持った方々集まり 夜を通して 故人さまとの最後の別れを惜しみ、又 故人さまの霊とご遺族を慰める為の場です。ご遺族から 通夜のご連絡を受けましたら ご参列下さい。最近は 通夜も告別式も 故人さまとのお別れの場 と考える方が多く見られますが、上記の趣旨から考えますと 特に親しい関係でなければ 通夜には参列せずに 告別式に参列されるのが 本来の形です。ご遺族から お通夜の日程をご連絡頂いた場合は お通夜に参列し、葬儀・告別式にも参列します。告別式の日程のみご連絡を受けた場合は 告別式の参列のみにとどめます。それほど親しい関係では無いけれども ご都合により 告別式に参列出来ない為 通夜だけに参列される場合は 通夜ぶるまいの席にお誘い頂いても ご遠慮頂いて 早めに引き上げるのが良いでしょう。お通夜への出欠を迷われる場合は 近親者の方、若しくはご葬儀の世話人の方 お問合せ頂くのが良いでしょう。

 

 最近のお通夜は 斎場の都合などにより 半通夜が多く成りました。半通夜は 夕方6時か7時頃から始まり、僧侶の読経、ご遺族・ご親族・参列者のご焼香で一時間程 その後の通夜ぶるまいで一から二時間程度でお開きと成ります。お通夜の式場には 通夜の開始時間より10分前位に着く様にします。まず 受付で記帳をし、”この度は御愁傷様で御座います、御霊前へお供え下さい。” とお悔みを述べて香典を差し出します。受付が無い場合は 拝礼(ご焼香)の際に祭壇に供えるか、ご遺族に手渡します。会場の中では 案内の方の指示に従って着席します。

 

 通夜ぶるまいの席は 弔問に対するお礼とお清め、そして故人様への供養の為に設けられます。お誘いを受けましたら遠慮せずに席に着き 一口でも箸を付けるのがマナーです。但し 宴席では有りませんので 故人さまと関係の無い話に夢中になったり、お酒を飲んで長居をしない様 気を付けます。途中で退席する際には 周囲の方に ”お先に失礼します”と挨拶して 静かに退出します。

 

 お通夜前や通夜ぶるまいの席でのお悔みや忌み言葉には気を付けて下さい。ご遺族さまは多くの方のお相手をしなければ成りませんので お悔みの言葉は 状況に合わせて簡潔にし 長々と話し掛けない様にします。忌み言葉には気を付けて 故人さまの病状や死因等 あれこれと尋ねる事は避けましょう。

 

  今回は以上です。 

不幸の知らせを受けたら

 今回は不幸の知らせを受けた際に付いて書かせて頂きました。

 

 不幸の知らせには ご危篤の連絡と ご逝去の連絡があります。ご危篤の連絡を受けましたら 指定の場所にすぐ駆けつけます、ご逝去の連絡のは 故人さまとの関係により対応します。

 

 ご家族が ご危篤を知らせて来ると言う事は 意識の有る内に一目でも会って欲しいと考えての事ですので、連絡を受けたら 出来るだけ早く指定の場所に駈け付けます。間違えの無い様 連絡を受けた際 場所の確認をします、病院の場合は 住所は勿論、電話番号、病室番号も聞いておきます。駈け付ける際の服装は 普段着で構いませんが、派手な服装やTシャツ等カジュアル過ぎる服装は避けます。遠方から駆けつける場合、万一を覚悟して喪服を携行する事が有りますが、面会の前に駅のロッカ―等に預けて、失礼のないようにします。

 

 ご逝去の連絡を受けた際は 故人さまとの関係により対応の仕方が変わります。肉親、近親者、極親しいご友人の場合は 何処へ行けば故人さまと会えるのか確認をし、喪服を準備して、地味な平服で弔問に駈け付けます。一般的な知人、友人の場合は すぐの弔問は必要有りません、通夜・葬儀の日取り、場所、葬儀の宗教・宗派等を確認して 通夜に参列します。又 依頼されえば連絡役を引き受け、次に連絡すべき方に連絡をとります。ご遺族以外から連絡を受けた場合 不明な点を問合せたり、お悔みを述べる為に 取り込み中のご遺族に直接連絡を取る事は避けた方が良いでしょう。

 

 訃報を受けても すぐに弔問出来ない事情がある場合は 代理の方を立てて通夜・告別式に参列してもらうか、弔電を打つか、手紙を送るかして弔意を伝えます。後日 弔問できなかった事をお詫びし 先方のご都合を確認して弔問します。遠方に居住している等 やもう得ない事情で弔問出来ない場合は 出来るだけ早く香典をお送りします。香典は不祝儀袋に入れて現金書留で送れます、香典には お悔みと参列出来ないお詫びの手紙を同封されると良いかと思います。

 

   今回は以上です。  

供物、供花

 今回はお供物(くもつ)、ご供花(くげ、きょうか)に付いて書かせて頂きました。

 

 故人様の霊を慰める為に供える品物をお供物、花をご供花と言います。香典とお供物、ご供花を両方送るか、一つだけにするか迷う と言うお話を 時として伺いますが、香典、お供物、ご供花とは同じ意味ですので 原則として 何れか一つで構いません。香典の他に 親族一同、同窓会一同、団体等で お供物、ご供花を贈る際に 一員に加わる事も、香典とご供花の両方を贈る事も 故人様とのご関係で多々有ります。

 

 お供物は その地域により仕来りが有りますが、仏式では 線香、ロウソク、果物、干菓子、お酒等の日持ちのする物をお供えするのが一般的です。神式では 線香・抹香は お供えしません、魚・肉等の生臭物でもお供えしますが、お供物の仕来りが御座いますので お送りする前に喪家さまにご確認頂くのが良いでしょう。ご確認出来ない場合は 御榊料として現金を贈るのが無難です。キリスト教では生花のみで、お供物は有りません。お供物の水引や表書は 香典と同じですが ご葬儀を担当する葬儀社へご指示頂ければ 不祝儀用に用意し お供え致します。お供物は 通夜、ご葬儀、告別式にお供えしますので お通夜の前に届く様 手配します。

 

 ご供花では 生花や花輪などを贈ります。生花では 派手な花は避け 菊、カーネーション、百合、ストック等の白を中心に使いますが、故人様がお好きだった花をアクセントに入れて貰うのも良いと思います。但し バラ等のとげの有るお花は避けて下さい。花輪は会社や団体名で贈るのが一般的ですが、最近は飾れる場所が無い場合も多く見られますので、事前の確認が必要です。

 

 お供物、ご生花 何れにしても 宗教や地域の仕来り、斎場内外での制限などが御座いますので、お贈りになる前に 喪家さま 或いは担当の葬儀社にご確認される事をお薦め致します。

 

  今回は以上です。

香典

 今回は香典のマナーについて書かせて頂きました。

 

 香典とは ご葬儀の際 お花、線香、抹香等の代りに故人様の霊前に供えるものですが、急なご不幸による出費に対する助け合いの意味も有ります。

 

 香典の準備ですが お香典を入れる熨斗袋やその表書は 宗教や宗派により異なりますので 事前に確認する事が大切です、又 通夜・葬儀の予定をご連絡するお立場の施主様側も ご連絡の際に 執り行う葬儀の宗教とご宗派を付け加えて頂く方が 親切なご連絡となります。弔事では水引の結び方は 不幸が二度と来ない様にと 解けない結び切りを使います、のしは付けません。表書は 仏式では 御香典、御香料で 御仏前は四十九日以降の法要で使います。神式では 御玉串料、御榊料を キリスト教では お花料 とします。宗教が確認出来ない場合の無難な書き方は 御霊前 で各宗教共通で使えます。但し 浄土真宗では 御霊前 は使いません。尚 蓮の花が印刷された熨斗袋は仏式でしか使用出来ません。表書の下に会葬者のフルネームを書きます、奥様が代理で会葬の場合はフルネームの左下に 内 の字を付記します、どなたかの代りに会葬の場合は 代 と書き入れます。 

 

 香典は 通夜又は葬儀(告別式)の何れかに持参します。通夜に持参した場合、翌日の葬儀では記帳のみ行います。又 香典に使用する紙幣は 前もって用意した訳では無い事を示す為に使用済みの紙幣を入れます、新札は使いません。

 

 斎場の受付では 袱紗から香典袋を取り出し ”この度は御愁傷様でございます” と言って 受付係に手渡します。このとき 香典は必ず両手で指し出します。その後 受付係の指示に従って 名前・住所・連絡先を記帳して 一礼をして待機場所え移動します。

 

   今回は以上です。 

仏式礼拝の作法

 今回は仏式の通夜・葬儀・告別式に於ける焼香・礼拝の作法について書かせて頂きました。

 

 通夜・葬儀・告別式では 故人様のご逝去を悼み、又 成仏を祈念して礼拝を行います。その礼拝の前には お清めの為の焼香を行います。一番大切な事は礼拝であり、ご遺影やご位牌をしっかり見つめて、心を込めて礼拝します。

 

 ご焼香は 本来 香を持参するのが正式ですが、今は仏前に備え付けの抹香をたくのが通例となって居ります。ご焼香には仏前に立って行う立礼、座って行う座礼、そして 会場が狭い際に行われる回し焼香が有ります。焼香の回数は 僧侶と同じ様に三回という方も多く居られますが、一般的には焼香と従香の二回、参列者が多い場合は焼香のみ一回で良いと思います。焼香の順序は 故人様との血縁関係に応じて決めるのが一般的ですが、地域により習慣が異なる場合も有りますので地元の古老に確認される事をお薦めします。ご主人が亡くなられた場合の一般的な例は;

 1 喪主 故人さまの配偶者

 2 故人さまの長男夫婦とそのお子様

 3 故人さまの次男夫婦とそのお子様

 4 故人さまの長女夫婦とそのお子様

 5 故人さまの兄弟姉妹(年齢順)

 6 故人さまの配偶者の兄弟姉妹(年齢順)

 7 故人さまの長男の妻の親

 8 故人さまの次男の妻の親

 9 故人さまの長女の夫の親

のようになります。

 

 焼香、拝礼の手順は;

 1 焼香台の前に進み、祭壇に向かって一礼します。このとき数珠は左手に持ち、左右に礼をする必要は有りません。

 2 右手の親指、人差し指、中指の三本で抹香をつまみ 目の高さまで捧げてからおろし 静かに香炭の上に乗せます。二回目の従香の際は 捧げずにそのまま香炭に乗せます。

 3 正面の写真、又はご位牌を見つめ 合掌礼拝をします。

 4 喪主さま、ご遺族、会葬者に会釈をして席に戻る、又は退出します。

 

 数珠は念珠とも言い 仏事には欠かせない仏具の一つです。数珠の珠数は108個にするのが正式で 仏様に合掌拝礼しながら百八つの穢れた心を祓う為のものです。二重にした二輪念珠、数を半分にした単念珠と共に 数や種類にこだわらない短いものも一般的と成りました。数珠は宗派により種類や用い方に違いが有りますが、会葬にはご自分の宗派のものを持参して構いません。持参する時は念珠入れ等に入れ、使うときは左手に持つか、左手にかけるかします。どんな場合でも畳や椅子の上に直に置いてはいけません。

 

  今回は以上です。

弔事の服装

 今回は弔事での服装について書かせて頂きました。

 

 弔辞での服装は お国柄、宗教、地域の伝統等により異なりますので 世界標準、或いは日本標準が有るわけでは有りません。しかしながら参列されるに当たりましては ご遺族に対する礼節、すなわち弔意を表す為の ご遺族の心情を慮り(おもんばかり)、自身も心を痛めていると言う気持ちを表す服装である必要があります。

 

 弔事で使用する喪服は 本来 喪に服する人 つまりご遺族が着用するものでした。現在では 故人様への礼儀として また 死を悼む気持ちを表現する服装として 葬儀に参列する方々は喪服の着用が一般的となって居ります。喪服はご遺族が着るものという 本来の意味を考えると 通夜は元より告別式に参列される一般会葬者の方は 地味な服装であれば喪服を着る必要はないと言えます。但し ご遺族や近親者の方は 通夜・葬儀・告別式を通じて正式礼装で臨むべきです。

 

 女性の正式礼装は 洋装の場合 黒無地のオーソドックスなデザインの ワンピース、スーツ、アンサンブルとなりますが 透けていたり光沢のある素材は避けて下さい。えり元が詰まったデザインで、袖は長め、スカート丈は膝が隠れる程度とします。ストッキングは光沢のない黒、靴も光沢のない黒の布製が正式ですが 飾り等のないプレーンな物であれば革製でも構いません。アクセサリーは結婚指輪以外付けないのが基本です。和装の場合は黒無地染め抜き五つ紋付きが正式礼装です。半えりと足袋は白を着用しますが それ以外は 帯、帯揚げ、帯締め等は黒を使用します。バックや草履は布製が正式ですが つやのないシンプルな物であれば革でも構いません。

 

 男性の正式礼装は黒の;

             昼             夜

  正式礼装   燕尾服          燕尾服

  準礼装    モーニング        タキシード

  略礼服    ヂィレクターズスーツ  ダークラウンジスーツ 

となります。燕尾服は昼・夜 何れでも着用出来ますが、モーニングは昼間用の礼服ですのでお通夜では使用出来ません。現代では通夜・葬儀ともに黒の略礼服を使用する事が一般的となっております。和装の場合は 黒羽二重染め抜き五つ紋付きの着物・羽織・袴となります。帯は角帯、足袋は白か黒、草履の鼻緒は黒となります。尚 タイピンは使用せず、光物を身に付けては成りません。


 お子様の服装は 原則 学校や幼稚園の制服を着用します。制服がない場合は 黒や紺色の地味な服装に黒の靴、白又は黒のストッキングを着用つると良いでしょう。


   今回は以上です。

相続税の申告と納税

 今回は相続税の申告と納税に付いて書かせて頂きました。

 

 相続税の申告と納税は 相続開始の翌日 即ち故人様のご逝去の翌日から10ヶ月以内に行はなければ成りません。申告と納税は 故人様がご逝去された時の住所地の税務署で行います。相続税の納税は 金銭での一括納付が原則ですが、一定の要件を満たせば 延納や物納が認められる場合が有りますので、必要に応じ所轄税務署にご相談する事をお薦めします。

 

 相続税には 基礎控除額が有ります。基礎控除額は ”5,000万円+法定相続人一人に付き1,000万円”と成ります。例えば 法定相続人が4人の場合は 5,000万円+(4人X1.000万円)=9,000万円となり、課税価格がこの金額以下であれば 申告、納税をする必要は有りません。尚 課税価格とは 相続財産から債務、葬儀費用、非課税財産を差し引き みなし財産や生前贈与財産を加算した額です。尚 法定相続人の数は 相続放棄をされた方がいても、放棄する前の数で計算されます。

 

 相続税の申告書は 相続人が各自提出しても、相続人全員が共同で一部作成し 全員で署名・押印して提出しても構いません。期限までに分割協議が纏らない場合は ひとまず法定相続分で分割したものとして相続税を計算し 申告・納税します。その後 分割が確定した段階で、納めた額が少なかった場合は修正申告、納めた額が多過ぎた場合は更生の請求をして調整します。

 

 相続税に関し配偶者には 税額軽減の特別処置が有ります。配偶者の税額軽減が適用されて無税になるのは以下の二つの場合です;

 −取得財産の課税価格が一億6千万円以下の場合。

 −取得財産の課税価格が法定相続分以下の場合。

以上の他に 本来の相続税の額から法定相続分の税額を引いて納めれば良いので、かなり減額される事となります。配偶者の税額軽減を受ける為には 遺産分割協議を成立させた上で 税務署に申告する必要が有ります。

 

  今回は以上です。 

ご遺産の評価

 今回はご遺産の評価について書かせて頂きます。

 

 ご遺産の相続、相続税を計算する為には 現金を除いてその価値を評価しなければ成りません。評価は原則として相続開始時、即ち 故人様のご逝去日の評価額を前提と致します。しかし 時価に付いては客観的な評価が難しい場合や 課税の公平性を保つ為に、国税庁では ”財産評価基本通達” を作成し、財産を種類別に評価する 基準や方法を定めて居ります。

 

 まず 宅地の評価ですが 市街地と郊外・農村部では評価方法が異なります。市街地では路線価を基準として計算(路線価方式)します。路線価とは道路(路線)に面した標準的な土地 1平方メートル当たりの価額で 全国の市区町村ごとに各国税局が定め、毎年評価改定をして公表して居ります。この路線価図は税務署や市区町村役所で閲覧できます。又国税庁のホームページで見る事も出来ます。評価額は 路線価X宅地面積に宅地の形状、立地条件などの調整を加えて決まります。

 

 郊外や農村部で 路線価が定められていない土地は倍率方式で評価額を決めます。これは固定資産税評価額に 国税庁が地域毎に定めた 一定倍率を掛けて評価額とします。固定資産税評価額は固定資産税評価額証明書で確認でき、地域毎の倍率は国税局や税務署に問い合せれば教えて貰えます。尚 一定の条件にあてはまる宅地に付いては 税額が軽減される特例が有りますので、評価の際には 該当税務署に確認される事をお薦め致します。

 

 又 故人さまの債務やお葬式の費用は 相続財産から差し引いて 相続税を計算して下さい(債務控除)。

 

   今回は以上です。

相続後の手続き

 今回は相続後の手続きと名義変更について書かせて頂きました。

 

 ご遺産の相続が確定しましたら 期限の指定が無くともなるべく早く名義の変更をすべきです。遺贈により相続した場合も速やかに名義を変更します。

 

 預貯金の名義変更や解約の手続きは 金融機関により相違が有りますので 金融機関ごとに確認をして手続きをして下さい。有価証券の場合は 会社、信託銀行、証券会社の何れかにご確認を頂き 名義の変更をします。

 

 不動産の所有権移転登記は その物件が所在する地域を管轄する地方法務局(登記所)で行います。”所有権移転登記申請書”を提出し 相続人の名義に変更登記をします。申請は相続人が単独で行う事が出来ます。共有で相続する場合は 共同申請で名義の変更をします。

申請には 登記申請書とその写し、登記原因証明情報として 故人さまの戸籍謄本(除籍謄本を含む)と住民票の除票、不動産の相続をする方の戸籍謄本と住民票、遺産分割協議書、相続人全員の戸籍謄本と住民票、印鑑証明書、固定資産税評価証明書が必要です。遺言による相続や遺贈の場合は 遺言書の写しを添付しなければ成りません。相続の場合の不動産の登記手続きには 登録免許税が掛ります。登録免許税は固定資産税評価額の0.4%です。

申請書 書式の例は 法務局のホームページで見る事が出来、一般的には司法書士にその作成を依頼します。申請の方法は 地方法務局へ出向て申請する方法、郵送で申請する方法、オンラインで申請する方法の3通りが有ります。

登記手続きに期限は有りませんが 売却や抵当権の設定も出来ませんし、その後の相続でのトラブルの原因となったりする事も多く見られますので 速やかな名義変更をお薦め致します。

 

  今回は以上です。

 

遺産分割協議

 今回はご遺産の分割協議に付いて書かせて頂きました。

 

 遺産分割協議とは 故人様がご逝去され ご遺言が無い場合は 民法の定める法定相続分で相続する事に成ります。法定相続人が複数居られる場合は 相続人同士が全員で話し合い、誰がどの財産を相続するか決めなければ成りません。この話し合いを遺産分割協議といい、相続人の内 一人でも欠けていると無効と成ります。相続人に行方不明者が居られる場合は その財産管理人が、未成年者が居る場合は その法定代理人が参加しなければ成りません。

 

 行方不明者は 行方不明と判断されてから7年間は 生きているものと見做されますので 家庭裁判所に不在者(行方不明者)の財産管理人の選任を申し立てます。選任された財産管理人は 代理人として遺産分割協議に参加し、財産の分割後には その財産を管理します。尚 この場合 他の相続人が財産管理人になる事は出来ません。

 

 未成年者の法定代理人は 親権者がなるのが 一般的ですが、親権者が相続人の一人である場合は この件に限り代理人とは成れません。親権者、又は他の相続人は 家庭裁判所に申し立て、特別代理人を選任して貰います。

 

 遺産分割協議は 相続税の申告期限が 相続開始後(故人様のご逝去日)10ヶ月以内となって居りますので、それに合わせて行う必要が有ります。分割協議は全員で集まって話し合いをする方法や、分割の原案を作成し相続人全員に回覧して合意を得る形等が有ります。合意が出来ましたら 必須では有りませんが 遺産分割協議書を作成します。協議書は 後日のトラブルを避ける為、相続税の申告、財産の名義変更、配偶者の税額軽減などで必要と成ります。

 

   今回は以上です。

遺留分

 今回は遺産相続に於ける遺留分に付いて書かせて頂きました。

 

 遺留分とは ご遺産の相続に当たり 法定相続人の権利を保護する為の制度であり、配偶者、直系卑属、直系尊属を対象して居ります。ご遺産の相続では ”遺言 優先” の大原則が有りますが、慰留分という別規定が有ります。例えば ご遺言により 特定の相続人、或いは特定の第三者に 全財産を遺贈すると指定された場合配偶者の方や、お子様等 相続人として権利を持つ方でもご遺産を受取る事が出来なくなります。しかしながら故人様の財産形成に当っては 何らか形で配偶者・お子様・ご両親が寄与している との考えから 民法に於いて この貢献に報いる為、遺留分という規定を設け ご遺族の最低限度の相続分を保護して居ります。故人様が特定の相続人や第三者に遺贈又は贈与をし、それによって遺留分が侵害された場合、侵害された相続人は財産贈与又は遺贈を受けた方に対して財産の返還を要求する権利が有ります(遺留分の減殺請求)。又 相手がまだ受取っていない財産を請求して来た場合、請求を拒否する権利が有ります(遺留分減殺請求権)。

 生前贈与も減殺請求の対象と成ります。相続開始前 一年以内の物は無条件に、一年以上でも遺留分の侵害を知った上でなされた場合は対象と成ります。

 

 遺留分が認められる範囲は 配偶者、直系卑属、直系尊属で 故人様の兄弟姉妹には認められて居りません。遺留分は直系尊属のみが法定相続人の場合は法定相続分の三分の一、その他の場合は二分の一と成ります。例えば 法定相続人が配偶者のみの場合は配偶者ヘ ご遺産の二分の一、配偶者とお子様が二人の場合は配偶者へ ご遺産の四分の一、残り四分の一をお二人のお子様で分ける事に成ります。

 

   今回は以上です。

法定相続分

 今回は民法に示されたご遺産の分割基準について書かせて頂きました。

 

 ご遺産の相続は 故人様の死亡により 故人様の住所に於いて開始され、故人様の財産は 死亡後 ただちに相続人の所有と成ります。相続人が複数居られる場合は その財産は共有となります。ご遺言書がある場合は その指定に従います。ご遺言書が無い場合は 法定相続による相続分に従い分割することになります。法定相続人に成れる方は 配偶者、直系卑属(お子様、第一順位)、直系尊族(両親、第二順位)、兄弟姉妹(第三順位)ですが、その組み合わせ方により分割の比率が異なります。

 

 まず 故人様の配偶者は絶対的な相続人です。相続人が配偶者だけの場合は全ての財産は配偶者に相続されます。この際の配偶者とは 故人様と戸籍上の婚姻関係を持つ方で、期間の長短に係わらず内縁関係の方に相続権は発生しません。


 相続人が配偶者とお子様(直系卑属)の場合は 二分の一が配偶者へ、残りの二分の一をお子様方で分ける事の成ります。今年の最高裁 判例に基ずき 嫡出子と非嫡出子との差異は無くなりました。非嫡出子は 母親との関係は自動的に親子関係が認められますが、父親との関係では 認知されている事が必要です。又 胎児にも相続分が認められています。但し 出生して 始めて相続権が認められますので、遺産分割は出産後に行われます

 

 相続人が配偶者と御両親(直系尊属)の場合は 配偶者に三分の二、残り三分の一を御両親で分割します。配偶者が居ない場合は御両親が相続します。御両親がいない場合は祖父母様へ相続となります。

 

 相続人が配偶者と故人様の兄弟姉妹の場合は 配偶者に四分の三、残り四分の一を兄弟姉妹で分割します。

 

   今回は以上です。


  

遺産の分割

 今回はご遺産の分割に付いて書かせて頂きました。

 

 遺産の分割とは 法定相続人が二名以上居られ 遺言書が書かれていない、もしくは 遺言書は存在しますが、ご遺言では全てのご遺産を網羅していない場合に行われます。遺産分割の方法には 指定分割、協議分割、調停分割・審判分割の3っが有ります。

 

 指定分割とは 相続に於いては ”遺言による相続は法定相続に優先する” という大原則に従い 故人様が遺言書で ご遺産の分割方法を指定している場合は その指定に従い分割を行う事を言います。ご遺言の指定が法定相続の内容と違っていても、原則としてご遺言の指定に従います。但し 法定相続人を保護する為の 遺留分の請求が出た場合は この限りでは有りません。又 相続人全員の合意が有れば ご遺言に従わない事も可能です。例えば ご遺言では 全財産を配偶者に譲る とあっても、配偶者のかたが お子様にも分けたい、お子様もそれを受入れる場合は 親子でご遺産を分ける事が可能となります。或いは 兄弟姉妹で等分に分割と指定されて居ても 相続人全員で合意すれば 等分でなくても構いません。

 

 協議分割とは ご遺言による指定が無い場合、法定相続人全員で協議をして ご遺産の分割方法を決める事を言います。通常は民法の法定相続分を基準として、故人様との係わり方、ご遺産の性格、相続人の状況等を加味しながら協議を行います。話し合いが纏らない場合は 法定相続分に従います。合意の決果は 後日のトラブルを避ける為にも 遺産分割協議書を作成して 相続人全員が署名、押印(実印)を行います。土地・有価証券等の名義変更の際には 遺産分割協議書の提示が必要となります。

”〇〇に財産の三分の一を譲る” と言う 包括遺贈がある場合にも どの様に分割するか決める為、相続者全員と受遺者を交えて分割協議が必要となります。

 

 調停分割・審判分割とは 協議分割は相続人の一人でも合意しない場合は成立しません、その場合は 家庭裁判所に調停を申請し、家事審判官と調停委員によるアドバイスの下 合意を目指します。其れでも合意出来ない場合は 家庭裁判所の審判に委ねる事に成ります。裁判所は 事実を調べ、証拠調べを行って 分割方法を命じる事となります。

 

   今回は以上です。 

特別寄与と特別受益

 今回はご遺産相続人の中の特別寄与者と特別受益者に付いて書かせて頂きました。

 

 ご遺産の相続に当りましては 相続人間の公平性を保つ為の 特別寄与と特別受益と言う制度が有ります。

 

 特別寄与とは 相続人の中で 故人さまに対し生前、事業の拡大に協力し その財産形成に大きく貢献したり、その療養・介護に多大な貢献を認められた方に対し 相続遺産の中で特別枠を設けて寄与するもので、寄与される方を 特別寄与者と言います。実際に寄与分が認められるのは その方の貢献を客観的に評価し、判断された時と成ります。お子様が故人さまと同居をしてお世話をしたとしても これは扶養の義務の範囲内で、特別寄与とは認められません。寄与分を認めるか、認めないか、その評価額等は 相続人間で協議の上決められます。従いまして 寄与を主張される方は客観的な資料(証拠)を示す必要が有ります。相続人間で合意が得られない場合は 家庭裁判所での判断と成ります。寄与分が認められた場合は 相続財産から寄与分を差し引き、残りの部分を相続財産として分割します。

 

 特別受益とは 相続人の中で 故人さまから遺贈を受けたり、生前に特別な贈与を受ける事を言い、その方を特別受益者と言います。相続人の中に特別受益者が居られる場合は 特別受益分を相続財産の前渡しと見做して 特別受益者の相続分から差し引きます。これを”特別受益の持ち戻し”と言います。相続分から特別受益を差し引いた結果、他の相続人の相続分を侵害している場合は 侵害した部分を他の相続人へ渡さなければ成りません。但し 相続人全員が同意した場合、或いは遺言書に”特別受益の持ち戻しは免除する”と書かれていれば、持ち戻しは免除されます。特別受益の対象となる贈与は 結婚・養子縁組の際の持参金や支度金、嫁入り道具 購入の為の贈与、独立開業資金等の援助、多額の学費、住宅購入・新築等への援助、生計の資本と考えられる贈与が有ります。又 遺言で特定の相続人が受けた遺贈は 受遺者の法定相続分に加算されるのではなく、特別受益として法定相続分から差し引かれます。

 

 尚 寄与分は法定相続人だけに認められて居ります。夫婦同然に暮らし・家業を助けた内縁の妻、献身的に介護を務めた息子の嫁 などには寄与分は認められません。こういう場合は遺言書による財産の贈与が必要です。

   今回は以上です。

相続の順位

 今回は相続人の範囲とその順位に付いて書かせて頂きました。

 

 故人様の財産を相続する際には 法律により定められた 相続人の範囲で その順位に従い行われます。法律に定められた相続人を法定相続人といいます。法定相続人には 配偶者相続人と 血族相続人が有ります。

 

 配偶者相続人は 故人様の配偶者で どの様場合も相続人に成れます。(法律上の婚姻関係にない 内縁の妻や夫には相続権は有りません。)

 

 血族相続人は 故人様と血のつながりを持つ親族で お子様やお孫様等の直系卑属、親御様や祖父母様等の直系親族、そして兄弟姉妹が相続人と成れます。但し その中には 第一から三位までの順位が有り、第一順位の相続人が居られる場合は 第二、第三順位の方は相続人に成れません。第一順位の方が居られない場合に第二順位の方が、第一順位と第二順位の方が居られない場合は第三順位の方が相続人になる形となります。

 

 第一順位は直系卑属の方で 故人様の 嫡出子・非嫡出子・養子・胎児等のお子様と お子様が亡くなられていた場合のお孫さん(代襲相続と言います)が含まれます。

 

 第二順位は直系親族の方で 故人様の父母、祖父母、曾祖父母の方ですが 父母が居られる場合には祖父母・曾祖父母の方に相続権は有りません。故人様にお子様が居ない場合にのみ相続人と成れます。

 

 第三順位は 故人様の兄弟姉妹(父母の片方だけが同じ半血兄弟姉妹も含まれます)の方々です。故人様に 直系卑属も直系親族も居られない場合にのみ相続人と成れます。

 

 尚 以下の人は相続人と成れません;

1 故意に被相続人、自分より上順位 又は同順位の相続人を殺したり、殺そうとして刑に処せられた者。

2 被相続人の殺害された事を知って これを告発せず、又は告訴しなかった者。

   但し 是非の弁別の無い者又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であった場合を除く。

3 詐欺・脅迫により、被相続人が相続に関する遺言を作成・徹回・取消し・変更する事を妨げた者。

4 詐欺・脅迫により、被相続人に相続に関する遺言を作成・徹回・取消し・変更させた者。

5 相続に関する被相続人の遺言書について偽造・変造・破棄・隠匿した者。 

 

   今回は以上です。 

遺産相続の方法

 今回はご遺産相続の方法に付いて書かせて頂きました。

 

 ご遺産相続の方法には 単純承認相続、限定承認相続、相続放棄の三種類が有ります。

 

 単純承認相続は 全ての財産を無条件に相続する形で 故人様が遺されたプラスの財産も、マイナスの財産も 全ての財産を無条件に引き継ぎます。何の手続きもしなければ 単純承認相続と見做されます。又 相続開始を知ってから 3ヶ月以内に限定承認相続、又は相続放棄の申し立て手続きを 故人様の住所地を管轄する家庭裁判所にしなかった場合も 単純承認相続をしたものと見做されます。更に 相続人がご遺産の一部を 勝手に処分したり、隠したり、故意に財産目録に加えなかったりすると 単純承認相続と認定され、限定承認相続や相続放棄を申請する事が出来なく成りますのでご注意下さい。

 

 限定承認相続は マイナスの財産がプラスの財産より 多いか、少ないか直ぐには判断が附かない時に選択します。債務等のマイナスの財産も引き継ぎますが、それはプラス財産の範囲内で弁済するという 限定相続の承認です。ご自分の財産を使ってまで弁済の必要は無く、債務を返済した後 財産が残れば それを相続する事が出来ます。但し 限定承認は相続人全員の合意が必要です、一人でも不賛成者がいると認められません。

 

 相続放棄は 遺産相続に係わる一切の権利と義務を放棄する事です。相続財産を調べた結果、プラス財産よりマイナスの財産が多かった場合や、遺産相続を辞退したい場合に選択します。相続放棄は相続人各人が個別に選択出来、相続開始を知った日から3ヶ月以内に 故人様の住所地を管轄する家庭裁判所ヘ申し立てます。相続放棄が本人の意思であることが認められると受理されます。相続放棄をすると徹回する事は出来ません。

 

 遺産相続は プラスの財産だけでは無く、マイナスの財産も引き継がなければ成りません、その結果 相続人が多大な債務を背負ってしまう事が有ります。この様な場合に 相続人を保護する目的で 限定承認や相続放棄の制度が有ります。

 

   今回は以上です。

相続対象財産

 今回は相続の対象となる財産に付いて書かせて頂きました。

 

 相続の対象となる財産には 被相続人が所有して居た プラスの財産と マイナスの財産が有ります。相続人が複数居られる場合は 相続が開始されると(被相続人のご逝去と共に)相続財産は相続人全員の共有と成ります。

 プラスの財産とは 土地、家屋、借地権、借家権、預貯金、有価証券、現金、債権、金銭債権、ゴルフ会員権(例外有り)、家財、自動車、書画、骨董、宝石、貴金属、特許権、著作権などが有ります。

 マイナスの財産とは 借金、買掛金、借入金、住宅ローン、未払いの月賦、未払いの税金、未払いの家賃、未払いの地代、未払いの医療費などが有ります。

 相続の対象とならない財産とは 香典、死亡退職金、遺族年金、祭祀財産(墓地、墓石、仏壇、仏具など)などが有ります。

 生命保険金は被相続人が保険料を負担し、受取人が本人、又は受取人が指定されて居ない場合は相続財産となり、その他の場合は相続財産とは成りません。

いずれにせよ 相続の開始後は 速やかに プラスの財産も、マイナスの財産も漏れなくリストアップし その評価額を出す必要が有ります。

 

 故人様の預貯金は 名義人が死亡したと解った時点から凍結されます。たとえ配偶者やお子様であっても引き出す事は出来ません。引き出す為には ご遺産の分割を終えた後、遺産分割協議書、故人様の戸籍謄本、相続人全員の印鑑証明書を金融機関に持参し名義変更をした上で 引き出しが可能となります。金融機関によりましては分割前でも 事情に併せて引き出し可能な場合が有りますので 引き出し手続きの方法も含めて お問い合わせして見て下さい。

 

   今回は以上です。

相続

 今回は遺産相続の開始に付いて書かせて頂きました。

 

 ご遺産の相続相続は 故人様が亡くなられたと同時に開始され、自動的にご遺産の全てが相続人に受け継がれます。相続人が故人様の逝去を知らなくても、相続は開始されます。この時 法律上の手続きや届出は必要有りません。亡くなられてご遺産を相続される方を 被相続人、遺産を受取る方を相続人と言います。相続開始時に 相続人が複数居られる場合は 全ての財産は相続人全員の共有財産となり、遺産分割が決まるまで、かってに遺産を処分する事は出来ません。尚 裁判所から失跡宣告を受けた方の場合も、死亡したとみなされて相続は開始されます。

 

 遺産相続とは 一般的に 亡くなった方のご遺産を その配偶者、お子様、或いはお孫様が受け継ぐ事を言いますが、 預貯金・不動産・有価証券等のプラス部分と 借金等の債務と損害賠償責任等のマイナス財産も受け継ぐ事に成ります。

 

 被相続人の死後は 出来るだけ早く ご遺言書の有無を確認します。ご遺言書の有無によって ご遺産の引継ぎ方が変わって来ます。相続では ”遺言による相続は法定相続に優先する”という大原則が有ります。ご遺言書が有る場合は ご遺言による指定に従って遺産を相続する事になります。但し 相続人全員の同意が有れば ご遺言に従わなくても構いません。

 

 遺言書が無い場合は 相続人が誰で、分割方法はどの様な割合かは 法律により決まります。これを法定相続と言います。この場合も 相続人全員の合意が有れば 法定相続の規定とは違う分割を行う事も可能です。何れにしろ 相続遺産の調査・確認とその評価(財産目録)は出来るだけ早くされる事をお薦めします。又 マイナス資産が多い場合の限定承認、相続放棄等の判断もこの財産目録の確認が前提となります。

 

 相続税の申告、納税は 遺産相続の開始から10ヶ月以内と定められて居りますので ご注意下さい。

 

   今回は以上です。  

 

 

遺言書の取扱い

 今回はご遺言書の取扱いについて書かせて頂きました。

 

 ご家族がお亡くなりになられ 逝去された方の”自筆証書遺言書” 或いは”秘密証書遺言書”を保管している方、又は発見した方は 遅滞なく その遺言書を 遺言者の最後の住所地、又は 相続開始地を管轄する家庭裁判所に提出し、その検認を受けなければ成りません。その際 封印(封に押印されたもの、糊付けだけのものは封印ではない)のある遺言書は家庭裁判所で 相続人立会いの下 開封しなければ成りません。尚 公正証書遺言書は ご逝去後 即座に開封は可能です。家庭裁判所内での検認を受ける前に 封印の有る遺言書を開封した場合は 五万円以下の過料となります、又 故意に検認の請求を行はなかった場合も過料、故意に遺言書を隠匿した場合は相続欠落者として相続権を失う事になります。

 

 遺言書の検認は 遺言の形状、加除訂正の状態、日付け、署名など 遺言書の内容・形式を確認し、遺言書の偽造・変造を防止する為の手続きです。ご遺言が遺言者の真意であるかどうか、遺言書が有効であるかどうかの審査をする手続きでは有りません。

 

 検認の手続きは 遺言検認申立書を家庭裁判所に提出して始まります。申立書に添付する資料は;

 1 申立人、相続人、受遣者 全員の戸籍謄本。

 2 遺言者の戸籍謄本(除籍謄本)。

 3 遺言書の写し(遺言書が封印されていない場合)。

検認申立書提出後 家庭裁判所から関係者全員へ 検認の場所と期日が通知さます。検認当日は相続人立会いの下に 検認が行われ、その結果は 検認調書に記載されます。遺言書は 検認後 検認済証明書を契印して申立人に変換されます。相続人と受遣者は 検認済みの遺言書を使って 相続登記、預貯金等の名義変更を行います。

 

   今回は以上です。 

遺言の変更

 今回は遺言の変更について書かせて頂きました。

 

 ご遺言の徹回や変更は何時でも出来ます。ご遺言は 遺産の相続に当って ご遺言者の最終意思を尊重する制度です。従いまして ご遺言者の意思に従い 何時でも、何度でも変更したり、取り消したりすることが可能です、又 ご遺言書に記載されている財産を処分する事も自由です。ご遺言は ご遺言者が生存中は 如何なる義務も権利も生じません。仮に遺言書に"〇〇の土地、建物を次男に相続させる"と書かれていても ご遺言者はこの土地、建物を売却する事が出来ます。そして 売却と共に このご遺言の項目は徹回された事に成ります。 

 

 ご遺言を取り消す場合 自筆証書遺言書と秘密証書遺言書は 遺言書を破棄する事により 遺言の内容は取り消されます。公正証書遺言書の場合は 取り消す為の 新たな遺言書を作成する必要が有ります。公正証書遺言書の正本や謄本を破棄しても、公証役場に原本が保管されて居りますので、遺言内容の取り消しとは成りません。尚新しい遺言書は 前の遺言書と同じ方式である必要は有りません。"前の遺言書の内容を徹回する"と書かれた遺言書を作成します。


 ご遺言の一部を変更・徹回する場合は 自筆証書遺言書であれば 法律で定められた加除修正の方法に従って、遺言書の原文を変更する事が出来ます。但し 変更部分が多い場合は前の遺言書を徹回して、新しい遺言書の作成をお薦めします。秘密証書遺言書は 新たに変更部分を記した遺言書を作成します。公正証書遺言書は秘密証書遺言書と同じ取扱いでも構いませんが、出来れば公証役場に出向いて変更の手続きを取る方が良いでしょう。


 ご遺言書が二通以上ある場合は 日付けの新しいものが有効とされます。日付けの新しい遺言書に 以前の遺言内容に抵触する内容が書かれている場合は その部分のみ 新しい遺言が有効となり、前の遺言の残りの部分もそのまま有効と成りますので ご注意願います。


   今回は以上です。

公正証書遺言

 今回は公正証書遺言に付いて書かせて頂きました。

 

 公正証書遺言とは ご遺言書を 公証役場に於いて 二名以上の証人立会いの下 公証人に作成して貰う証書です。費用が掛かる事、証人を二人以上にお願いしなければならない事、ご遺言の内容を証人に知られてしまう事を除けば 最も安全で確実な遺言と言えます。公証役場はインターネットや市区町村役所で調べる事が出来ます。

 

 公証役場へ行かれる前に 以下を準備します;

  1 成人で ご遺言と利害関係を持たない 秘密厳守が出来る 証人を二名以上 お願いします。

    適任者が居ない場合、公証役場で紹介して貰う事も可能です。

  2 遺言者の実印と印鑑証明書。

  3 遺言者と相続人の続柄を示す戸籍謄本(相続人以外の方に遺贈する場合は その方の住民票等)。

  4 証人の方の住民票と認め印。

  5 預貯金通帳のコピー。

  6 不動産の登記簿謄本と固定資産税評価証明書。

  7 有価証券の証明書。

    *公証役場により 準備する書類が異なる事が有りますので、事前にご確認下さい。

 

 公証役場では 遺言者が遺言内容を口述し それを公証人が記述します。作成に当たり疑問点等が御座いましたら公証人よりアドバイスを受けて下さい。記述が終わりますと 内容を 遺言者と立会人全員に読んで聞かせ 内容が正確である事を確認して 遺言者と証人は 遺言書に署名、押印(遺言者は実印)をします。公証人は この証書を作成した手順を付記して署名、押印をし 遺言書が完成します。遺言書は 原本、正本、謄本の三通が作成され、原本は公証役場で保管し、正本、謄本は遺言者に渡されます。従いまして 遺言者の死後 発見されないで紛失したり、破棄されたり、内容が改竄されたりする恐れが有りません。又 家庭裁判所での検認手続きは必要有りませんので ご遺言者の死後、ご遺族のかたはすぐに開封して 内容を確認する事が出来ます。

 

 公正証書遺言作成の手数料は法律で定められて居りますので 詳細はご確認願います。一億円の財産を三名で相続する場合、手数料は十万円弱と成ります。

 

   今回は以上です。 

自筆証書遺言

 今回は自筆証書遺言の書き方について書かせて頂きました。

 

 自筆証書遺言とは 全文をご自分で書いた遺言の事です。何時、何処ででも書け 費用も掛りませんので、最近は数多く利用されて居ります。但し 民法で定められた通りに作成しませんと、遺言として認められません。実際に 法律要件に外れた為 無効となるケースも多く発生して居ります。無効とならぬ様 以下の点は気を付けて下さい。

 1 自筆証書遺言は必ず全文を自筆で書いて下さい。一部の代筆や印刷の部分が有ると無効と成ります。用紙や筆記用具に制限は有りませんが、丈夫な用紙に文字が消えない用具で書いて下さい。縦書き、横書き何れでも構いません。

 2 必ず 作成した日付けを 自筆で記入して下さい。平成25年9月15日の様に 特定出来る日を書き入れます。平成25年9月吉日という書き方は無効と成ります。

 3 遺言書には署名・押印をして下さい。署名をしたので押印を忘れたと言うケースも多く見られます、この場合も無効と成ります。印は認印でも構いませんが、実印の方が望ましいです。

 4 訂正をする場合は 遺言者は その変更場所を指定し、変更した旨を付記し、署名し、変更した場所に印を押す必要が有ります。但し 訂正するよりは 正確を規する為 書き直す事をお薦めします。

 5 遺言書の記述は 具体的に解り易く書いて下さい、又 使い慣れない法律用語や専門用語を使う必要は有りません、使い慣れた言葉をご使用下さい。

 6 譲る相手、譲る財産等は明確に特定出来る事が必要です。譲る相手は 氏名に生年月日、現住所、本籍地等を記載します、譲る財産は 固定資産の場合は台帳に登記された内容、預貯金は銀行名・支店名・口座番号、有価証券は銘柄名・数量・保管場所等を記載します。

 7 封筒に入れて封をし、実印で封印します。表書に遺言書と記載し、裏書に作成日と署名・捺印をします、そして ご遺族が誤って開封し無効と成らない様、”開封せず家庭裁判所に提出”と記載します。

 8 遺言書が紛失しない様、保管場所には気を付けてください、又 遺言書を見つけて貰う事も大切ですので配偶者の方には 保管場所を教えておく方が良いと思います。

 

   今回は以上です。

遺言の方式

 今回は遺言の方式について書かせて頂きました。

 

 遺言書の作成方式には 普通方式と特別方式が有り、普通方式には”自筆証書遺言”、”公正証書遺言”、秘密証書遺言”の3種類、特別方式には”危急時遺言(臨終遺言)”、”隔絶地遺言”の2種類が有ります。遺言書の作成に当りましては 民法に定められた決め事が有ります、その決め事に従って書かれて居りませんと無効となってしまいますので 注意が必要です。

 

 自筆証書遺言は 全文を全て自筆で作成するもので、証人・立会人は必要有りません、費用も掛りません、押印は実印がベターですが 認め印 或いは拇印でも可です。そして ご死亡後には家庭裁判所の検認が必要となります。又 ご死亡後 発見されなかったリ、紛失したり等が無い様 ご家族にその存在をお示しされた方が良いかと考えます。

 

 公正証書遺言は 公証役場にて二人以上の証人立会いの下 遺言者が口述し それを公証人が文書に作成して 本人・公証人・証人が署名、押印して遺言書が成立します。この場合 家庭裁判所の検認は必要有りません。当然の事ながら 遺言書の作成費用と公証人の手数料が必要となります。

 

 秘密証書遺言は 遺言書はご自分で作成し 二人以上の証人立会いの下 公証役場に登録をします。この場合 遺言書の有無は公表されますが 内容は秘密にする事が出来ます。この場合は 家庭裁判所の検認が必要です。費用は公証人の手数料のみが必要と成ります。

 

 危急時遺言(臨終遺言)は 病気や事故等で ご臨終の間際の 意識が有る内に作成する遺言書です。

 

 隔絶地遺言は 感染症病棟内や 航行中の船舶等の隔絶された処で ご臨終の間際の 意識が有る内に作成する遺言書です。

 

 特別方式で作成された遺言書は その後状況が変わり 普通方式の遺言書が作成出来る状態になり、六ヶ月以上生存して居る場合 無効と成ります。

 

   今回は以上です。  

遺言書の内容

 今回は遺言書の内容に付いて書かせて頂きます。

 

 ご遺言書には 何を書いても自由ですが 法律上 効力を有する遺言事項は ”身分に関する事”、財産の処分に関する事”、そして”相続に関する事”の3点です。身分に関する事としては 婚外子の認知、未成年者の後見人の指定、後見監督人の指定等です。財産の処分に関する事は 財産の遺贈、寄付、信託等と成ります。相続に関する事では 相続分の指定とその委託、遺産分割方法の指定とその委託、遺産分割の禁止、相続人相互の担保責任の指定、相続人の廃除や廃除の取り消し、遺言執行者の指定とその委託、祭祀承継者の指定等が有ります。尚 ”死後 配偶者との婚姻関係を解消する”とか”養子縁組を解消する”などの 婚姻や養子縁組に関する内容は認められません。

 

 近年は自筆証書遺言を作成される方も多くなりました。作成に当たり必要なものは;

 丈夫な用紙、筆記用具(文字が消えない万年筆、或いはボールペン)、印鑑(出来れば実印)、朱肉、印鑑登録証明書、戸籍謄本、住民票(相続人以外の人に贈与する場合はその方の住民票)、登記事項証明書・登記簿謄本(不動産が有る場合)、封筒、のり、遺言書に関連する人々のリスト、財産目録。

 

 そして 全文自筆で以下を書きます;

1 タイトル 遺言書。

2 遺言者 山田太郎は次の通り遺言する。

3 相続人名と相続する財産を列拠する。(贈り先が法定相続人でない場合は遺贈すると書きます)

4 その他遺言者に属する一切の財産は、妻 山田花子に相続させる。

  *財産の書きもれ有ると その部分については遺産分割協議が必要と成ります。その混乱を避ける為 この一文を入れます。

5 遺言執行者を指定します。

6 付記事項として ご家族の方へメッセージを遺します。この部分は法的な拘束力を持ちません。

そして 作成年月日、住所、氏名を書いて実印を押印します。最後に自筆証書遺言を封入・封印し、保管場所に納めて於きます。

 

   今回は以上です。

 

遺言

 今回は遺言書に付いて書かせて頂きました。

 

 遺言書とは 民法に定められた方式に従い ご自分の死後の法律関係を定める為の 最終意思の表示を文書により示したものです。遺言書に書いたご遺言は ご自分の意思を社会に伝える 最後の手段です。ご遺言の主要な部分は ご遺産の相続方法と成ります。ご遺産の相続方法には 遺言による相続、民法によって定められた相続人の範囲で相続分に従って相続する法定相続、そして 相続人全員による分割協議に基ずく相続の三っの方法が有ります。

 

 民法に定められた相続人の順位や相続分の規定は 一般的な目安であり、相続人夫々の家庭の事情や人間関係によっては 民法に定められた相続分による分割は 必ずしも相応しいとは言えません。最近では遺産の多寡に係わらずトラブルとなるケースも多く見られます。この様な事が起こらぬ様 ”遺言による相続は 法定相続に優先する” という大原則にもとずいた 遺言書を用意され ご自分の意思を明確に示すと共に 相続争いを防ぎ、相続が円滑に進める様されては如何でしょうか。

 

 遺言書を作成しておけば 相続権に拘らず どなたへも、個人・団体に係わらず財産を譲る事が出来ます。又 遺言では 子の認知等 血縁者の身分に付いても ご自分の最終意思を明確にすることが出来ます。ご遺言は15歳以上であれば誰でも出来ますが、法律上の効力を持たせる為には 法律で定められた方式に従った遺言書にしなければ成りません。方式が正しくない場合は無効と成りますのでご注意下さい、そして ご夫婦で一通の遺言書を作成する等、連名による遺言は禁止されて居ります。

 

 ご遺言書を残された方が良いケースは以下の通りです;

  お子様がいないご夫婦、内縁関係の相手に遺産を譲りたい場合、相続関係が複雑なご家族、認知したいお子様をお持ちの場合(胎児を含む)、相続人がいない場合、相続権の無い人に譲る場合、家業の後継者を指定したい場合。

 

 尚 遺産相続はプラスの財産と共に マイナス財産も相続する必要が有ります。

 

   今回は以上です。

成年後見制度

 今回は成年後見制度に付いて書かせて頂きました。

 

 成年後見制度とは 判断能力が不十分な方を保護する為に、一定の場合に本人の行為能力を制限すると共に 本人の為に法律行為を行い、又は 本人による法律行為を助ける者を選任する制度です。裁判所の審判による ”法定後見人” と 本人の判断能力が十分な内に候補者と契約しておく ”任意後見人” とがあります。

 

 高齢化社会になると共に 老いて認知症などになった場合 どうやって ご自分とご家族を守るか、又 その財産を守るか 不安が出て参ります。任意後見人の制度は この様な場合に備え 御元気な内に あらかじめ信頼出来る方と 任意後見の契約を結んでおくことが出来ます。後見人は依頼者の判断能力が低下した時、任意後見契約に基ずき 生活の援助、療養看護、財産の管理等の手続きを行います。

 

 任意後見の契約は 公証役場で ”任意後見契約公正証書” を作成する事で成立します。任意後見人には特に法律上の資格や制限は有りません。家族、親族、友人・知人、弁護士、税理士、行政書士、司法書士、NPO法人などから信頼出来る人を選びます。法人、個人の何れにも依頼出来ます。

 

 契約の実行が必要に成りましたら 本人、配偶者、4親等以内の親族、もしくは任意後見人受任者は家庭裁判所に任意後見監督人の選任を申し立てます。家庭裁判所が申し立てを受け、任意後見監督人を選任した時点で 任意後見人は契約職務を行う事が出来、援助を始める事が可能となります。任意後見監督人は任意後見人を監督し、定期的に家庭裁判所に対して職務遂行状況を報告しなければ成りません。

 

   今回は以上です。 

献体、臓器提供

 今回は献体と臓器提供に付いて書かせて頂きました。

 

 献体とは 医学、及び歯学の発展の為、ご遺族が故人様の遺志に沿って医学部・歯学部の解剖学教室等へ死後のご遺体を無条件、無報酬で提供する事です。そして 臓器提供とは 重い病気や事故により 臓器の機能が低下し、移植でしか治療出来ない方ヘ 死後 ご自分の臓器を提供する事です。

 

 死後 ご遺体を医学発展の為 役立てたいとお考えで有れば 生前に登録して於きます。登録先は 医科大学、歯科大学、或いは(財)日本篤志献体協会等が有ります。登録には御本人の捺印と御家族の捺印が必要です、御家族の中で反対される方がいれば献体は出来ません、登録される前に2親等以内の御家族全員の同意を得て下さい。尚 献体は死後48時間以内を目安として居りますので その間に通夜・告別式を執り行う事は可能です。そして ご遺体は 実習を終え、火葬をされて ご遺骨となり 御家族の下に戻りますが、その期間は1−3年掛ります。

 

 臓器提供は ”臓器の移植に関する法律”(臓器移植法)に定められ、”心臓が停止した死後” と ”脳死後” のケースが有ります。心臓が停止した死後に 提供出来る臓器は 肝臓、脾臓、眼球(角膜)です。脳死後に 提供出来る臓器は 心臓、肝臓、肺、小腸、腎臓、脾臓、眼球(角膜)です。臓器移植法には規定されて居りませんが 御家族が承諾すれば 皮膚、心臓弁、血管、耳小骨、気管等も提供出来ます。尚 2010年の法改正により 本人の遺志が不明であっても、15歳未満であっても ご遺族の承諾が有れば臓器提供は可能と成りました。

臓器提供を希望される場合は 臓器提供意思表示カードの作成、臓器提供意思表示シールの貼付、健康保険の被保険者証・運転免許証の意思表示欄への記入等により意思表示が出来ます。又 社団法人日本臓器移植ネットワークのウェブサイトからの意思登録も可能です。臓器提供を希望されない方も 前記と同じ方法で意思表示が出来ます。尚 臓器提供を希望する・しない の意思表示は必ず御家族にお伝え下さい。

 

 現在 日本国内で臓器提供を希望している患者は13,000名、それに対して移植を受けられる患者は 年間300名です。

 

   今回は以上です。

尊厳死

 今回は尊厳死(安楽死とは意味が異なります)に付いて書かせて頂きました。

 

 日本尊厳死協会によれば 尊厳死とは ”傷病により 不治かつ末期になった時、自分の意思で、死にゆく過程を引き延ばすだけに過ぎない延命処置をやめてもらい、人間としての尊厳を保ちながら死を迎えること”と定義して居ります。病院では 回復の見込みの無い病気や怪我で 死が迫っている患者にも 様々な延命処置を施しています。近年 この様な無意味な延命処置に対して 延命処置を望まず 人間としての尊厳を保ちながら死を迎えたい と考える方が増えて参りました。とはいえ 現実には本人が尊厳死を望んでも 医師が理解を示さないケースや ご家族が延命処置を希望され ”本人の選択” が尊重されない事も有ります。この様な場合を想定して 御本人の意思を確実に伝える方法の一つとして 日本尊厳死協会の会員となり ”尊厳死の宣言書”(リビング・ウィル LivingWill)を登録し それを ご家族や医師にお示しする事が有ります。

 

 宣言書の内容は;

 1 現代の医学では 不治の状態であり 既に死が迫っていると診断された傷病に対する 延命処置の拒否。

 2 苦痛緩和のための処置の実施。

 3 回復不能な遷延性意識障害(持続的植物状態)に陥った際の 生命維持装置の使用拒否。

 4 前記 処置に関する 全ての責任は自身に有る事。  

 

 日本尊厳死協会では 会員に対して”尊厳死の宣言書” を発行しており この宣言書を提示する事により 尊厳死を認める医師も多くなりました。同協会の会員数は現在十二万五千人、年会費は 正会員;2,000円、夫婦会員;3,000円です。

 

   今回は以上です。

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