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葬儀に学ぶ

 今回は葬儀から教えられるものに付いて書かせて頂きました。

 故人様の死を悼んで人々が集まり営まれる葬儀からは 人の命の大切さや、生ある人は必ず死ぬべき存在であると知らしめます。そして 故人様の死は 周囲の人々に大きな悲嘆をもたらすほどの大きな出来事であることに直面し、人の命の大切さを体験的に教えられます。又 人々は死の事実に直面するとともに、死がけっして終わりや無に帰するものでもない ということを学ぶ機会ともなります。

 葬儀では 故人様の生き様に思いをいたし、故人様のご遺体を大切にし、故人様によせるご遺族の心と痛みを思い遣り、会葬に訪れる人々の心と思い遣りを大切にする中から、人の生と死は重く、大切なものであることを知らしめられます。人の死はけっして軽いものではありません。それは 人の生、命が重いものだからです。どのような命も、その重さには変わりがなく、同様に どのような死も 重い出来事となります。

 故人様を悼み、故人様と別れ、心を込めて送り出す時、私達 生きている者も いずれは死すべき者であるということに思いをいたします。死ぬと言う事に関しては 死者と残された者との違いは 先に逝く者と、後から逝く者の違いだけであり、遺された私共もいずれ死すべき者であります。

 私どもは 葬儀という場に立会い、お手伝いさせて頂くことによって、命について学ばせて頂いて居ります。私どもは 葬儀という辛い儀礼をお手伝いする中から、多くの命の歴史を学ばせて頂いて居ります。

   今回は以上です。

葬儀の目的

 今回は葬儀は何故行わなければならないのかに付いて書かせて頂きました。

 人は誕生した後には 家族の愛に育まれて生長し、社会生活を営み、結婚して家族を作り、そして 死を迎えます。その死は 突然の事故であったり、若くして病に倒れることであったり、老齢になり命が尽きるものであったり、様々ですが 生あるところには必ず死が伴います。人の生が多様であるがごとく、その死もまた多様です。人の死と共に起こる事柄の為に 葬送儀礼(葬儀)が行われます。その目的とする所は 社会的な処理、ご遺体の処理、霊の処理、悲嘆の処理、様々な感情の処理などです。

 社会的な処理とは 人は社会の中で生きている訳ですから、社会はその人の死を処理しなければ成りません。社会にその人の死を告知しなければ成りませんし、社会の人々は集ってその死を確認しなければ成りません。死亡届を提出したり、戸籍から抹消したり、相続をしたりなどの手続きも必要です。

 ご遺体の処理とは 目に見える形での 死者との決別とは ご遺体とのお別れです。これは単なるご遺体の物理的な処理とは大きく異なります。又 人の身体は 生命を失うと腐敗が始まります。従いまして ご遺体は 土中に埋めたり、火で燃やすなどしての処理が必要となります。

 霊の処理とは 古くから育まれて来た文化や宗教に根差すもので、人は死ぬ事により この世に於いては その人と残された者との関係が閉ざされる事の成ります。従いまして 残された者達は 死者の零を慰め、来世での幸せを祈ると共に、死者との関係を新たに作りあげなければ成りません。これが葬儀式の中心をなすもので、一般てきには 宗教による儀礼を基に執り行う事に成ります。

 悲嘆の処理とは 人の死は 周囲の者に衝撃を与え、悲しみ、心の痛みをもたらします。従いまして 周囲の者がその死を受入れる為には、時により長い時間を必要とします。臨終行事に始まり、通夜式、葬儀式、その後の法要に至るプロセスは 周囲の者の心を安んじる為でもあります。特に 死者との関係な密であった 配偶者や御家族には 深刻な心の痛みを生じさせます。これは病気ではなく、自然な心持ちであり、必要なだけの時間をかけて癒さなければ成りません。周囲の方々も この悲しみにある者の心に寄り添い、慰め続けることも必要となります。

 様々な感情の処理とは 人が死ぬと様々な感情にとらわれる事があります。古くは 人の死が新たな死を招く祟りの様な怖れや、遺体の腐敗に対する恐怖心などがあり、この様な恐怖心を和らげる為に 死者の霊を鎮魂し こうした感情を緩和する為にも、弔いの儀礼が要請されて来ました。

   今回は以上です。 

葬儀とは

 今回は葬儀とは何かに付いて書かせて頂きました。

 葬儀とは 狭い意味では通夜式、葬儀式(葬式)を想像しますが、広い意味では 葬送儀礼の略でもあります。葬送儀礼は 人の臨終から、その後の喪までを含めた 故人様を葬り、悼むための 一連の儀礼を表わします。その様式は それを行う人々の死生観や宗教観が深く反映されたものであり、葬送儀礼は宗教が文明のなかで発生する以前の旧石器時代から行われてきた人間自身の宗教的行為であるとも言えます。又 葬送儀礼は 故人様のためであると共に、故人様の死を悼む 残された方々の心を癒す手助けとなる儀礼でもあります。

 日本に於ける葬送儀礼は仏式が主流となって居りますが、具体的には インドから中国を経て伝来した仏教の儀式に儒教の教えや神道の習慣等 日本で培われた文化が加味されて、現在の葬送儀礼があります。

 通夜は 日本で古代に行われていた”もがり”に発すると言われて居り、故人様との最後のお別れをすると共に、魔除けの意味も込めて、夜明けまで 灯明や線香の火を絶やさぬようにします。出棺時に行う故人様の飯茶碗を割る儀式は 故人様の霊が自宅に名残りを残さぬようにと行います。葬儀の終了後に 振り塩 と呼ばれる、塩で清める習慣は 神道由来の習慣であります。

 孔子を始祖とする儒教は5世紀頃に日本に伝来し、永く日本文化の進捗に寄与しましたが、その教えの中で 親の葬儀を盛大に営む事が何より大切な事とされます。その死生観では 人は死ぬと魂(こん)と魄(はく)という二つたましいに別れ、魂は精神を 魄は肉体を司るたましいであるとされます。魂は天に昇って神となり、魄は地にかえる、とされます。残された人々は魂を祀る為に位牌を作って廟に祀り、魄の戻る場所として地中に遺体を埋めます。天国や地獄などの7っの世界は儒教から生まれて居り、紙幣を燃やして死者の魂を慰めるのも儒教から来ております。

   今回は以上です。

相続財産の評価

 今回は相続する財産の評価方法に付いて書かせて頂きました。

 相続する財産の評価は 相続開始時の時価による評価が原則です。現金以外の相続財産は その価値が明確な数字で表現されていないと、相続税の計算をする事が出来ません。相続税算出の根拠となる時価に付いては 課税の公平性を保つために、国税庁では ”財産評価基本通達”を作成し、財産を評価する基準や方法を定めて居ります。

 宅地の評価方法は 市街地と郊外・農村部ではその評価方法がことなります。

市街地では 路線価を基準として計算します(路線価方式)。路線価とは 道路(路線)に面した標準的な土地、一平方メートルあたりの価額で、各国税局が市区町村ごとに毎年 評価を行い、路線価図 として公表しております。土地の評価額は 路線価×面積を基本として、土地の形状や立地条件に応じて調整を加えて決められます。路線価図は税務署、市区町村役所、公営の図書館などで閲覧できます。又 国税庁のホームページで 財産評価基本通達とともに見ることができます。

郊外や農村部で路線価が定められていない土地の場合は 固定資産税評価額に国税庁が地域ごとに定める倍率を掛けて評価額を計算します(倍率方式)。固定資産税評価額は 所轄の税務署が発行する固定資産税評価証明書で確認することができます。倍率は税務署に問い合せるか、国税庁のホームページで確認する事が出来ます。また 一定の条件にあてはまる宅地に付いては 税額が軽減される特例が有りますので、実際の土地の評価額は 税務署、もしくは税理士などの専門家の確認されることをお薦めします。

借地権は 路線価×0.98×借地権割合(路線価図で確認)×面積で計算します。

建物は 固定資産税評価額です。

マンションは 建物は固定資産税評価額、土地はマンション全体の評価額×持分の割合で計算します。

株式(上場株式)は 相続開始日の終値と相続が開始された月以前3ヶ月間の毎日の終値の各月平均額の内、最も低い額です。

書画・骨董は 類似品の売買実例価額や専門家の意見などを参考に評価します。

 相続人が被相続人の債務(借入金、買掛金、未納の税金など)を承継したり、被相続人の葬儀費用を負担した場合は相続財産から差し引いて相続税を計算します。

   今回は以上です。

相続税

 今回は相続税に付いて書かせて頂きました。

 相続税には 基礎控除と呼ばれる制度があり、3、000万円+(600万円×相続人の数)が基礎控除額となり、課税の対象とはなりません。基礎控除額を超える相続財産は原則として課税の対象となりますが、その中でも 相続税の対象となる財産と対象とならない財産があります。

 相続税の対象となる財産には、本来の財産と みなし相続財産 そして 相続開始前3年以内に暦年課税により生前贈与された財産と 相続時精算課税適用財産が加わります。本来の財産とは 被相続人が所有していた 土地(宅地、田畑、山林)、家屋、事業用財産、有価証券、現金、預貯金、家具、書画、骨董、自動車、電話加入権などです。みなし相続財産とは 被相続人がご逝去したことにより発生し、取得することになった財産で、死亡退職金 生命保険金 生命保険契約に関する権利などがあります。

 課税の対象とならない財産としては;

1 墓地、墓碑、仏壇、神棚、仏具などの祭祀財産。

2 特定の公益事業者が取得した特定の財産。

3 心身障害共済制度にもとずく給付金の受給権。

4 生命保険金のうち、法定相続人一人当たり500万円までの金額。

5 退職手当金等のうち、法定相続人一人あたり500万円までの金額。

6 申込み期限までに国、地方公共団体、特定の公益法人、特定のNPOなどに寄付した財産。

などがあります。

 尚 被相続人から生前贈与をうけた場合は 相続財産と合算して相続税を計算しなければなりません。贈与を受けた時点で納めた贈与税相当額は 合算した相続税から控除されます。控除しきれない場合、すなわち 相続税よりも 納めた贈与税額のほうが大きい場合は 控除しきれなかった金額が還付されます。

   今回は以上です。

法定相続

 今回は法定相続による相続分に付いて書かせて頂きました。

 法定相続の場合、各相続人が引継ぐ遺産は 民法により法定相続分としてその比率が決まっております。又 その比率は相続人の構成により異なります。

 相続人が被相続人の配偶者一人だけの場合は 配偶者が全ての遺産を相続します。このとき 配偶者とは 戸籍上の婚姻関係にある方で、内縁関係の場合は その状況に係わらず相続権は有りません。配偶者と血族相続人がいる場合は 血族相続人の順位と人数によって比率は変わります。

 配偶者と直系卑属(第一順位)の場合は それぞれが二分の一ずつ相続します。お子様が複数の場合は 二分の一をお子様の人数で等分して相続します。但し 非嫡出子は嫡出子の二分の一となります。非嫡出子は 母親との関係では認知届が出されていなくても法律上の親子関係が成立しますが、父親との関係では 被相続人の子であることが認知されていなければ成りません。配偶者が居られない場合は お子様方が全遺産を等分して相続します。お子様がすでに亡くなられて お孫さんが居られる場合は お孫さんが代襲相続をします。胎児は嫡出子として同じ相続分が認められて居ります。但し 出生を前提として居りますので、この場合 遺産分割は出産後に行うのが一般的です。

 被相続人にお子様がいない場合は 配偶者と直系尊属(第二順位)による相続となります。この場合は 配偶者が三分の二を、被相続人の父母 父母が居られない場合は祖父母が三分の一を相続します。配偶者が居られない場合は 全ての遺産を直系尊属が相続します。

 被相続人に直系卑属も直系尊属も居られない場合は 配偶者と被相続人の兄弟姉妹(第三順位)が遺産を相続します。相続分の比率は 配偶者が四分の三で、兄弟姉妹が四分の一を人数で等分します。異母兄弟姉妹や異父兄弟姉妹の相続分は 同じ父母から生まれた兄弟姉妹の二分の一となります。配偶者がいない場合は 兄弟姉妹が全ての遺産を相続し人数で等分します。

   今回は以上です。 

遺産分割

 今回は遺産分割に付いて書かせて頂きました。

 相続人が2人以上居られる場合は 遺産を分割しなければ成りません。遺産分割の方法には 3通りの分割方法があります。指定分割、協議分割、調停分割・審判分割の3っです。

 指定分割とは 被相続人が遺言により遺産の分割方法を指定している場合に、その指定に従い分割する方法です。相続では ”遺言による相続は法定相続に優先する”という大原則に従い、指定分割が最優先され、遺言による分割指定が 法定相続による相続分と異なっていても、原則としてこれに従います。ただし 遺留分の請求があった場合はこの限りではありません。そして 相続人全員の合意があれば 遺言の指定に従わなくても構いません。例えば 遺言では 全財産を配偶者に譲る と指定されていても、配偶者自身がお子様にも分割したいと考え、お子様もそれを受入れた場合は 親子で分割することが出来ます。

 被相続人から遺言による指定が無い場合には、相続人全員で話し合い(協議)を行い分割方法を決定します。これを 協議分割といい、行う話し合いを遺産分割協議と言います。協議は 特別受益者、寄与分に付いて考慮に入れながら、法定相続分を前提として 遺産の性格、相続人それぞれの状況などを考慮に入れながら協議を行います。全員の合意が得られましたら その内容を”遺産分割協議書”としてまとめ、相続人全員が 署名・押印(実印)をして完成させます。遺産分割協議書は 作成しなくても協議分割は成立しますが、不動産を相続した場合の登記や預貯金口座の名義変更の際に協議書が必要となります。又 後日のトラブルを防ぐ上でも遺産分割協議書を作成される様、お薦めします。

 協議分割は相続人の一人でも同意しない場合は成立しません。その場合は家庭裁判所に 遺産分割の調停を申請することができます。この調停は 非公開の場で家事裁判官と調停委員の立会いとアドバイのもとに 譲歩と合意をめざします。結論を当事者が決定する事により 調停が成立します(調停分割)。

調停が成立しない場合は 家庭裁判所の審判にゆだねられます。裁判所は事実関係を調査し、証拠調べを行い、家事審判官により分割が命じられます(審判分割)。

尚 横浜家庭裁判所は 中区日本大通り9番地に所在し、川崎、相模原、横須賀、小田原に支部を持って居ります。

   今回は以上です。

特別寄与者

 今回は特別寄与の制度に付いて書かせて頂きました。

 特別寄与とは 共同相続人の間の公平を図る為の制度で、特定の相続人が被相続人の財産を維持 または増加させた場合に、その相続人を特別寄与者として認定し、本来の相続分以上の財産を相続させようとする制度です。寄与分を主張できるのは 相続人にかぎられ、内縁の妻や事実上の養子などは いくら貢献度が高くても 寄与分を主張する事はできません。又 相続放棄した者、相続欠格者および廃除された者も寄与分を主張する事はできません。

 民法の規定によれば 相続人の中に、被相続人の事業を手助けしたり、被相続人の療養・看護に努めるなどして、被相続人の財産の維持や増加に特別に貢献してきた人(特別寄与者)がいれば、その相続人には 法定相続分とは別枠で、寄与相当の相続分(寄与分)が認められるとされます。この規定は昭和56年1月1日以降に相続が開始した遺産分割に適用されます。

実際に寄与分が認められるのは、その相続人の貢献によって被相続人の財産の維持ないし増加が図られたと 客観的に判断されたときです。親子であれば 扶養の義務が有りますので、通常の世話や介護は寄与とは認められません。寄与分を認めるか、認めるとすればどの程度認めるかは 相続人全員の協議で決められます。協議の中で決められない場合は 寄与を主張する方が、家庭裁判所に請求して判定して貰います。寄与分が認められた場合は 相続財産から寄与分を差し引き、残りの分を相続財産として分割します。

寄与分が認められるのは;

1 被相続人の事業に関する労務の提供、もしくは財産の給付。

2 被相続人の療養看護その他の方法により財産を維持。

3 被相続人の財産の維持または増加につき特別に寄与した。

場合となります。

 寄与分は法定相続人だけに認められています。従いまして ”夫婦同然に暮らし家業を助けた、内縁の妻”や ”看護人を雇わず、看護に努めた息子の妻”などには どんなに 故人様の財産の維持や増加に努めたとしても、寄与分は認められません。こうした 相続権のない方に財産を譲る為には 遺言書による財産の贈与が必要となります。

   今回は以上です。 

特別受益者

 今回は特別受益に付いて書かせて頂きました。

 特別受益とは 相続人の中で 被相続人から生前贈与や遺贈を受けた方を特別受益者と呼びます。民法では共同相続人の間の公平を図る為、特別受益分は相続財産に持ち戻して計算し、各相続人の相続分を算定すると定められております。具体的には 被相続人から 遺贈を受けた、生前に結婚や養子縁組の為に贈与を受けた、生前に住宅資金など 生計の為に贈与を受けた などの場合に適用されます。

 共同相続人の中に特別受益者がいる場合、特別受益分を考えずに遺産を分割すると、他の相続人との間で不公平が生じます。このとき不公平を生じさせないよう、特別受益分を相続財産の前渡しとみなして、特別受益者の相続分から差し引きます。これを特別受益の持ち戻しといいます。相続分から特別受益分を差し引いた結果がマイナスとなる場合は、そのマイナス分を他の相続人へ渡さなければ成りません。但し 特別受益者以外の相続人全員が遺産の分割に際して ”特別受益分は考慮しない”と認めた場合、及び 遺言書の中で”特別受益の持ち戻しは免除する”と指定されていれば、持ち戻しは免除されます。

 特別受益の対象となる贈与には 結婚・養子縁組の際の持参金や支度金、嫁入り(婿入り)道具購入の為の贈与、独立開業資金などの援助、学費の援助、住宅購入や新築などの際の援助、生計の資金と考えられる贈与、などがあります。又 遺言により特定の相続人が受けた遺贈は 受遺者の法定相続分にプラスされるのではなく、特別受益として法定相続分から差し引かれます。

 特別受益分の評価額は 特別受益者が贈与を受けた時点での価格で評価されるのではなく、相続開始時の評価額で換算されます。例えば 生前に5000万円のマンションを贈与されたとしても、相続開始時の評価額が2500万円であれば、特別受益は2500万円として評価されます。又 特別受益者が贈与された財産を使い果たしてしまっていても、有るものとして評価されます。

   今回は以上です。

相続人

 今回は相続人に付いて書かせて頂きました。

 相続人には 法律で決められた範囲と順位があります。相続人のなれる人の範囲は法律で定められて居り、定められた相続人を法定相続人といいます。法定相続人には 配偶者相続人と血族相続人があります。但し 相続欠格のひとは 相続人の立場であっても相続人とは成れません。

 配偶者相続人は 被相続人の配偶者で、常に相続人となります。血族の相続人がいない場合は単独で、血族がいる場合は血族相続人と共同で相続することになります。尚 配偶者とは法律上婚姻届を出している正式な場合に限られます。内縁の配偶者は含まれません。

 血族相続人とは 被相続人と血のつながった親族の中で、子や孫などの直系卑属、父母や祖父母などの直系尊属、兄弟姉妹などです。被相続人の子は 配偶者と同様に常に相続人となれます。又 血族相続人は配偶者がいなくても相続人となることができます。血族相続人には第一から第三までの順位があり、第一順位の相続人がいれば 第二順位、第三順位の方は相続人にはなれません。第二順位の方は第一順位の方がいない場合、第三順位の方は 第一順位、第二順位の方がいない場合にのみ相続人となれます。

第一順位は被相続人の直系卑属となる 被相続人の子です。子には 嫡出子、非嫡出子、養子、胎児、そして代襲相続となる孫やひ孫などが含まれます。

第二順位は被相続人の直系親族である父母や祖父母などで、まずは父母が、父母がいない場合には祖父母が相続人となります。父母のうちどちらかがいれば祖父母は相続人とはなれません。

第三順位は被相続人の兄弟姉妹です。父母の一方だけが同じ半血兄弟姉妹も含まれます。

 代襲相続とは 被相続人の子が 先に亡くなっていて、お孫さんがいる場合は お子様の相続分をお孫さんが引継ぐことです。お孫さんも亡くなり、ひ孫さんがおられる場合はひ孫が代襲相続します。直系卑属には無限に代襲相続が認められて居ります。

   今回は以上です。

相続の承認と放棄

 今回は相続の承認と放棄に付いて書かせて頂きました。

 相続を行うに当たりましては 全てを無条件に引き継ぐ”単純承認”、相続人を保護するための”限定承認”、そして いっさいの権利も義務も放棄する”相続放棄”の何れかを選択することが出来ます。

 単純承認とは 被相続人の残されたプラスの財産もマイナスの財産もすべて合わせて、権利と義務を無条件で引き継ぐことをいいます。相続開始後 3ヶ月以内に単純承認の意思表示をするか、限定承認もしくは相続放棄の手続をしなければ、単純承認とみなされます。又 相続人が 遺産の一部をかってに処分したり、隠したり、故意に財産目録に加えなかったりした場合も 単純承認と認定され、限定承認や相続放棄の手続が出来なくなります。注意が必要です。

 相続人はプラスの財産だけではなく、マイナスの財産も引き継ぐことになり、場合によっては多大な負債を背負うことにもつながります。この様な場合に相続人を保護する制度として、限定承認や相続放棄の制度があります。マイナスの財産がプラスの財産より多いか少ないか相続開始から3ヶ月以内に判明できない場合などにも、限定承認の手続をとっておきます。限定承認は 債務などのマイナス財産も引き継ぐが、それは引き継いだプラス財産の範囲で返済するという承認です。ご自分の財産を使って 負債の弁済をする必要は無く、返済後に財産が残れば相続することが出来ます。限定承認は 有効な相続人全員の合意が必要で、相続開始から3ヶ月以内に被相続人の住所地の家庭裁判所に申立てをしなければなりません。

 相続放棄は 被相続人の財産に関するいっさいの権利も義務も放棄することで、初めから相続人と見做されません。遺産相続を辞退したい場合や マイナスの財産がプラスの財産より多い場合などに適用します。相続放棄は相続人各人が個別にすることが出来、相続開始から3ヶ月以内に 被相続人の住所地の家庭裁判所に申立てを行い、相続放棄が本人の意思である事が認められると受理されます。尚 相続放棄をすると 原則として徹回する事は出来ません。又 その方の直系卑属に対する 代襲相続も自動的に放棄されます。

   今回は以上です。 

相続財産・相続税

 今回は相続できる財産と相続税に付いて書かせて頂きました。

 被相続人が亡くなられますと相続が開始されますが、相続人が複数居られた場合には 相続財産はまず相続人全員の共有財産となります。相続の対象となる財産は 被相続人が生前所有していた 現金、預貯金、土地、家屋、貴金属宝石類、書画、骨董、家財道具、株式等の有価証券、借地権、借家権 などのプラス財産と、借金や未払いの税金などのマイナス財産です。以上の 相続する財産は原則として相続税の対象となります。

 相続の手続を行う前に 被相続人の財産目録を作成しなければ成りませんが、対象とされるものは;

1 土地; 宅地、田、畑、山林、原野、牧場、鉱泉地、その他。

2 土地の上に存する権利; 借地権、地上権、永小作権、耕作権、温泉権、占有権、その他。

3 家屋; 居住用家屋、貸家。

4 家屋の上に存する権利; 借家権。

5 建築物; 工場、倉庫、広告塔、その他。

6 果樹等; 幼齢樹、成熟樹、その他。

7 立竹木; 立木および立竹。

8 一般動産; 家庭用動産、農耕用動産、その他。

9 棚卸商品等; 商品、原材料、半製品、仕掛品、製品、生産品、その他。

10 牛馬等; 牛、馬、犬、鳥、魚、その他。

11 書画・骨董品; 書画、骨董品。

12 船舶; ボート、ヨット、漁船、その他。

13 無体財産権; 特許権、実用新案権、著作権、出版権、商標権、その他。

14 株式および出資; 株式、農協等への出資、医療法人への出資、その他会社への出資。

15 公社債; 公社債、転換社債、割引債、その他。

16 定期金に関する権利; 有期定期金、無期定期金、終身定期金、その他。

17 信託受益金; 信託の利益を受ける権利。

18 その他の財産; 預貯金、貸付金、売掛金、未収入金、受取手形、無尽・頼母子講に関する権利、ゴルフ会員権、その他。

以上はプラスの財産ですが、マイナスの財産も含めて目録を作成し、その評価額も記入します。

 相続の対象とならない財産としては 祭祀財産、香典、死亡退職金、遺族年金などがあります。祭祀財産としては 墓地、墓石、仏壇、仏具、神棚などが含まれ 祭祀承継者が単独で引き継ぐものとされ相続の対象とはなりません。香典は喪主に贈られるものとみなされます。死亡退職金・遺族年金も 受給者(遺族)の固有財産となり相続の対象とはなりません。生命保険金は 被相続人が保険料を負担し、受取人を被相続人としていた場合や、受取人を指定していなかった場合は 相続財産となります。受取人を特定の人に指定していれば 保険金はその人の固有財産となり、同じく相続財産とは成りません。

   今回は以上です。

相続の開始

 今回は相続の開始に付いて書かせて頂きました。

 相続は 人が亡くなると同時に開始されます。亡くなった方は被相続人となり、相続の権利を持つ人を相続人として、被相続人の財産上の全ての権利と義務を引き継ぐこととなります。預貯金や動産・不動産などプラスの要素と共に 借金などの債務や損害賠償責任などのマイナスの財産も受け継ぐことになります。医師の死亡診断書、監察医の死亡検案書に示された死亡時刻から、又は 失跡宣告や認定死亡により宣告された日より相続は開始されます。

 被相続人が亡くなられましたら 出来るだけ早く、故人様が遺言書を残しているか如何かを確認します。遺言書の有無により 遺産が如何受け継がれるか変わってくるからです。相続では ”遺言による相続は法定相続に優先する”という大原則が有るからです。被相続人が法的に有効な遺言書を残していた場合は 原則として遺言書の内容に従い相続が行われます。但し 相続人全員の同意があれば 遺言書の内容に従わなくても構いません。又 遺言書が存在しない場合は 民法に規定された法定相続の原則に従い、被相続人の財産を 相続人の誰が、どの様な割合で相続するか決定されます。但し この場合も 前記と同様に 相続人全員の合意があれば、法定相続とは異なる割合の相続をする事が可能です。

 相続税の申告と納税の期限は 被相続人が死亡した日の翌日から10ヶ月以内とされて居ります。又 相続の放棄やマイナスの財産が多い場合の限定承認の申請は 相続開始後3ヶ月以内とされて居りますので、相続人の確認 相続財産の調査・確認などは 出来るだけ早く行う事をお薦め致します。尚 相続開始の場所は 被相続人の最後の住所地で開始されることになります。

   今回は以上です。

遺言書の検認

 今回は遺言書の検認に付いて書かせて頂きました。

 遺言書の検認とは 裁判所が相続人に対し遺言の存在及びその内容を知らせるとともに、遺言書に形状、加除訂正の状態、日付、署名など 検認の日現在における遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。遺言の有効・無効を判断する手続ではありません。自筆証書遺言、秘密証書遺言は 遺言者の死後 すみやかに 遺言者の住民登録地の家庭裁判所で検認を受けなければなりません。公正証書遺言では必要ありません。

 遺言者の死後に遺書が見つかりましたら、公正証書遺言以外の遺言書は 保管をしていた方、又は 発見した方は 遅滞なく遺言書を家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければなりません。また 封印のある遺言書は 家庭裁判所で相続人等の立ち合いに上で開封しなければなりません。検認の請求は 遺言者が亡くなった時に住民登録していた居住地の家庭裁判所に行います。検認は遺言書が正しいものかを確かめ、遺言書の存在を明確にし、記載内容を確認して、改竄を防ぎ、保存を確実にするために行われるものです。検認が終了しますと、請求にもとずき”検認済証明書”が発行されます。遺言の執行には 遺言書に検認済証明書が付いていることが必要となります。

 遺言書が封印されていない場合は検認前に開封しても構いませんが、封印されている場合は そのまま家庭裁判所に提出し、相続人 もしくは代理人の立会いのもとに開封されなければ成りません。これに反して開封した場合は 過料(行政罰)が科せられます。又 検認が必要な遺言書なのに、故意に検認の請求を行わなかった場合にも過料が科せられます。

 検認の手続は 遺言書の原本の他に、遺言者の死亡が記載された戸籍謄本、相続人全員の戸籍謄本、相続人以外の受遣者の戸籍謄本を添えて、遺言書検認申立書を家庭裁判所に提出します。その後 家庭裁判所より 検認の日取りが通知され、検認当日に相続人などの立会いのもとに、遺言書の内容が確認されます。

 尚 遺言の検認請求をせず、さらに隠匿した場合は 相続欠格により相続権が奪されます。また 遺言書を改竄した場合は 相続権が奪された上で、刑事責任も問われることになります。

   今回は以上です。

遺言信託

 今回は遺言信託に付いて書かせて頂きました。

 遺言信託とは 遺言により信託を設定する事ですが、その一つとして 信託銀行が有償で提供する 遺言書の作成・遺言の執行などのサービスがあります。遺言者の死後 公益的な目的の為に財産の全て 若しくは一部を活用して欲しい場合や(目的信託)、親族の状況に応じて 受託者の裁量により財産の使途や処分方法を決定して欲しい場合などに活用する事ができます。その費用はお願いする 信託銀行により異なります。

 信託銀行では 遺言書作成のアドバイスから公正証書遺言の作成、遺言書の保管、遺言執行者としての遺言の執行、遺産の整理など 遺言からその執行までの一連に関する業務を行っております。その内容と費用は信託銀行により異なりますが、一般的には 遺言の作成に関するコンサルティング、作成した遺言書の保管、遺言の執行 などで 遺言信託という名称で取り扱って居り、遺言書の保管だけを扱うケースも御座います。遺言の執行報酬は 相続税評価額の2.1%(但し最低105万円)などで設定されて居り 遺言執行業務を多数 手がけてきた弁護士の費用と比較して、必ずしも優位性が有るわけでは有りますん。

 具体的には 遺言作成時には信託銀行の手数料と 公正証書遺言の作成費用がかかるほか、遺言執行までの保管料が必要となります。そして 遺言執行時には 基本報酬額プラス相続財産の額に応じた比例報酬が必要となります。遺言書作成時の手数料は20万~50万円程度、遺言書の保管料は 年間で5千円~1万円程度、基本報酬額は最低額が100万円~150万円程度で、信託銀行により幅があります。

   今回は以上です。   

秘密証書遺言

 今回は秘密証書遺言に付いて書かせて頂きました。

 秘密証書遺言は 遺言の内容は秘密にして、遺言の存在のみを公証人役場で証明してもらう遺言書です。作成に当たりましては パソコンの使用・代筆も可能ですが、自筆の署名と捺印は必要です。公証人役場では2名以上の証人が必要です。死後の遺言書 執行時には家庭裁判所の検認の手続きが必要となります。

 秘密証書遺言の作成は 自筆、パソコン利用、代筆の何れでもかまいませんが、自筆の署名と捺印が必要となります。遺言書が作成されましたら、遺言書を封筒に入れ、遺言書に押印した印鑑で封印します。封印した遺言書を公証人役場に持参し、二名以上の証人 立会いのもと 公証人に提出し、本人が書いたものであることを確認した上で、公証人は遺言者の申立てと日付を封紙(封筒)に記載し、遺言者と証人が署名・押印をして、秘密証書遺言が完成します。公証役場には遺言が作成された事実が記録され、遺言書そのものは本人が持ち返り、保管する事となります。

 秘密証書遺言は 遺言書の内容を秘密にしたまま遺言書の存在を明らかに出来る、遺言書の偽造・変造の心配がない、遺言書が本物かどうかといった遺族間の争いはおきない、などのメリットが有ります。ディメリットとしては 公証人役場での面倒な手続き、公証人は遺言の内容までは確認しないので要件が欠けてしまう場合もある、家庭裁判所の検認が必要、遺言書の減失の心配、などがあります。秘密証書遺言は 手続きが煩雑な割に 公正証書遺言の様な確実性はない事から、あまり利用されては居らず、年間に100件程度の利用となって居ります。

 尚 何らかの理由で秘密証書遺言が検認されない場合も有ります。このとき全て自筆で作成されて、自筆証書遺言の条件を満たしていれば、遺言として通用されますので、自筆で作成する事をお薦め致します。

   今回は以上です。 

遺言書の書き方

 今回は遺言書の書き方に付いて書かせて頂きました。

 遺言書は 大切な方々に送る最後の手紙です。書かれる前には 大切な方々のリスト、と財産目録を作成した上で まずは下書きを行い、その内容を確認して 作成します。内容は この遺言書を作成するに際してのお気持ち、財産の一覧、それぞれの財産の相続者、遺言執行者、作成年月日を 具体的に 解り易く書きます、難しい法律用語や専門用語を使用する必要はなく 使いなれた言葉で書くことをお薦めします。最後に署名、捺印を行い 完成となります。

 まずは 作成された財産目録と大切な方々の目録を基に 財産をどう分けるのか、その財産を誰に譲るのかを決めます。具体的な内容が決まりましたら、下書きをし、確認の上で清書します。遺言書の内容は 遺言者の意思が正確に伝わるよう、具体的に解り易く書く必要があります。

 表題には 遺言、遺言書、遺言状などと書きます。表題に続いて ”遺言者〇〇〇〇は この遺言書により次のとおり遺言する。”と書き、その後 遺言事項を続けます。遺言者の思いは 自由な表現でかまいませんが、財産や相続人は 特定ができる様、番号を付けて箇条書きにします。譲る相手、譲る財産が具体的にわかるように記載することが大切です。譲る相手に同性同名がいる場合や、法定相続人以外に譲る場合は 受取る相手を特定させる為 生年月日、現住所、本籍などをあわせて記載します。

 財産は 確実に特定できるよう一つ一つ正確に記載します。特に土地や建物はは登記記録の記載と一致しないと 相続の登記が出来ないこともありますので、登記事項証明書の記載どおりに書きます。未登記の場合は 固定資産税課税台帳登録証明書のとおりに記載します。預貯金に付いても 複数ある場合は 金融機関名 支店名 口座番号を、株式であれば 会社名 株数などを 客観的に特定できる様に記載します。

   今回は以上です。

遺言書の作成方式

 今回は遺言書の作成方式に付いて書かせて頂きました。

 遺言書を作成するに当たりましては 法律上 有効とさせる為には 民法により定められた方式により作成しなければ成りません。遺言書の作成方式には大きく分けて 普通方式と特別方式の二つがあり、一般的に利用される普通方式には 自筆証書遺言 公正証書遺言 秘密証書遺言、遺言者が特別な状況におかれた場合に作成する特別方式には 危急時遺言(臨終遺言) 隔絶地遺言があります。

 普通方式のなかの自筆証書遺言とは 遺言者が遺言書の全文・氏名・日付を自筆で記し、押印するという方式の遺言書です。何時 何処ででも作成する事が出来、費用も掛りませんので、多くの方が利用されて居りますが、検認手続きに時間が掛る場合もあります。尚 ワープロ・パソコンでの作成は認められません。

 秘密証書遺言は 遺言者が遺言書に署名・押印をして、それを封じ、遺言書に押したのと同じ印章で押印して封印し、その封書を公証役場で 公証人一名と証人二名に 自分の遺言書である事を申述して、遺言書としての証明をしてもらいます。遺言の内容はワープロやパソコンで作成しても問題有りません。但し 署名は自書が必要です。秘密証書遺言は 検認手続きを受けるまでの間 内容を秘密に出来ると言うメリットは有りますが、自筆証書と同様の検認を受ける必要が有り、費用も掛る事から、あまり利用されていないのが現状です。

 公正証書遺言は 遺言者が口述した内容を公証人が文書に作成し、証人二名の検証のもと、公証人が方式に従って作成したことを付記した遺言書で、費用は掛りますが、遺言の効力が覆されるおそれが少なく、検認手続きも不要となります。

 特別方式の遺言は 病気や事故などで 突然 死が間近にせまった様な場合や、感染症病棟内や航海中の船舶内など 隔絶された所にいた場合など、特別な事情に置かれた際に利用される方式です。尚 特別方式で遺言が作成された後で状況が変わり、6ヶ月以上経過して生存している場合は 特別方式で作成された遺言は無効と成ります。

   今回は以上です。

臓器提供

 今回は臓器の移植に付いて書かせて頂きました。

 移植とは ドナー(提供者)からレシピエント(受給者)に 肉体の組織や臓器を移し植える医療行為のことです。現在の医療技術に於ける 移植の対象となる組織や臓器は 心臓、肺臓、腎臓、肝臓、膵臓、小腸、骨髄、角膜ですが、医学の発達とともにその範囲は広がりつつ有ります。そして 移植には 生きているドナーから提供される”生体移植”と、死亡したドナーから提供される”死体移植”の2っが有り、死体移植には 脳死と心臓死の場合とがあります。

 日本に於ける移植の歴史としましては 生体移植に付いては古くから色々な試みが行われて居りましたが、死体移植に関しては 1956年に腎臓移植が、1954年に肝臓移植が初めて行われました。そして 1968年(昭和43年) 札幌医科大学の和田教授による 世界で30例目にあたる心臓移植が行われ レシピエントは83日間生存しました。レシピエントの死後 ドナーの救命治療が十分に行われたのか、脳死判定は適切であったか、レシピエントは本当に移植が必要だったのか等で 医学界を中心に世論が紛糾しました。いわゆる 和田心臓移植事件です。和田教授は 殺人罪で刑事告発されましたが、最終的には 嫌疑不十分で不起訴となりました。その後 脳死に関する議論が続けられ、1997年(平成9年)”臓器の移植に関する法律”が成立し、脳死判定に従い臓器を提供する意思を本人が書面により表示し、かつ家族が脳死判定並びに臓器提供に同意している場合に限り、脳死が法的に人の死と認められ、脳死移植が認められる事となりました。

 臓器の提供を希望する方は 健康保険証 あるいは運転免許証の裏面に意思表示シールを貼るか、日本臓器移植ネットワークが発行している 臓器提供意思表示カード(ドナーカード)により意思を表明する事が出来ます。ドナーカードは 全国の郵便局、都道府県庁、運転免許試験場、市町村役場、保健所、コンビニエンスストアなどで入手する事が出来ます。又 意思を表示する場合は その意思をご家族にもご説明しておく事をお薦めいたします。

   今回は以上です。 

献体

 今回は献体に付いて書かせて頂きました。

 献体とは 医学・歯学の大学に於ける解剖学の教育・研究に役立たせる為、ご自分の遺体を無条件・無報酬で提供する事を言います。献体の申込みは 病院ではなく、お住いの都道府県にある 医科大学(大学医学部)か歯科大学(大学歯学部)、又は 全国に登録された61の献体篤志家団体(献体の会)に申込みを行います。申込みには肉親者(配偶者、親、子、兄弟姉妹)の同意が必要となります。肉親者の中の御一人でも反対された場合には 献体をする事は出来ません。

 献体の申込みに当っては 肉親者全員の同意を得た上で、お住い近くの医科大学、歯科大学、もしくは 献体の会に連絡をして、献体登録申込者(入会申込書)を入手し、ご記入・捺印の上 提出しますと、会員証(献体登録証)がもらえます。会員証には 献体先の大学名と死亡時の連絡方法が書かれて居りますので、大切に保存にし、御家族や身近な方に保存場所をよく知らせておく事が必要です。尚 生前の病気や、手術のあとなどがあっても問題有りません。むしろ 正常な状態との比較が出来て、良い学習が出来る事もあります。

 献体登録者の方が亡くなられて場合は 会員証に記載された連絡先に電話をし、葬儀の日取り、その他のご遺族側の予定、ご希望などを含めて、ご遺体の引き取りの日時や引き取り方法を大学側と相談します。通夜・告別式など 通常の葬儀を行う事は 献体の支障とは成りません。通常の葬儀では出棺の後 ご遺体は火葬場に向かいますが、献体の場合は 大学に向かう事と成ります。献体されたご遺体は 防腐処理等の準備期間を経て 解剖学の実習に供され、最後にご火葬されて、ご遺骨がご遺族の元に戻ります。この間は その時に事情により異なりますが 1年から2年、長い場合は3年以上かかる場合も御座います。又 大学へのご遺体移送費用と火葬の費用は 大学側が負担します。

 平成25年3月31日時点での 献体登録者総数は 259,709名でした。

   今回は以上です。

手元供養(てもとくよう)

 今回は手元供養(てもとくよう)に付いて書かせて頂きました。

手元供養とは? 手元供養の仏花

手元供養とは

 手元供養とは 故人様のご遺骨を供養の対象として、慰霊の場を身近に置いて故人様を偲たいとの思いから、大切な方のご遺骨を身近に置いたり、アクセサリーに加工して身に付けたり、あるいは【花入れ】として加工された陶器の手元供養品に花を生ける事で供養する花供養など、供養をする方の価値観、供養観、死生観により選ばれる、新しい供養の形です。自宅供養とも言われます。

 ご遺骨を自宅で保管する事は違法では有りません、ご火葬後のご遺骨をご自宅に安置する事も出来ます。但しお子様やお孫様が永くご自宅でご遺骨を守り続けてくれるとは限りません。手元供養をされる前に御家族で話合い、同意を得て於いた方が良いでしょう。自宅供養ではご遺骨の全てを自宅で供養する形、ご遺骨の主な部分はお墓に納骨しご遺骨の一部のみをご自宅で供養する形、ご遺骨をお墓には納めずに海や宇宙に散骨し一部のみをご自宅で供養する形など、色々な形の自宅供養が考えられます。一部にせよご遺骨をご自宅に安置して供養する事は、故人様を偲ぶ拠りどころともなります。現在ではご遺骨の一部をお納めする小さな骨壺で、お好みデザインがされたものなども市販されて居り、ご仏壇の代りに小さなお骨壺を安置される方も居られます。

手元供養の取扱い

 手元供養品にはご遺骨の取扱い方により、加工型と納骨型が御座います。加工型としてはご遺骨を釉(うわぐすり)の一部として焼かれた陶器やご遺骨をそのまま加工してダイアモンドにかえるものなどが有ります。納骨型としては陶器や石製のオブジェ、竹製や金属製の骨壺、地蔵の焼き物などがあり、遺骨混入型のメモリアルペンダント遺骨入れ・遺骨リング・メモリアルジュエリーなども市販されて居ります。

 手元供養やその後ご遺骨の取り扱いに関してのお悩みの方も含め、ぜひ私たちひかりの杜へご相談ください。今回は以上です。

復氏

 今回は復氏(ふくうじ、ふくし)に付いて書かせて頂きました。

 復氏とは 婚姻や縁組などの身分行為を行う従前の氏にもどることを言います。婚姻により氏を改めていた方が 配偶者のご逝去や、離婚により 婚姻前の氏に戻る場合は 市区町村役所に復氏届を提出する事により 旧姓に戻る事が出来ます。復氏届は 離婚の場合は 離婚後3ヶ月以内に、配偶者のご逝去の場合は 死亡届受理後であれば何時でも(期限の制限は有りません)届け出る事が出来ます。

 配偶者が亡くなられると、婚姻関係は解消されます。残された方は 戸籍や姓をそのままにしておいても構いませんし、旧姓に戻す事も可能です。旧姓に戻されたい場合は 本籍地 又は住所地の市区町村役所に復氏届を出せば 旧姓に戻す事が出来ます。復氏届の提出に 必要な書類は 復氏届(役所で入手)、戸籍謄本、認め印です。復氏届には 復氏した後の戸籍を選択する欄が有り、戸籍はそのまま、元の戸籍に戻る、新しい戸籍を作る の何れかを選択する事が出来ます。元の戸籍に戻るを選択すると、自動的に婚姻前の籍に戻り、新しい戸籍を作る を選択すると 新しい本籍地を自由に選択する事が出来ます。復氏届の届け出は 本人の意思で行う事が出来ます、婚家の親族や裁判所の許可などを得る必要は有りません。但し 一度 復氏をすると、二度と婚姻後の戸籍には戻れませんので、ご注意下さい。

 復氏により新しい戸籍が作られても、法律上の親子関係にはなんら影響しません。配偶者の親族との関係、実家の親族との関係も、法律上は変わり有りません。配偶者がご逝去されると、配偶者との婚姻関係は解消されますが、配偶者の親族(姻族)との姻族関係は続きます。復氏届を出して、旧姓に戻り、新しい戸籍を作成しても姻族関係は続きます。姻族関係を解消したい場合は 住所地 又は本籍地の市区町村役所に 姻族関係終了届を提出する事で成立します。姻族終了届は 妻本人の希望により手続きが可能です。

 復氏届をを提出して 親の姓と戸籍が変更されても お子様の姓と戸籍は変更されません。お子様の姓と戸籍を親と同じにする為には 家庭裁判所に ”子の氏変更許可申立書” を申請し、裁判所より ”許可審判書” を得て、手続きしなければ成りません。又 妻が 姻族関係終了届を提出して 義父母との縁を解消しても それは妻だけのことで、お子様には影響致しません。義父母とお子様の間には 祖父母と孫の関係が何の影響も無く継続します。義父母が亡くなり 相続が発生した場合には お子様は法定相続人(代襲相続人)として相続が可能です。

   今回は以上です。

印鑑

 今回は印鑑に付いて書かせて頂きました。

 ご葬儀後の各種手続きを行う際に 印鑑により認証を行いますが、正しくは印章と言い、日本では 独自の印章文化を作りあげ、主として 本人認証の重要な根拠とされて居ります。捺印には法的根拠を持つ事になりますので、捺印の前には 内容を良く確認する事をお薦め致します。一般的に使用される印章は 市区町村役所に登録した実印、金融機関に登録した銀行印、届け出を必要としない認印、電子化された文書に使用する電子印鑑などが御座います。

 印章の歴史は古く 紀元前5000年代のメソポタミアでは 権力の象徴、認証、封印などで目的で使用されていたとされます。この印章はシルクロードを経由して紀元前5~4世紀に中国に伝わり、西暦57年に日本に伝わったとされます。日本最古の印章としては 1784年に福岡県福岡市で発見されたと言われる 純金製の”漢委奴国王印(かんのわのなのこくおういん)”が有名です。その後 大化の改新の後 大宝律令の制定と共に官印が導入され、本格的に使用され始めます。更に 江戸時代になると 行政上の書類は勿論、私文書にも印を押す習慣が広がり、実印の印影を登録する、印鑑登録制度が制定されて、日本独自の印章文化が作り上げられて行きました。

 実印は 特に重要な印章で、市区町村役所に登録された印章です。印鑑登録は 住民登録をしている16歳以上の方が 一つだけ出来ます。登録する際には ご自分の身分を明らかにする証明書が必要です。印鑑登録証明書は その印章が登録者のもので有る事を証明します。

 実印以外の認印は 文具店 印章店などで手軽に入手する事ができます。その様な事から 重要度が低い様に思われる方も居られますが、法律的のは 実印と同じ効力を持って居りますので、不用意に捺印しない様、お薦めいたします。

   今回は以上です。

葬儀後に必要な書類

 今回は葬儀後の各種手続きに必要とされる書類に付いて書かせて頂きました。

 葬儀が終りましてから 故人様に係わる各種の手続きが必要と成りますが、その際に必要とされる書類は 死亡診断書、住民票、印鑑登録証明書、戸籍謄本、戸籍抄本、除籍謄本などです。提出しなければならない書類が複数の場合は たびたび 役所に出向くのも大変ですので、あらかじめ必要枚数を調べておき、一度に発行して貰うのが便利です。尚 発行書類の有効期限が定められて場合が御座いますので、住民票や印鑑登録証明書などは 入手後なるべく早めに手続きされる事をお薦め致します。

 死亡診断書は 各種の手続きに於いて、故人様の死亡を証明する書類となります。死亡診断書は ご臨終に立会った医師により作成されますが、その用紙は 右側が死亡診断書、左側が死亡届となって居り、故人様の死後7日以内に役所に提出しなければ成りません。従いまして 提出前にコピーを取り、各種手続きに使用します。

 住民票は 世帯全員の居住を証明する書類ですが、世帯全員を示したものと、一部を示したものとの2種類があります。住民票が必要な手続きは、健康保険・国民健康保険・後期高齢者医療制度に葬祭料や埋葬料の支給を申請する時、国民年金・厚生年金に 遺族年金の支給を申請する時、故人様の不動産や動産の所有権を相続し 名義変更する際 などです。

 印鑑登録証明書は 本人が登録している印(実印)である事を証明する書類です。必要とされる手続きは 遺産分割協議書を作成する時、故人様の銀行預金・郵便貯金・株券・債券を相続して名義変更する時、故人様の自動車の所有権を相続して名義変更する時、故人様の不動産の所有権を相続して名義変更する時、生命保険の死亡保険金を請求する時 などです。

 戸籍謄本は 戸籍に登録されている全員を記したもので、除籍された人も含みます。必要とされる手続きは 遺族年金を申請する時、故人名義の銀行預金・郵便貯金・株式・債券の名義を変更する時、故人名義の電話・自動車・不動産の所有権の名義を変更する時、相続税の申告をする時、簡易保険を受取る時 などです。

 戸籍抄本は 戸籍に登録されている人の内、請求者が必要とする人だけを 記したものです。必要とされる手続きは 生命保険の死亡保険金を請求する時 などです。

 除籍謄本は 一つの戸籍から 婚姻、死亡、分籍、転籍などにより、全ての人が除かれると、この戸籍は除籍となり保存されますが、そこに記された全ての人を記したものです。必要とされる手続は 故人名義の生命保険や簡易保険の死亡保険金を請求する時、故人名義の電話加入権や自動車の所有権を移転する時、故人名義の銀行預金・郵便貯金・株券・債券の名義変更する時、故人様が会社役員だった場合、役員の登録変更をする時 等です。

   今回は以上です。

遺族基礎年金・遺族厚生年金

 今回は遺族基礎年金・遺族厚生年金に付いて書かせて頂きました。

 故人様が65歳以上で老齢基礎年金を受給されていた場合は 故人様によって生計を維持されて奥さまとお子様には 遺族基礎年金が支給されます。又 故人様が老齢厚生年金を受給されていた場合は 遺族厚生年金が支給され、更に条件を満たせば遺族基礎年金も合わせて支給を受ける事が出来ます。

 国民年金第一号被保険者が亡くなられた場合 生計を共にしていた子を持つ妻は遺族基礎年金を受ける事が出来ます。但し お子様だけの場合は お子様が満18歳未満となる年度の3月末日までと成ります。(お子様が一定の障害を持つ場合は満20歳未満となります。) 国民年金第二号被保険者が亡くなられた場合は ご遺族には遺族厚生年金が支給されます。又 夫が亡くなられた時 妻が40歳以上 60歳未満の場合 40歳から65歳未満の間 中高齢寡婦加算を受ける事ができます。更に 妻が昭和31年4月1日以前の生まれの場合、65歳以降は 経過的寡婦加算が支給されます。亡くなられた夫が厚生年金に加入して居られ、妻自身も厚生年金に加入していた場合は 以下の内 何れかを選択して受給する事と成ります。

1 夫の遺族厚生年金+中高齢寡婦加算

2 妻自身の特別支給の老齢厚生年金

 国民年金から支給される 遺族基礎年金と寡婦年金は 妻及び子のみが受給出来ます。妻が亡くなった場合 夫は死亡一時金以外支給されません。妻が厚生年金に加入していて 亡くなられた場合 夫が55歳以上であれば 遺族厚生年金を受けられますが、それ以下だと受給の権利は有りません。中高齢寡婦加算も 夫は受ける事が出来ません。

   今回は以上です。

遺族厚生年金

 今回は遺族厚生年金に付いて書かせて頂きました。

 故人様が厚生年金や共済組合などに加入されていた場合 ご遺族には遺族厚生(共済)年金が支給されます。又 特定の条件を満たせば 遺族厚生(共済)年金と合わせて 国民年金の 遺族基礎年金も支給されます。

 故人様が厚生年金・共済年金に加入されていた場合は お子様がいるいないに係わらず、遺族厚生年金・遺族共済年金が支給されます。ただし 30歳未満のお子様の居ない妻は5年間の有期給付となります。又 条件を満たせば、妻を亡くされた夫にも支給されます。支給される条件は;

-厚生年金・共済年金の被保険者が死亡した時、又は 被保険者期間中の怪我や病気がもとで、初診日から5年以内に亡くなられた時。

-1級か2級の障害厚生(共済)年金を受けていた方が亡くなられた場合。

-老齢厚生年金を受けていた方、もしくは 受ける資格期間を満たした方が亡くなられた場合。

支給が受けられるご遺族の範囲と優先順位は 配偶者(夫、妻)、子、父母、孫、祖父母、の順となります。 但し 夫、父母、祖父母の場合は 亡くなられた時点が55歳以上で、かつ 支給は60歳からになります。又 子、孫 は満18歳未満になる年度の3月末日を過ぎていない場合となります。

申請は年金事務所、もしくは年金相談センターで行えます。申請期限は死亡日から5年以内です。

 会社務めをされていた方は 国民年金と同時に厚生年金・共済年金に加入されて居りましたので、以下の条件を満たせば 国民年金の 遺族基礎年金も遺族厚生年金と合わせて受給する事が出来ます。

-故人様が厚生年金の加入者であった。

-故人様が老齢基礎年金を貰う資格期間(25年以上)を満たしている。

受給出来るのは 故人様によって生計を維持されていた 子を持つ妻か 妻がいない場合はお子様になります。 お子様が満18歳未満になる年度の3月末日で支給は打ち切られます。(一定障害がある場合は20歳未満)。

 この他に 条件により 中高齢寡婦加算などの支給、各種の特例等も御座いますので、窓口で良く確認される事をお薦め致します。

   今回は以上です。

年金

 今回は年金の手続きに付いて書かせて頂きました。

 日本国内に置きましては 国民年金、厚生年金を中心として各種の年金が御座います。故人様がこれらの年金を受給されて居られた場合は 受給を停止する手続きをしなければ成りません。国民年金は 死後14日以内に、厚生年金は10日以内に支給停止手続きを行います。手続きに必要な書類は 年金受給者死亡届、年金証書、死亡診断書の写し(もしくは戸籍抄本)などです。

 故人様が亡くなられた後、年金の受給停止手続きを致しませんと、そのまま年金が支払われ続けます。そして 故人様の死亡が判明した時点で、死後に支給された年金の全額を一括で返済しなければ成りません。受給停止の手続きは 厚生年金保険の年金や 国民年金の老齢基礎年金の場合は 年金事務所、もしくは身近にある年金相談センターで行います。それ以外の生涯基礎年金や 遺族基礎年金を受けていた場合は 市区町村役所の 国民年金窓口で行います。

 年金は 4月からの2ヶ月(偶数月)ごとに支払われて居りますので、故人様が前回支給を受けてから亡くなられるまでの分は未払い(未支給年金)となる場合が有ります。この場合は 受給停止の手続きと同時に、未払い金の受取り手続きも行います。未支給年金を請求出来る範囲と優先順位は 故人様と生計を共にされていた 配偶者、子、父母、孫、祖父母の順となります。必要な書類は 未支給年金・保険給付請求書、年金証書、請求者の戸籍謄本、請求者が故人様と生計を共にしていた事が解る書類です。届け出先は受給停止手続きと同じ窓口です。

 年金加入者が亡くなられると、ご遺族に一時金や遺族年金が支給されます。その内容は 故人様がどの年金に加入されていたか、ご遺族がだれであるか、ご遺族の年齢等により異なりますので、窓口で確認頂く事をお薦め致します。

   今回は以上です。

生命保険

 今回は生命保険の手続きに付いて書かせて頂きました。

 生命保険には 生命保険会社の生命保険、(株)かんぽ生命の簡易保険、勤務先での団体保険などが有ります。故人様がどの保険に加入して居られたか、受取人がどなたかをご確認下さい。生命保険や簡易保険の場合は 受取人が請求手続きを致しませんと、支払いは実行されません。請求の期限は 法律では”死後2年以内に請求しないと受取る権利がなくなる”と定められて居りますので、早めの請求をお薦め致します。

 生命保険や簡易保険に個人で加入されていた場合は 受取人は2年以内に請求を行います。受取人が被保険者(故人様)本人、あるいは 指定されていない場合には 保険金は相続財産となりますので、相続が正式に決まった後に 相続対象者が請求します。団体生命保険は 勤務先で加入したもので、一般的には 受取人は勤務先となります。受取人が故人様の場合も御座いますので、勤務先に確認する必要があります。死亡保険金の受取りは 亡くなられてから1~2ヶ月を目安に、生命保険会社や(株)かんぽ生命保険に連絡をします。連絡の際には 被保険者名(故人様)、死亡日、死因、証券番号を伝えます。その後 死亡保険金申請書と手続きの要項が送られて来ますので、申請書に記入の上、要項に指定された書類を揃えて申請します。尚 必要書類は 申請書の他に、保険証券、死亡診断書、被保険者の戸籍(除籍)謄本、保険金請求者の印鑑登録証明書と戸籍謄本(抄本)、契約時の印鑑などです。又 生命保険の契約には 死亡保険金の他に、入院給付金や 医療給付金等の特約が付けられている場合が御座いますので、契約内容をご確認の上、合わせてご請求下さい。

 故人様が 金融機関と住宅ローンを組まれていた場合は 一般的に団体信用生命保険に加入されて居ります。これは ローンの契約者が返済期間中に死亡した場合、ローンの残額を保険金として金融機関に支払うというものです。故人様が ご加入されていた場合は 金融機関に所定の手続きをすると、ローンは完済される事に成り、故人様の債務は無くなります。又 相続税や債務控除の対象とも成りません。

 生命保険の死亡保険金は 所得税、相続税、贈与税の対象となる事があります。保険料の負担者と保険金の受取者が同一人の場合は所得税、死亡した被保険者と保険料の負担者が同一の場合は相続税、保険料の負担者 被保険者 保険金の受取り人が全て異なる場合は贈与税の対象となります。尚 受取人が相続人の場合は 非課税の適用が有ります。

   今回は以上です。

高額療養費

 今回は高額療養費に付いて書かせて頂きました。

 高額療養費とは 1日から同月末日までの1ヶ月間に支払った医療費の自己限度額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた場合は 後日払い戻される制度です。又 同じ世帯が 1月から12月までの間で高額医療費の払い戻しを3月以上受けた場合は 4月目からは自己負担限度額が更に引き下げられます。尚 70歳未満の方で、医療費が高額になる事が事前に解っている場合は、限度額適用認定証を提示する事により自己負担限度額を超えて支払う必要は無くなります。

 御家族の何方かが長期に治療を受け、その後に亡くなられた際、治療費の支払いから 2~3ヶ月後に”高額医療費の払い戻しのお知らせ”が送られて来る場合が有ります。払い戻し通知を受け取られましたら、国民健康保険 又は後記高齢者医療制度に加入されていた場合は 該当の市区町村役所、健康保険の場合は 健康保険組合の事務所に持参して申請を行います。持参する書類は 払い戻し通知、高額医療費支給申請書、健康保険証、自己負担をした医療費の領収証、そして 印鑑と振込先の口座番号です。払い戻しの申請期限は 診療を受けた月より2年以内となります。尚 健康保険組合の中には 手続きをしなくても 自動的に払い戻してくれる組合も御座います。

 自己負担限度額は;

70歳未満 平成26年12月診療分まで

-区分A    150,000+(総医療費-500,000円)×1%      4月目以降;83,400円

 (標準報酬月額53万円以上の方)

-区分B     80,100+(総医療費-267,000円)×1%        同    ;44,400円

 (区分Aおよび区分C以外の方)

-区分C                       35,400円            同    ;24,600円

 (被保険者が市区町村民税の非課税者等)

70歳未満 平成27年1月診療分から

-区分ア    252,600+(総医療費-842,000円)×1%  4月目以降;140,100円

 (標準報酬月額83万円以上の方)

-区分イ    167,400+(総医療費-558,000円)×1%  4月目以降; 93,000円

 (標準報酬月額53万~79万円の方)

-区分ウ     80,100+(総医療費-276,000円)×1%  4月目以降; 44,400円

 (標準報酬月額28万~50万円の方)    

-区分エ                       57、600円      4月目以降; 44,400円

 (標準報酬月額26万円以下の方)    

-区分オ                       35,400円      4月目以降;24,600円

(被保険者が市区町村民税の非課税者等)

70歳以上の方に付きましては ご加入されて居られる市区町村役所、又は 健康保険組合にお問合せ下さい。

   今回は以上です。

葬儀後 健康保険

 今回は葬儀後の健康保険の手続きに付いて書かせて頂きました。

 御家族のどなたかが亡くなられて場合 故人様は健康保険組合、全国健康保険協会等、国民健康保険の何れかに加入されて居られましたので、加入団体に故人様 御逝去の連絡をし、保険証を返却し、所定の手続きをしなければ成りません。又 健康保険組合・全国健康保険協会等に加入していた方のご遺族には埋葬料、国民健康保険に加入の場合は葬祭費が支給されます。いずれの場合も 支給は申告制となって居りますので、忘れずに申請して下さい。

 故人様が国民健康保険以外の健康保険(企業の健康保険組合、全国健康保険協会、その他)に加入されていた場合には 埋葬料が支給されます。埋葬料は5万円で、受給できる方は 故人様によって生計を維持されていたご遺族で、実際に葬儀を執り行った方(喪主様)となります。故人様が健康保険の被扶養者であった場合は 被保険者(加入者)に 家族埋葬料が支給されます。埋葬料の支給は申告制ですので、申請しなければ受給出来ません。申請先は 故人様の勤務先が加入していた健康保険組合で、申請期間はご逝去の日から2年以内となって居り、2年を過ぎると受給資格は喪失します。又 故人様が健康保険の被保険者の資格を失ってから 3ヶ月以内に死亡された場合も埋葬料を受給できます。申請に必要な書類は 健康保険埋葬料請求書、健康保険証、死亡診断書の写し(埋葬許可証でも可)、印鑑、振込先の口座番号です。尚 手続きを勤務先が代行して行う場合も御座いますので、事前に勤務先に確認する事をお薦め致します。故人様に身寄りが無く、友人・知人が葬儀費用を負担した場合は 費用を負担した人に 5万円を上限とした実費が埋葬料として支払われます。申請に必要な書類は前記の他に 葬儀費用の領収書が必要となります。

又 業務上の事故や通勤途上の事故で死亡し、労災が認定された場合は 労働者災害保険から 葬祭料と補償給付金が支給され、健康保険の埋葬料は受給出来ません。

 故人様が 国民健康保険に加入していた場合、その扶養家族だった場合、後期高齢者医療制度の被保険者だった場合は葬祭費が支給されます。支給額は横浜市の場合 5万円で、葬儀を執り行った人(喪主、若しくは それに準ずる人)に支給されます。支給は申告制で、2年以内に市区町村役所に申請します。申請に必要とされる書類は 横浜市の場合 葬祭費支給申請書(該当区役所で入手)、国民健康保険証、葬儀の領収証又は会葬礼状、そして 印鑑と振込先の口座番号です。

   今回は以上です。 

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